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番外編-ボーナスステージ-

攻略対象より愛を込めて・1

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【注意】

ボーナスステージとして他攻略対象全てとの性行為があります。仲良し3P(エルヴェと殿下×ウォルフ/攻二人の受一人)、二輪差し、道具プレイ、マグナスとの耐久セックスなどなど倫理観に欠ける内容となりますのでご注意下さい。


【注意】












 昼休みになると俺は教室を飛び出し、廊下の柱の陰から転移魔法を発動した。すぐにサロンの扉の前に到着し、まだ二人はいないだろうと思いながら扉を押し開ける。いつもなら、少し早足程度でこの棟まで歩いてくるのだが。今回は非常事態だ、魔法の使用も止むなしと判断した。

「おや、ウォルフハルド様?お早いご到着で」
「……!」

 いつも三人で昼食をとるサロンでは、既にエルヴェが茶器の準備をはじめていた。授業が今しがた終わったばかりのはずだが、昼前の講義を履修していないのだろうか?
 疑問はいろいろとあったが、それはまあいい。今は置いておいて、俺はすぐさまエルヴェに飛びついた。

「エルヴェ!」
「はい、ウォルフハルド様」
「俺のアナルの危機だ」
「……はい?」
「どうしよう、どうしたらいい。いや、まだではあるんだが……どうして、どうしたら……」

 実は昨夜からずっとこの事が頭の中を占めていて、よく眠れなかった。なるべく動揺を顔に出さないようにはしていたが、授業内容も上の空で、板書をひたすら書くことだけに集中してしまった。
 
 フレデリックがチラチラとこちらを見ていたが、あいつに話せば結果は見えているので今回は口を閉ざすしかない。後から吐かされるかも知れないがそれはそれ、今は黙っておくべきだ。

「落ち着いてくださいウォルフハルド様。まずは、こちらへ」

 恭しく手を取られ、ソファに導かれる。そっと背に手を添えられてソファに腰を下ろすと、膝に手を置かれポンと軽く叩かれた。『それで、どうされました』と穏やかな口調で問いかけられる。エルヴェの眼鏡越しの紫の瞳が、過呼吸気味になっていた俺の呼吸を落ち着けてくれた。

「マグナスと、賭けをした」
「団長と?」
「あまりに俺とヤりたがるから、『俺から一本取れれば抱かせてやってもいい』と言ったんだ」
「……それは」
「それで昨日の夕方、訓練場にいたマグナスは……本当に鬼気迫る、ロード級のオーガそのものでな……」
「でしょうね……」

 腕をさすって肩を竦める俺に、エルヴェは神妙な顔で頷いた。そして宥めるように温かい手で肩や背を撫でてきて、ほうっと息が漏れる。

 コレに関しては勿論俺の言葉に二言はなかった。抱かれると約束したのだから、覚悟は決めよう。だが、物理的にソレが可能なのかどうかは別の話だ。

 ――マグナスの逸物はどう考えても人間のアナルに収まる大きさではないのだから。

「結果的に剣が折られて俺が負けた。……三日後にマグナスに抱かれなければならないんだが、どうしたらいいと思う?」

 困り果てた俺の様子を穏やかな表情で見つめていたエルヴェは、一瞬だけ顔を硬直させた。……ように見えた。しかしすぐににこっと微笑むと『私にお任せください』と胸に手を置いて、恭しく頭を下げたのだった。










 あの日、浴室でのマグナスはいつも以上に執拗だった。
 何度も何度も俺の背中や股座に射精して、身体中マグナスの精液まみれにしたくせにまだ収まらず、勃起したペニスを押しつけてきた。擦れた太腿は疲れていたし、俺のペニスは空になるまでしゃぶられまくったしで、心身共にぐったりしていた。

 いいかげんにしろ、と足の裏でマグナスの腹を押し退けたら、その足首を掴まれ足の指まで舐められてちゅうちゅう吸われた。分厚い舌で獲物の味見でもするように踵をべろりと舐められて、流石に顔を顰めた。

『いい加減にしろと言ってるだろう』
『悪い。食うごとに飢餓が増してる気がしてなァ……もう一回だけ出して終わりにする』
『はあ……どういう精力してるんだ』
『お前の顔見てるだけでこんなになっちまうんだから、仕方ねぇだろ』

 向かい合ったまま俺の腹にゴリゴリ押しつけられたペニスは、まだ1度目かと思うほどにガチガチだった。数えるのも億劫だったが4回は出していたように思う。それも毎回勢いと量が変わらない。

 本当に大丈夫なのか。こいつ鬼族と言われるオーガが先祖にいるんじゃないよな?

 以前アデラから聞いた基礎情報の中で、マグナスの項目には『絶倫・巨根』とあった気がする。受け身でそれは関係あるのかと思ったが、一応関係は……あったんだろうな。また抱く側ならまだしも、この精力で掘られたら確実に俺のアナルは死ぬだろう。

 今回もマグナスがそれで満足してくれれば良かったんだが、こいつはどうやら俺に欲情した挙げ句ひたすら掘りたい欲を募らせていた。素股のたびに執拗にアナルを舐めて解してくるし、名残惜しげに指を突っ込んで慣らしてきたりもする。

 先程もマグナスは、背後から覆い被さってきて、素股で突き上げるように腰を振った。そして射精寸前のビクビク震える亀頭を俺の腹にくっつけ、片手でぎゅっと臍の辺りに押しつけて射精したのだ。まるで……そこにたっぷり種付けをされる、疑似体験でもさせるように。

 ぬるりと精液を腹に塗り広げられて、背が震えた。俺のアナルがギュッと締まったのは、そこに触れていたマグナスには判ってしまっただろう。フレデリックに開発されてアナルでの快感を知っている身体が、ひたすら疼いて熱を欲しがる。腹を押さえられるだけでひくひくと中イキしかけた俺に、マグナスは吐息で笑っていた。

 べろっ、と分厚い舌が耳朶をねっとり舐め上げてきて、俺はシーツに爪を立てて震えた。

 ――そう、マグナスはわざと俺を抱いているような仕草をする。ココを思うさま突き上げたらこれだけの衝撃があるぞと腹を押さえて、ペニスを擦り付けていた。そして、その快感を想像した俺がビクビクと反応するたびに唇を歪めて笑う。

 どうだ、こいつが欲しいだろう、と問われているようで身体の芯が熱くなった。

 こんなふうに自信に溢れた仕草をするのが実にマグナスらしい。強引で男臭くて、獣じみた欲望に忠実な男だ。こんな雄に求められたら、女なら簡単に陥落するのだろう。

 しかし俺は歴とした男で、本来ならマグナスを抱く側として運命付けられていた身だ。今世ではマグナスを組み敷いて犯すような趣味はないが、……。

『おまえ、そんなにおれが、だきたいのか』

 くちゅ、ぬぷ、とアナルを指でかき回され、高く声を上げて喘いだ直後だ。問いかけは、快感のせいで舌っ足らずになった。マグナスは燻る熱を全く隠しもせずに俺を見つめ、『最後の一回』と言っていた精液を、俺の胸元にぶちまけた。
 つう、と俺の腹筋や胸筋の狭間を白い精液が伝い落ちていく。

『ああ。……許されるならお前を抱きたい』

 とても告白するような顔じゃなかった。マグナスは顰めっ面をして、子供を泣かせそうなほど凶悪な顔でそう言った。呻き声にも似た、絞り出すような声だった。

 マグナスの中にも葛藤があるのだろう。俺が嫌がるのは判っていて、俺を想って『嫌がることはしたくない』と決めていたのに。……それでも、欲に逆らえないほど俺に餓えていた。

『そうか、そんなにすきか』
『オイ、何度も言ってるだろう?俺はお前に惚れ込んでんだから、好きに決まってる』
『そのわりに、あつかいがざつだが?』

 ほらこんなに、とべとべとに汚れた身体をつうっと手の平で撫で、マグナスの精液を塗り広げる。

 ごくっ、と太い喉が動いた次の瞬間マグナスが俺に覆い被さってきていた。勢いのまま唇をキスで塞がれ、太い舌が俺の口の中をなめ回してくる。とても『口付け』といえるようなものではなかったが、唾液を吸われべろりと口内を舐められると背がゾクゾクした。

 喰われている。マグナスは心底餓えていて、食い散らかしたい欲を必死に堪えて、俺の口を貪っていた。

『ん、ふ、ぁ、……んん、ぅ、く、……ぁ、く、……ん、ぐ……っ』

 喉奥まで太くて長い舌に探られ、ペニスを口淫している時のような息苦しさを感じた。苦しくて苦しくてぼうっと酸欠になり、くたりとシーツに手を投げ出すと、ようやくマグナスが唇を離した。熱っぽい目が、懇願する色と凶暴な獣の色の両方を滲ませて、こちらを見つめている。

 だからつい、言ってしまった。
 こいつが望むであろう言葉が、口を突いて出た。

『マグナス、俺を負かせたら……抱かせてやる』


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