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65 絆された※
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汗で滑る互いの肌から、湯気が立ち昇る。
「や……っ」
部屋には湿気と雄臭いにおいが充満していて、揺さぶられながら眺める窓は曇ってしまっていた。
「今イッてるよね?」
「あ……」
うつ伏せでケツだけ突き出している体勢の俺に覆い被さって、クロイスが耳元で尋ねる。
「……ビイ、そろそろ言う気になった?」
「い……言わねえ……っ」
このやりとりも、もう何度目だろう。俺がイく度に尋ねられ、答えないとまたイくまで穿たれた。
何度もイカされ、剣聖の俺が弟子の前で息も絶え絶えになっている。ちくしょー。
クロイスはクスリと笑うと起き上がり、俺の腰をがっしりと掴んだ。
「……理性が残ってるね。まだまだ足りないか」
「――あっ! 今イッたばっか……っ! あっ、やっ、こ、こら……っ!」
クロイスがバチンバチンと腰を打ちつける度に、俺のケツにクロイスの逞しい下腹部が当たる。いい子だから言うことを聞きなさいって叱られてるみたいで、ああ、師匠の威厳はどこにいった。
「お尻、赤くなっちゃったね。可愛い」
キッと横目で睨むと、白い頬を火照らせてとんでもない色気を撒き散らしているクロイスが目に入る。
いつもは結かれた黒髪が今は胸の上で揺れていて、汗で張り付く様はとてつもなくエロい。こんなの、女しか抱けない奴だって見たら襲いたくなるんじゃないか。
まあ、襲われてるのは俺の方だけど。
それにしても。
「おま……うんっ、あ――っ、じゃねえ、な、なんでっ、ん!」
油断すると飛びそうになっていて、まともに喋れもしない。剣聖の威厳はもうどこにもない。
グズグスになるまで抱かれて、俺の雄はもう出すものすらなくなっていた。
なのに! どうしてこいつは何発俺の中にぶち撒けても元気なんだよ!
クロイスが、何かを言いたそうにしている俺の気配を察してくれたのか、少しだけ抽送を緩める。止めてはくれないけど。
「なに? どうかした?」
「どうか……した……じゃねえ……! あんっ」
「なに? 聞こえないよ」
ブチュブチュと打ち付けられる度に、俺の身体が上に押されていく。こいつは未だに俺の手首の拘束を解いてくれてなかったから、枕にしがみつくことすらできない。
「はあん……っ! 馬鹿、も、やめ……!」
「やめないよ。ビイを苦しめた人が誰なのか、何をされてきたのかを全部話してくれるまではやめない」
「ぐ……っ!」
こいつだって何度もイッてる癖に! 十代さすがだなあ!
「お、お前だって、もうそろそろ……っ」
「うん? そろそろなに?」
ああもう! 俺はどうしたって甘くなる喘ぎ声を漏らしつつ、ギッとクロイスを睨んだ。
「いくら絶倫だって! そろそろ種切れだろ!」
いくら元気だって、限度はある。俺の穴も内壁も身体も脳みそも、要は全部グズグスになって今にも液体になりそうだったけど、こいつの限界まで耐えれば……!
