【短編まとめ】おっさん＋男前＋逞しい受詰め合わせ

バリタチゲイのおっさんだけど賭けに負けたのでケツ処女捧げます！

５話

　口が乳首にかかりきりになると、スオウの手は俺の腹の上を通ってペニスに触れてきた。勃ちかけていたソレを大きな手で包み、扱いて完勃ちさせる。
　でも、イク前にスオウの手は離れてしまった。そろりと尻の方へ回った手が、二つの膨らみをぐにぐにと揉む。

「ぁ、……オイッ、なんでそん、……なぁっ……」
「ああ、堪んねぇなこの尻。何人に狙われてたか知らないだろ、お前」
「はあ？狙われ……？」
「アキのケツにぶち込みたいってヤツは山ほどいたってことだよ。見ただろ今日の賭けトーナメント」

　初めて知る事実に目を白黒させていると、スオウは俺の膝を割ってぐいっと開いた。指にコンドームを被せ、アナルの皺を伸ばすようにくにくにと触れてくる。つぷ、と指が入ってきて俺が身体を強ばらせると、スオウは弄られ赤くなった乳首をまたねぶり始めた。

　ちゅ、ちゅくちゅく、ちゅうっ、とフェラでもするように念入りに舌を絡ませ押しつぶし、吸い上げてくる。乳輪のあたりは左右両方とも唾液で濡れそぼっていて、大きな口で胸筋の膨らみごと食まれると思わず腰が跳ねた。じゅる、と卑猥な音を立てて顔を離したスオウは、俺を見下ろして笑った。

「乳首、感じるようになったみたいだな」
「っ……ち、が、……っんん、はっ」

　アナルに挿入されてる指が、前立腺を的確に揉み上げる。二本の指でくりくりと刺激されてゆっくりと押し込まれると、既に勃起していたペニスからだらだらとカウパーが溢れ出した。

　ぐ、ぐ、と押される度に腰が跳ねる。泣きたくなるくらいに気持ちいい。俺はシーツを握り締めて息を詰めた。荒くなった呼吸が整わず、この気持ち良さの逃し場所が判らない。腰を捻って快感に身体を悶えさせると、スオウは舌なめずりでもするように俺をじっくり観察していた。

「アキ、お前の姿見せてやりたいよ。こんなに興奮するエロい身体はないって」
「な、……に……」
「中、ちゃんと慣らしたんだな。流石、準備は手慣れてる。一度イッとくか……？」

　ちゅぷ、ちゅこちゅこ、じゅぷじゅぷじゅぷッ！！
　ゆっくり前立腺を撫でたり押したりするだけだったスオウの指が、だんだんと激しく出し入れされはじめた。セックスの時のストロークみたいに早い動きで追い上げられる。
　目の前が白くスパークして腰がガクガクと震えた。

「ぁ、や、……ぁっ、あっ、あっ、あっ！……ひ、……ぃっ――！！」

　俺は堪えきれず、頭を打ち振りながら自分の腹に白濁を吐き出した。濡れた髪がぱさぱさとシーツを叩くがスオウは手を緩めない。ずるるっと引きずり出されたスオウの指は、三本になってまた奥まで挿入される。

　くぱ、と開かれたアナルがすうすうする。一回の射精で脱力した俺は抵抗する気も起きなくてぐったり身を任せていた。前立腺でイクのってこんなに疲れるモンなんだな。
　てか、俺は初めてのはずなんだが後ろの刺激だけでイッただと？ヤバくないかそれ。俺の身体どうなってんだ？

「んっ、く、……ふ、ぁっ……んんっ」

　ぐちゅぐちゅとアナルを解されながら降りてきたキスに翻弄される。
　スオウのキスはめちゃくちゃ気持ちいい。俺が今までやってきたキスの中で一番イイってことは、かなり上手いんだろう。タチとしてはちょっと悔しいが、スオウに抱かれたネコの子達はこんな気持ち良さを感じてきたのかと羨ましくもなった。

　と、同時に背にぞっとするような寒さがおりてきた。
　俺の身体はタチ専だったおかげで、アナルの快感を知らない。それは、一度知ったら抜け出せなくなるほどイイと言われていた。ちまたにネコが溢れているのも、それが理由なのかも知れない。

　――ここでスオウにアナルの快感を教え込まれて、俺はタチに戻れるんだろうか？
　
　唐突に、不安になった。スオウは前戯からめちゃくちゃ上手い。これで挿入に至ったら間違いなく昇天するくらい良くしてくれるんだろう。
　初めての体験で上手い相手にあたるのは幸運ではあるが……アナルで感じるその快感に、俺はずっぽりハマりこんでしまうかもしれない。


　そうなったら俺は……タチ専でなくなった俺はどうしたらいい？