2 / 20
2話 初めてのお友だち
しおりを挟む
それは、白くて細いガブリエルの指だった。
爪先がまるく整えられていて、ロニーの仕事の丁寧さを表している。
「シル……よろしく」
ぜいぜいと苦しそうな息の下から、ガブリエルの挨拶が聞こえる。
シルヴェーヌの長い名前を発声するのがつらかったのか、愛称のように縮められていた。
友だちのひとりもいなかったシルヴェーヌにとって、それは初めての体験だ。
嬉しくて、シルヴェーヌはガブリエルの指を握り返す。
「よろしくね、ガブ。今日から私たち、お友だちになりましょう!」
しっかり愛称で呼び返し、喜色満面なシルヴェーヌに、ガブリエルもうっすらと微笑んだ。
その笑顔は儚いものだったが、ロニーは息を飲む。
(殿下が自発的に微笑まれるなんて、いつぶりだろう。それにシルヴェーヌさまから手を握られて、息遣いが少し穏やかになった気がする)
常にガブリエルの側にいるロニーだからこそ分かる、僅かな変化だった。
本当のところ、ドクダミ令嬢と冷やかされるシルヴェーヌについて、ロニーは半信半疑に思っていた。
しかし、生まれつき体が脆弱なガブリエルを憐れむ国王は、体から漂う悪臭がどんな疾病も癒すという胡乱な噂に、藁にもすがる心情で飛びついたのだ。
実際にガブリエルが療養している離宮へシルヴェーヌを呼び寄せてみると、確かに一般的な令嬢からは絶対に匂わないだろう風変わりな香りがする。
だが、長年ガブリエルの側付きだったロニーにとって、その臭気は馴染みのあるものだった。
(これは、生薬の匂い? これまで殿下が、いろいろと試されてきた異国の薬に似ている)
さらには、シルヴェーヌに手を握られたガブリエルの呼吸が整ったことで、ロニーは確信した。
(間違いない。この方は、殿下の症状を癒す技を持っている)
シルヴェーヌに関しては、その体質がそもそも眉唾ものであるとか、即効性がないから無用の長物だとか、耐えられない悪臭がするとか、嘲り酷評する者も多い。
それでも、成人するまでは生きられないと、医師も諦めたガブリエルの虚弱体質を、少しでも改善してくれるのならば、ロニーはいくらでもシルヴェーヌの味方になろう。
「シルヴェーヌさまには、今後こちらの離宮で過ごしていただきます。何かお困りのことがあれば、いつでも私に申しつけてください」
「ガブの病気が治るまで、ここにいたらいいの?」
「できれば今のように、殿下の手を握っていただけると、回復が早いかもしれません」
「そうなのね。そうと知っていれば、厨房へ行くたびに料理長と握手をしたのに」
齢を取ると誰でも腰が痛くなるんですって、とシルヴェーヌにとっては、当たり前な日々の出来事をロニーへ聞かせる。
そんな他愛ない会話に、いつもはすぐ眠りにつくはずのガブリエルが、興味津々で耳をそばだてていた。
しかも、シルヴェーヌが口を閉じると、続きを強請ってきたのだ。
「もっと……聞きたい」
「こんな話が面白いの?」
こくりと頷くガブリエルは、生まれたときからずっとこの離宮にいる。
しかも寝たきりの状態で、ベッドから起き上がるのもままならない。
シルヴェーヌも今日まで屋敷の外へ出たことがなかったが、広い庭を隅から隅まで縦横無尽に走り回っていた。
世の中の経験値としては、断然シルヴェーヌが上だろう。
「いいわよ、ガブが聞きたいだけ話してあげる」
それからシルヴェーヌは話し相手の名に恥じぬよう、令嬢らしからぬ日常の風景のあれこれを語ったのだった。
◇◆◇◆
「姫りんごを使って、りんご飴を作った話はこれでおしまい。次は、おたまじゃくしを蛙に育てた話をするわね」
ガブリエルが目を覚ましている時間は短い。
その間に、シルヴェーヌはひとつふたつ、自分が乳母と遊んだ体験談を披露していた。
それを聞きたいばかりに、ガブリエルは必死に起きていようと気を張っている。
これまで何に対しても諦念が多かったガブリエルへ、いい変化が訪れていた。
