4 / 107
4 兄様の愛は重めです
しおりを挟む
任務が功を奏したのか、あれからグスタフ殿下に気に入られることはないまま、僕は十二歳になった。
身体は細いけど、背は少し伸びた。兄様は痩せていてもすらっとして見えるのに、僕だとひょろひょろに見えるのは何でだろう。
そんな僕も、王都にある貴族専用の寄宿学校に通うことになった。本当だったら、お金的に入学は厳しい。だけど成績が上位十位以内の生徒には、国から奨学金が与えられる制度があった。折角の制度だ、利用しない手はない。
元々勉強が嫌いじゃなかった僕は、事務官の父様と代筆屋をしている母様に勉強を教えてもらって、日々勉強に励んだ。この間十八歳で寄宿学校を卒業した兄様のお古の教科書もあったから、予習だって大分進んでいる。
ちなみに兄様は同じ奨学金制度で入学し、この夏無事に首席で卒業した。現在は父と同じ事務官の道を歩んでいる。
尊敬する兄様が歩んだ道を辿ろうと必死に勉強した結果、入学試験は上位で通過。同率十位がいて本当は微妙な判定だったらしいけど、兄様が品行方正に過ごしていたお陰で「彼の弟なら」って特別に奨学金枠に入れてもらえたらしいと、学校の挨拶から帰ってきた父様が言っていた。
一旦家を出たら、家族に会えるのは夏と冬の長期休暇だけ。それが六年間も続くことになる。
僕がいなくなってしまうことを一番悲しんだのは、入れ違いの形になる兄様だった。
「ルカ、ようやく会えたのにもうお別れだなんて……っ」
「冬の長期休暇には帰ってくるから」
「ああ、ルカ成分が足りない……!」
兄様は僕を抱き締めると、人の頭頂をスーハーし始めた。兄様は僕の匂いを嗅ぐと落ち着くんだって。優しい香りがするって言ってたけど、優しい香りってどんなだろう。自分では分からない。
どうやら、兄様の愛情表現は大分過剰らしい。だって、母様がいつも「リヒャルト、あんまりベタベタすると嫌われるわよ」と言って止めるから。僕は兄様に撫でられるのも抱き締められるのも大好きだったから、「世間はそういうものなんだ」ってちょっと意外だった。兄様を嫌いになんてなる筈がないのにな。
でも今は正直、ちょっと困っていた。何故なら、出発の時間が押していたからだ。
「兄様、馬車が待っているから」
「もうちょっとだけ! ああ、こんな可愛いルカが狼どもの巣窟に入っていくのかと思うと、兄様は不安で仕方ないっ!」
「兄様ってば、大袈裟だなあ。僕は別に可愛くなんてないよ」
兄様は僕のことを可愛い可愛いと言うけど、特別これといって特徴のない薄い顔立ちにどこにでもありそうな栗色の髪と琥珀色の瞳は、絶対可愛いの部類には分類されない自信がある。なのに兄様は、僕を溺愛するあまり、目が曇っちゃってるらしかった。
「何を言うんだ! 自覚が足りないぞ! 華奢な立ち姿、噛みつきたくなるうなじ、そして吸い込まれそうになる金色の瞳! どれを取っても可愛いしかない!」
うなじ? 兄様、いつも僕のどこを見てるのかな? それに噛みつくってなに。そもそも僕の瞳は琥珀色であって金色じゃないんだけどな。
兄様は、息継ぎすることなく早口で一気に語った。
「振り返る度に見せてくれるはにかむような柔らかい笑顔についフラッとならない男の目の方が腐っているんだ!」
僕を襲わせたいのか襲わせたくないのかもよく分からないし、そもそもなんで対象が男限定なんだろう。確かにこんなひょろひょろじゃ、女の子にはモテなさそうだけどさ。ちえ。
兄様は僕を抱き締めたまま、更に続ける。御者のおじさんが「まだかなー」って目で見てるよ。
「いいかいルカ、この僕でさえ、狼どもには狙われたんだ! 僕よりも遥かに可愛くて輝いているルカはとってもとっても危険なんだ! 相手が誰であろうが絶対に密室で二人きりになっちゃいけないよ!」
そもそも寮の部屋割りが二人ひと組だから、絶対に密室で二人きりになる。無茶を言わないでほしい。
「分かったよ、気を付けるから」
こうでも言わないと、兄様は納得しないからね。
「僕だって奨学金はもらい続けないとだから、変なことはしないよ。安心して」
「うう……でも心配だ……」
僕ね、もうちょっと学校内のルールとかを教えてもらいたかったんだけどな。どの先生に気を付けろとか、そういう類のやつ。
御者さんが暇そうなので、僕は兄様の背中を叩いた。
「もう行かないと遅れちゃう」
「ルカあああっ」
頭を抱き締められて髪の毛はぐしゃぐしゃだけど、これも兄様の愛情だと思えば嬉しい。嬉しいけど……そろそろもういいかなあ。
あまりにも僕を離さない兄様を見かねた母様が、兄様の襟を思い切り引っ張った。
「ぐえっ」
「いい加減にしなさい、リヒャルト」
喉を押さえた兄様が、後ろに引き摺られていく。瞳が潤んでいるのが分かるだけに僕も後ろ髪を引かれる思いだけど、御者のおじさんが本当に困惑顔だからごめんね。
タタタッと馬車に駆け寄ると、踏み台に足を乗せて一気に中に飛び込んだ。御者のおじさんが踏み台を片付けて、扉を閉めてくれる。僕は窓から顔を出すと、号泣し始めた兄様に向かって手を振った。襟首は母様に掴まれたままだ。
「いってきます! 父様母様、お元気で!」
寡黙な父様は、小さな笑顔で頷いただけだった。母様は笑顔で手を振る。
「兄様! お仕事の様子、お手紙で教えて下さいね!」
「うぐううっ! 毎日書く! 毎日書くからあああ!」
兄様は結構モテそうなのに、実はこんなに弟を溺愛してるなんて知られたら女の人に幻滅されちゃうんじゃないかな。ちょっぴり心配になった。
馬車が走り出す。
「手紙、書くからあああ――……っ」
遠くなっていく兄様の泣き声に、不覚ながら僕も少しだけ涙が滲んできてしまった。
僕には温かい家族がいる。そのことが、心から幸せだと思えた。
「へへ……。手紙、分厚くなりそうだなあ」
ぐす、と鼻を啜る。
「……期待に応えて、頑張らなくちゃ」
窓の外を流れていく景色を眺めながら、しばらくの間、静かに涙を流した僕だった。
身体は細いけど、背は少し伸びた。兄様は痩せていてもすらっとして見えるのに、僕だとひょろひょろに見えるのは何でだろう。
そんな僕も、王都にある貴族専用の寄宿学校に通うことになった。本当だったら、お金的に入学は厳しい。だけど成績が上位十位以内の生徒には、国から奨学金が与えられる制度があった。折角の制度だ、利用しない手はない。
元々勉強が嫌いじゃなかった僕は、事務官の父様と代筆屋をしている母様に勉強を教えてもらって、日々勉強に励んだ。この間十八歳で寄宿学校を卒業した兄様のお古の教科書もあったから、予習だって大分進んでいる。
ちなみに兄様は同じ奨学金制度で入学し、この夏無事に首席で卒業した。現在は父と同じ事務官の道を歩んでいる。
尊敬する兄様が歩んだ道を辿ろうと必死に勉強した結果、入学試験は上位で通過。同率十位がいて本当は微妙な判定だったらしいけど、兄様が品行方正に過ごしていたお陰で「彼の弟なら」って特別に奨学金枠に入れてもらえたらしいと、学校の挨拶から帰ってきた父様が言っていた。
一旦家を出たら、家族に会えるのは夏と冬の長期休暇だけ。それが六年間も続くことになる。
僕がいなくなってしまうことを一番悲しんだのは、入れ違いの形になる兄様だった。
「ルカ、ようやく会えたのにもうお別れだなんて……っ」
「冬の長期休暇には帰ってくるから」
「ああ、ルカ成分が足りない……!」
