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ステファノが人間に戻り、第三王子として復活してから、聖堂は大騒ぎとなった。
上級聖女のエミリアーナが聖力を悪用、婚約者だった第三王子を呪って狸にした凶行が明らかになったのだ。
監督不行き届きで司教たちにも飛び火したこの事件は、それだけでは終わらなかった。
次いで、下級聖女たちに関する労働の搾取や不当な囲い込みまで、広く白日のもとへ晒される。
これらは全て、国王の寵愛を独り占めしているステファノの母ベネデッタが、事態を重く見たことが発端だった。
「狸でいる間に何度も死にかけた。それを助けてくれたのが、下級聖女たちだった。その恩に報いるため、彼女たちを聖堂から救いたい」
という愛息ステファノの証言を聞くやいなや、国王の首根っこを捕まえ、「どういうこと!?」と恫喝したらしい。
国王が自供させられた結果、何が聖堂で行われていたのか、あまねく国民も知るところとなったのだ。
これまで聖女になるからと旅立たせた娘たちが、奴隷のように働かされていたとあって、親たちは激怒する。
あわや、聖堂の取り潰しになるかどうかの瀬戸際まで追い込まれて、司教たちは初めて罪の重さを認識したようだった。
◇◆◇◆
「みんなとは、ここでお別れね」
ジゼッラは下級聖女たちとの最後の時間を名残惜しむ。
彼女たちはそれぞれ、自分たちの故郷へ戻るのだ。
ひとり王都に残るジゼッラは、みんなと抱擁を交わした。
「まさか、本当に狸が王子さまだったなんてね」
「私、いっぱい撫でまわしちゃったよ」
「おかげで聖堂から出て行けるわ、ありがとう」
狸さんによろしくね、と手を振って、元下級聖女だった少女たちは去っていく。
伝言を託したのは、これからジゼッラが、ステファノに会うと知っているからだ。
「みんな、狸さんに聖力を分けてくれてありがとう! いつかまた、会いましょうね!」
姿が見えなくなるまで見送ると、ジゼッラは王城を目指す。
ステファノを命懸けで池から助けたジゼッラには、特別な褒賞が用意されているという。
(褒賞はどうでもいいけど、もう一度、ステファノさまに会えるのは嬉しいわ)
事件が公になってから、ずっとステファノとは離れ離れだ。
それぞれ検察官からの事情聴取があったし、そもそもステファノの住まいは王城なので、ジゼッラが気軽に遊びに行ける場所ではない。
(ステファノさまは本物の王子さま、私は元下級聖女の田舎娘。――この身分差は埋められない)
それでも、ジゼッラは久しぶりにステファノと邂逅するため、おっかなびっくり初めて王城訪問をするのだった。
◇◆◇◆
「あなたが、ジゼッラちゃんね」
しかし、ステファノとの再会より前に、なぜかゴージャスな美女に捕まって、ジゼッラは過剰なもてなしを受けていた。
前に並べられたティーセットが、きらきらしていて目に痛い。
「私の可愛い息子の窮地に、ありがたくも手を差し伸べてくれて、しかも二度も命を救ってくれたと聞いたわ。私からもぜひ、お礼をさせてちょうだい」
「ステファノさまの、お母さまですか?」
にっこりと妖艶に微笑まれたので、国王の寵妃ベネデッタに間違いないだろう。
真向かいの席から顔をよく見れば、目元や鼻筋にステファノとの共通点があり、国王の愛を独り占めするのも頷ける美しさだった。
「ジゼッラちゃんは、ステファノをどう思ってる? あの子って顔はいいけど、顔だけでしょう? パパが甘やかして育てるから、公務のひとつもしたことがないし、夫にするには心配しかないと思うのよ」
「ちょっとちょっとちょっと! いつまでたってもジゼッラが来ないと思ったら、なんでこんなとこで足止めしてるんだよ!」
顔を真っ赤にしたステファノが、ベネデッタの会話を遮って部屋に飛び込んできた。
「母上が勝手に話を進めないでよ! 俺には俺の、やり方があるんだから!」
ぷりぷりと怒るステファノが、ジゼッラには毛を逆立てた狸に見えた。
王城に入ってからずっと、緊張していた心がほっこり緩むのを感じる。
「ジゼッラ、まずは俺の話を聞いて欲しい」
だが、思いつめた真剣な顔をして迫るステファノに、せっかく緩んだジゼッラの心がまた緊張しだした。
「何でしょうか?」
「俺、人間に戻れたら、ジゼッラに言おうって思ってたことがあって……」
そこでモジモジと指を擦り合わせるステファノは、やっぱり狸だった頃を彷彿とさせる。
ふたたび緩みだしたジゼッラの心だったが、横から大きな声でベネデッタの活が入った。
「しっかりなさい、ステファノ! プロポーズも満足に出来ないようでは、ジゼッラちゃんに逃げられてしまうわよ!」
「もおおおおお!!!! 邪魔しないでよ!!!!」
ステファノは息子の晴れ舞台を見届けようとするベネデッタを、無理やり部屋から追い出した。
扉を閉めて鍵をかけて、ようやく場が静まり返る。
「その、ごめん。恰好がつかなくて……」
「いいえ、大丈夫ですよ」
取り成すジゼッラだったが、ステファノの瞳はすでに潤んでしまっている。
ジゼッラは居ても立っても居られず、ステファノに近づくと頭を撫でた。
狸だったステファノは、ジゼッラにこうされると気分が落ち着いたものだ。
「ありがとう、ジゼッラ。……俺、ジゼッラが好きなんだ。本当に、本当に大好きなんだ」
よしよしされて、勇気をもらったステファノは仕切り直す。
ベネデッタがすでに口走ってしまったせいで、ジゼッラには次の言葉の予想がついた。
「ジゼッラと、これからも一緒にいたい。ジゼッラはどう? 俺、もう狸じゃないけど……」
狸だったステファノの間の抜けた顔や尻尾の丸みを、ジゼッラがことのほか愛でていたのを知っている。
ベネデッタに似た美形な顔立ちよりも、もしかしたらジゼッラは狸面を好むかもしれないと、ステファノは本気で心配していた。
「私……ステファノさまのこと」
好きだけど身分が違う。
わきまえているジゼッラは、ありがたいと思いながらも、ステファノの申し出を断ろうとした。
だがそれよりも先に、閉めた扉の向こう側で、遠慮のない会話が始まってしまう。
「どうじゃ? うまくいったか?」
「いいところなんだから、話しかけないでよ! 耳をそば立てているのに、聞こえないじゃない」
「しかし、上級聖女を婚約者に選んだのは失敗したなあ……まさかステファノを狸にするなんて」
「あなたに見る目がないからよ! その節穴のせいで、私の可愛い息子は死にかけたんですからね!」
「まあまあ、そう怒らずに。おかげでステファノは、自分で花嫁を見つけてきたのじゃろ?」
「ちょうど今、そのプロポーズを盗み聞きしてるんだから、静かにしてってば!」
マイペースすぎる国王と、それに切れ散らかしているベネデッタのやり取りは、たちどころにジゼッラを無我の境地へ押しやった。
(これが国で一番偉い国王陛下と、その寵妃の会話なんだ)
そう思うと、なんだかジゼッラは、悩んでいたのが馬鹿らしくなった。
(田舎町の夫婦ケンカと、何も変わらない。身分は違えど、どこの夫婦も似たり寄ったりなんだわ)
それなら、第三王子のステファノと田舎娘のジゼッラが夫婦になったって、いいんじゃないだろうか。
ジゼッラは腹をくくって、ステファノへ了承の返事をしようと顔を上げる。
すると――。
ひっくひっく……
深く考え込んでいたジゼッラには聞こえていなかったが、目の前ではステファノがしゃくりをあげて泣いていた。
「どうして……一世一代のプロポーズを、台無しにするんだよ。俺、けっこう頑張ったのに……」
強烈な両親の間で育ったにしては、ステファノはずいぶんまともだ。
いまだ、扉越しにぎゃーぎゃーと騒ぐ声がしている。
この状況が可笑しくて、ジゼッラはついに噴き出した。
「あは、あはは、なにこれ。変なの、もう、笑っちゃう」
「ぐすっ……ジゼッラの、笑った顔も好きだよ」
ステファノがまだ諦めずにプロポーズを続行しようとするから、ジゼッラは涙まで出てきた。
こんなに好かれているだけで、もう幸せは確定している。
「ステファノさま、私も好き。大好きよ」
「変な両親がついてくるけど、け、け、結婚して欲し……えええ?」
結婚と発音するのに緊張していたステファノは、ジゼッラの言葉を周回遅れで理解する。
「いいの? 俺と、結婚するんだよ?」
「いいわ、結婚しましょう」
「もう狸じゃないよ?」
「うふふ、知ってますよ」
いつまでも笑いが治まらないジゼッラ。
まだ現実味がないステファノ。
これが、狸と下級聖女として出会った二人が、身分違いの夫婦になった瞬間だった。
