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27.sideライムント
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大学は冬季休暇に入っていた。
俺は学生じゃないけれど、学生の指導の時間がなくなる分、自分の研究に当てられる時間が増えるので休暇は喜ばしい。
夕方、借りていた本を返すために図書館へ行く。
大学が休みになったからか、図書館を利用している人の数も少なくて閑散としている雰囲気だった。
ここでたまにエジェやフィデリオと会う。会えば話すし、最近は時間が許せばエジェとは一緒にカフェテリアへ行くことも多くなった。
俺はなんとなくふたりの姿がないか横目で見ながら館内を歩いていたのだけれど、今日はふたりともいないようだった。
少し残念な気持ちになりながら階段を登る。
いつもの棚へと向かっていると、途中で本を何冊も抱えながら深緑の絨毯にしゃがみ込み、ページをめくっている青年がを見つけた。
読む本が決まったなら椅子に座ればいいのに。
今日なら座席も空いている。
そう思いながら横目で通り過ぎようとした時、彼の姿に妙なひっかかりを覚えて足を止めた。
見覚えがある?
相手が本を読んでいるのを良いことに、遠慮なく見つめて気が付いた。
「ん? エンベル?」
「え?」
ぼんやりと本から上げた顔は予想通り、エジェの弟だった。
「どうしてここにいるんだ?」と言いかけて俺は思わず声を荒げた。
「――っ、お前その顔はどうしたんだ!」
エジェによく似た、優し気な面差しの青年の顔。
その顔の左半分がぼこりと腫れていた。色も赤紫に変色していて、時間が経っているようだった。
夏の一時しか関わっていないけれど、喧嘩や暴力とは無縁のところにいる人間なのはわかる。
何か王都で事件に巻き込まれた?
都会に出てきたばかりのところを目をつけられて金を巻き上げられたのか?
「あ! ライムントさん、お久しぶりです」
俺の焦りと心配をよそに、エンベルはのんびりと挨拶をしている。
「ああ、久しいな……。それよりもその顔はどうしたんだ? 何か犯罪に巻き込まれたのか?」
犯罪ならば警邏隊に言わねば。
取られた金が戻って来ることは難しいかもしれないが、泣き寝入りは良くない。
きょとん、とした表情の後、エンベルは口を歪めて笑った。
「あははっ、あ、いって……。犯罪じゃないですよ、ええと、階段? から落ちました」
エンベルは頬を抑えながら笑うが、階段から落ちて左頬が腫れるなんて信じる方がどうかしている。
明らかに殴られた跡だ。
「だが……」
言いかけて口をつぐんだ。そう言って誤魔化すということは俺には言いたくないことなのだろう。
それによく考えたら何か事件に巻き込まれた人間が、図書館でのんびり本を読んでいるわけがない。
「……怪我は見てもらったのか?」
「はい、見た目ほどひどくないんです」
のほほんと笑う表情に影や悲壮感はなさそうに見えるが、我慢しているのかもしれない。
けれど本人が言いたくないのなら、これ以上しつこく聞くことはできなかった。
俺はひとつ頷くと時計を見た。
あと少しで退勤の時間だった。いつもなら時間を気にせず仕事をするけれど、大学は冬期休暇中だし、特に急ぎの仕事もない。
「そうか。ところでいつ王都に来たんだ? 以前世話になった礼もしたいし、良ければこの後夕食を一緒にどうだろう?」
「え? 礼だなんて、俺の方がライムントさんにあれこれ迷惑をかけちゃって。母さんにも姉さんにも甘えすぎって怒られたんです」
「俺も楽しかったから気にするな。今は何の本を読んでたんだ?」
「あ、この農業の本を読んでいて。意味が分からないところがあったので、こっちの本で調べていたら、そこにもわからない言葉が出て来て……。そんな感じで本をたくさん集めてしまいました。戻します……」
へらりと笑った顔が、彼女にそっくりで思わずこちらもつられて笑ってしまった。
「手伝おう。夕食に誰かを呼ぶのは久しぶりだからエンベルが来てくれたら使用人が喜ぶ。よければ来てくれないか?」
* * *
家は大学の近くにある小さな集合住宅の一室を借りていた。
広くはないが、住むのは自分と老夫婦の使用人だけだったし、中流階級が多いエリアで活気があって治安が良いところが気に入っていた。
実家から一緒に来てくれていた使用人にエンベルを紹介すると、エンベルは飛び上がりまるでコメつきバッタのようにお辞儀を繰り返していた。
お前、男爵家の嫡男なんだから使用人にそんなに頭を下げるなと言いたいところだが、エンベルとエジェの育った環境を知った今、そういう行動にもなるかと納得する。
夕食の準備が出来るまで、エンベルを書斎に案内すると彼は大喜びして室内をぐるぐると歩き出した。
俺は大学から持って帰って来た本を机に置くと椅子に座った。
持って帰って来た本は、雑誌に送る記事を書くための資料だ。
コアな魔道具ファンのための雑誌から記事を書いて欲しいと依頼されたから。
面倒くさいけれど、記事を書くことで大学や研究の認知度も上がるから、頼まれたら変な雑誌じゃない限り断らないようにしている。なお、原稿料は雀の涙ほどなので割に合わないと思っている。
「本は好きなのを読んでいいぞ」
「ありがとうございます!」
エンベルは早速一冊書架から取り出すと椅子に座ってページをめくり始めた。
あれは、昔の養蜂家の日記だったはず。あんなのいつ手に入れたのか覚えていない。実家から適当に持ってきたときに混じったのかもしれない。
その様子を見ながら俺は目を細める。
何かに夢中になって前が見えなくなるのは自分にも覚えがあることだったから。
初めてエンベルと出会った時、年下の青年にどう接すればいいのか困った。自分は愛想もなく、誰かを楽しませる話題も持っていなかったから。
アデム殿下のように人当り良くできれば、今よりも周囲に溶け込めたのかもしれないと思ったことも多い。睨んでいるつもりもないのに睨まれていると怯えられることも多かった。
エンベルにもきっとそう思われる。
心のどこかでそう決めつけていた。でも違った。
大学にいると言うと、教科書を開いて「ここが納得できないから教えて欲しい」と言ってきて。物怖じせず、俺を慕ってくれる姿は内心とても嬉しく思ったのだった。
「俺が友人の弟を家へ招待するようになるなんて」
呟いた声は幸いにもエンベルには聞こえなかったようだった。
ふっと笑みをこぼす。
友人?
本当は――。
頭を掠めた考えを、無理やり追い出した。今考えるのはそれじゃない。
「エンベル、ところで今日はどこに泊まるんだ?」
「――ホテルです」
返事が遅れたのは本に集中しているからか。
俺は構わず質問を続けることにした。
「王都へはどうやって来たんだ? ひとりで来たのか? エジェは知っているんだよな?」
「あー……はい」
この返事は、ひとりで来たこととエジェも知っているの両方へか?
「いつまでいるんだ? よければうちに泊まっても構わないが。小さい家だが部屋はあるから」
さっきまではぼんやりした返しだったのに、急にはっきりと返事をした。
「え? いえ、父が来るのでそこまでお世話になれません!」
「お父上?」
俺は、エンベルがここにいるのはひょっとしたら家出なんじゃないかと思っていた。
父親と意見の違いから殴られ、思わず飛び出して姉の元へ行ったのかと。でも違うようだ。家出だったら父親が来ることをこんなに落ち着いて話せないと思うし、どこか後ろめたさや気まずさがあるはずだから。
じゃあなんで王都にいる? どうして父親と一緒に来なかったんだ?
ただの観光? それにしてはやっぱり頬の腫れが気になる。
「はい。後から来ることになってますので、ホテルに泊まります」
「お父上も一緒に泊まってもらって構わないのだが」
それでもエンベルは頑なに首を左右に振って「ありがたいですが」とか言いながら断ってきた。
無理強いするものでもないし、俺は「そうか」と言って会話を終わらせることにした。
ちょうど、夕食の用意もできたようだし。
エンベルに声をかけて一緒に食堂へ移動する。
「そういえば養蜂の本を読んでいたな。蜂に興味があるのか?」
「はい! 今度、飼ってみようと思ってます!」
「へぇ……」
今は興味の対象が昆虫なのか。
俺はエンベルの幅広い好奇心に感心したのだった。
俺は学生じゃないけれど、学生の指導の時間がなくなる分、自分の研究に当てられる時間が増えるので休暇は喜ばしい。
夕方、借りていた本を返すために図書館へ行く。
大学が休みになったからか、図書館を利用している人の数も少なくて閑散としている雰囲気だった。
ここでたまにエジェやフィデリオと会う。会えば話すし、最近は時間が許せばエジェとは一緒にカフェテリアへ行くことも多くなった。
俺はなんとなくふたりの姿がないか横目で見ながら館内を歩いていたのだけれど、今日はふたりともいないようだった。
少し残念な気持ちになりながら階段を登る。
いつもの棚へと向かっていると、途中で本を何冊も抱えながら深緑の絨毯にしゃがみ込み、ページをめくっている青年がを見つけた。
読む本が決まったなら椅子に座ればいいのに。
今日なら座席も空いている。
そう思いながら横目で通り過ぎようとした時、彼の姿に妙なひっかかりを覚えて足を止めた。
見覚えがある?
相手が本を読んでいるのを良いことに、遠慮なく見つめて気が付いた。
「ん? エンベル?」
「え?」
ぼんやりと本から上げた顔は予想通り、エジェの弟だった。
「どうしてここにいるんだ?」と言いかけて俺は思わず声を荒げた。
「――っ、お前その顔はどうしたんだ!」
エジェによく似た、優し気な面差しの青年の顔。
その顔の左半分がぼこりと腫れていた。色も赤紫に変色していて、時間が経っているようだった。
夏の一時しか関わっていないけれど、喧嘩や暴力とは無縁のところにいる人間なのはわかる。
何か王都で事件に巻き込まれた?
都会に出てきたばかりのところを目をつけられて金を巻き上げられたのか?
「あ! ライムントさん、お久しぶりです」
俺の焦りと心配をよそに、エンベルはのんびりと挨拶をしている。
「ああ、久しいな……。それよりもその顔はどうしたんだ? 何か犯罪に巻き込まれたのか?」
犯罪ならば警邏隊に言わねば。
取られた金が戻って来ることは難しいかもしれないが、泣き寝入りは良くない。
きょとん、とした表情の後、エンベルは口を歪めて笑った。
「あははっ、あ、いって……。犯罪じゃないですよ、ええと、階段? から落ちました」
エンベルは頬を抑えながら笑うが、階段から落ちて左頬が腫れるなんて信じる方がどうかしている。
明らかに殴られた跡だ。
「だが……」
言いかけて口をつぐんだ。そう言って誤魔化すということは俺には言いたくないことなのだろう。
それによく考えたら何か事件に巻き込まれた人間が、図書館でのんびり本を読んでいるわけがない。
「……怪我は見てもらったのか?」
「はい、見た目ほどひどくないんです」
のほほんと笑う表情に影や悲壮感はなさそうに見えるが、我慢しているのかもしれない。
けれど本人が言いたくないのなら、これ以上しつこく聞くことはできなかった。
俺はひとつ頷くと時計を見た。
あと少しで退勤の時間だった。いつもなら時間を気にせず仕事をするけれど、大学は冬期休暇中だし、特に急ぎの仕事もない。
「そうか。ところでいつ王都に来たんだ? 以前世話になった礼もしたいし、良ければこの後夕食を一緒にどうだろう?」
「え? 礼だなんて、俺の方がライムントさんにあれこれ迷惑をかけちゃって。母さんにも姉さんにも甘えすぎって怒られたんです」
「俺も楽しかったから気にするな。今は何の本を読んでたんだ?」
「あ、この農業の本を読んでいて。意味が分からないところがあったので、こっちの本で調べていたら、そこにもわからない言葉が出て来て……。そんな感じで本をたくさん集めてしまいました。戻します……」
へらりと笑った顔が、彼女にそっくりで思わずこちらもつられて笑ってしまった。
