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騎士団のエースに捕縛された盗賊の頭領ですが尋問も拷問もなく囲われて溺愛されています。
三十話
しおりを挟む服をはだけられると、黒いレースの下着が現われる。下から持ち上げるように優しく揉まれた胸筋は、すっかりルーファス専用のむちむち加減だ。毎日丁寧に軟膏を塗られているせいで、乳首も乳輪もぷるっぷるのピンク色。そしてルーファスは嬉々として毎日乳首を弄り回して、俺が乳首イキするまでそれを続ける。
「今日は、上手に乳首でいけたら入れますね」
「っ……なんで」
「まだ義眼が馴染んでないかもしれないので、身体に負担をかけてもいけません。ゆっくりいきましょう?」
それ、今作った言い訳じゃないよな?焦らすための言い訳じゃないのか?
時折意地悪になって執拗に焦らすことがあるルーファスは、『そんなこと微塵も思っていませんよ』と言わんばかりの良い笑顔を浮かべて顔を近付けてくる。ちゅ、と唇の端にキスされて見つめられた。くそっ、相変わらず綺麗な顔だな。この顔に弱い俺がいけねぇんだけどさあ……。
「っわ、かっ……た……」
「たくさん気持ち良くしますね、ザザ」
乳首に吸い付いてきたルーファスの唇は、柔らかい。けれど突然、じゅうっと強く吸われて腰が跳ねた。はむはむと乳輪ごと食まれて舌でねっとりとこね回される。その刺激にも無意識に身体を捩ってしまった。
その動きを妨げるように、ルーファスは上から身体を重ねてきて、しっかりと関節の上に膝や肘を乗せる。人体の構造として、その場所に圧をかけられると身動きがされない場所というのがあった。捕縛術の一種だが、騎士団ではそれも教えているらしい。
……それだって、ルーファスほどの腕力がなければ俺を押さえつけることなんて出来ない。マウントとられていなければ、純粋な力比べなら俺の方がまだ上だ。――だけど、腰がくだけて全く力が入らない。情けないことに。
「ザザ……」
「っく、……ぁ、……うっ……」
はじめの頃みたいに、乳首を強く捻られることが最近はない。爪でカリカリと掻いたり、優しく摘まみ上げて押しつぶすくらいだ。しかしその刺激がもどかしくて、腰が揺れてしまう。でもその動きを押さえつけられて、溜まっていく熱を逃す場所がない。とろとろと、ゆっくり炙られていくような快感が、俺の頭の中を支配していく。
「ルーファス、……なぁっ……ルー!」
「どうしました?ザザ」
「っ、……」
一瞬、言い淀む。ルーファスが耐えきれなくなって襲いかかってくるなら、言い訳もつくってのに。こいつは最近、俺に言わせるのが好きらしくて、いつまでも根気よく焦らしてくる。
今も、言葉に詰まった俺を微笑みながら見つめて、両手で胸を揉みしだき始めた。大きな手の平に潰された乳首がもどかしい。もっと、とねだるように胸を突き出してしまって、俺は早々に白旗をあげた。
「ルー、頼むから……」
「なにをご希望ですか」
「強く、吸って」
「はい」
「っん、……あと、ゆび、で、……強めにっ……ぁ、アァッ!」
「……それから?」
「ふ、ぁっ……くち、で吸って……ちょっと噛んで、欲しっ……ぁ、――ッ!」
かりっ、とルーファスの白い歯が見せつけるようにして俺の乳首を甘噛みした。弄られ続けて肥大した乳首は唾液で濡れて光っていて、酷く卑猥だ。そんなものを口に含んで、舐めてしゃぶって、あまつさえ甘噛みして愛でている。ほんとうにこいつは、物好きな男だ。
そんなとんでもない美丈夫は、その美麗過ぎる顔を俺の耳元へ寄せて、腹の奥にずくりと響くような甘い声で囁いてくる。
「上手にいけてえらいですよ。……ザザ、約束通りご褒美も差し上げますね」
ルーファスの『ご褒美』が軽く済むことなんてあり得ない。ああまた夕飯を食いっぱぐれるなと思いながらも、俺はルーファスに手を伸ばした。首の後ろを掴んで引き寄せて、噛み付くみたいに口づける。好きにしろと暗に伝えると、エメラルド色の瞳が欲に蕩けた。
ゾクリと背が震えたのは、快楽への期待のためだけではない。『早まったかなぁ』という自嘲じみた笑いが漏れたが、深くは考えないことにした。
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