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20話 自分で選択する未来
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「ご足労いただき、誠にありがとうございます」
格調高い調度品に囲まれた応接室で、クラーラは三人の大臣たちと初めて対面で顔を合わせた。
大臣たちはクラーラの短い髪を見ても驚きはせず、むしろ何かを懐かしむ表情をしている。
(もしかしたら、生前のお母さまと親交があったのかもしれないわね。銀髪はオルコット王国では、とても珍しいもの)
そんなことを考えながら、クラーラは着席する。
それに合わせて大臣たちも腰を下ろし、さっそく議題が持ち出された。
「クラーラさまにお伺いしたいのは、王太后であったダイアナさまの処遇についてです。これによって、国王陛下の去就が決まります」
「すでにお聞き及びかもしれませんが、ダイアナさまの遺品から、側妃であったコリーンさまを亡き者にした形跡が見つかっております」
「ダイアナさまのしたことは、決して許されるものではありませんが、我々はこれ以上の騒動を望んではおらず……」
そこで大臣たちは口ごもり、クラーラの出方を待った。
クラーラの考えはもう決まっている。
しかし、その前に気になることがあった。
「どうして三人なのですか? 大臣とは五人いるものだと思っていましたが……」
クラーラが10歳のときまではそうだった。
大きな式典では、五人の大臣が国王の隣に列席していたものだ。
もっともなクラーラの疑問に、大臣たちがさらに頭を下げる。
「恐れ多くも、残りの二人の大臣は、ダイアナさまへ加担していた罪で囚われております」
「側妃コリーンさまの事件にも、関与が疑われているのです」
「現在、代理のものを選出しているところでございます」
クラーラが思っていたよりも、ダイアナの残した禍根は、王城へ深く爪を立てていた。
(お母さまの件で、国政に影響が出ないようにと思っていたけれど、すでに出ているのね)
しかも大臣クラスまで、ダイアナは自分の陣営に抱き込んでいたのだ。
コリーンの毒殺について警吏が調べても、隠ぺいされるはずだった。
「私が大切に思うのは、民の生活です。せっかく上向いてきた景気を、ここで下げるのは愚策でしょう」
「では……ダイアナさまの処遇は……?」
「混乱のないように、取り計らってください。もちろん、お兄さまについても、同様にお願いします」
クラーラの柔らかいながらも毅然とした態度に、大臣たちは感服する。
間違いなくクラーラに流れているのは王家の血だった。
「しかとご意見を受け止めます」
三人の大臣は深々と頭を垂れ、クラーラに感謝し、それぞれの仕事へと戻っていった。
クラーラの同意が得られたことで、ダイアナの死が公になり、王太后としての葬儀が執り行われるだろう。
(これでいい。今さら罪を明らかにしたところで、お母さまは戻ってはこないのだから)
ぐっとクラーラは下唇を噛みしめた。
「ごめんなさい、お母さま」
そして母を想って、少しだけ泣いた。
◇◆◇◆
ダイアナの喪中期間は、王族としては異例の三か月という短さになった。
重税を課した張本人として、民から嫌われていたため、どこからも苦情はこなかったという。
「喪が明けたら、クラーラのお披露目パーティを開こうと思っている」
いつもの晩餐の席で、ベンジャミンが提案する。
「それに先立って、クラーラが希望していた学びの場を設けるつもりだよ。実はファミーの妹のイライザが、ちょうどクラーラと同い年でね。そこで――」
「私は反対よ、イライザを教師役にするなんて。あの子がクラーラさんに、変な影響を与えてしまわないか心配だわ」
「僕はクラーラとイライザが、いい友だちになれるんじゃないかと思うけどな。……ちょっと自己主張は激しいけど」
ベンジャミンの擁護に、ファミーが溜め息をつく。
どうやら夫婦間で意見は分かれているようだ。
「イライザお姉ちゃんが遊びに来るの?」
叔母の名前を聞いて、オーウェンが声を上げる。
嬉しそうな態度に、ファミーが眉尻を下げる。
「オーウェンも、なぜかイライザが好きなのよね。困った男性陣だこと」