と思っていたら。
「――ッ!」
ぬぷん、と俺の中から出ていったと思うと、クロイスは俺をコロンと仰向けにひっくり返し、片足を肩に乗せる。
途中で足された香油でテカテカに光る赤黒い熱棒が視界に飛び込んできた。――うそ、まだビンビンですか。
クロイスの立派なブツは、ヘソにくっつきそうな角度で勃っている。思わずくらりとした。
クロイスが、こめかみから汗を垂らしながらのたまった。
「言ってなかったっけ? オレ、回復魔法が使えるんだ。お母様ほどじゃないけど」
「は……?」
ちょっと何を言っているか分からない。そんなの言われたことねえぞ。
クロイスは、自分のそそり勃った雄の象徴を指差す。
「だから、自分のココ程度なら回復できるから、勃たなくなりそうになると回復魔法を掛けてるんだよ」
それって無尽蔵ってことじゃねえか。
あ、詰んだ。さすがに無理かもしれない、と俺の心が徐々に諦めて話す方へと傾いていく。
「あ、でも、意地を張っていてくれている間はずっと抱けるから、それはそれで」
「は?」
思い切り顔を歪めたのに、クロイスはほわりと笑って俺の内股に唇を這わせた。うひゃ。
「結界を張ってあるから、いつまでしてても心配はないよ。食料も溜め込んでおいたし、一週間程度は余裕で続けられるかな」
おいこいつ、まさかこれ全部計画的犯行か。
「いや普通に死ぬわ」
「寝たかったら寝ていいよ。寝ててもヤルけど」
「嘘だろ……」
思わず呆れた声が出た。そんな俺を見て、クロイスは嬉しそうに笑う。
「ビイ、大好き」
クロイスは懲りもせず、クパクパ息をするように口を開いたままの俺の穴にデカブツをズブズブ埋めていってしまった。
……畜生、きっもちいいんだよ! ビクビクッと背中を快感が走り、耐え切れず声が漏れる。
「くう……っ」
「ビイ、よく締め付けるよね……っ」
えっろい恍惚の表情のクロイスが囁いた。ああ、少し前までちっちゃくて可愛かったのに。いつからこんな立派過ぎるモノを持ってたんだよ。
長さといい太さといい、ロイクの子供だけあってかなり大物だ。見た瞬間、ロイクに掘られた時のキツくて苦しい記憶が蘇ってゾッとしたけど、全然痛いのはなかった。
セルジュには三年の間、腐るほど抱かれてきた。身体が雄を咥えることに慣れてしまったこともあるかもしれないけど、クロイスとロイクの野郎とは決定的に違うことがひとつあった。
クロイスの抱き方は、優しいんだ。
「足は痛くない?」
「ん……平気」
「痛かったらすぐに言ってね」
「ならいい加減抜け……んんっ!」
ぐちゅぐちゅん! とクロイスが中で再び動き出した。あーもう、脳みそ限界……。
俺を離そうとはしない癖に、俺の身体は気遣う素振りを見せる。俺が嫌な思いをしないように、快楽だけを味わえるよう、クロイスはずっと俺に優しく接してくれた。
ロイクにはなかったやつだ。あいつは俺の受け入れが整っていない内からでかいのを無理やり突っ込んでは、俺が泣きながらやめてと叫んでも激しく突いて突いて突きまくって、最後には必ず俺の奥にぶち撒けてから出ていった。
自分のが萎えると、正気に返ったかのように「我を失った。ごめんファビアン」と俺の腰に縋りついたけど、ヤッてる最中は一度だって俺の意見は聞いちゃくれなかった。
……もう、ここまでやったらロイクは絶対クロイスを許さないだろう。
俺はクロイスを死なせたくない。だけどどうあってもクロイスは俺を離そうとしないことも、よく分かった。
曇ってよく見えない窓の外を、揺さぶられながら見る。
――朝日昇ってるし。
こりゃ本当にこいつと何とかしないと、マジでクロイスの命が危ない。
それに。
「ビイ、綺麗。大好き。オレのことも好きって言って……っ」
「クロイス……」
俺のことを「好きだー!」って全身で叫びまくってるクロイスが、可愛くない訳ないじゃないか。
「……結局絆されるんだよなあ」
思わず苦笑すると、クロイスが小首を傾げる。
その様子が子供の頃のクロイスとちっとも変わってなくて、なのに一人前に俺を守るつもりでいるクロイスの気持ちが暖かくて、俺は「くはっ」と苦笑した。
「ビイ?」
「お前なあ……」
「うん?」
あーあ、俺の負けだ。
「大好きだよ。そもそも、好きじゃなきゃ抱かれるもんか。舌噛んででも抵抗するわ、ばーか」
俺があっかんべえをすると、クロイスの汗だくの綺麗な顔にじわじわと笑顔が広がり。
「ビイ! 大好き!」
「ちょ! ま、あ、……あああああっ!」
全力で腰を打ちつけてくるクロイスの前に俺は連続飛びし、すぎる快楽の前に意識を手放したのだった。
「や……っ」
部屋には湿気と雄臭いにおいが充満していて、揺さぶられながら眺める窓は曇ってしまっていた。
「今イッてるよね?」
「あ……」
うつ伏せでケツだけ突き出している体勢の俺に覆い被さって、クロイスが耳元で尋ねる。
「……ビイ、そろそろ言う気になった?」
「い……言わねえ……っ」
このやりとりも、もう何度目だろう。俺がイく度に尋ねられ、答えないとまたイくまで穿たれた。
何度もイカされ、剣聖の俺が弟子の前で息も絶え絶えになっている。ちくしょー。
クロイスはクスリと笑うと起き上がり、俺の腰をがっしりと掴んだ。
「……理性が残ってるね。まだまだ足りないか」
「――あっ! 今イッたばっか……っ! あっ、やっ、こ、こら……っ!」
クロイスがバチンバチンと腰を打ちつける度に、俺のケツにクロイスの逞しい下腹部が当たる。いい子だから言うことを聞きなさいって叱られてるみたいで、ああ、師匠の威厳はどこにいった。
「お尻、赤くなっちゃったね。可愛い」
キッと横目で睨むと、白い頬を火照らせてとんでもない色気を撒き散らしているクロイスが目に入る。
いつもは結かれた黒髪が今は胸の上で揺れていて、汗で張り付く様はとてつもなくエロい。こんなの、女しか抱けない奴だって見たら襲いたくなるんじゃないか。
まあ、襲われてるのは俺の方だけど。
それにしても。
「おま……うんっ、あ――っ、じゃねえ、な、なんでっ、ん!」
油断すると飛びそうになっていて、まともに喋れもしない。剣聖の威厳はもうどこにもない。
グズグスになるまで抱かれて、俺の雄はもう出すものすらなくなっていた。
なのに! どうしてこいつは何発俺の中にぶち撒けても元気なんだよ!
クロイスが、何かを言いたそうにしている俺の気配を察してくれたのか、少しだけ抽送を緩める。止めてはくれないけど。
「なに? どうかした?」
「どうか……した……じゃねえ……! あんっ」
「なに? 聞こえないよ」
ブチュブチュと打ち付けられる度に、俺の身体が上に押されていく。こいつは未だに俺の手首の拘束を解いてくれてなかったから、枕にしがみつくことすらできない。
「はあん……っ! 馬鹿、も、やめ……!」
「やめないよ。ビイを苦しめた人が誰なのか、何をされてきたのかを全部話してくれるまではやめない」
「ぐ……っ!」
こいつだって何度もイッてる癖に! 十代さすがだなあ!
「お、お前だって、もうそろそろ……っ」
「うん? そろそろなに?」
ああもう! 俺はどうしたって甘くなる喘ぎ声を漏らしつつ、ギッとクロイスを睨んだ。
「いくら絶倫だって! そろそろ種切れだろ!」
いくら元気だって、限度はある。俺の穴も内壁も身体も脳みそも、要は全部グズグスになって今にも液体になりそうだったけど、こいつの限界まで耐えれば……!
と思っていたら。
「――ッ!」
ぬぷん、と俺の中から出ていったと思うと、クロイスは俺をコロンと仰向けにひっくり返し、片足を肩に乗せる。
途中で足された香油でテカテカに光る赤黒い熱棒が視界に飛び込んできた。――うそ、まだビンビンですか。
クロイスの立派なブツは、ヘソにくっつきそうな角度で勃っている。思わずくらりとした。
クロイスが、こめかみから汗を垂らしながらのたまった。
「言ってなかったっけ? オレ、回復魔法が使えるんだ。お母様ほどじゃないけど」
「は……?」
ちょっと何を言っているか分からない。そんなの言われたことねえぞ。
クロイスは、自分のそそり勃った雄の象徴を指差す。
「だから、自分のココ程度なら回復できるから、勃たなくなりそうになると回復魔法を掛けてるんだよ」
それって無尽蔵ってことじゃねえか。
あ、詰んだ。さすがに無理かもしれない、と俺の心が徐々に諦めて話す方へと傾いていく。
「あ、でも、意地を張っていてくれている間はずっと抱けるから、それはそれで」
「は?」
思い切り顔を歪めたのに、クロイスはほわりと笑って俺の内股に唇を這わせた。うひゃ。
「結界を張ってあるから、いつまでしてても心配はないよ。食料も溜め込んでおいたし、一週間程度は余裕で続けられるかな」
おいこいつ、まさかこれ全部計画的犯行か。
「いや普通に死ぬわ」
「寝たかったら寝ていいよ。寝ててもヤルけど」
「嘘だろ……」
思わず呆れた声が出た。そんな俺を見て、クロイスは嬉しそうに笑う。
「ビイ、大好き」
クロイスは懲りもせず、クパクパ息をするように口を開いたままの俺の穴にデカブツをズブズブ埋めていってしまった。
……畜生、きっもちいいんだよ! ビクビクッと背中を快感が走り、耐え切れず声が漏れる。
「くう……っ」
「ビイ、よく締め付けるよね……っ」
えっろい恍惚の表情のクロイスが囁いた。ああ、少し前までちっちゃくて可愛かったのに。いつからこんな立派過ぎるモノを持ってたんだよ。
長さといい太さといい、ロイクの子供だけあってかなり大物だ。見た瞬間、ロイクに掘られた時のキツくて苦しい記憶が蘇ってゾッとしたけど、全然痛いのはなかった。
セルジュには三年の間、腐るほど抱かれてきた。身体が雄を咥えることに慣れてしまったこともあるかもしれないけど、クロイスとロイクの野郎とは決定的に違うことがひとつあった。
クロイスの抱き方は、優しいんだ。
「足は痛くない?」
「ん……平気」
「痛かったらすぐに言ってね」
「ならいい加減抜け……んんっ!」
ぐちゅぐちゅん! とクロイスが中で再び動き出した。あーもう、脳みそ限界……。
俺を離そうとはしない癖に、俺の身体は気遣う素振りを見せる。俺が嫌な思いをしないように、快楽だけを味わえるよう、クロイスはずっと俺に優しく接してくれた。
ロイクにはなかったやつだ。あいつは俺の受け入れが整っていない内からでかいのを無理やり突っ込んでは、俺が泣きながらやめてと叫んでも激しく突いて突いて突きまくって、最後には必ず俺の奥にぶち撒けてから出ていった。
自分のが萎えると、正気に返ったかのように「我を失った。ごめんファビアン」と俺の腰に縋りついたけど、ヤッてる最中は一度だって俺の意見は聞いちゃくれなかった。
……もう、ここまでやったらロイクは絶対クロイスを許さないだろう。
俺はクロイスを死なせたくない。だけどどうあってもクロイスは俺を離そうとしないことも、よく分かった。
曇ってよく見えない窓の外を、揺さぶられながら見る。
――朝日昇ってるし。
こりゃ本当にこいつと何とかしないと、マジでクロイスの命が危ない。
それに。
「ビイ、綺麗。大好き。オレのことも好きって言って……っ」
「クロイス……」
俺のことを「好きだー!」って全身で叫びまくってるクロイスが、可愛くない訳ないじゃないか。
「……結局絆されるんだよなあ」
思わず苦笑すると、クロイスが小首を傾げる。
その様子が子供の頃のクロイスとちっとも変わってなくて、なのに一人前に俺を守るつもりでいるクロイスの気持ちが暖かくて、俺は「くはっ」と苦笑した。
「ビイ?」
「お前なあ……」
「うん?」
あーあ、俺の負けだ。
「大好きだよ。そもそも、好きじゃなきゃ抱かれるもんか。舌噛んででも抵抗するわ、ばーか」
俺があっかんべえをすると、クロイスの汗だくの綺麗な顔にじわじわと笑顔が広がり。
「ビイ! 大好き!」
「ちょ! ま、あ、……あああああっ!」
全力で腰を打ちつけてくるクロイスの前に俺は連続飛びし、すぎる快楽の前に意識を手放したのだった。
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