「手伝おう。夕食に誰かを呼ぶのは久しぶりだからエンベルが来てくれたら使用人が喜ぶ。よければ来てくれないか?」
* * *
家は大学の近くにある小さな集合住宅の一室を借りていた。
広くはないが、住むのは自分と老夫婦の使用人だけだったし、中流階級が多いエリアで活気があって治安が良いところが気に入っていた。
実家から一緒に来てくれていた使用人にエンベルを紹介すると、エンベルは飛び上がりまるでコメつきバッタのようにお辞儀を繰り返していた。
お前、男爵家の嫡男なんだから使用人にそんなに頭を下げるなと言いたいところだが、エンベルとエジェの育った環境を知った今、そういう行動にもなるかと納得する。
夕食の準備が出来るまで、エンベルを書斎に案内すると彼は大喜びして室内をぐるぐると歩き出した。
俺は大学から持って帰って来た本を机に置くと椅子に座った。
持って帰って来た本は、雑誌に送る記事を書くための資料だ。
コアな魔道具ファンのための雑誌から記事を書いて欲しいと依頼されたから。
面倒くさいけれど、記事を書くことで大学や研究の認知度も上がるから、頼まれたら変な雑誌じゃない限り断らないようにしている。なお、原稿料は雀の涙ほどなので割に合わないと思っている。
「本は好きなのを読んでいいぞ」
「ありがとうございます!」
エンベルは早速一冊書架から取り出すと椅子に座ってページをめくり始めた。
あれは、昔の養蜂家の日記だったはず。あんなのいつ手に入れたのか覚えていない。実家から適当に持ってきたときに混じったのかもしれない。
その様子を見ながら俺は目を細める。
何かに夢中になって前が見えなくなるのは自分にも覚えがあることだったから。
初めてエンベルと出会った時、年下の青年にどう接すればいいのか困った。自分は愛想もなく、誰かを楽しませる話題も持っていなかったから。
アデム殿下のように人当り良くできれば、今よりも周囲に溶け込めたのかもしれないと思ったことも多い。睨んでいるつもりもないのに睨まれていると怯えられることも多かった。
エンベルにもきっとそう思われる。
心のどこかでそう決めつけていた。でも違った。
大学にいると言うと、教科書を開いて「ここが納得できないから教えて欲しい」と言ってきて。物怖じせず、俺を慕ってくれる姿は内心とても嬉しく思ったのだった。
「俺が友人の弟を家へ招待するようになるなんて」
呟いた声は幸いにもエンベルには聞こえなかったようだった。
ふっと笑みをこぼす。
友人?
本当は――。
頭を掠めた考えを、無理やり追い出した。今考えるのはそれじゃない。
「エンベル、ところで今日はどこに泊まるんだ?」
「――ホテルです」
返事が遅れたのは本に集中しているからか。
俺は構わず質問を続けることにした。
「王都へはどうやって来たんだ? ひとりで来たのか? エジェは知っているんだよな?」
「あー……はい」
この返事は、ひとりで来たこととエジェも知っているの両方へか?
「いつまでいるんだ? よければうちに泊まっても構わないが。小さい家だが部屋はあるから」
さっきまではぼんやりした返しだったのに、急にはっきりと返事をした。
「え? いえ、父が来るのでそこまでお世話になれません!」
「お父上?」
俺は、エンベルがここにいるのはひょっとしたら家出なんじゃないかと思っていた。
父親と意見の違いから殴られ、思わず飛び出して姉の元へ行ったのかと。でも違うようだ。家出だったら父親が来ることをこんなに落ち着いて話せないと思うし、どこか後ろめたさや気まずさがあるはずだから。
じゃあなんで王都にいる? どうして父親と一緒に来なかったんだ?
ただの観光? それにしてはやっぱり頬の腫れが気になる。
「はい。後から来ることになってますので、ホテルに泊まります」
「お父上も一緒に泊まってもらって構わないのだが」
それでもエンベルは頑なに首を左右に振って「ありがたいですが」とか言いながら断ってきた。
無理強いするものでもないし、俺は「そうか」と言って会話を終わらせることにした。
ちょうど、夕食の用意もできたようだし。
エンベルに声をかけて一緒に食堂へ移動する。
「そういえば養蜂の本を読んでいたな。蜂に興味があるのか?」
「はい! 今度、飼ってみようと思ってます!」
「へぇ……」
今は興味の対象が昆虫なのか。
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