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18.夢が形に
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社交シーズンが終わる前に、ソフィアはルーカスと共に伯爵家の領地に戻ると式をあげた。
再婚同士だったし、花嫁の意向もあって小さな式になった。
それでもソフィアは幸せに満ち溢れていたし、ルーカスも同じ気持ちだった。
花の咲き誇る庭で、白い刺繍を施した衣装に身を包んだソフィア。
ソフィアは自分の事を平凡とよく言うけれど、花嫁の素朴ながらも凛とした美しさにルーカスは見惚れていた。
そして自分は間違いなく、今この瞬間は世界で一番幸せ者だと思ったのだった。
それから数か月後。
多くの貴族が王都から離れて自分たちの領地へ戻っていた頃、ソフィアもラーディントン伯爵家のカントリーハウスにある自室にいた。
南向きで陽光がたくさん入る部屋は、暖かく明るい雰囲気だった。
マホガニーの美しい机の前に座り、羽ペンにインクをつけて紙に文字を書こうとしたが何も思い浮かばず、ペンを戻すという仕草をもう3度も繰り返していた。
そして、侍女か執事が自室にソフィアを呼びに来ていないか、耳をそばだてて来ていないと知ると立ち上がり窓の外を見に行くのだ。
ソフィアは我慢が出来ず、部屋を出るとルーカスの元へ向かった。
ルーカスは書斎で書き物をしていたところだったが、ソフィアが入って来ると優しく彼女を長椅子へ導いた。
濃いブルーの布張りの長椅子に座らせると、自身も隣に腰を下ろした。
「ソフィー、まるで縄張りを確認して歩く猫のようにウロウロとしているのに気が付いてる?」
「猫? 可愛らしいたとえで嬉しいわ」
ルーカスは咳払いをして続けた。
「褒めたんじゃないんだけどな……」
「知ってるわ。でも落ち着かないの。わかるでしょ?」
「知ってるよ。でも君が立って歩いていても郵便は早く着かないよ。それなら座ってのんびり待っていた方がいいんじゃないか?」
肩をすくめてルーカスが言う。
ソフィアは口をきゅっと引き結ぶと同意を示すように頷いた。
ルーカスはソフィアの栗色の髪の毛を一房つまむとゆっくりと唇をあてた。
視線は首筋をなぞり、鎖骨、そしてドレスのリボンへと移動していく。
その仕草にソフィアはほんのりと頬を染める。
「ええと、ルーカス、ここは書斎だわ」
「知ってるよ?」
「そして昼間だわ」
「そうだね」
ルーカスはそのままソフィアに口付けると微笑む。
「郵便のせいで、全く僕に興味を持ってくれない奥さんの気持ちを引き戻すいい方法を見つけたと思ったんだけどな」
「もう! 茶化さないで」
ソフィアはわざと顰め面を作って見せる。
「あなたに興味がないわけないじゃない」
その返事に気を良くしたルーカスがさらに先を進めようとした時、元気に扉をノックされた。
「お父様! 馬車がきたみたいよ!」
ルーカスは肩をがっくりと落とすと、大股で扉に向かっていった。
「フローラ、淑女がそんな大声を出すものじゃないよ」
「あら? ソフィアお姉様もいらしたのね! ちょうどよかったわ」
父親の注意には全く耳を貸さずに、書斎の長椅子に座るソフィアへ目をとめるとにこやかに微笑んだ。
結婚して書類上は継母になったが、フローラは変わらずソフィアをそう呼んでいた。
ソフィアもわざわざ呼び名を直して欲しいとも思っていなかったのでそのままだ。
「馬車が来たのよ。本が届いたかもしれないわ!」
するとタイミングよく執事が現れ来客を告げた。
「フォルス男爵がお見えです」
「お義父様が?」
三人は急いで男爵のいる客間に足を運んだ。
男爵はゆったりと一人掛けのソファーに座り、出された紅茶に口をつけていた。
テーブルにはスコーンとサンドウィッチも用意されている。
「伯父上。ようこそいらっしゃいました。長旅だったでしょう」
「ルーカス、ソフィアにフローラも。元気にしていたかい?」
「お義父様。来て下さるとは知らなかったわ」
「お爺様お久しぶりです」
もう義父ではないけれどソフィアはまだそう呼んでいた。フローラもソフィアを真似てか男爵のことをお爺様と呼んでいる。
男爵はニコニコと笑顔を見せるとソフィアに一冊の冊子を手渡した。
「どうせなら私が届けようかと思ってね。ルーカスには手紙で伝えていたんだが、ソフィアとフローラには内緒にお願いしていたんだ。驚かせたかったんだが、びっくりしてくれたかい? お前たちのところに遊びに来るようにも誘われていたことだしね」
ルーカスを振り返ると、にやりと人の悪そうな笑みを浮かべた。
ソフィアが目論見通り驚いたのが嬉しかったようだ。
「驚いたわ! でもお義父様が届けてくださるなんて嬉しかったわ」
「ね、ソフィアお姉さま早く開いてくださいな」
フローラが待ちきれないといった様子でソフィアの腕を掴む。
ソフィアは頷くと長椅子に腰を下ろした。フローラがその隣にべったりと張り付く。
ルーカスは椅子の背もたれに立つと、ソフィアの手元に視線を落としていた。
ソフィアは逸る心臓を押さえながら、ゆっくりとページを開いていく。
鮮やかなドレスが描かれたページとその説明が何枚も続いた。
そして雑誌の後半の方になってようやく目的のページが現れてきた。
ここじゃない、これでもないと飛ばす。
すると、ほとんど最後の方にそれは載っていた。
「まぁ! ちゃんと載ってるわ!」
「本当に! これ、ソフィアお姉さまが翻訳した物語ですわよね? 凄いわ!」
フローラが喜びの悲鳴を上げて雑誌を覗き込んだ。
ソフィアが感動を噛みしめている間に、フローラが自分の方に雑誌を引き寄せて読み始めた。
ソフィアの翻訳した恋愛物語は一冊の本としてではなく、季節のファッション誌の後ろの文芸欄に載ることになったのだ。
もともとファッション誌には有名人の伝記やエッセイ、物語が連載されていて、主に女性が読者のファッション誌と翻訳した恋愛物語は相性が良いと選ばれたのだった。
「う、嬉しすぎるわ……」
喜びでうっすらと滲む涙をルーカスが後ろからすくいとる。
それに微笑みで返すソフィア。
「頑張ったね」
「ルーカス、ありがとう……。お義父様もありがとうございます。お義父様がいなかったらきっと形に残ることがなかったわ」
「そんなことはない。ソフィアは自分で自分の目標をかなえたんだよ。私はそれを少し手伝っただけだ」
ソフィアは今度こそ本当に涙がこぼれたのを感じた。
「ありがとう、お義父様……」
再婚同士だったし、花嫁の意向もあって小さな式になった。
それでもソフィアは幸せに満ち溢れていたし、ルーカスも同じ気持ちだった。
花の咲き誇る庭で、白い刺繍を施した衣装に身を包んだソフィア。
ソフィアは自分の事を平凡とよく言うけれど、花嫁の素朴ながらも凛とした美しさにルーカスは見惚れていた。
そして自分は間違いなく、今この瞬間は世界で一番幸せ者だと思ったのだった。
それから数か月後。
多くの貴族が王都から離れて自分たちの領地へ戻っていた頃、ソフィアもラーディントン伯爵家のカントリーハウスにある自室にいた。
南向きで陽光がたくさん入る部屋は、暖かく明るい雰囲気だった。
マホガニーの美しい机の前に座り、羽ペンにインクをつけて紙に文字を書こうとしたが何も思い浮かばず、ペンを戻すという仕草をもう3度も繰り返していた。
そして、侍女か執事が自室にソフィアを呼びに来ていないか、耳をそばだてて来ていないと知ると立ち上がり窓の外を見に行くのだ。
ソフィアは我慢が出来ず、部屋を出るとルーカスの元へ向かった。
ルーカスは書斎で書き物をしていたところだったが、ソフィアが入って来ると優しく彼女を長椅子へ導いた。
濃いブルーの布張りの長椅子に座らせると、自身も隣に腰を下ろした。
「ソフィー、まるで縄張りを確認して歩く猫のようにウロウロとしているのに気が付いてる?」
「猫? 可愛らしいたとえで嬉しいわ」
ルーカスは咳払いをして続けた。
「褒めたんじゃないんだけどな……」
「知ってるわ。でも落ち着かないの。わかるでしょ?」
「知ってるよ。でも君が立って歩いていても郵便は早く着かないよ。それなら座ってのんびり待っていた方がいいんじゃないか?」
肩をすくめてルーカスが言う。
ソフィアは口をきゅっと引き結ぶと同意を示すように頷いた。
ルーカスはソフィアの栗色の髪の毛を一房つまむとゆっくりと唇をあてた。
視線は首筋をなぞり、鎖骨、そしてドレスのリボンへと移動していく。
その仕草にソフィアはほんのりと頬を染める。
「ええと、ルーカス、ここは書斎だわ」
「知ってるよ?」
「そして昼間だわ」
「そうだね」
ルーカスはそのままソフィアに口付けると微笑む。
「郵便のせいで、全く僕に興味を持ってくれない奥さんの気持ちを引き戻すいい方法を見つけたと思ったんだけどな」
「もう! 茶化さないで」
ソフィアはわざと顰め面を作って見せる。
「あなたに興味がないわけないじゃない」
その返事に気を良くしたルーカスがさらに先を進めようとした時、元気に扉をノックされた。
「お父様! 馬車がきたみたいよ!」
ルーカスは肩をがっくりと落とすと、大股で扉に向かっていった。
「フローラ、淑女がそんな大声を出すものじゃないよ」
「あら? ソフィアお姉様もいらしたのね! ちょうどよかったわ」
父親の注意には全く耳を貸さずに、書斎の長椅子に座るソフィアへ目をとめるとにこやかに微笑んだ。
結婚して書類上は継母になったが、フローラは変わらずソフィアをそう呼んでいた。
ソフィアもわざわざ呼び名を直して欲しいとも思っていなかったのでそのままだ。
「馬車が来たのよ。本が届いたかもしれないわ!」
するとタイミングよく執事が現れ来客を告げた。
「フォルス男爵がお見えです」
「お義父様が?」
三人は急いで男爵のいる客間に足を運んだ。
男爵はゆったりと一人掛けのソファーに座り、出された紅茶に口をつけていた。
テーブルにはスコーンとサンドウィッチも用意されている。
「伯父上。ようこそいらっしゃいました。長旅だったでしょう」
「ルーカス、ソフィアにフローラも。元気にしていたかい?」
「お義父様。来て下さるとは知らなかったわ」
「お爺様お久しぶりです」
もう義父ではないけれどソフィアはまだそう呼んでいた。フローラもソフィアを真似てか男爵のことをお爺様と呼んでいる。
男爵はニコニコと笑顔を見せるとソフィアに一冊の冊子を手渡した。
「どうせなら私が届けようかと思ってね。ルーカスには手紙で伝えていたんだが、ソフィアとフローラには内緒にお願いしていたんだ。驚かせたかったんだが、びっくりしてくれたかい? お前たちのところに遊びに来るようにも誘われていたことだしね」
ルーカスを振り返ると、にやりと人の悪そうな笑みを浮かべた。
ソフィアが目論見通り驚いたのが嬉しかったようだ。
「驚いたわ! でもお義父様が届けてくださるなんて嬉しかったわ」
「ね、ソフィアお姉さま早く開いてくださいな」
フローラが待ちきれないといった様子でソフィアの腕を掴む。
ソフィアは頷くと長椅子に腰を下ろした。フローラがその隣にべったりと張り付く。
ルーカスは椅子の背もたれに立つと、ソフィアの手元に視線を落としていた。
ソフィアは逸る心臓を押さえながら、ゆっくりとページを開いていく。
鮮やかなドレスが描かれたページとその説明が何枚も続いた。
そして雑誌の後半の方になってようやく目的のページが現れてきた。
ここじゃない、これでもないと飛ばす。
すると、ほとんど最後の方にそれは載っていた。
「まぁ! ちゃんと載ってるわ!」
「本当に! これ、ソフィアお姉さまが翻訳した物語ですわよね? 凄いわ!」
フローラが喜びの悲鳴を上げて雑誌を覗き込んだ。
ソフィアが感動を噛みしめている間に、フローラが自分の方に雑誌を引き寄せて読み始めた。
ソフィアの翻訳した恋愛物語は一冊の本としてではなく、季節のファッション誌の後ろの文芸欄に載ることになったのだ。
もともとファッション誌には有名人の伝記やエッセイ、物語が連載されていて、主に女性が読者のファッション誌と翻訳した恋愛物語は相性が良いと選ばれたのだった。
「う、嬉しすぎるわ……」
喜びでうっすらと滲む涙をルーカスが後ろからすくいとる。
それに微笑みで返すソフィア。
「頑張ったね」
「ルーカス、ありがとう……。お義父様もありがとうございます。お義父様がいなかったらきっと形に残ることがなかったわ」
「そんなことはない。ソフィアは自分で自分の目標をかなえたんだよ。私はそれを少し手伝っただけだ」
ソフィアは今度こそ本当に涙がこぼれたのを感じた。
「ありがとう、お義父様……」
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