上級聖女のエミリアーナが聖力を悪用、婚約者だった第三王子を呪って狸にした凶行が明らかになったのだ。
監督不行き届きで司教たちにも飛び火したこの事件は、それだけでは終わらなかった。
次いで、下級聖女たちに関する労働の搾取や不当な囲い込みまで、広く白日のもとへ晒される。
これらは全て、国王の寵愛を独り占めしているステファノの母ベネデッタが、事態を重く見たことが発端だった。
「狸でいる間に何度も死にかけた。それを助けてくれたのが、下級聖女たちだった。その恩に報いるため、彼女たちを聖堂から救いたい」
という愛息ステファノの証言を聞くやいなや、国王の首根っこを捕まえ、「どういうこと!?」と恫喝したらしい。
国王が自供させられた結果、何が聖堂で行われていたのか、あまねく国民も知るところとなったのだ。
これまで聖女になるからと旅立たせた娘たちが、奴隷のように働かされていたとあって、親たちは激怒する。
あわや、聖堂の取り潰しになるかどうかの瀬戸際まで追い込まれて、司教たちは初めて罪の重さを認識したようだった。
◇◆◇◆
「みんなとは、ここでお別れね」
ジゼッラは下級聖女たちとの最後の時間を名残惜しむ。
彼女たちはそれぞれ、自分たちの故郷へ戻るのだ。
ひとり王都に残るジゼッラは、みんなと抱擁を交わした。
「まさか、本当に狸が王子さまだったなんてね」
「私、いっぱい撫でまわしちゃったよ」
「おかげで聖堂から出て行けるわ、ありがとう」
狸さんによろしくね、と手を振って、元下級聖女だった少女たちは去っていく。
伝言を託したのは、これからジゼッラが、ステファノに会うと知っているからだ。
「みんな、狸さんに聖力を分けてくれてありがとう! いつかまた、会いましょうね!」
姿が見えなくなるまで見送ると、ジゼッラは王城を目指す。
ステファノを命懸けで池から助けたジゼッラには、特別な褒賞が用意されているという。
(褒賞はどうでもいいけど、もう一度、ステファノさまに会えるのは嬉しいわ)
事件が公になってから、ずっとステファノとは離れ離れだ。
それぞれ検察官からの事情聴取があったし、そもそもステファノの住まいは王城なので、ジゼッラが気軽に遊びに行ける場所ではない。
(ステファノさまは本物の王子さま、私は元下級聖女の田舎娘。――この身分差は埋められない)
それでも、ジゼッラは久しぶりにステファノと邂逅するため、おっかなびっくり初めて王城訪問をするのだった。
◇◆◇◆
「あなたが、ジゼッラちゃんね」
しかし、ステファノとの再会より前に、なぜかゴージャスな美女に捕まって、ジゼッラは過剰なもてなしを受けていた。
前に並べられたティーセットが、きらきらしていて目に痛い。
「私の可愛い息子の窮地に、ありがたくも手を差し伸べてくれて、しかも二度も命を救ってくれたと聞いたわ。私からもぜひ、お礼をさせてちょうだい」
「ステファノさまの、お母さまですか?」
にっこりと妖艶に微笑まれたので、国王の寵妃ベネデッタに間違いないだろう。
真向かいの席から顔をよく見れば、目元や鼻筋にステファノとの共通点があり、国王の愛を独り占めするのも頷ける美しさだった。
「ジゼッラちゃんは、ステファノをどう思ってる? あの子って顔はいいけど、顔だけでしょう? パパが甘やかして育てるから、公務のひとつもしたことがないし、夫にするには心配しかないと思うのよ」
「ちょっとちょっとちょっと! いつまでたってもジゼッラが来ないと思ったら、なんでこんなとこで足止めしてるんだよ!」
顔を真っ赤にしたステファノが、ベネデッタの会話を遮って部屋に飛び込んできた。
「母上が勝手に話を進めないでよ! 俺には俺の、やり方があるんだから!」
ぷりぷりと怒るステファノが、ジゼッラには毛を逆立てた狸に見えた。
王城に入ってからずっと、緊張していた心がほっこり緩むのを感じる。
「ジゼッラ、まずは俺の話を聞いて欲しい」
だが、思いつめた真剣な顔をして迫るステファノに、せっかく緩んだジゼッラの心がまた緊張しだした。
「何でしょうか?」
「俺、人間に戻れたら、ジゼッラに言おうって思ってたことがあって……」
そこでモジモジと指を擦り合わせるステファノは、やっぱり狸だった頃を彷彿とさせる。
