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俺は後ろを振り返らずに無我夢中で走った。

主人公に、主人公に会ってしまった.....!!


もうだめだ

きっと明日から俺はぼっちになる...

あぁぁー!そんなの嫌だーっ!!!

「「うわっ!!!!!」」

「いってぇなぁ!」

「すみませんっ!」

俺は誰かと派手にぶつかってしまった。

「はぁ...気をつけろよ....。」

どうやら同学年のようだ。

「どこか怪我してない?」

「...してない。けど、めっちゃ痛かったらお詫びに食堂でなにか奢れ。」

......走ってた俺が悪いしな。

「分かった。」





「はぁ....生き返った....」

「よ、よく食べるんだな....」

「当たり前だろ、腹減ってたんだ。」

どうやら彼は、2年生になってこの学校に来たばかりで、食堂に行こうとしたら道に迷ってしまったらしい。けど彼のプライド的に誰かに聞くことは嫌だったため、仕方なくうろうろしていたら俺とぶつかった、ということだった。

プライドって....

「それにしてもお前なんで走ってたんだ?」

「ああ...」

こいつ馬鹿そうだし話しちゃってもいいや。

それで俺は、主人公と琉弥のことを話した。

「へぇ。まぁ要するにお前今ぼっちってことだろ?」

うっ....

「ぼっちって口に出して言うな...」

「....なんかちょっと可哀想だな。よし、じゃあ俺が友達になってやろう。」

え?

「そんな簡単にいいのか?」

「...よく分からんけど別にいんじゃね?」


「..まぁそうだよな! 俺の名前は香川 光だ。よろしくな!」

「俺は碓氷 徹也うすい てつやだ、よろしくな。」

俺たちはがっちりと握手した。

おぉ

なんか友達できちゃった。
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