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第十三話-5【最終話】
しおりを挟むどぷっ、と量の多いマグナスの精液が俺の太腿にぶちまけられる。その滑りをかりて、全然萎えていないペニスがまた俺の足の間に入り込んできた。
「公子殿、……」
「わかってる。ただ、まあ……出来れば寮の晩飯には間に合わせてくれ」
「メシくらい奢る」
「うわ、間に合わせる気ないなお前」
「あるわけねぇだろ、こんな滾ってる時によ。ああ、……クソ、堪んねぇ。ウォルフ、全く治まらん」
後ろからがばっと胸を掴み上げられ、また激しく腰を振られる。マグナスは俺の首筋に顔を埋めべろりと肌を舐めては髪の匂いをかいでいた。
ほんとに獣かお前は、と言いたくなる。たまにエルヴェも俺を吸うんだが何の匂いがするんだ?
ぶるん、ぶるん、と俺の股を通ったマグナスの巨根が揺れて白濁をまき散らした。一度こうなると夜中近くまで収まらないこともある。
明日またきまり悪そうに土下座するクセに、こういう時だけは色気いっぱいに『愛してる、ウォルフハルド』とか言ってくるので絆されてしまう。
マグナスは騎士団長という地位にいながら俺の卒業後は守護兵団に来るという。もう宰相の了承もとってるとか。
かわいいことを言ってくれる。
獰猛な獣を懐かせた嬉しさというのは、何というか言葉にならない。マグナスが側に居るのが嬉しくて、俺は卒業後が今から楽しみだった。
夜も更けてから転移で部屋に戻ると、設置してある転移陣の側でフレデリックが待っていた。
ふらっと傾ぐ俺の身体を抱き寄せて、ベッドに連れて行ってくれる。今日はちょっとマグナスの底なしの性欲に付き合って無茶をしてしまった。
これだから挿入に待ったをかけないといけないんだよな。この調子でガンガン掘られてみろ、三日は寝込むしハイポーションが必要になる。
あいつ本当はオーガの末裔なんじゃないか?
「またマグナス団長か」
「んんー……まあ、かわいいんだけどなあ」
「ウォルフハルドはマグナス団長にはずいぶんと甘いよな」
「そー……かもなあ?」
ムッとした顔をするフレデリックが可愛くて、ベッドに寝転んだままちょいちょいと手招きする。顎を掴んで引き寄せ、唇をちゅっと触れ合わせた。
俺を潰さないようシーツについたフレデリックの手が、強く握られる。どうやら性欲を抑え込んでるらしいので、首の後ろに手を回してグイッと引き寄せた。
はあ、はあ、と息を乱しながら唇を貪り合う。
黒魔術士は理性より感情を重んじるんじゃなかったのか?
とろっと蕩けてくる青い瞳に視線で問いかけると、フレデリックは少しだけ眉を寄せた。
「疲れてるんだろう? それに今朝はアナルが腫れてて怒ったくせに」
「今朝は今朝。今は、夜だ」
「……明日はまた怒るだろ」
「お前が俺のアナルを丁寧に扱えばそれで済むんじゃないか?」
シレッと言葉の応酬をしていたら、フレデリックの目がキラリと光った。圧を強めた青い瞳に覗き込まれ、ゾクッと震えた俺はシーツの上を無意識にずり上がる。
ふわりと空気の中に闇が混じり、フレデリックの興奮がひたひたと部屋の中を満たしていった。
「俺が今まで、お前の身体で丁寧に扱ってない部分があるとでも?……まあ、そう言うならたっぷり丁寧に可愛がるから。覚悟しろよ、ウォルフハルド」
そこから窓の外が白むまで、ねちねちと長時間弄られ続けたアナルは今までにないほどトロトロに解れた。
『もうむり』
『はやくいれて』
『ほしい』
『たすけて』
『フレデリックの入れて』
と、何度懇願してもフレデリックは聞く耳を持たなかった。
彼がようやく開発に満足して挿入した時には、俺の意識は飛びかけていて、ひと突きするごとに潮を吹いた。
泣きながらよがる俺に興奮したフレデリックは、また俺のアナルを酷使して、結局次の日も腫れが治まることはなかった。
エルヴェの軟膏の世話になったのは言うまでも無い。
――ウォルフハルド・ジラールが仲間と共に大陸最強の守護兵団を設立するまで、あと二年と4ヶ月。
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