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第1章
猟兵の心構え
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4月も中頃になり、野山は新緑と花で明るい色に染まる。
あれから村の魔物除けの石碑の様子は何度か確認されていたが、異変が止む気配はない。
領主であるライアスは、村長のオルゲン、猟兵のエーカーと相談した結果、異変が終わるまで隣のキルハの町との連携を強化することを決める。
キルハの町の領主、キールデン男爵と何度かやり取りをし、町の猟兵であるハロルド他数名が、ライス村に滞在することとなった。
今日は村はずれの砦に、男たちが集まる。
魔物が動けは山には何らかの異変が起こる。本日はその本格的な調査が行われることになっていた。
ライアス、オルゲン、エーカー、ハロルド他3名。
村の宿屋の主、デリックもいる。デリックはオルゲンの古い温泉同志の一人で、戦いの腕も経つ。
ライス村の宿にはお客はめったに来ないので、普段はエーカーの仕事の補助をしていた。
そこへアルクとディアスもやって来る。
エーカーから正式に話を受けて、アルクも今年は村の防衛に加わることになっていた。
「君がアルク君だな。こうやって話すのは初めてかな。キルハの猟兵、ハロルドだ。よろしく頼む」
ハロルドがアルクに挨拶する。ハロルドはがっしりとした体つきと髭で、猟兵というよりは山の男といった雰囲気を出している。
ハロルドは猟兵として様々な仕事でライス村に来ており、アルクも何度かその姿を見かけていた。
「ライス村のアルクです。よろしくお願いします」
アルクはハロルドと握手をする。
「それとこっちがサム、ノードン、トレイスだ。こいつらの名前は特に覚えなくていいぞ」
「ちょっ、それはないっすよ隊長!」
サムが声を上げる。3人ともアルクより年上だが若い猟兵だ。歳は20前後だろうか。
3人は次々とアルクに声を掛けてくる。
「オレはサム。成人して直ぐに猟兵になったから、これでも7年以上経験があるんだ」
「俺はノードン。猟兵になって3年だが“鉄”には上がってる」
「僕はタレン。裏方だから直接山には入らないだろうけど、よろしくお願いするよ」
「裏方?」
アルクの問いかけに、ハロルドが答える。
「後方支援さ。猟兵は情報のやり取りも大事だからな。タレンは馬の扱いも上手いし、魔導具も器用に使える」
「馬って…この村に?」
「ああ、そうだ。俺たちがいる間は馬も何頭か世話になるな」
ライス村にも馬が来たようだ。期間限定だが。
「3人とも一応【鉄】だ。それなりに役に立つはずだ」
「一応はやめてください、隊長」
鉄は猟兵の階級の一つで、猟兵は青銅、鉄、銀、牙と上がっていく。
【青銅】は半人前で2、3年は先輩の猟兵について回る。
【鉄】は一人前ということだが、それでも一人では魔物とは戦えない。何人かで組を作って任務に当たる。
【銀】はしっかりと経験を積んだ猟兵で、ここまで上がるには10年は掛かると言われる。若い猟兵をまとめ、現場では指揮を執る。猟兵組合の中核を成す者たちだ。
【牙】は魔獣討伐で功績のあった猟兵が昇格できる、猟兵にとって名誉ある階級だ。だが魔獣に遭遇し、更にそれを討伐するという“運”必要なため、ここまで上がるのは猟兵の中でもごく一部だった。
これらはそれなりに歴史のある名称だが、猟兵以外には分かりづらいという意見もあり、魔導士のように級へ変更するなんて話しも出ていだ。
ハロルドたちは次にディアスに挨拶をする。長身で体格の良いディアスを前に、若い猟兵たちはざわついていた。
「これがディアスさん…」
「すげえ、強そう…」
その横で、ライアスがアルクに声を掛けてくる。
「よく来てくれた、アルク。巻き込んでしまってすまない」
「いいえ、僕はもう戦えますから」
少し申し訳なさそうなライアスに、アルクは力強い視線で答える。
「正直、アルクのように魔物と前線で戦える者は貴重なんだ。今年は討伐で忙しくなると思うが、頼むぞ」
「はい、ライアスさん!」
全員が揃ったのを確認して、ライアスが皆に声を掛ける。
「さて、皆既に聞いていると思うが、今日はあくまで調査だ。魔物を見つけても無理に倒す必要はない。魔物の影響がどのくらい広がっているのか、それを確認してきてくれ」
「組み分けだが、オルゲン、サム、ノードンの組、私とエーカー、アルクの組、それにディアスと3つの組で調査を行う」
ディアスが一人なのは、その方が色々やりやすいからだろう。
ハロルドが待機組なのは意外だったのか、サムが訊く。
「あれ、隊長は?」
「俺はデリックと細かい打ち合わせをしないといけないからな。長い滞在になるなら、いつまでもお客様って訳にもいかないだろ? 猟兵組合の予算だって限りがある」
「そりゃそうか。ま、山奥の小屋にいるのに比べたら」
「隊長、仕事の割り振りは程々で頼みますよ」
ハロルドたちも小隊を組んでそれなりに長いのか、慣れた様子でやり取りする。
「何か聞いておきたい事はあるかな?」
ライアスが皆に尋ねるが、特に質問は無さそうだ。
「よし、それでは各々準備が出来次第、出発してくれ」
アルクは皆を見渡す。
オルゲンは愛用の戦槌に胴鎧、小手、脛当てと魔物と戦える武装をしている。
サムとノードンは弓に短剣、革鎧と猟兵の基本的な出で立ちだ。
ライアスも先日とは違いオルゲンと同じように武装しているし、エーカーの持つ弓は魔物用の大弓だ。
アルクも今日は丈夫な革鎧に、革製の小手に脛当てまで付けている。
だがディアスは鎧も身に付けず、武器すら持っていない。
背中には大きな背負い袋と折りたたんだ板、あれは箱にでもなるのだろうか。
ただ、これではまるで荷物持ちなのだが、誰も何も言わない。
ここにいる者たちは、ディアスの事を知る“関係者”だということだろう。
ディアスへ常識が通用しないの改めて実感し、視線を戻すアルク。
そこへエーカーがどろりとした液体の入った瓶を渡してきた。
「エーカーさん、これって…」
「毒だ」
予想通りの中身で少し引くアルクに、エーカーは次に串のような棒に赤い布が付いたものを幾つか渡す。
「これは…」
「毒を仕込んだら目印に、こいつを分かるところに刺しておくんだ」
「他の人にちゃんと分かるように?」
「そうだ。魔物の中には肉食や雑食の奴らがいるからな。狩った動物でも倒した魔物でもいい。この液体を塗っておく」
「じゃあそれを食べたら…」
「毒で死ぬ」
さも当たり前の事のように言うエーカーに、アルクは理由を尋ねる。
「どうしてそこまで?」
「そうか、アルクはまだ知らないよな…」
そう言うとエーカーは、キッとした表情になって急に声を上げる。
「魔物にかける慈悲は無い! はいっ!」
「えっ!?」
「「魔物にかける慈悲は無い!」」
困惑するアルクの横から、猟兵たちの声が上がる。
「いったい、何が…」
「そういうことだ」
「どういうこと?」
アルクにサムが説明する。
「オレたち猟兵は魔物を倒すのが仕事。魔物は獲物ではなく、敵だってことさ」
「敵…そうか、魔物って人間から見て、そういうものなんだ」
「ああ、倒すべき敵なんだ。人間が平和に暮らしてくためにな」
魔物は危険な動物の一種くらいの認識だったアルクは、考えを改める。
「素材の利益なんて、組合が総取りだからな」
「えっそうなの?」
「猟兵の仕事は、あくまで魔物を倒す事さ」
次はノードンが説明する。
「逆に魔物は出なくても給料は出る。だから出ない方がありがたいな」
「そういうものなんだ。魔物が出て来たら…」
「見敵必殺。それが正しい猟兵さ」
「じゃあ、かないそうにないのは?」
「もちろん逃げる」
とにかくサムとノードンの二人は明るく、アルクもつい気分が軽くなってしまう。
アルクは猟兵の暮らしを少し垣間見た気がした。
あれから村の魔物除けの石碑の様子は何度か確認されていたが、異変が止む気配はない。
領主であるライアスは、村長のオルゲン、猟兵のエーカーと相談した結果、異変が終わるまで隣のキルハの町との連携を強化することを決める。
キルハの町の領主、キールデン男爵と何度かやり取りをし、町の猟兵であるハロルド他数名が、ライス村に滞在することとなった。
今日は村はずれの砦に、男たちが集まる。
魔物が動けは山には何らかの異変が起こる。本日はその本格的な調査が行われることになっていた。
ライアス、オルゲン、エーカー、ハロルド他3名。
村の宿屋の主、デリックもいる。デリックはオルゲンの古い温泉同志の一人で、戦いの腕も経つ。
ライス村の宿にはお客はめったに来ないので、普段はエーカーの仕事の補助をしていた。
そこへアルクとディアスもやって来る。
エーカーから正式に話を受けて、アルクも今年は村の防衛に加わることになっていた。
「君がアルク君だな。こうやって話すのは初めてかな。キルハの猟兵、ハロルドだ。よろしく頼む」
ハロルドがアルクに挨拶する。ハロルドはがっしりとした体つきと髭で、猟兵というよりは山の男といった雰囲気を出している。
ハロルドは猟兵として様々な仕事でライス村に来ており、アルクも何度かその姿を見かけていた。
「ライス村のアルクです。よろしくお願いします」
アルクはハロルドと握手をする。
「それとこっちがサム、ノードン、トレイスだ。こいつらの名前は特に覚えなくていいぞ」
「ちょっ、それはないっすよ隊長!」
サムが声を上げる。3人ともアルクより年上だが若い猟兵だ。歳は20前後だろうか。
3人は次々とアルクに声を掛けてくる。
「オレはサム。成人して直ぐに猟兵になったから、これでも7年以上経験があるんだ」
「俺はノードン。猟兵になって3年だが“鉄”には上がってる」
「僕はタレン。裏方だから直接山には入らないだろうけど、よろしくお願いするよ」
「裏方?」
アルクの問いかけに、ハロルドが答える。
「後方支援さ。猟兵は情報のやり取りも大事だからな。タレンは馬の扱いも上手いし、魔導具も器用に使える」
「馬って…この村に?」
「ああ、そうだ。俺たちがいる間は馬も何頭か世話になるな」
ライス村にも馬が来たようだ。期間限定だが。
「3人とも一応【鉄】だ。それなりに役に立つはずだ」
「一応はやめてください、隊長」
鉄は猟兵の階級の一つで、猟兵は青銅、鉄、銀、牙と上がっていく。
【青銅】は半人前で2、3年は先輩の猟兵について回る。
【鉄】は一人前ということだが、それでも一人では魔物とは戦えない。何人かで組を作って任務に当たる。
【銀】はしっかりと経験を積んだ猟兵で、ここまで上がるには10年は掛かると言われる。若い猟兵をまとめ、現場では指揮を執る。猟兵組合の中核を成す者たちだ。
【牙】は魔獣討伐で功績のあった猟兵が昇格できる、猟兵にとって名誉ある階級だ。だが魔獣に遭遇し、更にそれを討伐するという“運”必要なため、ここまで上がるのは猟兵の中でもごく一部だった。
これらはそれなりに歴史のある名称だが、猟兵以外には分かりづらいという意見もあり、魔導士のように級へ変更するなんて話しも出ていだ。
ハロルドたちは次にディアスに挨拶をする。長身で体格の良いディアスを前に、若い猟兵たちはざわついていた。
「これがディアスさん…」
「すげえ、強そう…」
その横で、ライアスがアルクに声を掛けてくる。
「よく来てくれた、アルク。巻き込んでしまってすまない」
「いいえ、僕はもう戦えますから」
少し申し訳なさそうなライアスに、アルクは力強い視線で答える。
「正直、アルクのように魔物と前線で戦える者は貴重なんだ。今年は討伐で忙しくなると思うが、頼むぞ」
「はい、ライアスさん!」
全員が揃ったのを確認して、ライアスが皆に声を掛ける。
「さて、皆既に聞いていると思うが、今日はあくまで調査だ。魔物を見つけても無理に倒す必要はない。魔物の影響がどのくらい広がっているのか、それを確認してきてくれ」
「組み分けだが、オルゲン、サム、ノードンの組、私とエーカー、アルクの組、それにディアスと3つの組で調査を行う」
ディアスが一人なのは、その方が色々やりやすいからだろう。
ハロルドが待機組なのは意外だったのか、サムが訊く。
「あれ、隊長は?」
「俺はデリックと細かい打ち合わせをしないといけないからな。長い滞在になるなら、いつまでもお客様って訳にもいかないだろ? 猟兵組合の予算だって限りがある」
「そりゃそうか。ま、山奥の小屋にいるのに比べたら」
「隊長、仕事の割り振りは程々で頼みますよ」
ハロルドたちも小隊を組んでそれなりに長いのか、慣れた様子でやり取りする。
「何か聞いておきたい事はあるかな?」
ライアスが皆に尋ねるが、特に質問は無さそうだ。
「よし、それでは各々準備が出来次第、出発してくれ」
アルクは皆を見渡す。
オルゲンは愛用の戦槌に胴鎧、小手、脛当てと魔物と戦える武装をしている。
サムとノードンは弓に短剣、革鎧と猟兵の基本的な出で立ちだ。
ライアスも先日とは違いオルゲンと同じように武装しているし、エーカーの持つ弓は魔物用の大弓だ。
アルクも今日は丈夫な革鎧に、革製の小手に脛当てまで付けている。
だがディアスは鎧も身に付けず、武器すら持っていない。
背中には大きな背負い袋と折りたたんだ板、あれは箱にでもなるのだろうか。
ただ、これではまるで荷物持ちなのだが、誰も何も言わない。
ここにいる者たちは、ディアスの事を知る“関係者”だということだろう。
ディアスへ常識が通用しないの改めて実感し、視線を戻すアルク。
そこへエーカーがどろりとした液体の入った瓶を渡してきた。
「エーカーさん、これって…」
「毒だ」
予想通りの中身で少し引くアルクに、エーカーは次に串のような棒に赤い布が付いたものを幾つか渡す。
「これは…」
「毒を仕込んだら目印に、こいつを分かるところに刺しておくんだ」
「他の人にちゃんと分かるように?」
「そうだ。魔物の中には肉食や雑食の奴らがいるからな。狩った動物でも倒した魔物でもいい。この液体を塗っておく」
「じゃあそれを食べたら…」
「毒で死ぬ」
さも当たり前の事のように言うエーカーに、アルクは理由を尋ねる。
「どうしてそこまで?」
「そうか、アルクはまだ知らないよな…」
そう言うとエーカーは、キッとした表情になって急に声を上げる。
「魔物にかける慈悲は無い! はいっ!」
「えっ!?」
「「魔物にかける慈悲は無い!」」
困惑するアルクの横から、猟兵たちの声が上がる。
「いったい、何が…」
「そういうことだ」
「どういうこと?」
アルクにサムが説明する。
「オレたち猟兵は魔物を倒すのが仕事。魔物は獲物ではなく、敵だってことさ」
「敵…そうか、魔物って人間から見て、そういうものなんだ」
「ああ、倒すべき敵なんだ。人間が平和に暮らしてくためにな」
魔物は危険な動物の一種くらいの認識だったアルクは、考えを改める。
「素材の利益なんて、組合が総取りだからな」
「えっそうなの?」
「猟兵の仕事は、あくまで魔物を倒す事さ」
次はノードンが説明する。
「逆に魔物は出なくても給料は出る。だから出ない方がありがたいな」
「そういうものなんだ。魔物が出て来たら…」
「見敵必殺。それが正しい猟兵さ」
「じゃあ、かないそうにないのは?」
「もちろん逃げる」
とにかくサムとノードンの二人は明るく、アルクもつい気分が軽くなってしまう。
アルクは猟兵の暮らしを少し垣間見た気がした。
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