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第104話
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嘘でしょ?!そんな一瞬でバレるなんてことある?!
「指名手配の人だよね?」
文字数が少ない言葉だが、改めて聞くと、破壊力はとてつもない。
「ち、チガイマス…」
私は正体を否定した。
ま、まぁ!似てるだけって説もまだ残ってるかもしれないし…
それにいきなり捕まるってのも、強引すぎるし…
「いいや!君たちに違いない!」
「はああああああああ?!」
私は思わず、声を出す。
だってそうでしょ?
私のいた世界でさえ、こんな決めつけはないと信じたいわ
てかマジで切り替えすぎでしょ…
最初の文脈は……「指名手配の人だよね?」だ。
この聞き方は紳士的な警察に良く見られる傾向にある。
大体ドラマとかでも、性格がどうこうが分かる。
それによって、その後の流れがおおまかに予想できるってとこ。
ですが、私の目の前の人はどうでしょうか?!
「指名手配の人だよね?」からの展開よ!
そのつぎのセリフが「違いない!」っていう決めつけよ?
そんなの予想できないじゃん…
私の予想はこんな感じだったんだけどなぁ…
そうして私は行けなかった未来の想像をする。
「ち、チガイマス」
私は正体を否定した。
「うーん……良く似ていると思ったんだけどなぁ…」
相手は首をかしげながら言う。
「ほら…!最近はこんな感じのファッションが人気ですからねぇ……なんて」
私は苦し紛れの嘘をついてみる。
さすがにこれは無理があったかもしれない。
しかし、ワンチャンスにかけてみる。
「おぉ…!そうなのか!最近の女の子のトレンドは知らなくてなぁ…」
まさかのいけそうな流れが飛び込む。
「ま、まぁ!時代の移り変わりは早いですからね…!」
すぐさま便乗する。
「だなぁ…確かに言われてみると、他にも似たような人が居たような気がしてきた。」
「そうですよ!私は無実です!」
あと、人踏ん張りってところでさらに追い討ちをかける。
「分かった!疑ってすまない!」
逃げきり確定演出だ。
「いえいえ!お勤めご苦労様です!」
「では、良い旅を!」
「ありがとうございます!」
そう言って、私は後ろに隠れかけていたルナちゃんを連れて、船に乗り込んだ。
行き着くはずだった未来の物語終了。
そして現実はこうだ。
「ほら!最近はこーゆうファッションが流行ってまして……」
「見たことないなぁ」
「ほ、本当ですか?……そーなのかなぁ…」
「まぁ…そこの小さい娘ならまだ分かるけど…」
「分かるけど?」
私は答えを催促させる。
「さすがにお姉さんは無理」
「えええええええええ」
再び悲鳴を挙げる。
なんで……なんで私だけ…?
私ってそんな顔が特徴的だった?
そんなことないよね?!
ま、まぁ確かに外にあまり出てなかったのもあるのかな?
でもそんなの誤差だよね?!
「じゃあ連れて行くね」
「ま、待ってください!」
「なんだ?」
「私たちが手配犯っていう証拠があるんですか?」
「それは…」
「そうです!チユキさんが犯人っていう証拠を言ってください!」
ここでまさかのルナちゃん参戦。
そしてなぜか私だけ犯人扱いされてる所だけが気になる。
「だって…髪の毛が黒いんだから」
「「え?」」
私とルナちゃんは同じことを口に出す。
髪の毛が黒いって……それにどんな理由があるのよ?
逆に目立たないまである話でしょ?
「……………」
そして私はある需要なことを思い出す。
それは……ここが異世界であるということだ。
「指名手配の人だよね?」
文字数が少ない言葉だが、改めて聞くと、破壊力はとてつもない。
「ち、チガイマス…」
私は正体を否定した。
ま、まぁ!似てるだけって説もまだ残ってるかもしれないし…
それにいきなり捕まるってのも、強引すぎるし…
「いいや!君たちに違いない!」
「はああああああああ?!」
私は思わず、声を出す。
だってそうでしょ?
私のいた世界でさえ、こんな決めつけはないと信じたいわ
てかマジで切り替えすぎでしょ…
最初の文脈は……「指名手配の人だよね?」だ。
この聞き方は紳士的な警察に良く見られる傾向にある。
大体ドラマとかでも、性格がどうこうが分かる。
それによって、その後の流れがおおまかに予想できるってとこ。
ですが、私の目の前の人はどうでしょうか?!
「指名手配の人だよね?」からの展開よ!
そのつぎのセリフが「違いない!」っていう決めつけよ?
そんなの予想できないじゃん…
私の予想はこんな感じだったんだけどなぁ…
そうして私は行けなかった未来の想像をする。
「ち、チガイマス」
私は正体を否定した。
「うーん……良く似ていると思ったんだけどなぁ…」
相手は首をかしげながら言う。
「ほら…!最近はこんな感じのファッションが人気ですからねぇ……なんて」
私は苦し紛れの嘘をついてみる。
さすがにこれは無理があったかもしれない。
しかし、ワンチャンスにかけてみる。
「おぉ…!そうなのか!最近の女の子のトレンドは知らなくてなぁ…」
まさかのいけそうな流れが飛び込む。
「ま、まぁ!時代の移り変わりは早いですからね…!」
すぐさま便乗する。
「だなぁ…確かに言われてみると、他にも似たような人が居たような気がしてきた。」
「そうですよ!私は無実です!」
あと、人踏ん張りってところでさらに追い討ちをかける。
「分かった!疑ってすまない!」
逃げきり確定演出だ。
「いえいえ!お勤めご苦労様です!」
「では、良い旅を!」
「ありがとうございます!」
そう言って、私は後ろに隠れかけていたルナちゃんを連れて、船に乗り込んだ。
行き着くはずだった未来の物語終了。
そして現実はこうだ。
「ほら!最近はこーゆうファッションが流行ってまして……」
「見たことないなぁ」
「ほ、本当ですか?……そーなのかなぁ…」
「まぁ…そこの小さい娘ならまだ分かるけど…」
「分かるけど?」
私は答えを催促させる。
「さすがにお姉さんは無理」
「えええええええええ」
再び悲鳴を挙げる。
なんで……なんで私だけ…?
私ってそんな顔が特徴的だった?
そんなことないよね?!
ま、まぁ確かに外にあまり出てなかったのもあるのかな?
でもそんなの誤差だよね?!
「じゃあ連れて行くね」
「ま、待ってください!」
「なんだ?」
「私たちが手配犯っていう証拠があるんですか?」
「それは…」
「そうです!チユキさんが犯人っていう証拠を言ってください!」
ここでまさかのルナちゃん参戦。
そしてなぜか私だけ犯人扱いされてる所だけが気になる。
「だって…髪の毛が黒いんだから」
「「え?」」
私とルナちゃんは同じことを口に出す。
髪の毛が黒いって……それにどんな理由があるのよ?
逆に目立たないまである話でしょ?
「……………」
そして私はある需要なことを思い出す。
それは……ここが異世界であるということだ。
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