15 / 22
人魚との交わり《9─1》R-15
しおりを挟む白い下肢を開かせて、穢い奴らの欲にまみれた汚れた白を指で掻き出す。
『いやだ、いやだ、早く………早く終わらせて』
アイラは今、ショウが、悔しさと悲しみで行っている行為を、涙をにじませて堕ちそうになる快感を耐え難い苦痛に変換してまで、この行為を『屈辱の行為』としないといけないと、本能で解っていたようだった。
理性で頭を満たして、身体の快楽に感じていなければ、尊厳に関わると、口唇を噛みながらもアイラは訪れる快感に、必死で耐えているように見えた。
口を開けば声が出そうなようだった。そのせいだろう。自分の腕を泣きながら噛んでいた。嬌声を泣き声に変えて、俺を呼び続けた。
『ショウ、ショウ、助けて』
と。泣きながら。この屈辱に伴う快楽に屈しないように。
『お願い、ショウ。早く早く終わらせて』
掻き出しても、汚れた白は減らない。複数人に慰み者にされたと解った。泣きながら、声などあげたくないのに腕を噛みながらも耐える嬌声が浴室に漏れて反響する。
『いやだ、いやだぁ、気持ち悪い、いやだぁっ!』
咽ぶアイラが可哀想で、この肌を見た奴がいるのが許せなかった。
アイラはポロポロ泣きながら噛んだ腕には歯の痕がつき血がにじんでいた。アイラ自身は、反応し濡れていた。アイラは身体をよがり無意識に誘う。
「………汚い奴らの、全部出したら………ショウで満たして………お願い。ショウ抱いて。もう、最後だから。………最後だから君に抱かれたい。地上の思い出は君に愛されていたと思って海に持っていきたい。全部忘れさせて」
顔中を涙で濡らして微笑んだ。俺はアイラの中を容赦なく掻き出した。
堕ちるところまで堕ちよう。君が堕ちるのは快楽に耐えきれなくなった身体。
俺が堕ちるのは、君をどうしようもなく欲した、欲に苛まれた心。
アイラは喘ぎ、身体をわななかせて白を吐き出して、息を乱しながらアイラは、小さく言った。
───────────────
『悪かったことはなかったこにしよう。あるのは、好きな人と愛し合って海へ帰ったという事実だよ』
──────────────
俺はアイラを抱いた。丁寧に、優しく。愛しくて、綺麗で、乱暴になんて扱えない。口唇で、指でアイラに触れ愛撫する。身をよじる姿が可愛らしい。肌が紅を差すように赤くなる様も初心な魅力がある。
下肢の間に顔を埋め愛撫すると、躊躇いながらも俺の愛撫をねだる。開かせた脚をわななかせ、顎を反り俺を呼び達した。
アイラの吐息、喘ぎ、声を忘れたくない。ずっと覚えていたい。風化されていく記憶という砂漠の中で、アイラだけは、忘れたくない。
アイラの後ろは俺を簡単に俺を許したけれど、あまりにも感じてしまうらしく、弱い抽挿だけで、嬌声をあげた。激しくアイラにうちつけると、快感に屈したアイラは享受の声しか言わない。まるで、卑猥な小説か、猥雑な雑誌。でも、アイラはどんなことを言っても清廉だ。
アイラを抱きながら、腰をつかみ、息をきらせ、快楽を食みながら、言った。
「俺を忘れないで、忘れないでくれ、アイラ」
アイラは俺の頬に触れ、いつもの眼差しで口づけをねだる。
激しい高速の抽挿に白を吐き出す欲も高まる。漏れでる俺の体液が抽挿で擦れる音をたてる。アイラの中が、締まって熱くて吐精感が極まった。
眉に皺を寄せて、アイラの名前を呼び、俺は白をアイラの中に放つ。アイラも白を吐き出し、脱力する。
アイラは涙をこぼして、微笑んだ。
「いっぱい、僕の中にショウが入ってる。気持ちいいよ、満たされてる感じがする。ショウが好きだよ。身体も、心も……好きだよ。君が好きだよ……赤ちゃん出来るといいな」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
実はこれ実話なんですよ
tomoharu
恋愛
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!1年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎ智伝説&夢物語】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎ智久伝説&夢物語】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【智久】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!

僕は人を好きになれない
杜鵑花
恋愛
春は出会いと別れの季節――
故に人間の感情が大きく変化する季節でもある。
だから、こんな春雨が降る日なんかには自ら世界を去ろうとする人間が現れたって何ら不思議ではない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
君ハ龍ノ運命のヒト~ミズチ編・ウカノ編~【完結】
カシューナッツ
恋愛
君はオレを助けてくれた。誰も聴こえない声を聴いて。だから君は、オレの運命の人なんだ。美雨は、子供にいじめられている白いヘビになったオレの声を聴く。助けてくれて、手当てをしてくれることに。彼女は『喜多見』美雨。本当の古来からの呼び方は『鬼』多見美雨。人ならざる者達の声を聞いたり見たりする『見鬼』の家──。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる