45 / 56
第四十六話……培養液の中の創造主
しおりを挟む
私はステレス戦車【バトルマスター】を降りて、大きな機械虎に歩み寄る。
襲ってくる気配はなく、何かを言いたそうな不思議な雰囲気だったからだ。
「グルル……」
虎は私に向け少し唸った後、踵を返してゆっくりと歩いていく。
……ついてこいということか?
虎は何も語らないが、とてもそんな気がしたのだ。
「ブルー! 行くぞ!」
「了解!」
私はブルーと共に、この機械虎の後についていった。
我々は機械生物の多いこのジャングルの奥地へと進んでいったのだった。
☆★☆★☆
――三時間後。
我々はジャングルの中にある薄暗い洞窟の中を歩いていた。
機械製の虎は、私たちを先導するかのように、ゆっくりと洞窟の奥へ奥へと進んでいく。
「!?」
洞窟の突き当りには、機械類の満載された部屋に行きついた。
見たことのない物もあるほどの、高度な文明が成し得る機械類が所狭しと並ぶ。
よく見ると、その中央部には巨大な培養層みたいなものがあった。
その中には、巨大な脳みそと眼球、そして延髄らしきものが入っていた……。
しかし、それらの血色は総じて悪く、今にも死に絶えそうな気配だった。
「よく来たな!」
……!?
培養層らしきものから声が聞こえてくる。
しかも、この世界の言葉ではない。
懐かしき地球語だ!
……しかし、なんでこの世界に!?
「……ほう、戦術兵器のUタイプか……、懐かしいな」
なに!?
私の製造シリーズも知っているだと!?
こいつ何者だ!?
「なにも驚くことはない。私はこの世界を作りし、創造主こと地球人の成れの果てよ……、私の他にはもう一人しかいないが……」
「創造主だと!? それに二人しかいないだと? 地球人はゆうに360憶はいたはずだ」
「……あはは、お主は長い間寝てでもいたのではないか? まぁ、教えてやるか。……我々はその昔。より優れた種となるべく交配を続けた。その成れの果ては、優れた者同士の近親交配に落ち着く。それに伴い地球人は凄まじい勢いで数を減らしたのだ……」
「そんな馬鹿な!?」
私は驚いた。
近親交配が種を絶やす道だというのは、はるか昔から解っていたことだ……。
「……ふふふ。だがな、我々地球人たちは、より優れた能力への欲望に抗しきれなかったのだ。より優れた者同士の交配が止まることはなかったのだよ……」
確かに、ある特定の特徴や才能をもつ限られた子孫を求めれば、その究極的な手段は近親交配だ。
そんなことをすれば、遺伝子異常を起こし、地球人は死に絶えてしまうのだが……。
「……それにな、我々地球人は対消滅機関を駆使した大戦乱を起こし、この宇宙の組成さえも変えるほどの被害を出したのも、我々が急激に数を減らした理由なのだ……」
「……」
私とブルーは、もはや驚きに包まれ、黙って話を聞き入るしかなかった。
「……でな、組成を変えた荒れた世界でも生活できる体が欲しくなり、人類にきわめてよく似たバイオロイドを作ったのだ」
「それは今どこにいる!?」
私が語気を強めて聞くと、培養層の主が少し笑ったように感じる。
「それはお前たちの今の主人だ。自分たちを人類だと思っているだろうがな……。すべては我々、創造神たる地球人のつくりしものよ……」
「……では、マーダ星人はどうなのだ!?」
私は次々に疑問をぶつける。
培養液の主人は小刻みに震える。
「我々が作りし今のお前の主人たちは、我々地球人の言うことを聞かなかった。我々の新しい肉体になりたくはないと……。それゆえ我々は彼等の天敵を創造することにした。彼らを食べるように、そして絶滅させるために設計された生物こそマーダだ……」
「……」
「……が、両者は争いつつも繫栄し、地球人だけが滅びるという滑稽な形に成ってしまったがな……」
「……つまり、今いる人類もマーダも、地球人が作りしバイオロイドだと!?」
「信じるも信じないも、君の自由だよ。U型の殺人兵器君……」
「……」
その時、妙な雰囲気を感じる。
よく見ると、培養液の中身が脆くも崩れ始めていったのだ……。
「待て! まだ聞きたいことがある!」
「……ふふふ、我が命もここまで。これ以上聞きたければ、のこりの最後の地球人でも探してみるんだな……。ぐふ……」
力ない声でそれだけ発すると、培養液の主は崩れ去った。
きっと、死んだのだろう……。
……最後から2番目の地球人として。
「……くうん」
機械製の虎が、培養液に向かって悲しそうに泣いている。
この虎も培養液の主が作ったものだろうか?
「……旦那、この脳みその話を信じるんで?」
「どうだろうな? だが、ここへきて良いものが見つかったのは事実だ……。あれを見ろ、ブルー!」
「あっ!?」
培養液の主の部屋に置かれていたのは、我々が使える優れた生体部品もあったのだ。
この世界にはあり得ないほどの高性能なパーツの数々。
上手く組み込めさえすれば、かなりのパワーアップも可能だった。
……その部品の性能が良ければよいほど。
この培養液の中の亡骸が、地球人である可能性が高まっていくのだが……。
……ヤツの話が正しければ、セーラさんもフランツさんも地球人が作ったバイオロイドの末裔なのか。
「とりあえず、奴の話を信じるかどうかは脇におこう! 今は今の主人の為に働くだけだ!」
「わかりやした!」
誰にともなくつぶやいたのだが、ブルーの元気な返事が返ってきて、私は少し救われた気分になったのだった。
襲ってくる気配はなく、何かを言いたそうな不思議な雰囲気だったからだ。
「グルル……」
虎は私に向け少し唸った後、踵を返してゆっくりと歩いていく。
……ついてこいということか?
虎は何も語らないが、とてもそんな気がしたのだ。
「ブルー! 行くぞ!」
「了解!」
私はブルーと共に、この機械虎の後についていった。
我々は機械生物の多いこのジャングルの奥地へと進んでいったのだった。
☆★☆★☆
――三時間後。
我々はジャングルの中にある薄暗い洞窟の中を歩いていた。
機械製の虎は、私たちを先導するかのように、ゆっくりと洞窟の奥へ奥へと進んでいく。
「!?」
洞窟の突き当りには、機械類の満載された部屋に行きついた。
見たことのない物もあるほどの、高度な文明が成し得る機械類が所狭しと並ぶ。
よく見ると、その中央部には巨大な培養層みたいなものがあった。
その中には、巨大な脳みそと眼球、そして延髄らしきものが入っていた……。
しかし、それらの血色は総じて悪く、今にも死に絶えそうな気配だった。
「よく来たな!」
……!?
培養層らしきものから声が聞こえてくる。
しかも、この世界の言葉ではない。
懐かしき地球語だ!
……しかし、なんでこの世界に!?
「……ほう、戦術兵器のUタイプか……、懐かしいな」
なに!?
私の製造シリーズも知っているだと!?
こいつ何者だ!?
「なにも驚くことはない。私はこの世界を作りし、創造主こと地球人の成れの果てよ……、私の他にはもう一人しかいないが……」
「創造主だと!? それに二人しかいないだと? 地球人はゆうに360憶はいたはずだ」
「……あはは、お主は長い間寝てでもいたのではないか? まぁ、教えてやるか。……我々はその昔。より優れた種となるべく交配を続けた。その成れの果ては、優れた者同士の近親交配に落ち着く。それに伴い地球人は凄まじい勢いで数を減らしたのだ……」
「そんな馬鹿な!?」
私は驚いた。
近親交配が種を絶やす道だというのは、はるか昔から解っていたことだ……。
「……ふふふ。だがな、我々地球人たちは、より優れた能力への欲望に抗しきれなかったのだ。より優れた者同士の交配が止まることはなかったのだよ……」
確かに、ある特定の特徴や才能をもつ限られた子孫を求めれば、その究極的な手段は近親交配だ。
そんなことをすれば、遺伝子異常を起こし、地球人は死に絶えてしまうのだが……。
「……それにな、我々地球人は対消滅機関を駆使した大戦乱を起こし、この宇宙の組成さえも変えるほどの被害を出したのも、我々が急激に数を減らした理由なのだ……」
「……」
私とブルーは、もはや驚きに包まれ、黙って話を聞き入るしかなかった。
「……でな、組成を変えた荒れた世界でも生活できる体が欲しくなり、人類にきわめてよく似たバイオロイドを作ったのだ」
「それは今どこにいる!?」
私が語気を強めて聞くと、培養層の主が少し笑ったように感じる。
「それはお前たちの今の主人だ。自分たちを人類だと思っているだろうがな……。すべては我々、創造神たる地球人のつくりしものよ……」
「……では、マーダ星人はどうなのだ!?」
私は次々に疑問をぶつける。
培養液の主人は小刻みに震える。
「我々が作りし今のお前の主人たちは、我々地球人の言うことを聞かなかった。我々の新しい肉体になりたくはないと……。それゆえ我々は彼等の天敵を創造することにした。彼らを食べるように、そして絶滅させるために設計された生物こそマーダだ……」
「……」
「……が、両者は争いつつも繫栄し、地球人だけが滅びるという滑稽な形に成ってしまったがな……」
「……つまり、今いる人類もマーダも、地球人が作りしバイオロイドだと!?」
「信じるも信じないも、君の自由だよ。U型の殺人兵器君……」
「……」
その時、妙な雰囲気を感じる。
よく見ると、培養液の中身が脆くも崩れ始めていったのだ……。
「待て! まだ聞きたいことがある!」
「……ふふふ、我が命もここまで。これ以上聞きたければ、のこりの最後の地球人でも探してみるんだな……。ぐふ……」
力ない声でそれだけ発すると、培養液の主は崩れ去った。
きっと、死んだのだろう……。
……最後から2番目の地球人として。
「……くうん」
機械製の虎が、培養液に向かって悲しそうに泣いている。
この虎も培養液の主が作ったものだろうか?
「……旦那、この脳みその話を信じるんで?」
「どうだろうな? だが、ここへきて良いものが見つかったのは事実だ……。あれを見ろ、ブルー!」
「あっ!?」
培養液の主の部屋に置かれていたのは、我々が使える優れた生体部品もあったのだ。
この世界にはあり得ないほどの高性能なパーツの数々。
上手く組み込めさえすれば、かなりのパワーアップも可能だった。
……その部品の性能が良ければよいほど。
この培養液の中の亡骸が、地球人である可能性が高まっていくのだが……。
……ヤツの話が正しければ、セーラさんもフランツさんも地球人が作ったバイオロイドの末裔なのか。
「とりあえず、奴の話を信じるかどうかは脇におこう! 今は今の主人の為に働くだけだ!」
「わかりやした!」
誰にともなくつぶやいたのだが、ブルーの元気な返事が返ってきて、私は少し救われた気分になったのだった。
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる