1 / 2
一話
しおりを挟む
――「あんたもやっと高校生になったわね~。昔から屍かってくらいボーっとしてる子だったから高校で生きていけるか母さん心配だわ…。お友達出来ればいいけど…。」
高校の登校初日、母さんはいつものように俺の心配をしていた。
「大丈夫だよ。今日だって送らなくてよかったのに。」
「もう、!中学の初日迷子になったの忘れたの?、、まあいいわ。とりあえず母さんはここらへんで帰るけど、迷子になっちゃだめよ?聞いてる?目開けて歩かないと転ぶわよ!」
「んーあけてるよ大丈夫」
ぶつぶつ言いながら帰路につく母を横目に、俺は校舎の中へ入っていく。
一年生のクラスは三階。この学校はは学年が上がるごとに階段を上らなくてよくなっていくスタイルだ。
「???」
階段を上がっていくにつれて人だかりが出来ている。人の波に流されながら進むと、ピークはなんと俺のクラスだった。
「あの…通してください」
人だかりに自ら入っていく経験がゼロな上に割と小柄な俺はすぐにくたびれてしまった。
なんとか道を開けてもらいやっと自分の席に着くと、人々の視線がこちらに集まっていることに気が付く。――いや正確には……後ろ?
恐る恐る振り向くと、そこにはとんでもない美青年が座ってこちらをじっと見つめていた。いや、かっこよ。こんな人間もいるんだな。
かっこいいってより美しいって感じだ。見つめあってることに気付いた俺は静かに目をそらすと、足りない睡眠時間を補うために机に突っ伏した。
うーん…。俺が見られているわけじゃないのは分かるけど…。視線が集まってそわそわする。てかこいつめっちゃ見てくるな。後ろ向いててもわかるくらい視線を感じる。
「、、なに?見られるときになるんだけど、。あとあのギャラリー君のでしょ?ほっといていいの?」
「わぁ、こっち見てくれた。かわいい」
、、、、、、、。なるほどやばいやつか。よくみるとピアスばちばちだしあーなんで話しかけちゃったんだろう。
「眠いんだね?かわいい。あいつらがうるさいなら黙らせてこようか?」
酔いそうなくらい甘い顔がギャラリーの方に向く。途端に黄色い歓声が教室に響き渡った。
「、、大丈夫だよ。多分近づいたらもっと騒がれちゃいそうだし」
「、、。じゃあ今日はこれしてて。あとこれとこれ。寝てる間に静かにしとくし先生来たら起こすから。」
「、、??」
知らないうちに俺はホットアイマスクとヘッドフォンがつけられ毛布を掛けられた上に頭を撫でられていた。
え、え、、、え?初対面だよね?てかホットアイマスクと毛布って女子力どうなってるん?めっちゃいい匂いするし。、、あーだめだこんなん睡魔に逆らえん。
――――「……。やっと見つけた。僕の可愛い子。男の子なのは予想外だったけど、、僕のこと、好きにならなきゃだめだよ?」
高校の登校初日、母さんはいつものように俺の心配をしていた。
「大丈夫だよ。今日だって送らなくてよかったのに。」
「もう、!中学の初日迷子になったの忘れたの?、、まあいいわ。とりあえず母さんはここらへんで帰るけど、迷子になっちゃだめよ?聞いてる?目開けて歩かないと転ぶわよ!」
「んーあけてるよ大丈夫」
ぶつぶつ言いながら帰路につく母を横目に、俺は校舎の中へ入っていく。
一年生のクラスは三階。この学校はは学年が上がるごとに階段を上らなくてよくなっていくスタイルだ。
「???」
階段を上がっていくにつれて人だかりが出来ている。人の波に流されながら進むと、ピークはなんと俺のクラスだった。
「あの…通してください」
人だかりに自ら入っていく経験がゼロな上に割と小柄な俺はすぐにくたびれてしまった。
なんとか道を開けてもらいやっと自分の席に着くと、人々の視線がこちらに集まっていることに気が付く。――いや正確には……後ろ?
恐る恐る振り向くと、そこにはとんでもない美青年が座ってこちらをじっと見つめていた。いや、かっこよ。こんな人間もいるんだな。
かっこいいってより美しいって感じだ。見つめあってることに気付いた俺は静かに目をそらすと、足りない睡眠時間を補うために机に突っ伏した。
うーん…。俺が見られているわけじゃないのは分かるけど…。視線が集まってそわそわする。てかこいつめっちゃ見てくるな。後ろ向いててもわかるくらい視線を感じる。
「、、なに?見られるときになるんだけど、。あとあのギャラリー君のでしょ?ほっといていいの?」
「わぁ、こっち見てくれた。かわいい」
、、、、、、、。なるほどやばいやつか。よくみるとピアスばちばちだしあーなんで話しかけちゃったんだろう。
「眠いんだね?かわいい。あいつらがうるさいなら黙らせてこようか?」
酔いそうなくらい甘い顔がギャラリーの方に向く。途端に黄色い歓声が教室に響き渡った。
「、、大丈夫だよ。多分近づいたらもっと騒がれちゃいそうだし」
「、、。じゃあ今日はこれしてて。あとこれとこれ。寝てる間に静かにしとくし先生来たら起こすから。」
「、、??」
知らないうちに俺はホットアイマスクとヘッドフォンがつけられ毛布を掛けられた上に頭を撫でられていた。
え、え、、、え?初対面だよね?てかホットアイマスクと毛布って女子力どうなってるん?めっちゃいい匂いするし。、、あーだめだこんなん睡魔に逆らえん。
――――「……。やっと見つけた。僕の可愛い子。男の子なのは予想外だったけど、、僕のこと、好きにならなきゃだめだよ?」
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
主人公は俺狙い?!
suzu
BL
生まれた時から前世の記憶が朧げにある公爵令息、アイオライト=オブシディアン。
容姿は美麗、頭脳も完璧、気遣いもできる、ただ人への態度が冷たい冷血なイメージだったため彼は「細雪な貴公子」そう呼ばれた。氷のように硬いイメージはないが水のように優しいイメージもない。
だが、アイオライトはそんなイメージとは反対に単純で鈍かったり焦ってきつい言葉を言ってしまう。
朧げであるがために時間が経つと記憶はほとんど無くなっていた。
15歳になると学園に通うのがこの世界の義務。
学園で「インカローズ」を見た時、主人公(?!)と直感で感じた。
彼は、白銀の髪に淡いピンク色の瞳を持つ愛らしい容姿をしており、BLゲームとかの主人公みたいだと、そう考える他なかった。
そして自分も攻略対象や悪役なのではないかと考えた。地位も高いし、色々凄いところがあるし、見た目も黒髪と青紫の瞳を持っていて整っているし、
面倒事、それもBL(多分)とか無理!!
そう考え近づかないようにしていた。
そんなアイオライトだったがインカローズや絶対攻略対象だろっ、という人と嫌でも鉢合わせしてしまう。
ハプニングだらけの学園生活!
BL作品中の可愛い主人公×ハチャメチャ悪役令息
※文章うるさいです
※背後注意
どこかがふつうと違うベータだった僕の話
mie
BL
ふつうのベータと思ってのは自分だけで、そうではなかったらしい。ベータだけど、溺愛される話
作品自体は完結しています。
番外編を思い付いたら書くスタイルなので、不定期更新になります。
ここから先に妊娠表現が出てくるので、タグ付けを追加しました。苦手な方はご注意下さい。
初のBLでオメガバースを書きます。温かい目で読んで下さい
案外、悪役ポジも悪くない…かもです?
彩ノ華
BL
BLゲームの悪役として転生した僕はBADエンドを回避しようと日々励んでいます、、
たけど…思いのほか全然上手くいきません!
ていうか主人公も攻略対象者たちも僕に甘すぎません?
案外、悪役ポジも悪くない…かもです?
※ゆるゆる更新
※素人なので文章おかしいです!
どうやら手懐けてしまったようだ...さて、どうしよう。
彩ノ華
BL
ある日BLゲームの中に転生した俺は義弟と主人公(ヒロイン)をくっつけようと決意する。
だが、義弟からも主人公からも…ましてや攻略対象者たちからも気に入れられる始末…。
どうやら手懐けてしまったようだ…さて、どうしよう。
嫌われ悪役令息に転生したけど手遅れでした。
ゆゆり
BL
俺、成海 流唯 (なるみ るい)は今流行りの異世界転生をするも転生先の悪役令息はもう断罪された後。せめて断罪中とかじゃない⁉︎
騎士団長×悪役令息
処女作で作者が学生なこともあり、投稿頻度が乏しいです。誤字脱字など等がたくさんあると思いますが、あたたかいめで見てくださればなと思います!物語はそんなに長くする予定ではないです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる