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26.王都案内
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「姉さん、町に帰るの気まずいと思うから、長期休暇の間アレナゼルプの伯父さんの家に行ったらどうかって母さんが言ってたよ」
お母様の兄のことだ。
アレナゼルプは王都よりも南にあるので、冬でもここよりは暖かいし、実家に帰るよりも近い。
ただ、ほとんど会う機会がなかったので伯父とはいえ緊張する相手だ。
子どもの時に会ったきりだったと思う。エンベルは幼過ぎて覚えてないんじゃないかな。
エンベルの話だと、町のみんなは私の悪質な噂を信じているわけじゃないようだから、町に帰るのも気まずくなんてないんだけど。
「もしかして、エンベルったら伯父さんの家に行く事を期待してる?」
「あははっ」
ちゃっかりしているけれど憎めない笑顔だ。
「一緒に行ってあげるよ。姉さんひとりだと心配だからね」
「もう。ああ、だからお父様が来てないのね」
「あ、違う違う。父さんは後から来るよ」
どうして一緒に来なかったの? という私の疑問は笑顔でかわされる。
「望遠鏡で星空の記録を取ってるんだけどさ、他の地域にも行ってみたくって」
「はぁ……。ま、いいけど。それなら婚約のことはお父様に任せておけばいいのね?」
「うん。まぁ、父さんっていうか、おじい様にお任せすることになったよ」
おじい様が……。
私はしばらく会っていないおじい様の顔を思い出した。
頭はすっかり白髪になってしまったけれど、眼光鋭く屈強な歴戦の勇者のような雰囲気がある人だった。
初めておじい様と会った人は、絶対に領主だと思わない。傭兵だと思われることが多かった。
おじい様にお任せできるのならもう大丈夫よね。ならせっかくだし、行ってもいいかもね。
「でもお金ないわよ」
「それなら大丈夫だよ。おじい様がお小遣いをくれたからさ。姉さんに息抜きさせてあげなさいってさ」
「えぇっ」
さっきまで泣いていたのが嘘のようににこにこと笑っている。
時折「いてっ」と呟きながら顔を抑えているけれど、楽しそうだ。
私もつられてふふっと笑う。
いつまでも元婚約者のことでエンベルが落ち込んでいるよりはずっといいもの。
「ところでさ、姉さん」
改まった雰囲気を出して言う。
「何?」
「今日泊めて欲しいんだけど」
そうだった。泊まる場所見つけないと。
* * *
学院の事務局に事情を伝えて、残りの授業は欠席させてもらうことになった。
私は上着と防寒具を身に着けてエンベルと街を歩く。
ホテルは学院から紹介されたところに決めた。
同性だったら寮に泊めてあげられたんだけれど、エンベルももう16だから。あ、誕生日が来たから17か! 早いなぁ。
「お腹すいたなぁ」
「夕飯食べられるの?」
顔が腫れてることを心配すれば、あっけらかんと笑うエンベル。
「それはそれ」
「食べれるならいいけど」
王都で外食はしないから私もほとんど店を知らない。
適当に無難な店、探せるかな。
「肉が食べたいなぁ」なんて、すっかり王都観光の気分になっちゃって。
エンベルは食べ盛りだから肉じゃなくても、食べ応えのあるものを出しているところがいいだろう。
でもお金、おじい様から頂いたと聞いたけれどホテル代もあるからなるべく安いところがいいわよね。
それからエンベルが一人で来ることもあるかもしれないから、治安が良いホテルの近くで探した方がいいわよね。
そんなことを考えながら歩いていたら、エンベルに袖を引かれた。
「姉さんあれなに?」
「ええっと、ギャラリーみたいね」
「へぇ。じゃああれは?」
「劇場だと思う」
石造りで入り口には繊細な彫刻が施されている。
確か数百年前の建物を改装して作ったと聞いたことがある。
建物の外には主演の俳優達が描かれたポスターが貼ってあった。今は部下に陥れられ、最愛の妻を自らの策略で殺してしまう嫉妬と狂気に狂った男の話のようだった。
気軽に見るには重そうだけれど、そういえば、せっかく都会に来たのにこういう所に一度も行ってない。
エンベルもいるし、伯父様の家に行く前に行ってみてもいいかもしれないわね。
「王都は教会も立派だねぇ」
また数メートル歩くとエンベルが足を止めた。
白い教会を見上げて感嘆の声をあげる。
王都のほぼ中央にある教会は街のどこからでも高い屋根が見える。
王宮が攻めにくさを考えて作られているのだとしたら、教会は誰でも来られる場所に建っているようだった。
「そうね」
「ここにお祈りに来るの?」
「……そうかもね」
私は目を泳がせた。
熱心な人なら毎週行くんだろうな。
でも私は月に一回程度しか行ってなかった。しかも、ここまで来るのが面倒だから行くのは学院の近くにある教会。
エンベルもそれがわかったのか深くは聞かず「まだ中に入れるかな」とわくわくした声で教会の階段を登って行った。
「もう夕方だから開いてないんじゃない?」
閉まっているとわかっているのにわざわざ付き合って階段を登るのも面倒で、私は教会にある門の前でエンベルが降りてくるのを待っていた。
白い息を吐きながら寒そうに首をすくめながら歩く街の人たち。この寒さなら今夜は雪が降るかもしれない。
なんとなく道行く人を眺めていると、ふと視界に掲示板が目に入った。
教会の前に建てられている掲示板だ。
ちらりと見ただけだけれど、見覚えのある名前が書いてあったような気がしたから。
よく読もうと近づいたところで私は思わず叫んでしまった。
「ええっ!」
慌てて口を押える。
幸い、誰も歩いていなかったから私の叫びは聞かれていないみたい。
でも。
「う、うそ……」
何度も目を瞬かせるが字面は変わることがなくて。
そこには、フィデリオとエレナ様の婚約が公示されていた。
エレナ様がフィデリオと?
ライムントはどうなったの?
目を白黒させながら食い入るように公示を見つめる私に、階段を降りてきたエンベルが「やっぱり開いてなかった」とのんびり声をかけてくるけれど、それどころじゃない。
ライムントとエレナ様の婚約は解消されたってことよね? どうして?
誰か教えて欲しい。
婚約が公示されると40日間張り出される。
その間に異議がある場合は申し立てできるのだ。申し立てといっても、重婚や近親婚を避けるためのもので、ふたりの結婚が気に入らないとかいう理由じゃ受け付けてもらえない。
そして公示期間が過ぎると結婚許可証が発行されて、ようやく結婚式ができるという流れになる。
私と元婚約者の婚約はいわゆる家同士までの話で、教会までは進んでなかった。だから破棄も簡単にされちゃったんだけどね。
ライムントとエレナ様は両家とも名家だ。
家同士の話とはいっても、私レベルとは全く話が変わってくるはずだった。
もやもやしながら公示を見つめる私に、エンベルは不思議そうに首を傾げていた。
お母様の兄のことだ。
アレナゼルプは王都よりも南にあるので、冬でもここよりは暖かいし、実家に帰るよりも近い。
ただ、ほとんど会う機会がなかったので伯父とはいえ緊張する相手だ。
子どもの時に会ったきりだったと思う。エンベルは幼過ぎて覚えてないんじゃないかな。
エンベルの話だと、町のみんなは私の悪質な噂を信じているわけじゃないようだから、町に帰るのも気まずくなんてないんだけど。
「もしかして、エンベルったら伯父さんの家に行く事を期待してる?」
「あははっ」
ちゃっかりしているけれど憎めない笑顔だ。
「一緒に行ってあげるよ。姉さんひとりだと心配だからね」
「もう。ああ、だからお父様が来てないのね」
「あ、違う違う。父さんは後から来るよ」
どうして一緒に来なかったの? という私の疑問は笑顔でかわされる。
「望遠鏡で星空の記録を取ってるんだけどさ、他の地域にも行ってみたくって」
「はぁ……。ま、いいけど。それなら婚約のことはお父様に任せておけばいいのね?」
「うん。まぁ、父さんっていうか、おじい様にお任せすることになったよ」
おじい様が……。
私はしばらく会っていないおじい様の顔を思い出した。
頭はすっかり白髪になってしまったけれど、眼光鋭く屈強な歴戦の勇者のような雰囲気がある人だった。
初めておじい様と会った人は、絶対に領主だと思わない。傭兵だと思われることが多かった。
おじい様にお任せできるのならもう大丈夫よね。ならせっかくだし、行ってもいいかもね。
「でもお金ないわよ」
「それなら大丈夫だよ。おじい様がお小遣いをくれたからさ。姉さんに息抜きさせてあげなさいってさ」
「えぇっ」
さっきまで泣いていたのが嘘のようににこにこと笑っている。
時折「いてっ」と呟きながら顔を抑えているけれど、楽しそうだ。
私もつられてふふっと笑う。
いつまでも元婚約者のことでエンベルが落ち込んでいるよりはずっといいもの。
「ところでさ、姉さん」
改まった雰囲気を出して言う。
「何?」
「今日泊めて欲しいんだけど」
そうだった。泊まる場所見つけないと。
* * *
学院の事務局に事情を伝えて、残りの授業は欠席させてもらうことになった。
私は上着と防寒具を身に着けてエンベルと街を歩く。
ホテルは学院から紹介されたところに決めた。
同性だったら寮に泊めてあげられたんだけれど、エンベルももう16だから。あ、誕生日が来たから17か! 早いなぁ。
「お腹すいたなぁ」
「夕飯食べられるの?」
顔が腫れてることを心配すれば、あっけらかんと笑うエンベル。
「それはそれ」
「食べれるならいいけど」
王都で外食はしないから私もほとんど店を知らない。
適当に無難な店、探せるかな。
「肉が食べたいなぁ」なんて、すっかり王都観光の気分になっちゃって。
エンベルは食べ盛りだから肉じゃなくても、食べ応えのあるものを出しているところがいいだろう。
でもお金、おじい様から頂いたと聞いたけれどホテル代もあるからなるべく安いところがいいわよね。
それからエンベルが一人で来ることもあるかもしれないから、治安が良いホテルの近くで探した方がいいわよね。
そんなことを考えながら歩いていたら、エンベルに袖を引かれた。
「姉さんあれなに?」
「ええっと、ギャラリーみたいね」
「へぇ。じゃああれは?」
「劇場だと思う」
石造りで入り口には繊細な彫刻が施されている。
確か数百年前の建物を改装して作ったと聞いたことがある。
建物の外には主演の俳優達が描かれたポスターが貼ってあった。今は部下に陥れられ、最愛の妻を自らの策略で殺してしまう嫉妬と狂気に狂った男の話のようだった。
気軽に見るには重そうだけれど、そういえば、せっかく都会に来たのにこういう所に一度も行ってない。
エンベルもいるし、伯父様の家に行く前に行ってみてもいいかもしれないわね。
「王都は教会も立派だねぇ」
また数メートル歩くとエンベルが足を止めた。
白い教会を見上げて感嘆の声をあげる。
王都のほぼ中央にある教会は街のどこからでも高い屋根が見える。
王宮が攻めにくさを考えて作られているのだとしたら、教会は誰でも来られる場所に建っているようだった。
「そうね」
「ここにお祈りに来るの?」
「……そうかもね」
私は目を泳がせた。
熱心な人なら毎週行くんだろうな。
でも私は月に一回程度しか行ってなかった。しかも、ここまで来るのが面倒だから行くのは学院の近くにある教会。
エンベルもそれがわかったのか深くは聞かず「まだ中に入れるかな」とわくわくした声で教会の階段を登って行った。
「もう夕方だから開いてないんじゃない?」
閉まっているとわかっているのにわざわざ付き合って階段を登るのも面倒で、私は教会にある門の前でエンベルが降りてくるのを待っていた。
白い息を吐きながら寒そうに首をすくめながら歩く街の人たち。この寒さなら今夜は雪が降るかもしれない。
なんとなく道行く人を眺めていると、ふと視界に掲示板が目に入った。
教会の前に建てられている掲示板だ。
ちらりと見ただけだけれど、見覚えのある名前が書いてあったような気がしたから。
よく読もうと近づいたところで私は思わず叫んでしまった。
「ええっ!」
慌てて口を押える。
幸い、誰も歩いていなかったから私の叫びは聞かれていないみたい。
でも。
「う、うそ……」
何度も目を瞬かせるが字面は変わることがなくて。
そこには、フィデリオとエレナ様の婚約が公示されていた。
エレナ様がフィデリオと?
ライムントはどうなったの?
目を白黒させながら食い入るように公示を見つめる私に、階段を降りてきたエンベルが「やっぱり開いてなかった」とのんびり声をかけてくるけれど、それどころじゃない。
ライムントとエレナ様の婚約は解消されたってことよね? どうして?
誰か教えて欲しい。
婚約が公示されると40日間張り出される。
その間に異議がある場合は申し立てできるのだ。申し立てといっても、重婚や近親婚を避けるためのもので、ふたりの結婚が気に入らないとかいう理由じゃ受け付けてもらえない。
そして公示期間が過ぎると結婚許可証が発行されて、ようやく結婚式ができるという流れになる。
私と元婚約者の婚約はいわゆる家同士までの話で、教会までは進んでなかった。だから破棄も簡単にされちゃったんだけどね。
ライムントとエレナ様は両家とも名家だ。
家同士の話とはいっても、私レベルとは全く話が変わってくるはずだった。
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