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7話 クロとレードの模擬戦?
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執事の心得は聞いた。後は最強となる為に一体何をするんだろう? レードさんはニヤリと笑みを浮かべてる。
直後、ボクの横を火球が通り過ぎた。
もし後少し、横にズレていたら火球が直撃していた。いきなり何の説明もなく火球を飛ばしてきた!? それにしても見た目の割には中々の魔法を撃ってくる。
「流石は最強になり得る可能性を持っているクロさんですね。不意打ちで放ったのに一切動じず、反撃の構えをしている」
レードさんは絵に描いたような笑顔で、拍手をしている。反撃の構え? ボクはそんな事……!? ボクは左手を前に出し、拳を放てる距離を取っていた。
火球を離たれて意識が気付くより前に、体がさっきに反応した。これは人間特有の防衛反応。
特にボクはヒュウガでいじめられていた経験もある、他の人より防衛反応に関しては突出しているだろう。
一体何のために魔法を放った? ボクの防衛反応を見る為……。
「特に意味はないですよ。君がどれだけ動けるか見たかっただけ」
「それでいきなり火球ですか」
「クロさん貴方は魔法を使えない限りに、肉弾戦は群を抜いているでしょう」
え? ボクが肉弾戦が群を抜いている? いやそんな事はありえない。ヒュウガの中でもボクは全てにおいてダメだった。
ヒュウガでは魔法以外にも体術の訓練もしていた。その中で魔法と同レベルくらいに体術も出来が悪い。
だから肉弾戦が群を抜いているって話。それは可笑しな話だ。
「君は気づいてないだけで肉弾戦のポテンシャルは高い。だからヒュウガの少年にも倒せた」
確かにボクはまぐれとはいえ、リグを倒した。それも肉弾戦で……もしレードさんの言う通りならば、ボクは戦える。
「それでは話も終わった所で訓練を続けますよ! ワタシの攻撃を避け、一撃を与えたらクリアです!」
「了解です」
と、言ったもの絶対に一撃当たらない気がする。それでも当てないと何も始まらない。
ボクはレードさんとの距離を大分空ける。およそ距離は五メートルといった所。
大分距離を取ったが、木製の部屋はまだ広い。魔力で広さを補充でもされているのか? 赤黒い炎球が飛んできた。
容赦なく魔法の炎球が飛んでくるな。体を極限に捻り炎球を躱し、距離を縮めようと進む。
次に炎球と火球織り回された攻撃。あ、これ完全に避けきれない。
受けるしかない。直後ボクの体に火球と炎球が直撃し、体に灼熱感が襲ってくる。熱い燃えるように熱い。いや実際は燃えているのか。
このまま炎が体全体に回り、ボクは焼け死ぬ。……そんなのは嫌だ! 折角ヒュウガから解放されて新たな人生を送ろうとしている。それなのにここで死んでたまるか! それからの記憶は一切ない。
気づいた時には少し見慣れた天井を見ていた。体を起こそうとするが全くといっていいほど、力が入らない。
「起きましたかクロさん」
「……レードさん」
ボクの傍に少し怪我をしたレードさんが居た。一体どうしたんだろう? 信じれないがボクがやったかもしれない。
レードさんは椅子を持ってきて、ボクの近くに座る。そして申し訳なさそうに言ってくる。
「クロさんを極限に追い込んで真の力を引き出そうと思ったんですが……」
この言い方的にボクはどうやらボコボコにされたようだ。
再び体を起こそうとするが、力が入らない以前に激痛が走る。
思わず体に力を入れてしまい、体力を使ってしまう。だけどその代わりに起き上がれた。
そこでボクはある事に気づいた。体には包帯が巻かれている事に。あ、そうかボクは火球と炎球に燃やされたんだった。
自分の体を見て燃やされた事を思い出した。ボクは頭を抱え、自分に嫌悪感を感じる。あの時もう少し考えて動いとけば、こんな傷を負う事もなく、レードさんに攻撃が届いたかもしれない。
「クロさん。何か勘違いしているみたいですね」
「え? 勘違い……?」
「君はワタシの魔法を直撃し、倒れ込みましたが、それと同時に魔法を消しワタシに一撃を喰らわせました」
レードさんの言葉に引っかかるものがある。魔法を消したって発言。ボクは魔法が使えない──魔力自体がない。だからレードさんの魔法を消す事ができない。
「ワタシは基本肉弾戦専門なので、魔法は苦手何ですよね」
は? 魔法バカすか撃って来たでしょ!? でも肉弾戦が得意なのは解釈一致。
魔法が苦手を何故最初ではなく、今いったんだ? 何か意図があるかもだ。汲み取ってみよう。
もしかして攻撃魔法を撃てるけど、回復は一切できないのか? そもそも回復魔法使える人は限られている。
「クロさん貴方は本当に魔力がないんですか?」
「ないですよ。ボクには何もないんですよ」
今残っているとすればレードさんが言った。肉弾戦しかない。もし魔力があればヒュウガでの扱いも違っただろうな。
今となれば関係ない話だ。ボクはユウナさんのために頑張るだけ……。
「貴方はユウナ様と少し似ていますね」
ボクとユウナさんが似ている? 何処が? ユウナさんは高貴で魔法が使える。
逆にボクは魔力のない落ちこぼれ。
ガタンと何かが倒れる音が聞こえる。
ボクとレードさんはお互いの顔を見る。体に鞭を打って──レードさんと一緒に音がした場所に向かう。
そこには怪我をしたユウナさんが居た。
直後、ボクの横を火球が通り過ぎた。
もし後少し、横にズレていたら火球が直撃していた。いきなり何の説明もなく火球を飛ばしてきた!? それにしても見た目の割には中々の魔法を撃ってくる。
「流石は最強になり得る可能性を持っているクロさんですね。不意打ちで放ったのに一切動じず、反撃の構えをしている」
レードさんは絵に描いたような笑顔で、拍手をしている。反撃の構え? ボクはそんな事……!? ボクは左手を前に出し、拳を放てる距離を取っていた。
火球を離たれて意識が気付くより前に、体がさっきに反応した。これは人間特有の防衛反応。
特にボクはヒュウガでいじめられていた経験もある、他の人より防衛反応に関しては突出しているだろう。
一体何のために魔法を放った? ボクの防衛反応を見る為……。
「特に意味はないですよ。君がどれだけ動けるか見たかっただけ」
「それでいきなり火球ですか」
「クロさん貴方は魔法を使えない限りに、肉弾戦は群を抜いているでしょう」
え? ボクが肉弾戦が群を抜いている? いやそんな事はありえない。ヒュウガの中でもボクは全てにおいてダメだった。
ヒュウガでは魔法以外にも体術の訓練もしていた。その中で魔法と同レベルくらいに体術も出来が悪い。
だから肉弾戦が群を抜いているって話。それは可笑しな話だ。
「君は気づいてないだけで肉弾戦のポテンシャルは高い。だからヒュウガの少年にも倒せた」
確かにボクはまぐれとはいえ、リグを倒した。それも肉弾戦で……もしレードさんの言う通りならば、ボクは戦える。
「それでは話も終わった所で訓練を続けますよ! ワタシの攻撃を避け、一撃を与えたらクリアです!」
「了解です」
と、言ったもの絶対に一撃当たらない気がする。それでも当てないと何も始まらない。
ボクはレードさんとの距離を大分空ける。およそ距離は五メートルといった所。
大分距離を取ったが、木製の部屋はまだ広い。魔力で広さを補充でもされているのか? 赤黒い炎球が飛んできた。
容赦なく魔法の炎球が飛んでくるな。体を極限に捻り炎球を躱し、距離を縮めようと進む。
次に炎球と火球織り回された攻撃。あ、これ完全に避けきれない。
受けるしかない。直後ボクの体に火球と炎球が直撃し、体に灼熱感が襲ってくる。熱い燃えるように熱い。いや実際は燃えているのか。
このまま炎が体全体に回り、ボクは焼け死ぬ。……そんなのは嫌だ! 折角ヒュウガから解放されて新たな人生を送ろうとしている。それなのにここで死んでたまるか! それからの記憶は一切ない。
気づいた時には少し見慣れた天井を見ていた。体を起こそうとするが全くといっていいほど、力が入らない。
「起きましたかクロさん」
「……レードさん」
ボクの傍に少し怪我をしたレードさんが居た。一体どうしたんだろう? 信じれないがボクがやったかもしれない。
レードさんは椅子を持ってきて、ボクの近くに座る。そして申し訳なさそうに言ってくる。
「クロさんを極限に追い込んで真の力を引き出そうと思ったんですが……」
この言い方的にボクはどうやらボコボコにされたようだ。
再び体を起こそうとするが、力が入らない以前に激痛が走る。
思わず体に力を入れてしまい、体力を使ってしまう。だけどその代わりに起き上がれた。
そこでボクはある事に気づいた。体には包帯が巻かれている事に。あ、そうかボクは火球と炎球に燃やされたんだった。
自分の体を見て燃やされた事を思い出した。ボクは頭を抱え、自分に嫌悪感を感じる。あの時もう少し考えて動いとけば、こんな傷を負う事もなく、レードさんに攻撃が届いたかもしれない。
「クロさん。何か勘違いしているみたいですね」
「え? 勘違い……?」
「君はワタシの魔法を直撃し、倒れ込みましたが、それと同時に魔法を消しワタシに一撃を喰らわせました」
レードさんの言葉に引っかかるものがある。魔法を消したって発言。ボクは魔法が使えない──魔力自体がない。だからレードさんの魔法を消す事ができない。
「ワタシは基本肉弾戦専門なので、魔法は苦手何ですよね」
は? 魔法バカすか撃って来たでしょ!? でも肉弾戦が得意なのは解釈一致。
魔法が苦手を何故最初ではなく、今いったんだ? 何か意図があるかもだ。汲み取ってみよう。
もしかして攻撃魔法を撃てるけど、回復は一切できないのか? そもそも回復魔法使える人は限られている。
「クロさん貴方は本当に魔力がないんですか?」
「ないですよ。ボクには何もないんですよ」
今残っているとすればレードさんが言った。肉弾戦しかない。もし魔力があればヒュウガでの扱いも違っただろうな。
今となれば関係ない話だ。ボクはユウナさんのために頑張るだけ……。
「貴方はユウナ様と少し似ていますね」
ボクとユウナさんが似ている? 何処が? ユウナさんは高貴で魔法が使える。
逆にボクは魔力のない落ちこぼれ。
ガタンと何かが倒れる音が聞こえる。
ボクとレードさんはお互いの顔を見る。体に鞭を打って──レードさんと一緒に音がした場所に向かう。
そこには怪我をしたユウナさんが居た。
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