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十一話 ハッピーエンド
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ジェニファーは学園を卒業後、政務官の試験を受けて合格。
今はマイルズと同じく王城に通勤している。
王城にはアラスターが住んでいて、護衛しているのはクリフォードだ。
ベネディクトとは離れてしまったが、懐かしい生徒会役員の面々とはここで会える。
ただし気になったことがあった。
ジェニファーの初めての出勤日、王城に入った瞬間にオープニングの曲が流れたのだ。
もちろん背景には花も舞った。
「え? どういうこと?」
実はリコリスの急逝を知る直前、ジェニファーはエンディングの曲が流れたのを聞いた。
そしてリコリスが乙女ゲームの世界から退場したことで、エンディングを迎えたのだと分かった。
それなのにまた始まるというの?
ジェニファーにはすでに意識があるし、あの日のようなこの世界の知識の流入もない。
しばらくは警戒していたが、とくに何も起こらなかったのでジェニファーは忘れることにした。
しかしそれから数か月後、すっかり仲良くなったアラスターの婚約者イヴリンから驚きの事実を聞くことになる。
ジェニファーは、イヴリンと休日にお茶をする仲になっていた。
学園時代のアラスターの話を、イヴリンが聞きたがるのだ。
ジェニファーは出会い頭から端折ることなくアラスターとの思い出を長々と話す。
それをイヴリンは嬉しそうに聞く。
今日もいつも通り王太子妃の部屋で、のどかなお茶会になるはずだった。
「ねえ、ジェニファー。あなたにだけ打ち明けるのだけど、私のおかしな体験を聞いてくれる?」
しかし、珍しくイヴリンから話をふってきた。
とくに思いつめたような感じでもないので、ジェニファーは気軽に引き受けた。
「実はね、私は前世の記憶があるのよ」
そんな突拍子もない前置きにジェニファーが動転しなかったのは、ジェニファーにもその認識があったからだ。
「ここは乙女ゲームと呼ばれる世界の中なの。そして私は悪役令嬢なのよ」
「待って! 悪役令嬢は私ですわ。イヴリンではありません」
ジェニファーは思わず口を出した。
「え? ジェニファーも転生者なの?」
イヴリンがぽかんとこちらを見つめる。
私たちには情報のすり合わせが必要なようだ。
お互いの知っていることを話し、それらを組み合わせるとこうなった。
イヴリンは、ジェニファーが悪役令嬢を務める乙女ゲームの続編の悪役令嬢らしい。
前作をノーマルエンドで終えた主人公リコリスが、政務官として王城に勤め始める日がオープニングシーンなのだそうだ。
メインの攻略対象者は第一王子バートランド。
ほかには魔術師団長だったり王弟だったり、ちょっと年齢が上がったリコリスにふさわしい、アダルトな雰囲気が売りだったのだとか。
「だけど、リコリス嬢はまだ学生のうちからバートランドと付き合いだしたでしょう? おかしいと思っていたのよ」
数か月前に、イヴリンもオープニング曲が流れるのを聞いたという。
「やっぱり正式なオープニングは今よねって、そのときは確信したわ。だけど、もうリコリス嬢は亡くなっているし、バートランドも北の砦に行ってしまって恋の舞台となる王城にはいない。私は王太子の婚約者という役目のままだけど、相手がアラスターに変わっている。何が起きてるのって思ったの」
イヴリンは戸惑った顔をする。
ジェニファーにも覚えがある。
しかしこれで謎がひとつ解けた。
「実はそのオープニングの曲が流れた日、私の初出勤日でしたの。王城に足を踏み入れた途端、曲が始まりましたのよ。つまり私が主人公の代わりってことかしら?」
「まあ、そうなの? では私はこれからジェニファーと争うの?」
おかしそうにイヴリンが言う。
そうならないことを知っているから言うのだ。
「そんなはずありませんわ。だって私たちにはすでに、心に決めた相手がいるんですもの」
そうなのだ。
イヴリンは今、王太子となったアラスターと恋を育んでいる。
学生時代は無自覚だったアラスターが、ようやく自分の思いに気がついて、イヴリンに告白したのだ。
形だけの婚約者ではなく、心からつながりたいと。
イヴリンは最初こそためらっていた。
なにしろそれまでは、アラスターの兄バートランドの婚約者だったのだ。
年齢だってアラスターより2つ上だ。
しかしアラスターはイヴリンの不安ごとイヴリンを愛した。
その思いに、イヴリンは応えようとしている。
「そうね、ジェニファーにもジェニファーだけの王子さまがいるものね」
ジェニファーは、学園を卒業してからマイルズと婚約した。
お互いが仕事に慣れたら、結婚しようと約束している。
だからジェニファーもマイルズも、今は熱心に職務に励んでいるのだ。
早く結婚したくて――。
ジェニファーはしっかり頬を赤らめた。
そんな可愛いジェニファーを、イヴリンは嬉しそうに眺める。
「せっかくオープニングの曲が流れたけれど、この乙女ゲームは始まりそうにないわね」
それからイヴリンは、ジェニファーが悪役令嬢となるはずだったゲームのストーリーも教えてくれた。
主人公が、生徒会役員のメンバーや顧問の先生、護衛騎士と密室になった生徒会室で恋の駆け引きをするという。
でも学園バージョンは全年齢対象のため、アダルトな雰囲気はなし。
せいぜいが接触止まりなのだとか。
当初ジェニファーが怪訝に思った通り、本来の主人公の役職は学年三位の会計だった。
「もうその時点で、乙女ゲームのストーリーから外れていたのですね」
悪役令嬢の陰湿ないじめや恋の妨害にめげず、生徒会活動と学業に励む健気な主人公の姿は、プレイヤーから好評で続編の発売が決まった。
だが思い返してみても、リコリスが生徒会活動に取り組んだり勉強を頑張っていた様子はない。
ここは乙女ゲームとはまるで違うストーリーで進んだ世界なのだ。
「私たちが取り組んできたことは無駄ではないわ。ジェニファーの『もったいない革命』だって受け継がれているでしょう? もう私たちは、それぞれがそれぞれの人生の主人公として、ひとり立ちしていいのよ」
イヴリンの言葉には説得力があった。
強制力も働かない乙女ゲームの世界を、怖がる必要はない。
私たちは悪役令嬢でありながら、それぞれの想い人と心を交わしている。
これが現実で真実だ。
「そうですわね。私たち、これからは悪役令嬢ではなく、それぞれの役職をまっとうしましょう!」
ジェニファーが差し出した手をイヴリンが握る。
そこへなぜか流れるエンディングの曲。
「え? 今ですの?」
二人が呆気にとられていると、王太子妃の部屋を訪ねる者がいた。
「やあやあ、僕らのお姫さまたち、王子さまが迎えに来たよ!」
「ジェニファー、ちょうど仕事が終わったんだ。よかったら一緒にランチをどうかな?」
アラスターとマイルズだ。
長いお茶会にしびれを切らしたのか、それぞれのお姫さまを誘いに来たらしい。
「まあ、これで私たち、無事ハッピーエンドですのね?」
「ふふふ、素敵なエンディングになったわね」
ジェニファーとイヴリンは、お互いの王子さまに手を取られ、静かに部屋を出ていくのだった。
今はマイルズと同じく王城に通勤している。
王城にはアラスターが住んでいて、護衛しているのはクリフォードだ。
ベネディクトとは離れてしまったが、懐かしい生徒会役員の面々とはここで会える。
ただし気になったことがあった。
ジェニファーの初めての出勤日、王城に入った瞬間にオープニングの曲が流れたのだ。
もちろん背景には花も舞った。
「え? どういうこと?」
実はリコリスの急逝を知る直前、ジェニファーはエンディングの曲が流れたのを聞いた。
そしてリコリスが乙女ゲームの世界から退場したことで、エンディングを迎えたのだと分かった。
それなのにまた始まるというの?
ジェニファーにはすでに意識があるし、あの日のようなこの世界の知識の流入もない。
しばらくは警戒していたが、とくに何も起こらなかったのでジェニファーは忘れることにした。
しかしそれから数か月後、すっかり仲良くなったアラスターの婚約者イヴリンから驚きの事実を聞くことになる。
ジェニファーは、イヴリンと休日にお茶をする仲になっていた。
学園時代のアラスターの話を、イヴリンが聞きたがるのだ。
ジェニファーは出会い頭から端折ることなくアラスターとの思い出を長々と話す。
それをイヴリンは嬉しそうに聞く。
今日もいつも通り王太子妃の部屋で、のどかなお茶会になるはずだった。
「ねえ、ジェニファー。あなたにだけ打ち明けるのだけど、私のおかしな体験を聞いてくれる?」
しかし、珍しくイヴリンから話をふってきた。
とくに思いつめたような感じでもないので、ジェニファーは気軽に引き受けた。
「実はね、私は前世の記憶があるのよ」
そんな突拍子もない前置きにジェニファーが動転しなかったのは、ジェニファーにもその認識があったからだ。
「ここは乙女ゲームと呼ばれる世界の中なの。そして私は悪役令嬢なのよ」
「待って! 悪役令嬢は私ですわ。イヴリンではありません」
ジェニファーは思わず口を出した。
「え? ジェニファーも転生者なの?」
イヴリンがぽかんとこちらを見つめる。
私たちには情報のすり合わせが必要なようだ。
お互いの知っていることを話し、それらを組み合わせるとこうなった。
イヴリンは、ジェニファーが悪役令嬢を務める乙女ゲームの続編の悪役令嬢らしい。
前作をノーマルエンドで終えた主人公リコリスが、政務官として王城に勤め始める日がオープニングシーンなのだそうだ。
メインの攻略対象者は第一王子バートランド。
ほかには魔術師団長だったり王弟だったり、ちょっと年齢が上がったリコリスにふさわしい、アダルトな雰囲気が売りだったのだとか。
「だけど、リコリス嬢はまだ学生のうちからバートランドと付き合いだしたでしょう? おかしいと思っていたのよ」
数か月前に、イヴリンもオープニング曲が流れるのを聞いたという。
「やっぱり正式なオープニングは今よねって、そのときは確信したわ。だけど、もうリコリス嬢は亡くなっているし、バートランドも北の砦に行ってしまって恋の舞台となる王城にはいない。私は王太子の婚約者という役目のままだけど、相手がアラスターに変わっている。何が起きてるのって思ったの」
イヴリンは戸惑った顔をする。
ジェニファーにも覚えがある。
しかしこれで謎がひとつ解けた。
「実はそのオープニングの曲が流れた日、私の初出勤日でしたの。王城に足を踏み入れた途端、曲が始まりましたのよ。つまり私が主人公の代わりってことかしら?」
「まあ、そうなの? では私はこれからジェニファーと争うの?」
おかしそうにイヴリンが言う。
そうならないことを知っているから言うのだ。
「そんなはずありませんわ。だって私たちにはすでに、心に決めた相手がいるんですもの」
そうなのだ。
イヴリンは今、王太子となったアラスターと恋を育んでいる。
学生時代は無自覚だったアラスターが、ようやく自分の思いに気がついて、イヴリンに告白したのだ。
形だけの婚約者ではなく、心からつながりたいと。
イヴリンは最初こそためらっていた。
なにしろそれまでは、アラスターの兄バートランドの婚約者だったのだ。
年齢だってアラスターより2つ上だ。
しかしアラスターはイヴリンの不安ごとイヴリンを愛した。
その思いに、イヴリンは応えようとしている。
「そうね、ジェニファーにもジェニファーだけの王子さまがいるものね」
ジェニファーは、学園を卒業してからマイルズと婚約した。
お互いが仕事に慣れたら、結婚しようと約束している。
だからジェニファーもマイルズも、今は熱心に職務に励んでいるのだ。
早く結婚したくて――。
ジェニファーはしっかり頬を赤らめた。
そんな可愛いジェニファーを、イヴリンは嬉しそうに眺める。
「せっかくオープニングの曲が流れたけれど、この乙女ゲームは始まりそうにないわね」
それからイヴリンは、ジェニファーが悪役令嬢となるはずだったゲームのストーリーも教えてくれた。
主人公が、生徒会役員のメンバーや顧問の先生、護衛騎士と密室になった生徒会室で恋の駆け引きをするという。
でも学園バージョンは全年齢対象のため、アダルトな雰囲気はなし。
せいぜいが接触止まりなのだとか。
当初ジェニファーが怪訝に思った通り、本来の主人公の役職は学年三位の会計だった。
「もうその時点で、乙女ゲームのストーリーから外れていたのですね」
悪役令嬢の陰湿ないじめや恋の妨害にめげず、生徒会活動と学業に励む健気な主人公の姿は、プレイヤーから好評で続編の発売が決まった。
だが思い返してみても、リコリスが生徒会活動に取り組んだり勉強を頑張っていた様子はない。
ここは乙女ゲームとはまるで違うストーリーで進んだ世界なのだ。
「私たちが取り組んできたことは無駄ではないわ。ジェニファーの『もったいない革命』だって受け継がれているでしょう? もう私たちは、それぞれがそれぞれの人生の主人公として、ひとり立ちしていいのよ」
イヴリンの言葉には説得力があった。
強制力も働かない乙女ゲームの世界を、怖がる必要はない。
私たちは悪役令嬢でありながら、それぞれの想い人と心を交わしている。
これが現実で真実だ。
「そうですわね。私たち、これからは悪役令嬢ではなく、それぞれの役職をまっとうしましょう!」
ジェニファーが差し出した手をイヴリンが握る。
そこへなぜか流れるエンディングの曲。
「え? 今ですの?」
二人が呆気にとられていると、王太子妃の部屋を訪ねる者がいた。
「やあやあ、僕らのお姫さまたち、王子さまが迎えに来たよ!」
「ジェニファー、ちょうど仕事が終わったんだ。よかったら一緒にランチをどうかな?」
アラスターとマイルズだ。
長いお茶会にしびれを切らしたのか、それぞれのお姫さまを誘いに来たらしい。
「まあ、これで私たち、無事ハッピーエンドですのね?」
「ふふふ、素敵なエンディングになったわね」
ジェニファーとイヴリンは、お互いの王子さまに手を取られ、静かに部屋を出ていくのだった。
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