「シルヴェーヌさまは、闊達でいらっしゃるのですね」
今日の話が終わり、ガブリエルが眠りについたのを確認して、小声でロニーが尋ねてきた。
シルヴェーヌの話題の引き出しの多さに、内心で舌を巻いていたのだ。
「怪我も体質のせいで治ってしまうから、どんな遊びをしても許されていたの。そう言えば、ロニーは私の匂いが気にならないの?」
シルヴェーヌは、自分の腕を持ち上げ、くんくんと嗅いでみる。
「私には自分の匂いが分からないのよ。みんな、いろんな表現をするわ。その……ドクダミとか」
「殿下が処方されていた異国の薬に、近い匂いがします。私は嗅ぎ慣れているので、不快には感じません」
「お医者さまもそう言ってた。これは生薬の匂いだって。だからこそ、健康な人にとっては、嫌なものに感じるんだって」
しょぼんと眉を下げたシルヴェーヌ。
「ガブも病気が良くなったら、私の匂いが嫌になるかな?」
眠っているガブリエルへ、寂しげな視線を向けたシルヴェーヌの姿に、ロニーは胸を打たれる。
これまでにも同じような経験があったのだろうか。
「殿下は私よりも長く、薬に囲まれて育ちました。むしろ、安心感を覚えるかもしれませんよ」
「そうだといいな。せっかくお友だちになったんだもん。病気が良くなったら、ガブと一緒に外で遊びたいし」
ロニーは目を見開く。
シルヴェーヌは何の疑問もなく、ガブリエルの病気が良くなると信じている。
16歳のときからガブリエルの側付きとして仕えて4年間、そう言い切る者は初めてだった。
誰もがガブリエルの未来を、暗いものだと予想していた。
「殿下の目が覚めたら、ぜひその言葉をかけてあげてください。きっと喜ばれるでしょう」
微笑むロニーに、シルヴェーヌも笑い返す。
こうしてシルヴェーヌは、ガブリエルと過ごす離宮での暮らしに少しずつ慣れていった。
◇◆◇◆
ガブリエルは、以前より起きている時間が長くなったが、やはり一日の大半を寝て過ごした。
うとうとと微睡みながら考えるのは、もっぱら友だちになったシルヴェーヌについてだ。
(お父さまが探してくれた、僕の話し相手。お薬の匂いがするから、最初はお医者さんが来たのかと思った)
シルヴェーヌはガブリエルより、ひとつ年上の伯爵令嬢だ。
だが、シルヴェーヌの話す世界は、ガブリエルの知る世界とは全く別物だった。
(シルの世界は大きくて広い。僕のいる世界が、いかに小さくて狭いのか、教えてくれる)
ガブリエルは、この部屋しか知らない。
清潔なシーツ、柔らかい枕、天蓋に描かれた鳥たちの絵。
たまに開けられる窓からはそよ風、ロニーの運んで来るスープの香り、人気がなくなり静まり返る夜。
それらが、ガブリエルを取り巻く環境の主なものだった。
(おたまじゃくしが成長していく姿が想像できない僕に、シルは絵を描いてくれた。だけど何度見ても、あれが最後は蛙になるのが信じられない)
見てみたいと思った。
シルヴェーヌのいる世界を。
(楽しいんだろうな。だってシルは僕に話すとき、いつも顔を輝かせているもの)
ガブリエルを喜ばせたいシルヴェーヌは、そういう話題をあえて選んでいる。
だがそれは、世間を知らないガブリエルには、判断できないことだ。
(僕の体、良くなるのかな)
もうとっくの昔に、諦めていた。
しかしシルヴェーヌと出会って、希望を抱くようになった。
(少しずつだけど、動けるようになってる。もしかしたら……)
側付きのロニーは、すっかりシルヴェーヌの信者となっていた。
ガブリエルだって友だちのシルヴェーヌを疑っていない。
(いつかシルと一緒に、この部屋の外へ出たい)
きっとそこは、シルヴェーヌの笑顔のように、眩しく光る世界に違いない。
その日がやって来ると思うと、ガブリエルは心の奥底が温かくなるのを感じた。
(シルと手を繋いで、僕は――)
そこまで考えて、ガブリエルは幸せな眠りについた。
爪先がまるく整えられていて、ロニーの仕事の丁寧さを表している。
「シル……よろしく」
ぜいぜいと苦しそうな息の下から、ガブリエルの挨拶が聞こえる。
シルヴェーヌの長い名前を発声するのがつらかったのか、愛称のように縮められていた。
友だちのひとりもいなかったシルヴェーヌにとって、それは初めての体験だ。
嬉しくて、シルヴェーヌはガブリエルの指を握り返す。
「よろしくね、ガブ。今日から私たち、お友だちになりましょう!」
しっかり愛称で呼び返し、喜色満面なシルヴェーヌに、ガブリエルもうっすらと微笑んだ。
その笑顔は儚いものだったが、ロニーは息を飲む。
(殿下が自発的に微笑まれるなんて、いつぶりだろう。それにシルヴェーヌさまから手を握られて、息遣いが少し穏やかになった気がする)
常にガブリエルの側にいるロニーだからこそ分かる、僅かな変化だった。
本当のところ、ドクダミ令嬢と冷やかされるシルヴェーヌについて、ロニーは半信半疑に思っていた。
しかし、生まれつき体が脆弱なガブリエルを憐れむ国王は、体から漂う悪臭がどんな疾病も癒すという胡乱な噂に、藁にもすがる心情で飛びついたのだ。
実際にガブリエルが療養している離宮へシルヴェーヌを呼び寄せてみると、確かに一般的な令嬢からは絶対に匂わないだろう風変わりな香りがする。
だが、長年ガブリエルの側付きだったロニーにとって、その臭気は馴染みのあるものだった。
(これは、生薬の匂い? これまで殿下が、いろいろと試されてきた異国の薬に似ている)
さらには、シルヴェーヌに手を握られたガブリエルの呼吸が整ったことで、ロニーは確信した。
(間違いない。この方は、殿下の症状を癒す技を持っている)
シルヴェーヌに関しては、その体質がそもそも眉唾ものであるとか、即効性がないから無用の長物だとか、耐えられない悪臭がするとか、嘲り酷評する者も多い。
それでも、成人するまでは生きられないと、医師も諦めたガブリエルの虚弱体質を、少しでも改善してくれるのならば、ロニーはいくらでもシルヴェーヌの味方になろう。
「シルヴェーヌさまには、今後こちらの離宮で過ごしていただきます。何かお困りのことがあれば、いつでも私に申しつけてください」
「ガブの病気が治るまで、ここにいたらいいの?」
「できれば今のように、殿下の手を握っていただけると、回復が早いかもしれません」
「そうなのね。そうと知っていれば、厨房へ行くたびに料理長と握手をしたのに」
齢を取ると誰でも腰が痛くなるんですって、とシルヴェーヌにとっては、当たり前な日々の出来事をロニーへ聞かせる。
そんな他愛ない会話に、いつもはすぐ眠りにつくはずのガブリエルが、興味津々で耳をそばだてていた。
しかも、シルヴェーヌが口を閉じると、続きを強請ってきたのだ。
「もっと……聞きたい」
「こんな話が面白いの?」
こくりと頷くガブリエルは、生まれたときからずっとこの離宮にいる。
しかも寝たきりの状態で、ベッドから起き上がるのもままならない。
シルヴェーヌも今日まで屋敷の外へ出たことがなかったが、広い庭を隅から隅まで縦横無尽に走り回っていた。
世の中の経験値としては、断然シルヴェーヌが上だろう。
「いいわよ、ガブが聞きたいだけ話してあげる」
それからシルヴェーヌは話し相手の名に恥じぬよう、令嬢らしからぬ日常の風景のあれこれを語ったのだった。
◇◆◇◆
「姫りんごを使って、りんご飴を作った話はこれでおしまい。次は、おたまじゃくしを蛙に育てた話をするわね」
ガブリエルが目を覚ましている時間は短い。
その間に、シルヴェーヌはひとつふたつ、自分が乳母と遊んだ体験談を披露していた。
それを聞きたいばかりに、ガブリエルは必死に起きていようと気を張っている。
これまで何に対しても諦念が多かったガブリエルへ、いい変化が訪れていた。
「シルヴェーヌさまは、闊達でいらっしゃるのですね」
今日の話が終わり、ガブリエルが眠りについたのを確認して、小声でロニーが尋ねてきた。
シルヴェーヌの話題の引き出しの多さに、内心で舌を巻いていたのだ。
「怪我も体質のせいで治ってしまうから、どんな遊びをしても許されていたの。そう言えば、ロニーは私の匂いが気にならないの?」
シルヴェーヌは、自分の腕を持ち上げ、くんくんと嗅いでみる。
「私には自分の匂いが分からないのよ。みんな、いろんな表現をするわ。その……ドクダミとか」
「殿下が処方されていた異国の薬に、近い匂いがします。私は嗅ぎ慣れているので、不快には感じません」
「お医者さまもそう言ってた。これは生薬の匂いだって。だからこそ、健康な人にとっては、嫌なものに感じるんだって」
しょぼんと眉を下げたシルヴェーヌ。
「ガブも病気が良くなったら、私の匂いが嫌になるかな?」
眠っているガブリエルへ、寂しげな視線を向けたシルヴェーヌの姿に、ロニーは胸を打たれる。
これまでにも同じような経験があったのだろうか。
「殿下は私よりも長く、薬に囲まれて育ちました。むしろ、安心感を覚えるかもしれませんよ」
「そうだといいな。せっかくお友だちになったんだもん。病気が良くなったら、ガブと一緒に外で遊びたいし」
ロニーは目を見開く。
シルヴェーヌは何の疑問もなく、ガブリエルの病気が良くなると信じている。
16歳のときからガブリエルの側付きとして仕えて4年間、そう言い切る者は初めてだった。
誰もがガブリエルの未来を、暗いものだと予想していた。
「殿下の目が覚めたら、ぜひその言葉をかけてあげてください。きっと喜ばれるでしょう」
微笑むロニーに、シルヴェーヌも笑い返す。
こうしてシルヴェーヌは、ガブリエルと過ごす離宮での暮らしに少しずつ慣れていった。
◇◆◇◆
ガブリエルは、以前より起きている時間が長くなったが、やはり一日の大半を寝て過ごした。
うとうとと微睡みながら考えるのは、もっぱら友だちになったシルヴェーヌについてだ。
(お父さまが探してくれた、僕の話し相手。お薬の匂いがするから、最初はお医者さんが来たのかと思った)
シルヴェーヌはガブリエルより、ひとつ年上の伯爵令嬢だ。
だが、シルヴェーヌの話す世界は、ガブリエルの知る世界とは全く別物だった。
(シルの世界は大きくて広い。僕のいる世界が、いかに小さくて狭いのか、教えてくれる)
ガブリエルは、この部屋しか知らない。
清潔なシーツ、柔らかい枕、天蓋に描かれた鳥たちの絵。
たまに開けられる窓からはそよ風、ロニーの運んで来るスープの香り、人気がなくなり静まり返る夜。
それらが、ガブリエルを取り巻く環境の主なものだった。
(おたまじゃくしが成長していく姿が想像できない僕に、シルは絵を描いてくれた。だけど何度見ても、あれが最後は蛙になるのが信じられない)
見てみたいと思った。
シルヴェーヌのいる世界を。
(楽しいんだろうな。だってシルは僕に話すとき、いつも顔を輝かせているもの)
ガブリエルを喜ばせたいシルヴェーヌは、そういう話題をあえて選んでいる。
だがそれは、世間を知らないガブリエルには、判断できないことだ。
(僕の体、良くなるのかな)
もうとっくの昔に、諦めていた。
しかしシルヴェーヌと出会って、希望を抱くようになった。
(少しずつだけど、動けるようになってる。もしかしたら……)
側付きのロニーは、すっかりシルヴェーヌの信者となっていた。
ガブリエルだって友だちのシルヴェーヌを疑っていない。
(いつかシルと一緒に、この部屋の外へ出たい)
きっとそこは、シルヴェーヌの笑顔のように、眩しく光る世界に違いない。
その日がやって来ると思うと、ガブリエルは心の奥底が温かくなるのを感じた。
(シルと手を繋いで、僕は――)
そこまで考えて、ガブリエルは幸せな眠りについた。
17
お気に入りに追加
313
あなたにおすすめの小説

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。

貧乏子爵令嬢ですが、愛人にならないなら家を潰すと脅されました。それは困る!
よーこ
恋愛
図書室での読書が大好きな子爵令嬢。
ところが最近、図書室で騒ぐ令嬢が現れた。
その令嬢の目的は一人の見目の良い伯爵令息で……。
短編です。

婚約破棄で命拾いした令嬢のお話 ~本当に助かりましたわ~
華音 楓
恋愛
シャルロット・フォン・ヴァーチュレストは婚約披露宴当日、謂れのない咎により結婚破棄を通達された。
突如襲い来る隣国からの8万の侵略軍。
襲撃を受ける元婚約者の領地。
ヴァーチュレスト家もまた存亡の危機に!!
そんな数奇な運命をたどる女性の物語。
いざ開幕!!
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。

少し先の未来が見える侯爵令嬢〜婚約破棄されたはずなのに、いつの間にか王太子様に溺愛されてしまいました。
ウマノホネ
恋愛
侯爵令嬢ユリア・ローレンツは、まさに婚約破棄されようとしていた。しかし、彼女はすでにわかっていた。自分がこれから婚約破棄を宣告されることを。
なぜなら、彼女は少し先の未来をみることができるから。
妹が仕掛けた冤罪により皆から嫌われ、婚約破棄されてしまったユリア。
しかし、全てを諦めて無気力になっていた彼女は、王国一の美青年レオンハルト王太子の命を助けることによって、運命が激変してしまう。
この話は、災難続きでちょっと人生を諦めていた彼女が、一つの出来事をきっかけで、クールだったはずの王太子にいつの間にか溺愛されてしまうというお話です。
*小説家になろう様からの転載です。

【完結】いわくつき氷の貴公子は妻を愛せない?
白雨 音
恋愛
婚約間近だった彼を親友に取られ、傷心していた男爵令嬢アリエルに、
新たな縁談が持ち上がった。
相手は伯爵子息のイレール。彼は妻から「白い結婚だった」と暴露され、
結婚を無効された事で、界隈で噂になっていた。
「結婚しても君を抱く事は無い」と宣言されるも、その距離感がアリエルには救いに思えた。
結婚式の日、招待されなかった自称魔女の大叔母が現れ、「この結婚は呪われるよ!」と言い放った。
時が経つ程に、アリエルはイレールとの関係を良いものにしようと思える様になるが、
肝心のイレールから拒否されてしまう。
気落ちするアリエルの元に、大叔母が現れ、取引を持ち掛けてきた___
異世界恋愛☆短編(全11話) 《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆
[完結]想ってもいいでしょうか?
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
貴方に逢いたくて逢いたくて逢いたくて胸が張り裂けそう。
失ってしまった貴方は、どこへ行ってしまったのだろう。
暗闇の中、涙を流して、ただただ貴方の事を考え続ける。
後悔しているの。
何度も考えるの。
でもどうすればよかったのか、どうしても分からない。
桜が舞い散り、灼熱の太陽に耐え、紅葉が終わっても貴方は帰ってこない。
本当は分かっている。
もう二度と私の元へ貴方は帰ってこない事を。
雪の結晶がキラキラ輝きながら落ちてくる。
頬についた結晶はすぐに溶けて流れ落ちる。
私の涙と一緒に。
まだ、あと少し。
ううん、一生でも、私が朽ち果てるまで。
貴方の事を想ってもいいでしょうか?

公爵令嬢は愛に生きたい
拓海のり
恋愛
公爵令嬢シビラは王太子エルンストの婚約者であった。しかし学園に男爵家の養女アメリアが編入して来てエルンストの興味はアメリアに移る。
一万字位の短編です。他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる