陣代『諏訪勝頼』――御旗盾無、御照覧あれ!――

戦国の巨獣と恐れられた『武田信玄』の実質的後継者である『諏訪勝頼』。
 一般には武田勝頼と記されることが多い。

 ……が、しかし、彼は正統な後継者ではなかった。
 信玄の遺言に寄れば、正式な後継者は信玄の孫とあった。

 つまり勝頼の子である信勝が後継者であり、勝頼は陣代。
 一介の後見人の立場でしかない。

 織田信長や徳川家康ら稀代の英雄たちと戦うのに、正式な当主と成れず、一介の後見人として戦わねばならなかった諏訪勝頼。

 ……これは、そんな悲運の名将のお話である。


【画像引用】……諏訪勝頼・高野山持明院蔵

【注意】……武田贔屓のお話です。
 所説あります。
 あくまでも一つのお話としてお楽しみください。
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