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8話 醜態をさらした同士
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実験を終えて雪山を下りてすぐ、ウェンディは効果があったレシピの調整に取りかかる。
問題が発生して躓いたらダニング伯爵に意見を請い、突破口を探して深夜までディスカッションを重ねた。
「魔王の核が埋め込まれた場所が分かれば、もっと効率的にポーションを使えるのに」
「頭とか、心臓とか、そういう人間の主要部分だろうなあ」
「そこ目がけてポーションを使うのはどう?」
「だが、場所が違えば効果が薄い。場所を特定するポーションから作るか?」
「魔王の核を探すためには、魔王の核が関係した素材がいるけど?」
「ん~、魔王の核の香りを吸い込んで実体化したホレイショの毛、とか使えないか?」
ホレイショの毛を毟る仕種をするダニング伯爵に、思わずウェンディは噴き出した。
「怒られるわよ、お父さま。ホレイショは自分の毛艶の良さを、とても自慢していたじゃない」
「確実な場所は分からなくても、指針にはなりそうだけどね」
諦めきれないのか、まだホレイショの毛を使ったレシピを練っている顔のダニング伯爵に、ウェンディは先ほどまで作っていたポーションの入ったフラスコを見せる。
「効果が顕著だったポーションを濃縮させて、掛け合わせる割合を変えたものを何種類か用意したわ」
「最適な割合が分かれば、素材のレベルを上げて、より効能が高いポーションにしてみよう」
「お父さまは忙しいでしょ? 次は私だけで雪山に行くわ。地図もあるし、道も覚えたから」
「ウェンディはまだ、デクスターの魔物姿を見ていないだろう? 私が経過観察をした方が良くないか?」
「それも大丈夫。何度も頭の中でイメージトレーニングをしたもの」
ウェンディがデクスターの魔王姿を見たことがあると知らないから、ダニング伯爵は心配して慎重になっている。
なんの前置きもなく見てしまえばビックリはするだろうが、そうでなければ大丈夫とウェンディは主張した。
万が一にも、魔王姿を見て半狂乱になってしまえば、傷つくのはデクスターだ。
ウェンディにとっても、それは避けたい事態だと分かっている。
「勇者さまを悲しませるようなことはしないわ。お父さまの娘を信じてちょうだい」
「信じているさ。ウェンディの腕も度胸も。ただデクスターは、少しシャイだからね」
ウェンディに見られるのを恥ずかしがるだろう、と付け加える。
本当は恥ずかしいのではなく、怖いのだろう。
人間ではない姿を見せるのが。
だがダニング伯爵はあえて、そこをぼかした。
それが親友への思いやりに感じられて、ウェンディは嬉しかった。
(良かったわ。デクスターに、お父さまのような親友がいて。ゲームでは、そんな設定はなかったもの)
どちらかと言うと続編のゲーム内では、ダニング伯爵はもっと貴族らしく、聖女とくっついた第二王子をライバル視していた。
恋の鞘当てがあった前作の設定を、引きずっていたのかもしれない。
だが現実では、魔王討伐パーティに選ばれた当時のダニング伯爵にはすでに婚約者がいて、旅の間も聖女を愛することはなかった。
そのせいか、ダニング伯爵は第二王子や聖女へ対して、こじらせた感情は抱いていない。
ただ二人が、デクスターがいなかったかのように振る舞うのを、寂しく思っているだけだ。
なんとかダニング伯爵を説得したウェンディは、さっそく雪山を目指して出発する。
背負った大きな鞄には、現地で錬金術が使えるように、小さな融合釜も詰め込んだ。
ダニング伯爵が持たせてくれた、疲労回復ポーション入りの試験管を胸ポケットに忍ばせ、いってきますとウェンディは元気よく家を出る。
雪山までは馬で、雪山に着いたら徒歩で、山小屋を目指すつもりだ。
体力強化ポーションを使おうかと思ったけれど、あれは切れたときの反動が大きい。
これからもデクスターの山小屋に通うつもりなら、自分自身の筋力をつけた方がいいと判断して、ウェンディはそのポーションを持ってこなかった。