「ファミーだって嫌いじゃないでしょう? よくイライザの面倒を見ているじゃないか」
「妹だから仕方がなくよ。あの子が生まれたときから、私が目付け役をしているんだから」
それぞれの会話を聞いて、クラーラは想像を膨らませる。
(イライザさん、どんな人なのかしら? 私とお友だちになってくれるといいな)
侍女たちは年が近くとも、クラーラとの間に身分の差がある。
仲良くなるにしても、そこには一線が引かれるのだ。
しかし、ファミーの妹ならば、イライザの肩書は公爵令嬢だ。
王妹のクラーラとも、気兼ねなく付き合える。
「私、イライザさんにお会いしてみたいです」
クラーラの一声が決定打となった。
しぶるファミーを、ベンジャミンが宥め、さっそくレッスンの開始日が決まる。
「クラーラさん、うちの妹は悪く言えば傍若無人だわ。付き合いきれないと思ったら、いつでも駄目出しをしてちょうだい。私がすぐに引き取りに行くからね」
「ファミーはそう評するけれど、好き嫌いがハッキリしていて、裏表がないから分かり易いよ。面従腹背な貴族が多い中、僕はイライザの態度を好ましく思うね」
「イライザお姉ちゃんはね、『じゆうかったつ』だよ」
オーウェンまでが覚えたての言葉をつかって、イライザについてクラーラに教えてくれる。
自由闊達――高位貴族の令嬢には、あまり使わない表現かもしれないが、子どもたちと一緒になって遊んでいたクラーラは自分に近しいものを感じた。
「イライザさんのレッスンを受けるのが、とても楽しみです」
限られた小さな世界で生きてきたクラーラにとって、枠にはまらない破天荒なイライザとの出会いは、大きな分岐点となる。
◇◆◇◆
「ベンジャミンお義兄さまに可愛がられる妹の座は、渡さないわよ!」
初めての顔合わせの場で、クラーラはイライザにそう宣言された。
「あなたがいなかった11年間、妹枠としてベンジャミンお義兄さまを慰めてきたのは私! そこのところよろしく!」
「は、はあ……ありがとうございます?」
クラーラは仁王立ちしているイライザにソファを勧め、お茶でもてなしながら自己紹介をする。
「今日はイライザさんにお会いするのを、楽しみにしていました。クラーラ・オルコットと申します。これまで修道院で、見習いシスターとして過ごしてきました。長らく王族としての生活から離れていたので、ふつつかな点が多いと思います。どうかご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
「イライザ・アダムソンよ。王妃であるお姉さまの次に、完璧な淑女と言えば私のことね。だから、こうした役が回ってくるのも仕方がないけれど……」
イライザは口を閉じ、ジッとクラーラの短い髪を凝視してきた。
「いくら私でも、その髪を伸ばすのは無理よ?」
あまりに失礼な口ぶりに、クラーラの後ろに控えていた侍女たちがざわめく。
クラーラは場の空気が悪くなる前に、慌てて訂正を入れる。
「髪が短いことを気にしてはいません。それよりも私は、もっと基本的な部分が分かっていないと思うのです」
「今の発言だけで充分よ! 本当に分かっていないのね……髪が長くなければ、嫁ぐことさえできないというのに!」
「そうなんですか? お義姉さまには『仕事がしやすそうだから、私も切ってみようかしら』と言われて、お兄さまにも『短くても可愛い』と言われたので、てっきりそういう文化は無くなったのだと思っていま――」
最後までクラーラは発言できなかった。
その前にイライザが立ち上がり、絶叫したからだ。
「なんですってえええ!! お姉さまが、あの美しい栗毛を、切ってしまわれる? 丸め込んでいる今でさえ、もったいないのに!? しかも、お義兄さままで、短い髪を称賛した!? 王家の常識はどうなっているの!!!」
「ど、どうか、落ち着いてください」
「この一大事に、落ち着いていられるものですか! すぐに嘘か誠か、確かめなくちゃ!」
そしてイライザは部屋を飛び出していった。
おそらくは、ベンジャミンとファミーが政務を執り行っている執務室へ向かったのだろう。
取り残されたクラーラと侍女たちは、ぽかんとその後ろ姿を見送った。
「なんだかイライザさまは、嵐のような人ですね」
侍女のひとりがボソリと呟いたのに、クラーラもその他の侍女も、激しく同意するしかなかった。
格調高い調度品に囲まれた応接室で、クラーラは三人の大臣たちと初めて対面で顔を合わせた。
大臣たちはクラーラの短い髪を見ても驚きはせず、むしろ何かを懐かしむ表情をしている。
(もしかしたら、生前のお母さまと親交があったのかもしれないわね。銀髪はオルコット王国では、とても珍しいもの)
そんなことを考えながら、クラーラは着席する。
それに合わせて大臣たちも腰を下ろし、さっそく議題が持ち出された。
「クラーラさまにお伺いしたいのは、王太后であったダイアナさまの処遇についてです。これによって、国王陛下の去就が決まります」
「すでにお聞き及びかもしれませんが、ダイアナさまの遺品から、側妃であったコリーンさまを亡き者にした形跡が見つかっております」
「ダイアナさまのしたことは、決して許されるものではありませんが、我々はこれ以上の騒動を望んではおらず……」
そこで大臣たちは口ごもり、クラーラの出方を待った。
クラーラの考えはもう決まっている。
しかし、その前に気になることがあった。
「どうして三人なのですか? 大臣とは五人いるものだと思っていましたが……」
クラーラが10歳のときまではそうだった。
大きな式典では、五人の大臣が国王の隣に列席していたものだ。
もっともなクラーラの疑問に、大臣たちがさらに頭を下げる。
「恐れ多くも、残りの二人の大臣は、ダイアナさまへ加担していた罪で囚われております」
「側妃コリーンさまの事件にも、関与が疑われているのです」
「現在、代理のものを選出しているところでございます」
クラーラが思っていたよりも、ダイアナの残した禍根は、王城へ深く爪を立てていた。
(お母さまの件で、国政に影響が出ないようにと思っていたけれど、すでに出ているのね)
しかも大臣クラスまで、ダイアナは自分の陣営に抱き込んでいたのだ。
コリーンの毒殺について警吏が調べても、隠ぺいされるはずだった。
「私が大切に思うのは、民の生活です。せっかく上向いてきた景気を、ここで下げるのは愚策でしょう」
「では……ダイアナさまの処遇は……?」
「混乱のないように、取り計らってください。もちろん、お兄さまについても、同様にお願いします」
クラーラの柔らかいながらも毅然とした態度に、大臣たちは感服する。
間違いなくクラーラに流れているのは王家の血だった。
「しかとご意見を受け止めます」
三人の大臣は深々と頭を垂れ、クラーラに感謝し、それぞれの仕事へと戻っていった。
クラーラの同意が得られたことで、ダイアナの死が公になり、王太后としての葬儀が執り行われるだろう。
(これでいい。今さら罪を明らかにしたところで、お母さまは戻ってはこないのだから)
ぐっとクラーラは下唇を噛みしめた。
「ごめんなさい、お母さま」
そして母を想って、少しだけ泣いた。
◇◆◇◆
ダイアナの喪中期間は、王族としては異例の三か月という短さになった。
重税を課した張本人として、民から嫌われていたため、どこからも苦情はこなかったという。
「喪が明けたら、クラーラのお披露目パーティを開こうと思っている」
いつもの晩餐の席で、ベンジャミンが提案する。
「それに先立って、クラーラが希望していた学びの場を設けるつもりだよ。実はファミーの妹のイライザが、ちょうどクラーラと同い年でね。そこで――」
「私は反対よ、イライザを教師役にするなんて。あの子がクラーラさんに、変な影響を与えてしまわないか心配だわ」
「僕はクラーラとイライザが、いい友だちになれるんじゃないかと思うけどな。……ちょっと自己主張は激しいけど」
ベンジャミンの擁護に、ファミーが溜め息をつく。
どうやら夫婦間で意見は分かれているようだ。
「イライザお姉ちゃんが遊びに来るの?」
叔母の名前を聞いて、オーウェンが声を上げる。
嬉しそうな態度に、ファミーが眉尻を下げる。
「オーウェンも、なぜかイライザが好きなのよね。困った男性陣だこと」
「ファミーだって嫌いじゃないでしょう? よくイライザの面倒を見ているじゃないか」
「妹だから仕方がなくよ。あの子が生まれたときから、私が目付け役をしているんだから」
それぞれの会話を聞いて、クラーラは想像を膨らませる。
(イライザさん、どんな人なのかしら? 私とお友だちになってくれるといいな)
侍女たちは年が近くとも、クラーラとの間に身分の差がある。
仲良くなるにしても、そこには一線が引かれるのだ。
しかし、ファミーの妹ならば、イライザの肩書は公爵令嬢だ。
王妹のクラーラとも、気兼ねなく付き合える。
「私、イライザさんにお会いしてみたいです」
クラーラの一声が決定打となった。
しぶるファミーを、ベンジャミンが宥め、さっそくレッスンの開始日が決まる。
「クラーラさん、うちの妹は悪く言えば傍若無人だわ。付き合いきれないと思ったら、いつでも駄目出しをしてちょうだい。私がすぐに引き取りに行くからね」
「ファミーはそう評するけれど、好き嫌いがハッキリしていて、裏表がないから分かり易いよ。面従腹背な貴族が多い中、僕はイライザの態度を好ましく思うね」
「イライザお姉ちゃんはね、『じゆうかったつ』だよ」
オーウェンまでが覚えたての言葉をつかって、イライザについてクラーラに教えてくれる。
自由闊達――高位貴族の令嬢には、あまり使わない表現かもしれないが、子どもたちと一緒になって遊んでいたクラーラは自分に近しいものを感じた。
「イライザさんのレッスンを受けるのが、とても楽しみです」
限られた小さな世界で生きてきたクラーラにとって、枠にはまらない破天荒なイライザとの出会いは、大きな分岐点となる。
◇◆◇◆
「ベンジャミンお義兄さまに可愛がられる妹の座は、渡さないわよ!」
初めての顔合わせの場で、クラーラはイライザにそう宣言された。
「あなたがいなかった11年間、妹枠としてベンジャミンお義兄さまを慰めてきたのは私! そこのところよろしく!」
「は、はあ……ありがとうございます?」
クラーラは仁王立ちしているイライザにソファを勧め、お茶でもてなしながら自己紹介をする。
「今日はイライザさんにお会いするのを、楽しみにしていました。クラーラ・オルコットと申します。これまで修道院で、見習いシスターとして過ごしてきました。長らく王族としての生活から離れていたので、ふつつかな点が多いと思います。どうかご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
「イライザ・アダムソンよ。王妃であるお姉さまの次に、完璧な淑女と言えば私のことね。だから、こうした役が回ってくるのも仕方がないけれど……」
イライザは口を閉じ、ジッとクラーラの短い髪を凝視してきた。
「いくら私でも、その髪を伸ばすのは無理よ?」
あまりに失礼な口ぶりに、クラーラの後ろに控えていた侍女たちがざわめく。
クラーラは場の空気が悪くなる前に、慌てて訂正を入れる。
「髪が短いことを気にしてはいません。それよりも私は、もっと基本的な部分が分かっていないと思うのです」
「今の発言だけで充分よ! 本当に分かっていないのね……髪が長くなければ、嫁ぐことさえできないというのに!」
「そうなんですか? お義姉さまには『仕事がしやすそうだから、私も切ってみようかしら』と言われて、お兄さまにも『短くても可愛い』と言われたので、てっきりそういう文化は無くなったのだと思っていま――」
最後までクラーラは発言できなかった。
その前にイライザが立ち上がり、絶叫したからだ。
「なんですってえええ!! お姉さまが、あの美しい栗毛を、切ってしまわれる? 丸め込んでいる今でさえ、もったいないのに!? しかも、お義兄さままで、短い髪を称賛した!? 王家の常識はどうなっているの!!!」
「ど、どうか、落ち着いてください」
「この一大事に、落ち着いていられるものですか! すぐに嘘か誠か、確かめなくちゃ!」
そしてイライザは部屋を飛び出していった。
おそらくは、ベンジャミンとファミーが政務を執り行っている執務室へ向かったのだろう。
取り残されたクラーラと侍女たちは、ぽかんとその後ろ姿を見送った。
「なんだかイライザさまは、嵐のような人ですね」
侍女のひとりがボソリと呟いたのに、クラーラもその他の侍女も、激しく同意するしかなかった。
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