兄様は僕を抱き締めると、人の頭頂をスーハーし始めた。兄様は僕の匂いを嗅ぐと落ち着くんだって。優しい香りがするって言ってたけど、優しい香りってどんなだろう。自分では分からない。
どうやら、兄様の愛情表現は大分過剰らしい。だって、母様がいつも「リヒャルト、あんまりベタベタすると嫌われるわよ」と言って止めるから。僕は兄様に撫でられるのも抱き締められるのも大好きだったから、「世間はそういうものなんだ」ってちょっと意外だった。兄様を嫌いになんてなる筈がないのにな。
でも今は正直、ちょっと困っていた。何故なら、出発の時間が押していたからだ。
「兄様、馬車が待っているから」
「もうちょっとだけ! ああ、こんな可愛いルカが狼どもの巣窟に入っていくのかと思うと、兄様は不安で仕方ないっ!」
「兄様ってば、大袈裟だなあ。僕は別に可愛くなんてないよ」
兄様は僕のことを可愛い可愛いと言うけど、特別これといって特徴のない薄い顔立ちにどこにでもありそうな栗色の髪と琥珀色の瞳は、絶対可愛いの部類には分類されない自信がある。なのに兄様は、僕を溺愛するあまり、目が曇っちゃってるらしかった。
「何を言うんだ! 自覚が足りないぞ! 華奢な立ち姿、噛みつきたくなるうなじ、そして吸い込まれそうになる金色の瞳! どれを取っても可愛いしかない!」
うなじ? 兄様、いつも僕のどこを見てるのかな? それに噛みつくってなに。そもそも僕の瞳は琥珀色であって金色じゃないんだけどな。
兄様は、息継ぎすることなく早口で一気に語った。
「振り返る度に見せてくれるはにかむような柔らかい笑顔についフラッとならない男の目の方が腐っているんだ!」
僕を襲わせたいのか襲わせたくないのかもよく分からないし、そもそもなんで対象が男限定なんだろう。確かにこんなひょろひょろじゃ、女の子にはモテなさそうだけどさ。ちえ。
兄様は僕を抱き締めたまま、更に続ける。御者のおじさんが「まだかなー」って目で見てるよ。
「いいかいルカ、この僕でさえ、狼どもには狙われたんだ! 僕よりも遥かに可愛くて輝いているルカはとってもとっても危険なんだ! 相手が誰であろうが絶対に密室で二人きりになっちゃいけないよ!」
そもそも寮の部屋割りが二人ひと組だから、絶対に密室で二人きりになる。無茶を言わないでほしい。
「分かったよ、気を付けるから」
こうでも言わないと、兄様は納得しないからね。
「僕だって奨学金はもらい続けないとだから、変なことはしないよ。安心して」
「うう……でも心配だ……」
僕ね、もうちょっと学校内のルールとかを教えてもらいたかったんだけどな。どの先生に気を付けろとか、そういう類のやつ。
御者さんが暇そうなので、僕は兄様の背中を叩いた。
「もう行かないと遅れちゃう」
「ルカあああっ」
頭を抱き締められて髪の毛はぐしゃぐしゃだけど、これも兄様の愛情だと思えば嬉しい。嬉しいけど……そろそろもういいかなあ。
あまりにも僕を離さない兄様を見かねた母様が、兄様の襟を思い切り引っ張った。
「ぐえっ」
「いい加減にしなさい、リヒャルト」
喉を押さえた兄様が、後ろに引き摺られていく。瞳が潤んでいるのが分かるだけに僕も後ろ髪を引かれる思いだけど、御者のおじさんが本当に困惑顔だからごめんね。
タタタッと馬車に駆け寄ると、踏み台に足を乗せて一気に中に飛び込んだ。御者のおじさんが踏み台を片付けて、扉を閉めてくれる。僕は窓から顔を出すと、号泣し始めた兄様に向かって手を振った。襟首は母様に掴まれたままだ。
「いってきます! 父様母様、お元気で!」
寡黙な父様は、小さな笑顔で頷いただけだった。母様は笑顔で手を振る。
「兄様! お仕事の様子、お手紙で教えて下さいね!」
「うぐううっ! 毎日書く! 毎日書くからあああ!」
