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四話 寅に見つかる
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神弥さんの運命の番だ。
サッと血の気が引いた。
私を匿っていることは、運命の番には話していないと神弥さんは言っていた。
それがどこからかバレたのだろう。
私が黙っていると、今度はビタンと頬を張られた。
けっこう思い切りよくやられたので、私はよろめいて倒れた。
左手に下げていた袋から、塩サバと高野豆腐のパックが飛び出した。
「何これ? 塩サバ? どんな食事してんの、貧乏くさっ!」
運命の番はパックを蹴り飛ばす。
あの塩サバはパートさんたちが譲ってくれたものだ。
高野豆腐だけじゃ男の子は足りないだろうと言って。
私は這って、塩サバのパックに近づく。
やっと手が届いたと思ったら、今度は脇腹を蹴られて、横倒しになる。
「グ……ッ!」
「このマンションから出て行って。次に来たときにまだいたら、こんなんじゃ済まさないからね!」
最後の一発とばかりに、硬いブーツの踵をみぞおちに打ち付けられた。
私は呼吸ができなくて、みぞおちを押さえてうずくまる。
「神弥は責任感ありすぎだよ。優しいのは僕にだけでいいのに」
運命の番は、待たせていたらしい黒のセダンの後部座席に乗り込み、運転手に命じる。
「神弥のとこに行って」
「坊ちゃんはまだ商談中だと思いますが……」
「いいから! 僕の言うことに口答えしないでくれる? 言われたことには、ハイって返事すればいいんだよ!」
運転席の後ろをドカッと蹴った。
運転手のお爺さんは、しぶしぶ車を発進させた。
完全に走り去ったことを確認して、私はため息をついた。
私は塩サバを手にとり、まだ痛むみぞおちをさすりながら立ち上がる。
パックから飛び出してしまった高野豆腐を拾い集めて、マンションに入った。
食べられなくなった高野豆腐をゴミ箱に捨てて、手を洗う。
塩サバをレンジで温めて、その間にお茶を入れた。
マグカップの側面を持つと、冷たかった手のひらに熱さが刺さる。
丁寧に骨を取りながら、塩サバを食べた。
ちょっとしょっぱかった。
ご飯と一緒に食べるべきだな、塩サバは。
マグカップを洗って、歯を磨いて、シャワーを浴びた。
少ししかない私物を、ひとつの鞄にまとめた。
ふと、ベッドを見る。
ここで神弥さんに抱かれた。
運命の番がいるアルファが、ほかの番を抱くなんて。
そんな奇跡、そうあるわけがない。
ありがたいことだったんだ。
寝室にある掃き出し窓をカラカラと開ける。
さっきまで見えていた月は、もう曇天の向こう。
ひたりひたりと、裸足でベランダに出た。
もう寒いとは思わなかった。
叩かれたところや蹴られたところが、熱をもっている。
手すりに両手をのせる。
マンションの下を覗く。
細長い樹と低い植栽。
まだ春の芽吹きは来ていないのか、冬枯れたままだ。
まるで私みたいだな。
とてもじゃないが、あんな細枝では、私を受け止められないだろう。
私は鉄棒に登るみたいに、反動をつけてベランダの手すりを越える。
そして落ちていった。
「晃兎!!!」
ふっと感じた浮遊感のあと、すぐに衝撃がきた。
べきべきと樹が折れる音がして、低木はぐしゃりと潰れた。
(死ねたかな? 神弥さんの声が、聞こえた気がしたけど――)
閉じていた目を開くと、神弥さんが私を抱きしめていた。
最期に会えるなんて、嬉しいな。
ふふふっと笑った。
「どうして笑っていられるんだ! 死ぬところだったんだぞ!」
そしたら怒られた。
がっしりと回された腕は、木々に刺されて血が出ている。
「……本物?」
「痛むところはないか? 地面にぶつかる前に、受け止められたとは思うが……」
神弥さんが私の足や頭を確認している。
私よりも血を流して怪我をしているのは神弥さんなのに。
「爺や、取りあえず精密検査だ。すぐに病院に空きを用意させてくれ」
神弥さんは私を抱きかかえたまま、マンションのロータリーへ向かった。
そこにはさっき見た黒いセダンと運転手のお爺さん。
お爺さんがどこかに連絡を入れて、神弥さんにうなずいて見せる。
OKという合図かな?
「よし、晃兎、一緒に行こう。念のために診てもらおう」
「え? 私はいいよ、大丈夫だよ?」
「念のためだと言っただろう。それで俺が安心できるんだ」
抱かれたまま、後部座席に乗る。
爺やさんは神弥さんが乗り込むとドアをそっと閉めて、運転席側に回った。
いつ走り出したのか分からないくらい、スムーズに車が滑り出す。
爺やさん、運転が上手なんだな。
「坊ちゃん、無茶はしないでください。爺やの心臓が止まります」
「お前の心臓が止まることなどない。安心していい」
神弥さんが坊ちゃんと呼ばれている。
この爺やさんはきっと、神弥さんを小さい頃から見ていたのだろう。
私よりも6つも年上の神弥さんが、坊ちゃん。
また私はおかしくなった。
「大雅のしたことを聞いた。晃兎がここを出て行くのではないかと思って駆け付けたんだ。そうしたらお前が、ベランダから飛び降りるから――」
神弥さんはそこで言葉を詰まらせた。
心配させてしまった。
そんなつもりはなかったのに。
ただ、消えたかったんだ。
ふたりの前から、いなくなりたかった。
「……ごめんなさい」
「いい、助かったから――もういい」
もう謝るなということなんだろう。
病院に着くまで、私も神弥さんも黙った。
◇◆◇
私はみぞおちと脇腹の打撲だけだったが、神弥さんはしっかり肋骨にヒビが入っていた。
私を受け止めたときの衝撃だろう。
しばらくは激しい運動をせず、なるべくゆっくり日常生活を送るようにと言われていた。
爺やさんに送ってもらって、マンションに帰る。
そこで神弥さんとは別れるのかと思ったら、神弥さんもマンションに入ってきた。
そして爺やさんに、明日の朝に迎えにくるように言って帰してしまった。
「あの? 大丈夫だよ、もうあんなことはしないから」
「駄目だ、俺が駄目なんだ。今日は晃兎と一緒に寝る。寝るだけだ、何もしない」
私はマグカップにお茶を入れて、神弥さんに差し出す。
肋骨にヒビが入っているんだから、何もしないというのは分かるけど。
それにしたって神弥さんはやっぱり心配性だ。
「だけど、今まで泊まったことないよね? その、運命の番さんには……」
なんて言い訳するつもりなんだろう。
神弥さんはフーフー冷ましながらお茶を飲む。
知らなかったけど猫舌なのかな?
私たちはほとんど一緒にいたことがない。
一緒にいるときはほぼベッドの上で。
だからこうした日常的な神弥さんの癖を見つけるのはなんだか楽しい。
「これを機に、大雅とは、別れようと思う」
「え?」
微笑ましく見ていた私に、神弥さんが前代未聞の重大発言をした。
サッと血の気が引いた。
私を匿っていることは、運命の番には話していないと神弥さんは言っていた。
それがどこからかバレたのだろう。
私が黙っていると、今度はビタンと頬を張られた。
けっこう思い切りよくやられたので、私はよろめいて倒れた。
左手に下げていた袋から、塩サバと高野豆腐のパックが飛び出した。
「何これ? 塩サバ? どんな食事してんの、貧乏くさっ!」
運命の番はパックを蹴り飛ばす。
あの塩サバはパートさんたちが譲ってくれたものだ。
高野豆腐だけじゃ男の子は足りないだろうと言って。
私は這って、塩サバのパックに近づく。
やっと手が届いたと思ったら、今度は脇腹を蹴られて、横倒しになる。
「グ……ッ!」
「このマンションから出て行って。次に来たときにまだいたら、こんなんじゃ済まさないからね!」
最後の一発とばかりに、硬いブーツの踵をみぞおちに打ち付けられた。
私は呼吸ができなくて、みぞおちを押さえてうずくまる。
「神弥は責任感ありすぎだよ。優しいのは僕にだけでいいのに」
運命の番は、待たせていたらしい黒のセダンの後部座席に乗り込み、運転手に命じる。
「神弥のとこに行って」
「坊ちゃんはまだ商談中だと思いますが……」
「いいから! 僕の言うことに口答えしないでくれる? 言われたことには、ハイって返事すればいいんだよ!」
運転席の後ろをドカッと蹴った。
運転手のお爺さんは、しぶしぶ車を発進させた。
完全に走り去ったことを確認して、私はため息をついた。
私は塩サバを手にとり、まだ痛むみぞおちをさすりながら立ち上がる。
パックから飛び出してしまった高野豆腐を拾い集めて、マンションに入った。
食べられなくなった高野豆腐をゴミ箱に捨てて、手を洗う。
塩サバをレンジで温めて、その間にお茶を入れた。
マグカップの側面を持つと、冷たかった手のひらに熱さが刺さる。
丁寧に骨を取りながら、塩サバを食べた。
ちょっとしょっぱかった。
ご飯と一緒に食べるべきだな、塩サバは。
マグカップを洗って、歯を磨いて、シャワーを浴びた。
少ししかない私物を、ひとつの鞄にまとめた。
ふと、ベッドを見る。
ここで神弥さんに抱かれた。
運命の番がいるアルファが、ほかの番を抱くなんて。
そんな奇跡、そうあるわけがない。
ありがたいことだったんだ。
寝室にある掃き出し窓をカラカラと開ける。
さっきまで見えていた月は、もう曇天の向こう。
ひたりひたりと、裸足でベランダに出た。
もう寒いとは思わなかった。
叩かれたところや蹴られたところが、熱をもっている。
手すりに両手をのせる。
マンションの下を覗く。
細長い樹と低い植栽。
まだ春の芽吹きは来ていないのか、冬枯れたままだ。
まるで私みたいだな。
とてもじゃないが、あんな細枝では、私を受け止められないだろう。
私は鉄棒に登るみたいに、反動をつけてベランダの手すりを越える。
そして落ちていった。
「晃兎!!!」
ふっと感じた浮遊感のあと、すぐに衝撃がきた。
べきべきと樹が折れる音がして、低木はぐしゃりと潰れた。
(死ねたかな? 神弥さんの声が、聞こえた気がしたけど――)
閉じていた目を開くと、神弥さんが私を抱きしめていた。
最期に会えるなんて、嬉しいな。
ふふふっと笑った。
「どうして笑っていられるんだ! 死ぬところだったんだぞ!」
そしたら怒られた。
がっしりと回された腕は、木々に刺されて血が出ている。
「……本物?」
「痛むところはないか? 地面にぶつかる前に、受け止められたとは思うが……」
神弥さんが私の足や頭を確認している。
私よりも血を流して怪我をしているのは神弥さんなのに。
「爺や、取りあえず精密検査だ。すぐに病院に空きを用意させてくれ」
神弥さんは私を抱きかかえたまま、マンションのロータリーへ向かった。
そこにはさっき見た黒いセダンと運転手のお爺さん。
お爺さんがどこかに連絡を入れて、神弥さんにうなずいて見せる。
OKという合図かな?
「よし、晃兎、一緒に行こう。念のために診てもらおう」
「え? 私はいいよ、大丈夫だよ?」
「念のためだと言っただろう。それで俺が安心できるんだ」
抱かれたまま、後部座席に乗る。
爺やさんは神弥さんが乗り込むとドアをそっと閉めて、運転席側に回った。
いつ走り出したのか分からないくらい、スムーズに車が滑り出す。
爺やさん、運転が上手なんだな。
「坊ちゃん、無茶はしないでください。爺やの心臓が止まります」
「お前の心臓が止まることなどない。安心していい」
神弥さんが坊ちゃんと呼ばれている。
この爺やさんはきっと、神弥さんを小さい頃から見ていたのだろう。
私よりも6つも年上の神弥さんが、坊ちゃん。
また私はおかしくなった。
「大雅のしたことを聞いた。晃兎がここを出て行くのではないかと思って駆け付けたんだ。そうしたらお前が、ベランダから飛び降りるから――」
神弥さんはそこで言葉を詰まらせた。
心配させてしまった。
そんなつもりはなかったのに。
ただ、消えたかったんだ。
ふたりの前から、いなくなりたかった。
「……ごめんなさい」
「いい、助かったから――もういい」
もう謝るなということなんだろう。
病院に着くまで、私も神弥さんも黙った。
◇◆◇
私はみぞおちと脇腹の打撲だけだったが、神弥さんはしっかり肋骨にヒビが入っていた。
私を受け止めたときの衝撃だろう。
しばらくは激しい運動をせず、なるべくゆっくり日常生活を送るようにと言われていた。
爺やさんに送ってもらって、マンションに帰る。
そこで神弥さんとは別れるのかと思ったら、神弥さんもマンションに入ってきた。
そして爺やさんに、明日の朝に迎えにくるように言って帰してしまった。
「あの? 大丈夫だよ、もうあんなことはしないから」
「駄目だ、俺が駄目なんだ。今日は晃兎と一緒に寝る。寝るだけだ、何もしない」
私はマグカップにお茶を入れて、神弥さんに差し出す。
肋骨にヒビが入っているんだから、何もしないというのは分かるけど。
それにしたって神弥さんはやっぱり心配性だ。
「だけど、今まで泊まったことないよね? その、運命の番さんには……」
なんて言い訳するつもりなんだろう。
神弥さんはフーフー冷ましながらお茶を飲む。
知らなかったけど猫舌なのかな?
私たちはほとんど一緒にいたことがない。
一緒にいるときはほぼベッドの上で。
だからこうした日常的な神弥さんの癖を見つけるのはなんだか楽しい。
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