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番外編-ボーナスステージ-
攻略対象より愛をこめて・6
しおりを挟むは、と短く笑い声をあげて俺は装備の前立てをくつろげた。太もものベルトと腰ベルトが繋がっているので、部分的にしか露出できないがこれでも充分だ。
大股を開いてマグナスの横に片足をついているのだから、相手には丸見えだろう。
──俺のアナルには1番太い張り型が押し込まれていた。念入りに濡らされ慣らした後に、閉じないよう時間をかけてゆっくり結腸奥まで埋め込まれたモノだ。勃起前状態のペニスサックとは違い、きちんと最大の大きさを想定して作られたマグナスの張り型だった。
「……!!」
「特注で作らせた張り型だ。お前のデカブツを入れるなら、これくらいは飲み込めないと無理だからな」
アナルから少し飛び出している部分を掴み、そっと引っ張る。シワが伸び切るほど広げられたアナルがヒクヒクと動き、つるりとした張り型を吐き出していく。
とろっ、と潤滑剤に使っていた液体が中から溢れた。ぽた、ぽた、とそれが滴り木の床にシミを作る。いつ間にか勃起した俺のペニスからも先走りが漏れて、マグナスの目の前でぷくりと滲み伝い落ちた。
マグナスは目を見開いて俺の手元を見つめていた。橙色の瞳が熱を帯びて、太い喉がごくりと動く。
ず、ず、と引き摺り出されてくる極太の張り型は金属と木材を使い精巧に出来ていた。カサのはった亀頭部分が内壁を擦り、堪らない快感を生む。スキル開発とは別に、オーギュスト達に愛されまくって敏感になった内壁には辛い刺激だった。俺は息を乱しながらゆっくりとソレを引き抜いていく。
「っふ、……ん、く、……ん、ぁ……」
「──ッ!」
ギリッと奥歯を噛み締めたマグナスの口元から、血が一筋落ちる。食い縛り過ぎてどこか噛みちぎったか。上げかけた腕も押さえつけるように床につけ、グルグルと獣のように喉で呻き声を噛み殺している。……これはもうすぐ落ちるな。
もう一押しだろう。そう思った俺はまだ半分残っていた張り型を一気に引きずり出した。ずるるる、と激しい摩擦に目の前が白くなって『ぁ、く、んっ』と堪えた声が漏れる。
どぷっ、とマグナスの顔に白濁を吐き出すのと同時にゴトンと張り型が床に落ちた。
濡れて温かく、俺のアナルに馴染んだソレは淫液にまみれて湯気を立てているようだった。惚けて俺を見上げるマグナスにニヤリと笑いかける。欲しいだろう、と促せば厳つい顔が苦しげに歪んだ。
「マグナス」
まだ意地を張る相手へ向けて、ぽっかり口を開けた穴を見せつけてやる。指でちゅくちゅくとそこを開き、真っ赤な粘膜の動きさえ見せて誘った。これで落ちないわけがない。マグナスの瞳はすぐに情欲の色に染め上げられ、獣のように飢えた様子で俺を見上げた。
……まあ、この攻防の結果は案の定だ。
本気の俺にマグナスが敵うはずないんだ。思い知ったか、愚か者め。
※
理性のブチ切れたマグナスはそのまま俺を引き倒し、食堂の床に辛うじて自分のマントを敷き俺を抱いた。
唇への口付けも、身体中に触れる手や舌も、全部が俺を食い尽くそうという欲に満ちていた。マグナス用に開発したアナルは多少苦しいながらもなんとか裂けずに熱を受け入れ、目的は達成された。だが、マグナスの性欲は俺の予想以上で、数時間後俺は己の選択を少し後悔する気持ちになっていた。
抜かずに3発、までなら数えていた気がする。下半身の感覚がなくなって気を失って、気付いたら2階の部屋に運び込まれていた。真新しいシーツに包まれて足首を掴まれた時には、足の関節でも外されるのかと思った。
フー、フー、と興奮した様子で息を吐くマグナスは正気には見えなくて、背がぞくりとする。ただ足をべろりと舐められただけで何でもなかったが。鬼気迫るその顔をなんとかしてくれ。ただでさえお前は顔が怖い。
その後のマグナスもそれほど無体は行わず、俺を抱きしめてひと眠りするくらいの余裕はあった。次に目覚めたのはマグナスが俺の中にぶち込んでいる時だったが。
こら、流石に意識がない時にヤるのは止めろ。
そう注意してポコっと頭を殴ってやったらバツの悪そうな顔をしていた。『寝顔なんかいつもは見ないから』と言われるとちょっと言葉に詰まる。マグナスとは生活空間が全く重ならないので、4人の中では1番関わりが薄いかもしれない。
不公平なのは認めよう。仕方なく、背に腕を回して抱きしめてやった。
ひとしきりキスしたり擦り合わせたりして抱き合ってから、食いっぱぐれた昼食を夕食にして、空腹を満たした後は大浴場で身体を洗って……今度は温泉に入りながらヤった。
本当に性交しかしてないな。
湯を汚すと流石にまずいので中で射精はしなかったが、湯の中で騎乗位はさせられた。イク寸前にマグナスが俺を抱えたまま立ち上がって縁に乗せ、激しく突き上げられてタイルには射精した。もう俺の中はカラに近いというのに、マグナスはいまだに元気だ。そうかこれが絶倫というやつか。
湯冷めをしないようにと分厚いタオルで俺を包んで水気を拭い、マグナスはまた俺をベッドに連れて行った。待ってろ、と言われて座っていると水差しを階下からわざわざ持ってきて、汲みたての水を飲ませてくれる。甲斐甲斐しいなほんとに。
それからじっと物言いたげに見つめられて、俺はため息をついた。
「誘った手前、否とは言わないが……まだヤるのか」
「……流石に疲れたよな。悪い」
「お前のは本当に元気だな」
ベッドに腰掛けた姿勢のマグナスの股間は、またしても元気に隆起している。誘ったのは俺だから拒みはしないが、それにしたっておかしくないか。何発出したと思ってるんだ。
射精無しのドライでイッてる俺より回数多いんだぞ。しかも毎回たっぷり種付けされるせいで胎の中もぱんぱんになるし、風呂で洗われる時に尋常じゃない量の精液が流れ出してた。普段から性欲がこんななら、どうしてるんだよ。娼館とかで発散してるのか?
「……普段どうやって発散してるんだ」
「普段は斧振るってれば全く問題ないな」
「は?問題ないのか。本当に?この性欲の強さで?」
「……」
ふいっとマグナスが顔を背けた。濡れてぺたりとした赤髪に負けず劣らず耳朶が真っ赤にそまっている。ぼそぼそと何か言うのでぐいっと耳を近づけると、渋面を作りながらもマグナスが再び口を開いた
「こんなことになるのはお前が初めてだ」
「は」
「騎士団一筋で全く色恋に関わり合いのなかった俺が、……こんなに性欲を持て余したのは、お前相手だからだ。ウォルフハルド」
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