ふたたび緩みだしたジゼッラの心だったが、横から大きな声でベネデッタの活が入った。
「しっかりなさい、ステファノ! プロポーズも満足に出来ないようでは、ジゼッラちゃんに逃げられてしまうわよ!」
「もおおおおお!!!! 邪魔しないでよ!!!!」
ステファノは息子の晴れ舞台を見届けようとするベネデッタを、無理やり部屋から追い出した。
扉を閉めて鍵をかけて、ようやく場が静まり返る。
「その、ごめん。恰好がつかなくて……」
「いいえ、大丈夫ですよ」
取り成すジゼッラだったが、ステファノの瞳はすでに潤んでしまっている。
ジゼッラは居ても立っても居られず、ステファノに近づくと頭を撫でた。
狸だったステファノは、ジゼッラにこうされると気分が落ち着いたものだ。
「ありがとう、ジゼッラ。……俺、ジゼッラが好きなんだ。本当に、本当に大好きなんだ」
よしよしされて、勇気をもらったステファノは仕切り直す。
ベネデッタがすでに口走ってしまったせいで、ジゼッラには次の言葉の予想がついた。
「ジゼッラと、これからも一緒にいたい。ジゼッラはどう? 俺、もう狸じゃないけど……」
狸だったステファノの間の抜けた顔や尻尾の丸みを、ジゼッラがことのほか愛でていたのを知っている。
ベネデッタに似た美形な顔立ちよりも、もしかしたらジゼッラは狸面を好むかもしれないと、ステファノは本気で心配していた。
「私……ステファノさまのこと」
好きだけど身分が違う。
わきまえているジゼッラは、ありがたいと思いながらも、ステファノの申し出を断ろうとした。
だがそれよりも先に、閉めた扉の向こう側で、遠慮のない会話が始まってしまう。
「どうじゃ? うまくいったか?」
「いいところなんだから、話しかけないでよ! 耳をそば立てているのに、聞こえないじゃない」
「しかし、上級聖女を婚約者に選んだのは失敗したなあ……まさかステファノを狸にするなんて」
「あなたに見る目がないからよ! その節穴のせいで、私の可愛い息子は死にかけたんですからね!」
「まあまあ、そう怒らずに。おかげでステファノは、自分で花嫁を見つけてきたのじゃろ?」
「ちょうど今、そのプロポーズを盗み聞きしてるんだから、静かにしてってば!」
マイペースすぎる国王と、それに切れ散らかしているベネデッタのやり取りは、たちどころにジゼッラを無我の境地へ押しやった。
(これが国で一番偉い国王陛下と、その寵妃の会話なんだ)
そう思うと、なんだかジゼッラは、悩んでいたのが馬鹿らしくなった。
(田舎町の夫婦ケンカと、何も変わらない。身分は違えど、どこの夫婦も似たり寄ったりなんだわ)
それなら、第三王子のステファノと田舎娘のジゼッラが夫婦になったって、いいんじゃないだろうか。
ジゼッラは腹をくくって、ステファノへ了承の返事をしようと顔を上げる。
すると――。
ひっくひっく……
深く考え込んでいたジゼッラには聞こえていなかったが、目の前ではステファノがしゃくりをあげて泣いていた。
「どうして……一世一代のプロポーズを、台無しにするんだよ。俺、けっこう頑張ったのに……」
強烈な両親の間で育ったにしては、ステファノはずいぶんまともだ。
いまだ、扉越しにぎゃーぎゃーと騒ぐ声がしている。
この状況が可笑しくて、ジゼッラはついに噴き出した。
「あは、あはは、なにこれ。変なの、もう、笑っちゃう」
「ぐすっ……ジゼッラの、笑った顔も好きだよ」
ステファノがまだ諦めずにプロポーズを続行しようとするから、ジゼッラは涙まで出てきた。
こんなに好かれているだけで、もう幸せは確定している。
「ステファノさま、私も好き。大好きよ」
「変な両親がついてくるけど、け、け、結婚して欲し……えええ?」
結婚と発音するのに緊張していたステファノは、ジゼッラの言葉を周回遅れで理解する。
「いいの? 俺と、結婚するんだよ?」
「いいわ、結婚しましょう」
「もう狸じゃないよ?」
「うふふ、知ってますよ」
いつまでも笑いが治まらないジゼッラ。
まだ現実味がないステファノ。
これが、狸と下級聖女として出会った二人が、身分違いの夫婦になった瞬間だった。
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