転生者の子の英雄記

滝崎空雅

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アルミス編

第37話 帝国2

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 アリスに教室に案内されたあと先生達にうちの学校で一番強いメンバーだと説明され、いきなり注目の的になってしまった

説明が終わり自由にしていいと言われた途端アスト達に帝国の生徒達が群がった
どうすればいいのかと考えているとアストの体から黒い靄がかかり周囲に広がった
そして靄が消えると黒い髪をした少女がアストの隣に立っていた

「うるさいなー、せっかく気持ちよく寝ていたのに。それにしても久しぶりだなアスト」
「コクロ。やっと起きたのか」
「ああ、流石に周りがうるさすぎたんでな。ちょっと黙ってもらった」

久しぶり会うコクロと話していると後ろの方からとてつもない殺気を感じ振り向いた
アイカ達の後ろからは黒い瘴気のようなものがあった

「ねえアスト。その女の子、誰?」
「精霊?それとも彼女?」
「なんで喋らないの?」

完全にスイッチが入ってしまっていた
一度この場から逃げようと考えたがテラの鉱壁の円陣によって退路を絶たれていた
アストは動くのが遅かったかと額を叩く

「俺と契約した闇の神獣精霊のコクロだ」
「ずいぶん仲がいいみたいだけど?」
「まさかもう一体もコクロみたいな少女なのかな?」
「そうだけどなんで?」
「聞きたかっただけだからいい」

アイカ達はもとに戻ったらしくいつの間にか壁も消えていた

「教室で精霊術使っちゃ駄目だろ。アイカ達の精霊術は強力なんだからさ」
「うん」
「それであなたがアストの闇の神獣精霊?」
「そうだが?」
「なんか人の姿をした精霊を始めてみたから」

「そういうことか。まあ人型の精霊は私以外に光の神獣精霊のハクナと邪神くらいだからな」
「ハクナ?」
「言ってなかったのか。アストの神獣精霊だよ。光のな」

アイカ達は希少とも言われている光と闇の、それも神獣精霊と契約していることに驚きを通り越してあきれていた

「まあ今更だけどね」
「他の神獣精霊も女の子だってわかってるし、もう諦めているから」

そしてアスト達が部屋に案内されたあとレナとアリスがアストのことについて話していた

「あなた以外に六体の神獣精霊を感じたのだけどどういうこと?」
「それはアストの精霊じゃないの?」
「そう。それにしても私の好みでしたわ」
「何言ってるのよ。アストは私のよ」
「あなたのものではないと思いますよ。それにあの三人の少女達と同じ部屋らしいじゃないですか」

アリスはレナがまったく聞いていないのをみて苦笑した

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