「頑張るわ。雪山くらい登れなくては、錬金術師とは言えないもの」
そう張り切っていたのだが、山小屋まで道半ばにしてウェンディはへたり込んでしまう。
ちょうど木の根が張り出した部分に腰かけて、陽が沈んでいくのを呆然と見る。
「はあ、はあ、はあ……もう疲労回復ポーションも飲み干してしまったし、今の私の限界を知れて良かったと思わないと。筋力は急にはつかないし、こればかりは仕方がないわ」
ここで今夜は野宿をしようと、ウェンディが前向きに腹をくくっていたら、なんと心配したデクスターが探しに来てくれた。
もうすぐ変身してしまう時間だろうに、それよりもウェンディを優先してくれたのだ。
嬉しくてウェンディは下唇に力を込める。
そうしないと、泣いてしまいそうだった。
それから、足腰が立たないウェンディはデクスターに背負われて、山小屋まで運ばれた。
道中も、気分は悪くないか、喉は乾いていないか、何度も優しく声をかけてくれるデクスター。
ウェンディは、デクスターと一緒に旅へ出たら、こういう感じなのかもしれないと、疑似パーティ感覚を味わう。
さらには、デクスターの逞しい背中と汗まじりの体臭にクラクラして、いけない妄想まで捗る始末だった。
それを疲れているせいだと思ったデクスターは、さんざんウェンディの世話を焼き、ウェンディを恐縮させまくった後、実験は明日からにしようと寝室へ閉じこもった。
まだ、ウェンディに魔物姿を見られたくないのかもしれない。
そう思ったウェンディは、素直に以前と同じ部屋で眠ることにした。
柔らかいウェンディの体に触れてしまったせいで、その夜、デクスターが淫魔の思考と死闘を繰り広げているとも知らずに。
◇◆◇
翌朝、迷惑をかけた自覚のあるウェンディは、改めてデクスターにお礼を言った。
「昨日は本当にありがとうございました。おかげでゆっくり眠れました」
「そうか、良かった。こんな遠くまで足を運んでもらっているから、こちらこそ申し訳なくて」
お互い、ダニング伯爵が間にいないと、ぎくしゃく感が抜けない。
だがこれも、そのうちに慣れていくだろう。
ほのぼのとした空気だったのに、そこへヒョッコリ現れたホレイショが、爆弾発言をぶち込んできた。
【お嬢ちゃんはぐっすり眠れただろうけど、デクスターは大変だったんだからな。背中にあたったデカ乳の感触が忘れられなくて――】
「ホレイショ!」
いつも優しくホレイショを扱うデクスターが、ホレイショを握りつぶす勢いで手のひらの中に隠す。
「その、本当に、ごめん。失礼なことを……」
顔を真っ青にして俯くデクスターからは、怯えが感じられた。
ウェンディはダニング伯爵の娘、つまり親友の子どもだ。
親友が大切にしている存在に対して、性的感情を抱いてしまった罪悪感と、それを知られてしまった恥ずかしさでデクスターは震えていた。
デクスターは外見こそ20歳だが、本当の年齢は40歳以上だ。
ウェンディにしてみたら、父と変わらぬ年代なのだが、デクスターが送っている人生は普通とは違う。
20年以上も雪山に隠れ住み、徹底的に人との接触を断ち、経験を積むという機会を失してきた。
しかも毎夜のごとく、淫魔の性質が顔を出し、デクスターを誘惑するのだ。
ほんの少しの触れあいで、ウェンディに兆してしまっても、健全と言える範囲なのではないか。
だが、ウェンディはそれをうまく伝えられない。
だからぶっちゃけることにした。
「大丈夫ですよ。私も似たような妄想をしましたから。お互い様ということで」
「え、似た……妄想?」
「昨日、背負ってくれたでしょう? お父さま以外の男の人に、あんなことをされたのは初めてで、ずっとドキドキしていたんです。その……こっそり匂いも嗅ぎました」
「……っ!」
デクスターが口元を手で押さえて、顔を真っ赤にする。
そのおかげで手のひらから逃げたホレイショが、床に転がり落ちた。
「今夜、魔物の姿を見せてください。私たちはもっと、仲良くなれるはずです」
醜態をさらした同士だ。
心の垣根がひとつ、取り払われたと見ていいだろう。
ウェンディの考えに賛同するように、デクスターがゆっくりと頷いた。
問題が発生して躓いたらダニング伯爵に意見を請い、突破口を探して深夜までディスカッションを重ねた。
「魔王の核が埋め込まれた場所が分かれば、もっと効率的にポーションを使えるのに」
「頭とか、心臓とか、そういう人間の主要部分だろうなあ」
「そこ目がけてポーションを使うのはどう?」
「だが、場所が違えば効果が薄い。場所を特定するポーションから作るか?」
「魔王の核を探すためには、魔王の核が関係した素材がいるけど?」
「ん~、魔王の核の香りを吸い込んで実体化したホレイショの毛、とか使えないか?」
ホレイショの毛を毟る仕種をするダニング伯爵に、思わずウェンディは噴き出した。
「怒られるわよ、お父さま。ホレイショは自分の毛艶の良さを、とても自慢していたじゃない」
「確実な場所は分からなくても、指針にはなりそうだけどね」
諦めきれないのか、まだホレイショの毛を使ったレシピを練っている顔のダニング伯爵に、ウェンディは先ほどまで作っていたポーションの入ったフラスコを見せる。
「効果が顕著だったポーションを濃縮させて、掛け合わせる割合を変えたものを何種類か用意したわ」
「最適な割合が分かれば、素材のレベルを上げて、より効能が高いポーションにしてみよう」
「お父さまは忙しいでしょ? 次は私だけで雪山に行くわ。地図もあるし、道も覚えたから」
「ウェンディはまだ、デクスターの魔物姿を見ていないだろう? 私が経過観察をした方が良くないか?」
「それも大丈夫。何度も頭の中でイメージトレーニングをしたもの」
ウェンディがデクスターの魔王姿を見たことがあると知らないから、ダニング伯爵は心配して慎重になっている。
なんの前置きもなく見てしまえばビックリはするだろうが、そうでなければ大丈夫とウェンディは主張した。
万が一にも、魔王姿を見て半狂乱になってしまえば、傷つくのはデクスターだ。
ウェンディにとっても、それは避けたい事態だと分かっている。
「勇者さまを悲しませるようなことはしないわ。お父さまの娘を信じてちょうだい」
「信じているさ。ウェンディの腕も度胸も。ただデクスターは、少しシャイだからね」
ウェンディに見られるのを恥ずかしがるだろう、と付け加える。
本当は恥ずかしいのではなく、怖いのだろう。
人間ではない姿を見せるのが。
だがダニング伯爵はあえて、そこをぼかした。
それが親友への思いやりに感じられて、ウェンディは嬉しかった。
(良かったわ。デクスターに、お父さまのような親友がいて。ゲームでは、そんな設定はなかったもの)
どちらかと言うと続編のゲーム内では、ダニング伯爵はもっと貴族らしく、聖女とくっついた第二王子をライバル視していた。
恋の鞘当てがあった前作の設定を、引きずっていたのかもしれない。
だが現実では、魔王討伐パーティに選ばれた当時のダニング伯爵にはすでに婚約者がいて、旅の間も聖女を愛することはなかった。
そのせいか、ダニング伯爵は第二王子や聖女へ対して、こじらせた感情は抱いていない。
ただ二人が、デクスターがいなかったかのように振る舞うのを、寂しく思っているだけだ。
なんとかダニング伯爵を説得したウェンディは、さっそく雪山を目指して出発する。
背負った大きな鞄には、現地で錬金術が使えるように、小さな融合釜も詰め込んだ。
ダニング伯爵が持たせてくれた、疲労回復ポーション入りの試験管を胸ポケットに忍ばせ、いってきますとウェンディは元気よく家を出る。
雪山までは馬で、雪山に着いたら徒歩で、山小屋を目指すつもりだ。
体力強化ポーションを使おうかと思ったけれど、あれは切れたときの反動が大きい。
これからもデクスターの山小屋に通うつもりなら、自分自身の筋力をつけた方がいいと判断して、ウェンディはそのポーションを持ってこなかった。
「頑張るわ。雪山くらい登れなくては、錬金術師とは言えないもの」
そう張り切っていたのだが、山小屋まで道半ばにしてウェンディはへたり込んでしまう。
ちょうど木の根が張り出した部分に腰かけて、陽が沈んでいくのを呆然と見る。
「はあ、はあ、はあ……もう疲労回復ポーションも飲み干してしまったし、今の私の限界を知れて良かったと思わないと。筋力は急にはつかないし、こればかりは仕方がないわ」
ここで今夜は野宿をしようと、ウェンディが前向きに腹をくくっていたら、なんと心配したデクスターが探しに来てくれた。
もうすぐ変身してしまう時間だろうに、それよりもウェンディを優先してくれたのだ。
嬉しくてウェンディは下唇に力を込める。
そうしないと、泣いてしまいそうだった。
それから、足腰が立たないウェンディはデクスターに背負われて、山小屋まで運ばれた。
道中も、気分は悪くないか、喉は乾いていないか、何度も優しく声をかけてくれるデクスター。
ウェンディは、デクスターと一緒に旅へ出たら、こういう感じなのかもしれないと、疑似パーティ感覚を味わう。
さらには、デクスターの逞しい背中と汗まじりの体臭にクラクラして、いけない妄想まで捗る始末だった。
それを疲れているせいだと思ったデクスターは、さんざんウェンディの世話を焼き、ウェンディを恐縮させまくった後、実験は明日からにしようと寝室へ閉じこもった。
まだ、ウェンディに魔物姿を見られたくないのかもしれない。
そう思ったウェンディは、素直に以前と同じ部屋で眠ることにした。
柔らかいウェンディの体に触れてしまったせいで、その夜、デクスターが淫魔の思考と死闘を繰り広げているとも知らずに。
◇◆◇
翌朝、迷惑をかけた自覚のあるウェンディは、改めてデクスターにお礼を言った。
「昨日は本当にありがとうございました。おかげでゆっくり眠れました」
「そうか、良かった。こんな遠くまで足を運んでもらっているから、こちらこそ申し訳なくて」
お互い、ダニング伯爵が間にいないと、ぎくしゃく感が抜けない。
だがこれも、そのうちに慣れていくだろう。
ほのぼのとした空気だったのに、そこへヒョッコリ現れたホレイショが、爆弾発言をぶち込んできた。
【お嬢ちゃんはぐっすり眠れただろうけど、デクスターは大変だったんだからな。背中にあたったデカ乳の感触が忘れられなくて――】
「ホレイショ!」
いつも優しくホレイショを扱うデクスターが、ホレイショを握りつぶす勢いで手のひらの中に隠す。
「その、本当に、ごめん。失礼なことを……」
顔を真っ青にして俯くデクスターからは、怯えが感じられた。
ウェンディはダニング伯爵の娘、つまり親友の子どもだ。
親友が大切にしている存在に対して、性的感情を抱いてしまった罪悪感と、それを知られてしまった恥ずかしさでデクスターは震えていた。
デクスターは外見こそ20歳だが、本当の年齢は40歳以上だ。
ウェンディにしてみたら、父と変わらぬ年代なのだが、デクスターが送っている人生は普通とは違う。
20年以上も雪山に隠れ住み、徹底的に人との接触を断ち、経験を積むという機会を失してきた。
しかも毎夜のごとく、淫魔の性質が顔を出し、デクスターを誘惑するのだ。
ほんの少しの触れあいで、ウェンディに兆してしまっても、健全と言える範囲なのではないか。
だが、ウェンディはそれをうまく伝えられない。
だからぶっちゃけることにした。
「大丈夫ですよ。私も似たような妄想をしましたから。お互い様ということで」
「え、似た……妄想?」
「昨日、背負ってくれたでしょう? お父さま以外の男の人に、あんなことをされたのは初めてで、ずっとドキドキしていたんです。その……こっそり匂いも嗅ぎました」
「……っ!」
デクスターが口元を手で押さえて、顔を真っ赤にする。
そのおかげで手のひらから逃げたホレイショが、床に転がり落ちた。
「今夜、魔物の姿を見せてください。私たちはもっと、仲良くなれるはずです」
醜態をさらした同士だ。
心の垣根がひとつ、取り払われたと見ていいだろう。
ウェンディの考えに賛同するように、デクスターがゆっくりと頷いた。
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