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六話 海に帰る人魚姫
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「ノアさま!!」
真っ黒い海へ飛び込んだノアを、心配する侍女の声がした。
だが、侍女たちも知っているはずだ。
ノアが人魚であったことを。
人間にとっては暗い海であろうと、人魚にとってはそこは住処。
どんな海底だってよく見えるのだ。
人間のかっこうをしていたから、少し服が邪魔だったけど、すぐにノアの脚は尾ヒレに変わった。
神速を出すためぎゅんとしならせれば、着ていた服は破れ、髪と同じピンク色の鱗と一条の黄色い縦じまが現れる。
ぐんぐん海底を目指す。
港の中だから、そんなに深くはない。
船底が付かない程度だろう。
だが夜闇が邪魔をして、兵士たちはヴィンセントを見つけられないでいる。
ヴィンセントが真っすぐにあの手すりから落ちていったのなら。
波の高さと潮の流れ、この海域の魚たちの囁き。
それらがヴィンセントがどこにいるのかを教えてくれる。
ノアは迷うことなく、一直線に泳いだ。
海底に生えた海藻の中に、ヴィンセントのゆらめく金髪が見えた。
ノアはさらに速度をあげて、海藻をかき分けて進む。
太い海藻に絡まるようにして留まっていたヴィンセントを、ノアは両腕の中に抱え込む。
そこからは一気に水を蹴り、二人は飛び上がるように海上に顔を出した。
待ち構えていた兵士たちがヴィンセントの体を海から引き上げてくれる。
侍女たちが大判の布を用意して、ノアが海から上がるのを待っていた。
だがノアは海から上がらない。
兵士たちに抱えられ水を吐いて、意識を回復させているヴィンセントを波間からジッと見つめていた。
そして――。
まだ呼吸が整わず、横たわるヴィンセントがおぼろげながらも視線をさまよわせ、その紫色の瞳がノアを見つける。
「ノア……また助けてくれて、ありがとう。こっちへ……」
いまだ海の中にいるノアへ手を伸ばし、近くにくるように呼ぶヴィンセントへ、ノアは大きく右腕を振って見せた。
「さようなら! ヴィンセント、ずっと大好きだよ!」
初めてノアの愛らしい声を聞いた侍女たちは驚いた。
そして台詞の内容にもっと驚いたヴィンセントが、無理をして起き上がろうとした瞬間。
バッシャーン!
ノアは尾ヒレの力で飛び上がり、空中で一回転をして、大きな音を立て海面に頭から飛び込んだ。
たくさんの松明に彩られ、夢のように美しいピンク色の尾ヒレをひらめかせたノアは、もう次の瞬間いなくなっていた。
「ノアッ! ノアァッー!!」
ヴィンセントは気がついた。
これまで、ノアが海に近づかなかった理由を。
人魚の姿に戻ってしまうからだったのだ。
そうなったら人間のヴィンセントとは一緒にいられない。
だから、あんなに海を避けていたノア。
それが、ヴィンセントが海に落ちたと聞いて。
別れることを覚悟して、それでも海に潜って探しに来てくれたのだ。
「ノアッ! 戻ってきてくれ!! ノアッ!!!」
ヴィンセントは海面に這って近づき、声の限りノアを呼ぶが、返事はない。
オロオロする侍女たち、呆然とする兵士たち、顔色を失くしたヴィンセント。
夜の港の事件は、リオニーの思い描いてた絵とは違ったが、愛し合う二人を決別へと導いた。
◇◆◇
ノアはヴィンセントに別れを告げ、家に戻ってきていた。
大穴を開けた部屋は修復され、ノアが引きこもるのにちょうどいい。
元気いっぱいだったノアが、帰ってきてからずっとしおれている。
父王も姉たちも心配だった。
実はノアが家出をしてからしばらくして、見つからないノアを探し続ける父王と姉たちのもとに魔女がやってきた。
魔女から事の顛末を聞かされ、父王と姉たちは人間になったノアを隠れて見守っていた。
人魚が人間に恋をしたところで、結ばれるはずはないと思っていた。
いずれ飽きて帰ってくるだろうと高をくくっていた。
しかし、末妹のノアは真剣に恋をし、王子からも愛された。
姉たちはすぐにノアの味方についた。
反対するのは父王だけになった。
海の中からはうかがえない状況も、渡り鳥たちが教えてくれた。
王子に婚約者がいたことに憤る父王、その婚約者をやり込めた話に沸く姉たち。
ノアの知らないところで、一喜一憂している家族がいた。
だが、そんな家族の誰も、今のノアに話しかけられない。
ちょっとわんぱくで、勝気なところが可愛かったノアが、今は砂上の楼閣のように脆く儚げだ。
うっかり声をかけた内容で、泣かれでもしたらどうしよう。
また行先も告げず、家を飛び出したらどうしよう。
そんなピリピリした緊張感で皆んなが落ち着かなかった。
「ねえ、シャーロテ姉さま、なんとかならないの?」
次女のティーナが溜め息とともに呟く。
「ほんと、いつ倒れてもおかしくないような顔しちゃって」
三女のマイアネが続ける。
「あの可愛いノアが失恋するとかあり得ない!」
四女のルイーセは青筋を立てて。
「相手の王子に文句を言ってやりたいわ~」
五女のカミラもお冠だ。
「じゃあ、そうしましょう。その王子とやらに話を聞かせてもらいましょう」
そして一番腹に据えかねていた長女シャーロテの鶴の一声で、姉たちは王子へ会いに行くことにした。
◇◆◇
このところ毎日、ヴィンセントは海を見に来ていた。
場所は初めてノアと会った海岸だ。
海は苦手だったはずが、ノアが帰ってしまった今となっては、恋しい思いしかない。
ここでこうして待っていたら、ノアが戻ってきてくれないか。
そんな女々しい考えでいっぱいだった。
失恋のショックで仕事が手に付かず、すっかり役に立たなくなったヴィンセントを、二歳年下の弟オスカーが支えている。
こうして海を見に来る時間を捻出するため、今もヴィンセントの代わりに仕事をしてくれているのだ。
王位継承権の第一位はヴィンセントだが、もう返上したくてたまらない。
返上させてくれたらヴィンセントは船乗りになって、世界中の海でノアを探し回るつもりだった。
船の甲板から落ちて、二度も死ぬ目にあったヴィンセントだが、ノアの前では大事の前の小事だった。
その日もノアを探して海に出向いたヴィンセントは、驚きに目を見張る。
海岸に、分裂したノアみたいな人魚が五人もいたからだ。
ノアと同じく、ピンク色の髪に青い瞳、尾ヒレはピンク色の鱗に一条の黄色の縦じま。
まぎれもなく同種だろう。
こちらがあちらを観察しているように、あちらもこちらを観察していた。
「金髪にやられちゃったのかしら?」
「まあ、確かに金髪は見事よね」
「いいところは金髪だけじゃない!」
「むしり取ってやろうかしら~」
「……なんにせよ万死に値するわね」
恐ろしい言葉が聞こえた。
だがヴィンセントは確信していた。
ノアは六人姉妹の末っ子だと言っていた。
ということは、ここにいる五人の人魚はノアの姉に間違いない。
「ノアの、姉上たちだろうか?」
ヴィンセントから声をかけた。
なんでもいいからノアのことが知りたかった。
「ええ、そうよ」
代表してシャーロテが答える。
やっぱりそうだった。
ヴィンセントはこみ上げる感情をうまく整理できず、それでも必死に尋ねた。
「ノアは、どうしているだろう? 会いたい、またノアに会いたいんだ……」
ぐっと奥歯を噛みしめて、泣きそうになるのを我慢する。
ヴィンセントの目尻には少し光るものがあったかもしれない。
シャーロテはその様子をまじまじと見つめる。
可愛い末妹を任せられる人間かどうか。
この人間の覚悟はどれほどなのか。
「……ずっと部屋に引きこもっているわ。まるで折れた珊瑚のようよ」
ヴィンセントは、たまらず出た嗚咽を喉で殺す。
肩が震え、とっさにうつむいたが落涙しているのはバレただろう。
「ノアが魔女の薬で人間になったのは知っているわね? あの子はあなたに会うため、天使の歌声を犠牲にして、脚に痛みを伴って、それでも人間になったわ」
ヴィンセントは右手で顔の下半分を覆い、これ以上みっともない声をださなくていいように、何度もうなずくに留めた。
「じゃあ、あなたは? あなたはあの子のために、なにを犠牲にできるの?」
「っ、なんでも! 差し出せるものなら、なんでも!」
流れる涙も、充血した目も、わななく唇も、隠すことなく顔を上げ、ヴィンセントは答えた。
それを聞いてシャーロテは切り札を切った。
「ノアに会うだけなら可能かもしれないわ。……一週間後、ここに魔女を呼んであげる」
真っ黒い海へ飛び込んだノアを、心配する侍女の声がした。
だが、侍女たちも知っているはずだ。
ノアが人魚であったことを。
人間にとっては暗い海であろうと、人魚にとってはそこは住処。
どんな海底だってよく見えるのだ。
人間のかっこうをしていたから、少し服が邪魔だったけど、すぐにノアの脚は尾ヒレに変わった。
神速を出すためぎゅんとしならせれば、着ていた服は破れ、髪と同じピンク色の鱗と一条の黄色い縦じまが現れる。
ぐんぐん海底を目指す。
港の中だから、そんなに深くはない。
船底が付かない程度だろう。
だが夜闇が邪魔をして、兵士たちはヴィンセントを見つけられないでいる。
ヴィンセントが真っすぐにあの手すりから落ちていったのなら。
波の高さと潮の流れ、この海域の魚たちの囁き。
それらがヴィンセントがどこにいるのかを教えてくれる。
ノアは迷うことなく、一直線に泳いだ。
海底に生えた海藻の中に、ヴィンセントのゆらめく金髪が見えた。
ノアはさらに速度をあげて、海藻をかき分けて進む。
太い海藻に絡まるようにして留まっていたヴィンセントを、ノアは両腕の中に抱え込む。
そこからは一気に水を蹴り、二人は飛び上がるように海上に顔を出した。
待ち構えていた兵士たちがヴィンセントの体を海から引き上げてくれる。
侍女たちが大判の布を用意して、ノアが海から上がるのを待っていた。
だがノアは海から上がらない。
兵士たちに抱えられ水を吐いて、意識を回復させているヴィンセントを波間からジッと見つめていた。
そして――。
まだ呼吸が整わず、横たわるヴィンセントがおぼろげながらも視線をさまよわせ、その紫色の瞳がノアを見つける。
「ノア……また助けてくれて、ありがとう。こっちへ……」
いまだ海の中にいるノアへ手を伸ばし、近くにくるように呼ぶヴィンセントへ、ノアは大きく右腕を振って見せた。
「さようなら! ヴィンセント、ずっと大好きだよ!」
初めてノアの愛らしい声を聞いた侍女たちは驚いた。
そして台詞の内容にもっと驚いたヴィンセントが、無理をして起き上がろうとした瞬間。
バッシャーン!
ノアは尾ヒレの力で飛び上がり、空中で一回転をして、大きな音を立て海面に頭から飛び込んだ。
たくさんの松明に彩られ、夢のように美しいピンク色の尾ヒレをひらめかせたノアは、もう次の瞬間いなくなっていた。
「ノアッ! ノアァッー!!」
ヴィンセントは気がついた。
これまで、ノアが海に近づかなかった理由を。
人魚の姿に戻ってしまうからだったのだ。
そうなったら人間のヴィンセントとは一緒にいられない。
だから、あんなに海を避けていたノア。
それが、ヴィンセントが海に落ちたと聞いて。
別れることを覚悟して、それでも海に潜って探しに来てくれたのだ。
「ノアッ! 戻ってきてくれ!! ノアッ!!!」
ヴィンセントは海面に這って近づき、声の限りノアを呼ぶが、返事はない。
オロオロする侍女たち、呆然とする兵士たち、顔色を失くしたヴィンセント。
夜の港の事件は、リオニーの思い描いてた絵とは違ったが、愛し合う二人を決別へと導いた。
◇◆◇
ノアはヴィンセントに別れを告げ、家に戻ってきていた。
大穴を開けた部屋は修復され、ノアが引きこもるのにちょうどいい。
元気いっぱいだったノアが、帰ってきてからずっとしおれている。
父王も姉たちも心配だった。
実はノアが家出をしてからしばらくして、見つからないノアを探し続ける父王と姉たちのもとに魔女がやってきた。
魔女から事の顛末を聞かされ、父王と姉たちは人間になったノアを隠れて見守っていた。
人魚が人間に恋をしたところで、結ばれるはずはないと思っていた。
いずれ飽きて帰ってくるだろうと高をくくっていた。
しかし、末妹のノアは真剣に恋をし、王子からも愛された。
姉たちはすぐにノアの味方についた。
反対するのは父王だけになった。
海の中からはうかがえない状況も、渡り鳥たちが教えてくれた。
王子に婚約者がいたことに憤る父王、その婚約者をやり込めた話に沸く姉たち。
ノアの知らないところで、一喜一憂している家族がいた。
だが、そんな家族の誰も、今のノアに話しかけられない。
ちょっとわんぱくで、勝気なところが可愛かったノアが、今は砂上の楼閣のように脆く儚げだ。
うっかり声をかけた内容で、泣かれでもしたらどうしよう。
また行先も告げず、家を飛び出したらどうしよう。
そんなピリピリした緊張感で皆んなが落ち着かなかった。
「ねえ、シャーロテ姉さま、なんとかならないの?」
次女のティーナが溜め息とともに呟く。
「ほんと、いつ倒れてもおかしくないような顔しちゃって」
三女のマイアネが続ける。
「あの可愛いノアが失恋するとかあり得ない!」
四女のルイーセは青筋を立てて。
「相手の王子に文句を言ってやりたいわ~」
五女のカミラもお冠だ。
「じゃあ、そうしましょう。その王子とやらに話を聞かせてもらいましょう」
そして一番腹に据えかねていた長女シャーロテの鶴の一声で、姉たちは王子へ会いに行くことにした。
◇◆◇
このところ毎日、ヴィンセントは海を見に来ていた。
場所は初めてノアと会った海岸だ。
海は苦手だったはずが、ノアが帰ってしまった今となっては、恋しい思いしかない。
ここでこうして待っていたら、ノアが戻ってきてくれないか。
そんな女々しい考えでいっぱいだった。
失恋のショックで仕事が手に付かず、すっかり役に立たなくなったヴィンセントを、二歳年下の弟オスカーが支えている。
こうして海を見に来る時間を捻出するため、今もヴィンセントの代わりに仕事をしてくれているのだ。
王位継承権の第一位はヴィンセントだが、もう返上したくてたまらない。
返上させてくれたらヴィンセントは船乗りになって、世界中の海でノアを探し回るつもりだった。
船の甲板から落ちて、二度も死ぬ目にあったヴィンセントだが、ノアの前では大事の前の小事だった。
その日もノアを探して海に出向いたヴィンセントは、驚きに目を見張る。
海岸に、分裂したノアみたいな人魚が五人もいたからだ。
ノアと同じく、ピンク色の髪に青い瞳、尾ヒレはピンク色の鱗に一条の黄色の縦じま。
まぎれもなく同種だろう。
こちらがあちらを観察しているように、あちらもこちらを観察していた。
「金髪にやられちゃったのかしら?」
「まあ、確かに金髪は見事よね」
「いいところは金髪だけじゃない!」
「むしり取ってやろうかしら~」
「……なんにせよ万死に値するわね」
恐ろしい言葉が聞こえた。
だがヴィンセントは確信していた。
ノアは六人姉妹の末っ子だと言っていた。
ということは、ここにいる五人の人魚はノアの姉に間違いない。
「ノアの、姉上たちだろうか?」
ヴィンセントから声をかけた。
なんでもいいからノアのことが知りたかった。
「ええ、そうよ」
代表してシャーロテが答える。
やっぱりそうだった。
ヴィンセントはこみ上げる感情をうまく整理できず、それでも必死に尋ねた。
「ノアは、どうしているだろう? 会いたい、またノアに会いたいんだ……」
ぐっと奥歯を噛みしめて、泣きそうになるのを我慢する。
ヴィンセントの目尻には少し光るものがあったかもしれない。
シャーロテはその様子をまじまじと見つめる。
可愛い末妹を任せられる人間かどうか。
この人間の覚悟はどれほどなのか。
「……ずっと部屋に引きこもっているわ。まるで折れた珊瑚のようよ」
ヴィンセントは、たまらず出た嗚咽を喉で殺す。
肩が震え、とっさにうつむいたが落涙しているのはバレただろう。
「ノアが魔女の薬で人間になったのは知っているわね? あの子はあなたに会うため、天使の歌声を犠牲にして、脚に痛みを伴って、それでも人間になったわ」
ヴィンセントは右手で顔の下半分を覆い、これ以上みっともない声をださなくていいように、何度もうなずくに留めた。
「じゃあ、あなたは? あなたはあの子のために、なにを犠牲にできるの?」
「っ、なんでも! 差し出せるものなら、なんでも!」
流れる涙も、充血した目も、わななく唇も、隠すことなく顔を上げ、ヴィンセントは答えた。
それを聞いてシャーロテは切り札を切った。
「ノアに会うだけなら可能かもしれないわ。……一週間後、ここに魔女を呼んであげる」
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