転生者の妹がやけにガチムチを勧めてくると思ったらここは俺が総攻主人公のBLゲームらしい。

天城

文字の大きさ
上 下
26 / 62

第八話-3

しおりを挟む


 腫れて先端の剥けた俺の乳首を、マグナスの舌がぺろりと舐めた。
 身体もデカければ口もでかい、さらに舌も大きい。俺の乳首はそのまま囓り取られてしまいそうに見えたが、器用に舌の先端で乳輪をくりくり弄ってくる。

 ぞくん、と背が快感に震えて俺は身体を捩った。
 ふ、ふ、と熱い吐息が漏れる。

「ん、く、……ふ、ぁ……マ、グナス……ッ」
「おい、逃げるなって。痛くしてないだろうが」
「痛くない、……痛くない、は、つらい……」

 『痛くしない』と『大丈夫』はフレデリックに散々言われてきた言葉だ。
 それが耳元で囁かれると、決まって気が遠くなるほどの快感に襲われる。つらい、がもっと強く広がって泣きたくなるから、もうそれは聞きたくないんだ。

 まだ痛い方が耐えられる気がする。幼い頃から、修行の時間はきっちり区切られていても、その中で最大限の効果を出すように言われてきた。
 体力も、精神力も、それなりに鍛えられてきたんだ。痛みに対する耐性ももちろんある。

 ないのは、――この歳になってようやく体験する『快感』への耐性だけだ。

「い、たいほうが、いい……」
「ウォルフ?」

 太い腕にがっちりと腰を掴まれて、寝返りも打てない。
 マグナスは俺の胸に顔を埋めて、分厚い口を開き乳輪と乳首を優しく食んでいた。ちゅる、ちゅぱ、と濡れた音が立つたびに、びくんびくんと俺の腰が跳ねる。
 覚えたばかりの快感が背を這い上がってきて、身体の芯に熱が凝った。先程フレデリックにもイかされたのに、まだ元気に勃起してくるペニスが憎らしい。

 つらいが長引くよりは、多少痛くても早く終わったほうがまだマシだった。
 それを伝えようと口を開くが、言葉を吐く前にマグナスの手が膨らんだ俺の股間を覆った。やんわりと押し揉む大きな手に煽られて、ビリビリと背に痺れる様な快感が走る。

「ひ、ぁっ……ぁうっ……」
「なんっつー声出すんだよ。……ああ、クソ……っ」

 下穿きが乱暴にずらされて、ぶるりと飛び出したペニスをマグナスが口に銜えてしまった。いきなりの事に『ひぅっ』と小さく息を飲む。
 足をばたつかせて逃げようとすると、ぐっと膝を強く押さえつけられた。ペニスを飲み込まれている状態では力が入らず、両腕でマグナスの頭を抱え込んだ。
 くぷ、じゅぷ、とまるで食われているみたいに、マグナスの口の中で俺のモノがもてあそばれる。

 獰猛な獣に腹の中を咀嚼されてるような感じがした。それなのに、身体が痺れ、強い快感がひっきりなしに襲ってきて、混乱する。

「あっ、ぁっ、ひ、きもち、ぃっ……ぁ、あうっ、あ、くっ……マグナス、ぅ……」

 少し硬い赤髪が、抱き込むとくすぐったい。
 むわりと強く雄のにおいのする髪に指を絡め、いつの間にか解放された足を相手の背に回した。むぐむぐと食われているみたいな強い吸い上げに、目の前がちかちかする。
 マグナスの肉厚な舌が俺のペニスに絡み、擦り上げ、強く亀頭をちゅうっと吸った。『ぁ、ぐっ』と小さな悲鳴を上げて俺は絶頂し、吐き出した精液の一滴まで搾り取られる。

 全てを吸い込んで舐め取ったはずなのにマグナスは俺のペニスを解放せず、口の中でもごもごとねぶっていた。
 また硬くなりかけているのに気づき、俺はマグナスの後ろ髪を掴んで引っ張った。

「マグナス、もう、出な……ぁ、ひっ……あ、ぁ、あっ」

 マグナスの太い指がアナルに触れ、しっとり濡れたそこにつぷりと入ってきた。フレデリックに慣らされたそこは柔らかく指を受け入れ、前立腺も見つかってしまった。
 様子を窺うように、くいくいと軽く押される。そんな刺激だけでもイッたばかりのペニスは再び熱をもって、マグナスの口の中で育っていく。

「マ、グナス……ッ……もう、……イキたくな、いっ……」

 フレデリックに散々イかされて、その後にここにきた。射精といってもほんの少し薄い精液が漏れる程度だ。
 それでもマグナスは止めてくれず、俺は涙で歪んだ視線を向ける。

 ……すると、ニッと男臭く笑うのが見えた。

「ぁ、……ひ、ぁ、……――――ッ!」

 ぎゅううっと身体全体でマグナスに抱きつき、身体を震わせながら絶頂した。イッたのに精液が漏れた感じが全くない。なのに確実にイッたのだけ判った。

 頭の中がぽやぽやして、いつもの射精の絶頂とは全く違う感じがする。
 
「ウォルフ。いいこだ、ちゃんとイけたな」

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

【完結】売れ残りのΩですが隠していた××をαの上司に見られてから妙に優しくされててつらい。

天城
BL
ディランは売れ残りのΩだ。貴族のΩは十代には嫁入り先が決まるが、儚さの欠片もない逞しい身体のせいか完全に婚期を逃していた。 しかもディランの身体には秘密がある。陥没乳首なのである。恥ずかしくて大浴場にもいけないディランは、結婚は諦めていた。 しかしαの上司である騎士団長のエリオットに事故で陥没乳首を見られてから、彼はとても優しく接してくれる。始めは気まずかったものの、穏やかで壮年の色気たっぷりのエリオットの声を聞いていると、落ち着かないようなむずがゆいような、不思議な感じがするのだった。 【攻】騎士団長のα・巨体でマッチョの美形(黒髪黒目の40代)×【受】売れ残りΩ副団長・細マッチョ(陥没乳首の30代・銀髪紫目・無自覚美形)色事に慣れない陥没乳首Ωを、あの手この手で囲い込み、執拗な乳首フェラで籠絡させる独占欲つよつよαによる捕獲作戦。全3話+番外2話

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️ 第12回BL小説大賞に参加中! よろしくお願いします🙇‍♀️

俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き

toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった! ※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。 pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/100148872

処理中です...