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バリタチゲイのおっさんだけど賭けに負けたのでケツ処女捧げます!
番外編エイプリルフール1
しおりを挟むあらすじ
【タチだったアキは、スオウのベタ甘溺愛セックスに慣らされて、絆されて、順応していくことに羞恥を抑えきれなくなっていた。意趣返しのようにエイプリルフールを使ってちょっと悪戯を仕掛けたら、……思ったより効いてしまって焦る話。】
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色素の薄い瞳がジッと俺を見下ろしている。
いつもは全く威圧的になんて感じない視線が今日は突き刺さるようで、俺は震える息を吐いた。太い指がぐちっ、くちゅ、と濡れた音をたてて俺のアナルをかき回している。敏感な場所に触れられる度に息を飲んでアナルを締め付けると、スオウは俺の股間から視線を上げ、チラと見つめてきた。
「傷はついてない」
「ん、……だ、けどっ……痛い」
「……それはお前が原因だよな」
「そ……そうだけど」
バツが悪くて顔を歪めると、スオウは呆れたようなため息をついた。さっきまでの殺気立った様子はなりをひそめて、今はいつも通りだ。俺の身体は――めちゃくちゃだけどな。
乳首と乳輪は何度も噛み付かれるみたいに吸われたりねぶられたりしたせいで、真っ赤になっている。首筋や鎖骨は鬱血だらけ、肩には噛み跡がくっきりついていた。
背中もたぶん噛み跡だらけだろう。
ペニスは流石に噛まれちゃいないが、何度もバキュームフェラと前立腺刺激で搾り取られて、もう一滴も出なくなった。
最後は潮まで吹いて酷い有様だったけど、今は風呂に入れられてタオルで優しく拭かれたあとなのでちょっと腫れて見えるくらいだ。
一番酷使されたのが今触って調べられてたアナルで、俺はひと晩休むヒマもないほど揺さぶられて、何度も結腸の中をゴツゴツ突き上げられた。
延々続く摩擦のせいで腫れたアナルの入口は、ぷっくりと膨れてしまっている。中もヒリヒリして痛いんだと言ったら、スオウは呆れつつも薬を買いに行ってくれた。
そもそも。
なんでこんな事態になったかと言えば、俺の自業自得だ。
エイプリルフールとかいうのが最近あちこちで取り上げられていて、昨日は馴染みのバーに行ったらお遊びの『カード』が配られた。
『俺、実は「 」だったんだ』
と書かれたカードの裏には『エイプリルフール企画』と印字されている。
4月1日の朝になったら、それを家族や恋人に見せて驚かしてから裏面で種明かしをして笑う、という企画。みんな面白がってカードを貰って帰っていた。俺もスオウもこのバーの常連だったが、こんな企画をしているのに出くわすのは今年が初めてだった。
昨日は、スオウの仕事が忙しかったらしくバーには俺だけ行った。だからカードを受け取ったのも、エイプリルフール企画を聞いたのも俺だけ。エイプリルフールなんてスオウは全く意識していないだろうから、これは俺の特権みたいなもんだ。そう思うと少しワクワクした。
バリタチ仲間だった俺とスオウがすったもんだの挙げ句に恋人同士になったのは、このバーでは有名なことだった。だからか、周囲からは『滅多なこと書いて旦那にお仕置きされんなよ』『スオウだけは怒らせんなよ』と忠告を受けた。
どんだけ怖がられてんだよスオウは。
聞いたら、ネコの子には優しいが俺狙いのタチ専達にはそれはもう牽制の圧が凄かったんだと言われた。そんな事されてんのも全然気付いてなかったんだけどな、俺。鈍すぎか?って心配になってマスターに聞いたら、俺にだけ気付かれないようにスオウが相当気を遣っていたので、気付かなくても無理はないってさ。
ホッとはしたが、どれだけスオウが二面性を抱えてるかっていう、闇を見た気がした。
闇が濃かろうが恐ろしかろうが、悪戯はやってみたい。……俺は、どうしてもカードにスオウを驚かせるような事を書きたくて、ボールペン片手にウンウン唸った。
「アキ、ほどほどにしないと泣きを見るのはお前さんだぞ」
この店に顔出すようになってからずっと世話になってるバーのマスターが、苦笑しながら言ってくれたのに。俺は、それを守らずカードに文字を書き込んだ。
『俺、実は 女もいけるように なったんだ』
少し原文を弄ってしまったが意外と面白いカードになった。
バリタチだった俺がスオウ相手にネコに回るようになったのも最近のことだが、そこまで趣旨替えをしたなら女がいけるようになってもおかしくないだろう。ちょっと驚かせて、そのあとすぐに裏面見せてやればいい。
何を書いたんだ、とわらわら集まってくる常連達を蹴散らして、飲み代を払うと俺はバーを飛び出した。
スオウはこの近くの高層マンションに住んでいる。
恋人になってから、毎日逢いたいのに時間が足らない、せめて家で寝てて欲しいと言われてスオウの部屋に同居することになった。
家賃は前に住んでたアパートと同額を払っているが、たぶん物件の三分の一にもなってないと思う。スオウが正確な額を教えてくれないからわかんねーが。
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