兄様は結構モテそうなのに、実はこんなに弟を溺愛してるなんて知られたら女の人に幻滅されちゃうんじゃないかな。ちょっぴり心配になった。
馬車が走り出す。
「手紙、書くからあああ――……っ」
遠くなっていく兄様の泣き声に、不覚ながら僕も少しだけ涙が滲んできてしまった。
僕には温かい家族がいる。そのことが、心から幸せだと思えた。
「へへ……。手紙、分厚くなりそうだなあ」
ぐす、と鼻を啜る。
「……期待に応えて、頑張らなくちゃ」
窓の外を流れていく景色を眺めながら、しばらくの間、静かに涙を流した僕だった。
2,189
お気に入りに追加
3,091
あなたにおすすめの小説

モブ兄に転生した俺、弟の身代わりになって婚約破棄される予定です
深凪雪花
BL
テンプレBL小説のヒロイン♂の兄に異世界転生した主人公セラフィル。可愛い弟がバカ王太子タクトスに傷物にされる上、身に覚えのない罪で婚約破棄される未来が許せず、先にタクトスの婚約者になって代わりに婚約破棄される役どころを演じ、弟を守ることを決める。
どうにか婚約に持ち込み、あとは婚約破棄される時を待つだけ、だったはずなのだが……え、いつ婚約破棄してくれるんですか?
※★は性描写あり。

王弟様の溺愛が重すぎるんですが、未来では捨てられるらしい
めがねあざらし
BL
王国の誇りとされる王弟レオナード・グレイシアは優れた軍事司令官であり、その威厳ある姿から臣下の誰もが畏敬の念を抱いていた。
しかし、そんな彼が唯一心を許し、深い愛情を注ぐ相手が王宮文官を務めるエリアス・フィンレイだった。地位も立場も異なる二人だったが、レオは執拗なまでに「お前は私のものだ」と愛を囁く。
だが、ある日エリアスは親友の内査官カーティスから奇妙な言葉を告げられる。「近く“御子”が現れる。そしてレオナード様はその御子を愛しお前は捨てられる」と。
レオナードの変わらぬ愛を信じたいと願うエリアスだったが、心の奥底には不安が拭えない。
そしてついに、辺境の村で御子が発見されたとの報せが王宮に届いたのだった──。

断罪された悪役側婿ですが、氷狼の騎士様に溺愛されています
深凪雪花
BL
リフォルジア国王の側婿となるも、後宮の秩序を乱した罪で、リフルォジア国王の側近騎士ローレンスに降婿させられる悪役側婿『リアム・アーノルド』に転生した俺こと笹川望。
ローレンスには冷遇され続け、果てには行方をくらまされるというざまぁ展開が待っているキャラだが、ノンケの俺にとってはその方が都合がいい。
というわけで冷遇婿ライフを満喫しようとするが、何故か優しくなり始めたローレンスにまだ国王陛下を慕っているという設定で接していたら、「俺がその想いを忘れさせる」と強引に抱かれるようになってしまい……?
※★は性描写ありです。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。

悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~
トモモト ヨシユキ
BL
魔法を使い魔力が少なくなると発情しちゃう呪いをかけられた僕は、聖者を誘惑した罪で婚約破棄されたうえ辺境へ追放される。
しかし、もと婚約者である王女の企みによって山賊に襲われる。
貞操の危機を救ってくれたのは、若き辺境伯だった。
虚弱体質の呪われた深窓の令息をめぐり対立する聖者と辺境伯。
そこに呪いをかけた邪神も加わり恋の鞘当てが繰り広げられる?
エブリスタにも掲載しています。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる