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【第一章】青い地球
第四十一話……男爵叙任と観艦式♪
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宇宙港のドックに係留されたハンニバルは、増設装甲を再び取り付ける段階だった。
この世界の人類は、電磁障壁や重力シールドといった防御手段を持っているが、結局のところ最後は目に見える装甲が頼りだった。
カッコイイ一体型の装甲が憧れだが、いまは増設や交換が便利なモジュール装甲を採用していた。
安易に空間装甲を自由に作ることも魅力だった。
なかなかに見栄えと機能の両方をローコストで兼ねそなえるのは難しかったのだ。
被弾して取り替えた装甲モジュールに手を合わせる。
無機質なものへの感謝の態度は不思議に思う人が多いかもしれないが、確かに私の代わりに壊れてくれたのは間違いなかった……。
大型ミサイルが皆の居住区に炸裂したかと思うと、今でも身の毛がよだつのだ。
☆★☆★☆
蛮王様に呼び出され、惑星リーリヤに降り立つ私。
きれいな格好をしてこいと言われたので、紳士服屋にはいる。
お前は一枚くらいは持ってないのかと言われそうだが、今日はタヌキとクマの分だ。
「キツイぽこ!」
「こんなのいらないクマ!」
二人とも我儘を言っていたが、美味しいご飯が食べられるからと言って聞かせた。
これで美味しいご飯が出なければ、逆に私がキビシク教育されてしまう……(;’∀’)
……実は今日は私の任命式だった。
私の幕僚である彼等も出席するのだ。
「ヴェロヴェマ様ですね、どうぞこちらへ」
幸運なことに会場はホテルだった。
テーブルの上には、肉や寿司などの上等なご馳走が並ぶ……。
「励めよ!」
「はっ!」
蛮王様から頂いたのは男爵への叙任だった。
なにが有難いのかと聞かれると、帝国からの俸給が貰える。
帝国では侯爵や伯爵だと一星系、子爵だと有人惑星一つくらいの支配が許されるらしい。
蛮王様は実際には侯爵や伯爵クラスの辺境王爵だ。
「では、新たに帝国男爵におなりのヴェロヴェマ様より、ご挨拶頂きます!」
Σ( ̄□ ̄|||) ま……まてよ!?
「ほ……本日は御日柄も宜しく……えとえと、……」
……ワハハハ。
会場は確かに和んだ。
……しかし、流石に凹んだ。
カンペなしの挨拶とか、もの凄く大変だった。
たまに会社でも偉い人って即興で挨拶するもんな。てか、いまや自分がお偉いさんだよな……。
爵位持ちになったから、もしかして今日から閣下と呼ばわれるのか?
爵位持ちになったことで、衛星アトラスと衛星ガイアは正式に私の物となった。
一応ヴェロヴェマ男爵領である。
カッコイイやら恥ずかしいやら……。
「……でな、というか話を聞いているか?」
「あ、すいません」
蛮王様と大きなテーブルを囲む。
ただ猛然と食っているだけのタヌキとクマが羨ましい……。
こちらは緊張で食べ物の味がしない。
「……でな、お前に我がエールパ星系の艦隊司令を務めてもらう」
「おめでとうございますわ!」
「おめでとうニャ♪」
女性陣の好感度は上がったみたいだが、懸念はあった。
「星系提督は准将以上が担当では……?」
「まぁ、今は代行って感じで頼むわ」
蛮王様は歯に物が挟まった物言いだった。
カリバーン帝国の将官になるには、帝国軍の大学校を経なければなりにくい。
所謂、学閥というやつだ。
星系の担当提督は皆が欲しがる席だ。
蛮王様の推薦で、ごり押しで私ってとこだよな。
「まぁ、頼むわ、ワシも中央からの知らない奴に任せたくないのだよ……」
「はっ! 謹んでお受けします!」
後日、私は正式に代行なれども艦隊司令に就任した。
まさに、提督として就任した日だった。
……代行だけれども、嬉しいね。
☆★☆★☆
2週間後。
惑星リーリヤの港湾でエールパ星系艦隊の観艦式を行った。
新たに惑星リーリヤで建造された艦船も揃う。
エールパ星系艦隊旗艦・装甲戦艦ハンニバル
以下、
〇星系航行戦闘艦≪エルゴ機関搭載艦≫
攻撃型軽巡洋艦・オムライス
突撃型重巡洋艦・ジンギスカン
〇通常航行戦闘艦≪核融合炉搭載艦≫
戦艦……2隻
巡洋艦……4隻
駆逐艦……6隻
ミサイル艦……6隻
惑星揚陸艦……2隻
中型輸送艦……4隻
……計27隻。
どんどんぱふぱふ~♪
雲一つない青空の下、整然と海上を航行。
昼間だが花火が上がり、航空隊がアクロバット飛行を行う。
軍楽隊も華々しく演奏を行った。
多数の観衆が詰めかけ、出店もでて大いににぎわった。
お試し乗船コーナーが一番人気だった。
外はお祭りムードであったのだが……。
実は、ハンニバルの艦内はエネルギー増幅装置の取り付け突貫作業中であった。
「忙しいクマ!!」
整備班長以下、機械油まみれで作業中でした。
……整備の方、いつもありがとうです。
☆★☆★☆
【エールパ星系艦隊・要職一覧】
〇司令官代行
・ヴェロヴェマ大佐
〇幕僚
主任参謀・兼副官
・クリームヒルト大尉
砲術参謀
・ポコリーヌ中尉
情報参謀
・マルガレーテ客員中尉
陸戦参謀
・バフォメット大尉
技術参謀
・熊五郎准尉
〇特別顧問
・シャルンホルスト退役中将
この世界の人類は、電磁障壁や重力シールドといった防御手段を持っているが、結局のところ最後は目に見える装甲が頼りだった。
カッコイイ一体型の装甲が憧れだが、いまは増設や交換が便利なモジュール装甲を採用していた。
安易に空間装甲を自由に作ることも魅力だった。
なかなかに見栄えと機能の両方をローコストで兼ねそなえるのは難しかったのだ。
被弾して取り替えた装甲モジュールに手を合わせる。
無機質なものへの感謝の態度は不思議に思う人が多いかもしれないが、確かに私の代わりに壊れてくれたのは間違いなかった……。
大型ミサイルが皆の居住区に炸裂したかと思うと、今でも身の毛がよだつのだ。
☆★☆★☆
蛮王様に呼び出され、惑星リーリヤに降り立つ私。
きれいな格好をしてこいと言われたので、紳士服屋にはいる。
お前は一枚くらいは持ってないのかと言われそうだが、今日はタヌキとクマの分だ。
「キツイぽこ!」
「こんなのいらないクマ!」
二人とも我儘を言っていたが、美味しいご飯が食べられるからと言って聞かせた。
これで美味しいご飯が出なければ、逆に私がキビシク教育されてしまう……(;’∀’)
……実は今日は私の任命式だった。
私の幕僚である彼等も出席するのだ。
「ヴェロヴェマ様ですね、どうぞこちらへ」
幸運なことに会場はホテルだった。
テーブルの上には、肉や寿司などの上等なご馳走が並ぶ……。
「励めよ!」
「はっ!」
蛮王様から頂いたのは男爵への叙任だった。
なにが有難いのかと聞かれると、帝国からの俸給が貰える。
帝国では侯爵や伯爵だと一星系、子爵だと有人惑星一つくらいの支配が許されるらしい。
蛮王様は実際には侯爵や伯爵クラスの辺境王爵だ。
「では、新たに帝国男爵におなりのヴェロヴェマ様より、ご挨拶頂きます!」
Σ( ̄□ ̄|||) ま……まてよ!?
「ほ……本日は御日柄も宜しく……えとえと、……」
……ワハハハ。
会場は確かに和んだ。
……しかし、流石に凹んだ。
カンペなしの挨拶とか、もの凄く大変だった。
たまに会社でも偉い人って即興で挨拶するもんな。てか、いまや自分がお偉いさんだよな……。
爵位持ちになったから、もしかして今日から閣下と呼ばわれるのか?
爵位持ちになったことで、衛星アトラスと衛星ガイアは正式に私の物となった。
一応ヴェロヴェマ男爵領である。
カッコイイやら恥ずかしいやら……。
「……でな、というか話を聞いているか?」
「あ、すいません」
蛮王様と大きなテーブルを囲む。
ただ猛然と食っているだけのタヌキとクマが羨ましい……。
こちらは緊張で食べ物の味がしない。
「……でな、お前に我がエールパ星系の艦隊司令を務めてもらう」
「おめでとうございますわ!」
「おめでとうニャ♪」
女性陣の好感度は上がったみたいだが、懸念はあった。
「星系提督は准将以上が担当では……?」
「まぁ、今は代行って感じで頼むわ」
蛮王様は歯に物が挟まった物言いだった。
カリバーン帝国の将官になるには、帝国軍の大学校を経なければなりにくい。
所謂、学閥というやつだ。
星系の担当提督は皆が欲しがる席だ。
蛮王様の推薦で、ごり押しで私ってとこだよな。
「まぁ、頼むわ、ワシも中央からの知らない奴に任せたくないのだよ……」
「はっ! 謹んでお受けします!」
後日、私は正式に代行なれども艦隊司令に就任した。
まさに、提督として就任した日だった。
……代行だけれども、嬉しいね。
☆★☆★☆
2週間後。
惑星リーリヤの港湾でエールパ星系艦隊の観艦式を行った。
新たに惑星リーリヤで建造された艦船も揃う。
エールパ星系艦隊旗艦・装甲戦艦ハンニバル
以下、
〇星系航行戦闘艦≪エルゴ機関搭載艦≫
攻撃型軽巡洋艦・オムライス
突撃型重巡洋艦・ジンギスカン
〇通常航行戦闘艦≪核融合炉搭載艦≫
戦艦……2隻
巡洋艦……4隻
駆逐艦……6隻
ミサイル艦……6隻
惑星揚陸艦……2隻
中型輸送艦……4隻
……計27隻。
どんどんぱふぱふ~♪
雲一つない青空の下、整然と海上を航行。
昼間だが花火が上がり、航空隊がアクロバット飛行を行う。
軍楽隊も華々しく演奏を行った。
多数の観衆が詰めかけ、出店もでて大いににぎわった。
お試し乗船コーナーが一番人気だった。
外はお祭りムードであったのだが……。
実は、ハンニバルの艦内はエネルギー増幅装置の取り付け突貫作業中であった。
「忙しいクマ!!」
整備班長以下、機械油まみれで作業中でした。
……整備の方、いつもありがとうです。
☆★☆★☆
【エールパ星系艦隊・要職一覧】
〇司令官代行
・ヴェロヴェマ大佐
〇幕僚
主任参謀・兼副官
・クリームヒルト大尉
砲術参謀
・ポコリーヌ中尉
情報参謀
・マルガレーテ客員中尉
陸戦参謀
・バフォメット大尉
技術参謀
・熊五郎准尉
〇特別顧問
・シャルンホルスト退役中将
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