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一話 待ち望まれた誕生
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その朝、陽光が差し込む王都のバステル子爵家は、喜びに包まれていた。
産み月が間近になって、自然豊かな領地から王都へ出てきたバステル子爵夫婦。
夫人は初産であるのに双子を身ごもったため、万が一に配慮して医師の揃う王都で産むことにしたのだ。
予定日をかなり過ぎて訪れた陣痛だったが、夫人は珠のように美しい双子の姉妹を産んだ。
「よく頑張ったね。君にそっくりな子どもたちは二人とも元気だよ」
疲れた顔の夫人を抱きしめて、バステル子爵が涙を流す。
待ちわびていた子どもだった。
どちらも高齢の夫婦にとって最初で最後の妊娠であったし、子どもがいなかったバステル子爵家にとっては念願の後継者が誕生した瞬間だった。
「あなた、この子たちに贈り物をしなくては。どちらも愛にあふれた幸せな人生を歩んでくれますように、私たちの心をこめた最初の贈り物をね」
バステル子爵は夫人に似た柔らかい茶色の髪と美しい青空のような瞳を持つ双子に、それぞれ高貴な名前『ユリアーナ』と可憐な名前『マルゴット』を贈る。
しかし無事に出産を終えてホッとしたのだろう。
その夜、夫人は医師の頑張りの甲斐なく、バステル子爵と何も分かっていない双子の姉妹に見守られ、静かに息を引き取ったのだった。
残されたバステル子爵はこの世を去った最愛の夫人に誓う。
私がこの子たちを君の分まで幸せにして見せると――。
◇◆◇
再婚をすすめる親族もいたが、バステル子爵は「もういい年だから」と男やもめを貫き、その分、双子の姉妹に愛を注いだ。
自然豊かな領地でのびのびと子どもらしい感性を育て、ある程度の自立心が芽生えると王都にある王立学園へ入学させた。
王立学園は王族たちも通う名門の教育機関だ。
最年少は7歳から、希望すれば最年長は22歳まで国内随一の教師陣のもとで学び続けることができる。
自立を促す寮もあったが、まだ7歳でたどたどしいところもある双子たちを心配して、王都にあるバステル子爵邸から通学させることにした。
領地の経営を他人まかせにはしなかったため、王都の邸での暮らしは忙しい日々の連続だったに違いない。
それでもバステル子爵は子どもの教育に手をかけることを惜しまない。
それが双子を産んでくれた天国にいる最愛の人のために、できる数少ないことだと知っていたから。
天真爛漫で怖いもの知らずのユリアーナと、おとなしく人見知りのマルゴット。
性格は全く違うが顔はそっくりの二人は、同じ年代の令息令嬢たちと交流を深めながら、共に貴族としてのたしなみを学んだ。
特にユリアーナは最年少であるにも関わらず、王族に対しても媚びない堂々とした物言いと態度を買われ、高学年の第二王子とその側近たちから可愛がられた。
「おお、ユリアーナ! この学園の高貴なるお姫さま! さあ、貢ぎ物をどうぞ」
「お姫さまにはこちらのテーブルがお似合いですよ。王子の隣の席がね」
廊下ですれ違えば王子から持ちきれないほどのお菓子を渡され、食堂で出会えばたちまち側近たちに王族専用テーブルへ攫われる。
これだけお姫さま扱いをされて持ち上げられれば、有頂天になるのが普通の女の子かもしれないが、ユリアーナは違った。
そこが第二王子と側近たちをますます虜にしてしまい、余計に構われた。
ユリアーナには与り知らぬことだったが、実は彼らの行為が防波堤となり、美しい双子の姉妹を観賞用にしようとする下種な高位貴族の保護者たちから守られていた部分もあった。
これまで双子の姉妹としてマルゴットとセットで扱われることが多かったユリアーナだが、マルゴットと自分は別人格なのだと認識するようになったのは、こうした学園生活がきっかけだったのだろう。
ますます自立心が育ち、いろいろなことに対して興味を持ち、挑戦するようになった。
その結果、領地にいた頃よりも視野が広がり、親交を深めた友だちが増え、学園はユリアーナにとって輝く世界となったのだった。
その一方でマルゴットは、好く言えば控えめ、悪く言えば影が薄い存在だった。
姿かたちが人気者のユリアーナとそっくりでありながら、誰もが明確に二人を区別できた。
どんなときもユリアーナの背後に隠れていて、他の人と目を合わせようとしない。
何かを選ぶときはユリアーナの選んだものと同じものを選ぶし、何かをするときはユリアーナがすることと同じことをしたがった。
うつむきがちな視線が何を見ているのか、ユリアーナと同じ顔でなにを考えているのか、分からせないのがマルゴットだった。
マルゴットに学園で友だちがいないことを知って、バステル子爵はどうしたものかと頭を悩ませていた。
今は双子の姉妹としてユリアーナがいつも一緒にいるが、いずれ二人は別の道を歩む。
おそらくバステル子爵家を継ぐのは長女のユリアーナだ。
だとすれば、マルゴットは他家に嫁ぐ。
縁を結ぶにしても今のままでは難しいだろうと考えていた。
そんなとき、バステル子爵家にふたたび、死神の足音が近づいたのだった。
◇◆◇
それは写生の授業中で、いつもはユリアーナのそばを離れたがらないマルゴットが、どうしても噴水を描きたいからとひとりで教室の外へ出たときに起きた。
王都には珍しい大きなカラスが、マルゴットのキラキラした髪飾りを狙って襲いかかってきたのだ。
「きゃあ!」
驚いてカラスから逃れようと走り出したマルゴットの足はもつれ、写生しようと思っていた大きな噴水めがけて倒れ込む。
上がる水しぶきを嫌がりカラスは飛び去ったが、教師たちが助けに行ったときにはマルゴットの顔は青ざめ、意識がもうろうとしていた。
「大変だ、頭を打ったのかもしれない」
「慎重に医務室に運べ!」
「すぐにバステル子爵にも連絡をとったほうがいいだろう」
バステル子爵が学園に駆け付けたときにはマルゴットの意識は回復していたが、念のためにと連れて行った大きな病院で、マルゴットの心臓に異常があると分かった。
何かに驚いたり激しく動いたりすると心臓にとって大きな負担になり、最悪の場合は死亡する恐れもあると医師はバステル子爵に説明する。
これまでマルゴットは、ユリアーナのように元気に走ったり大きな声で歌ったりすることがなく、常に静かだったため誰も異常に気づかなかったのだ。
バステル子爵は楽しそうに学園に通うユリアーナの気持ちも考えたが、最終的にはマルゴットの療養のために王都の邸からひなびた領地の邸へ引っ越すことを決めた。
「ユリアーナ、お前にとってはつらいだろう。お前がたくさんの友だちを大事に思っていることも、学園での生活を大切にしていることも、私は理解しているつもりだ」
「父様……」
「しかし学園でマルゴットにまた同じようなことが起きたら、次は助からないかもしれない。天に旅立った母様が残してくれたマルゴットの命だ。私はそれをなんとか護りたいと思っている。どうか分かってほしい」
グスグスと鼻を鳴らし、それでもバステル子爵の言葉にひとつひとつうなずくユリアーナ。
8歳で学園を辞めることになったユリアーナは、短い間ではあったが仲良くなれた多くの友だちと、たくさんの学びの機会を与えてくれた教師や先輩たちとの別離を悲しみ、それでも心臓に異常を抱えるマルゴットのためだと我慢した。
第二王子と側近たちからは寮で暮らして通学を続けてはどうかと手紙が来たが、ユリアーナはそれに対して感謝の意を表する手紙を送るに留めた。
年度が変わるのを待たず、バステル子爵家は王都から領地へ住処を移した。
産み月が間近になって、自然豊かな領地から王都へ出てきたバステル子爵夫婦。
夫人は初産であるのに双子を身ごもったため、万が一に配慮して医師の揃う王都で産むことにしたのだ。
予定日をかなり過ぎて訪れた陣痛だったが、夫人は珠のように美しい双子の姉妹を産んだ。
「よく頑張ったね。君にそっくりな子どもたちは二人とも元気だよ」
疲れた顔の夫人を抱きしめて、バステル子爵が涙を流す。
待ちわびていた子どもだった。
どちらも高齢の夫婦にとって最初で最後の妊娠であったし、子どもがいなかったバステル子爵家にとっては念願の後継者が誕生した瞬間だった。
「あなた、この子たちに贈り物をしなくては。どちらも愛にあふれた幸せな人生を歩んでくれますように、私たちの心をこめた最初の贈り物をね」
バステル子爵は夫人に似た柔らかい茶色の髪と美しい青空のような瞳を持つ双子に、それぞれ高貴な名前『ユリアーナ』と可憐な名前『マルゴット』を贈る。
しかし無事に出産を終えてホッとしたのだろう。
その夜、夫人は医師の頑張りの甲斐なく、バステル子爵と何も分かっていない双子の姉妹に見守られ、静かに息を引き取ったのだった。
残されたバステル子爵はこの世を去った最愛の夫人に誓う。
私がこの子たちを君の分まで幸せにして見せると――。
◇◆◇
再婚をすすめる親族もいたが、バステル子爵は「もういい年だから」と男やもめを貫き、その分、双子の姉妹に愛を注いだ。
自然豊かな領地でのびのびと子どもらしい感性を育て、ある程度の自立心が芽生えると王都にある王立学園へ入学させた。
王立学園は王族たちも通う名門の教育機関だ。
最年少は7歳から、希望すれば最年長は22歳まで国内随一の教師陣のもとで学び続けることができる。
自立を促す寮もあったが、まだ7歳でたどたどしいところもある双子たちを心配して、王都にあるバステル子爵邸から通学させることにした。
領地の経営を他人まかせにはしなかったため、王都の邸での暮らしは忙しい日々の連続だったに違いない。
それでもバステル子爵は子どもの教育に手をかけることを惜しまない。
それが双子を産んでくれた天国にいる最愛の人のために、できる数少ないことだと知っていたから。
天真爛漫で怖いもの知らずのユリアーナと、おとなしく人見知りのマルゴット。
性格は全く違うが顔はそっくりの二人は、同じ年代の令息令嬢たちと交流を深めながら、共に貴族としてのたしなみを学んだ。
特にユリアーナは最年少であるにも関わらず、王族に対しても媚びない堂々とした物言いと態度を買われ、高学年の第二王子とその側近たちから可愛がられた。
「おお、ユリアーナ! この学園の高貴なるお姫さま! さあ、貢ぎ物をどうぞ」
「お姫さまにはこちらのテーブルがお似合いですよ。王子の隣の席がね」
廊下ですれ違えば王子から持ちきれないほどのお菓子を渡され、食堂で出会えばたちまち側近たちに王族専用テーブルへ攫われる。
これだけお姫さま扱いをされて持ち上げられれば、有頂天になるのが普通の女の子かもしれないが、ユリアーナは違った。
そこが第二王子と側近たちをますます虜にしてしまい、余計に構われた。
ユリアーナには与り知らぬことだったが、実は彼らの行為が防波堤となり、美しい双子の姉妹を観賞用にしようとする下種な高位貴族の保護者たちから守られていた部分もあった。
これまで双子の姉妹としてマルゴットとセットで扱われることが多かったユリアーナだが、マルゴットと自分は別人格なのだと認識するようになったのは、こうした学園生活がきっかけだったのだろう。
ますます自立心が育ち、いろいろなことに対して興味を持ち、挑戦するようになった。
その結果、領地にいた頃よりも視野が広がり、親交を深めた友だちが増え、学園はユリアーナにとって輝く世界となったのだった。
その一方でマルゴットは、好く言えば控えめ、悪く言えば影が薄い存在だった。
姿かたちが人気者のユリアーナとそっくりでありながら、誰もが明確に二人を区別できた。
どんなときもユリアーナの背後に隠れていて、他の人と目を合わせようとしない。
何かを選ぶときはユリアーナの選んだものと同じものを選ぶし、何かをするときはユリアーナがすることと同じことをしたがった。
うつむきがちな視線が何を見ているのか、ユリアーナと同じ顔でなにを考えているのか、分からせないのがマルゴットだった。
マルゴットに学園で友だちがいないことを知って、バステル子爵はどうしたものかと頭を悩ませていた。
今は双子の姉妹としてユリアーナがいつも一緒にいるが、いずれ二人は別の道を歩む。
おそらくバステル子爵家を継ぐのは長女のユリアーナだ。
だとすれば、マルゴットは他家に嫁ぐ。
縁を結ぶにしても今のままでは難しいだろうと考えていた。
そんなとき、バステル子爵家にふたたび、死神の足音が近づいたのだった。
◇◆◇
それは写生の授業中で、いつもはユリアーナのそばを離れたがらないマルゴットが、どうしても噴水を描きたいからとひとりで教室の外へ出たときに起きた。
王都には珍しい大きなカラスが、マルゴットのキラキラした髪飾りを狙って襲いかかってきたのだ。
「きゃあ!」
驚いてカラスから逃れようと走り出したマルゴットの足はもつれ、写生しようと思っていた大きな噴水めがけて倒れ込む。
上がる水しぶきを嫌がりカラスは飛び去ったが、教師たちが助けに行ったときにはマルゴットの顔は青ざめ、意識がもうろうとしていた。
「大変だ、頭を打ったのかもしれない」
「慎重に医務室に運べ!」
「すぐにバステル子爵にも連絡をとったほうがいいだろう」
バステル子爵が学園に駆け付けたときにはマルゴットの意識は回復していたが、念のためにと連れて行った大きな病院で、マルゴットの心臓に異常があると分かった。
何かに驚いたり激しく動いたりすると心臓にとって大きな負担になり、最悪の場合は死亡する恐れもあると医師はバステル子爵に説明する。
これまでマルゴットは、ユリアーナのように元気に走ったり大きな声で歌ったりすることがなく、常に静かだったため誰も異常に気づかなかったのだ。
バステル子爵は楽しそうに学園に通うユリアーナの気持ちも考えたが、最終的にはマルゴットの療養のために王都の邸からひなびた領地の邸へ引っ越すことを決めた。
「ユリアーナ、お前にとってはつらいだろう。お前がたくさんの友だちを大事に思っていることも、学園での生活を大切にしていることも、私は理解しているつもりだ」
「父様……」
「しかし学園でマルゴットにまた同じようなことが起きたら、次は助からないかもしれない。天に旅立った母様が残してくれたマルゴットの命だ。私はそれをなんとか護りたいと思っている。どうか分かってほしい」
グスグスと鼻を鳴らし、それでもバステル子爵の言葉にひとつひとつうなずくユリアーナ。
8歳で学園を辞めることになったユリアーナは、短い間ではあったが仲良くなれた多くの友だちと、たくさんの学びの機会を与えてくれた教師や先輩たちとの別離を悲しみ、それでも心臓に異常を抱えるマルゴットのためだと我慢した。
第二王子と側近たちからは寮で暮らして通学を続けてはどうかと手紙が来たが、ユリアーナはそれに対して感謝の意を表する手紙を送るに留めた。
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