上 下
8 / 42

ゴブリンの集落

しおりを挟む
ユリとともにゴブリンの集落に乗り込んだ僕は、近くにいるゴブリンに片っ端から魔法を打ち込む。

「«闇魔弾ダークバレッド»」

弱いゴブリン達は一掃したが、上位種達はまだピンピンしている。

ホブゴブリン達が僕達を囲むように包囲した。

が、

「させません!«▢▢■▢»」

ユリがすかさず魔法を使いホブゴブリン達を片付けていく。

倒しても倒しても次から次へとゴブリンが押し寄せてくる。

「チッ!キリがない!」

僕は思わず舌打ちをする。



一体どれくらい戦ってたのだろうか。

僕の魔力も尽きてきた。

Cランクの魔物のゴブリンソルジャーを魔法で捻った所でゴブリン達が、急に撤退していった。

デカい体躯のゴブリンが姿を見せる。

その手には大きな大剣が握られており頭には王冠が乗せられている。

「ようやくボスの登場ってことか」

「ポポポ、マスター気をつけて」

大きなゴブリン元い、ゴブリンキングが雄叫びをら上げ突貫してくる。

想像の何倍も速く動いたゴブリンキングは一瞬で肉薄し僕に袈裟斬りを放つ。

僕はギリギリの所でバックステップでその攻撃を避ける。

「あ、危なかった・・・」

冷や汗をかく。

避けたと思ったら今度は横薙の一撃を放ってくる。

またも攻撃をギリギリで回避する。

そこから僕はゴブリンキングの攻撃をひたすら避けていった。

時間にして数分経ったころ。

「ユリ!」

僕は囮、僕がゴブリンキングの気を引いている間にユリが魔法の準備をする作戦である。

準備が出来たのかユリは、僕とゴブリンキングの間に打って出る。

「喰らいなさい!«■■▢▢»!」

僕には聞き取れない言語で何かを唱えたユリから半径四メートルの間の地面が闇に覆われた。

ゴブリン達はその闇に沈んで行った。いや、飲み込まれた。

ゴブリンキングも抵抗していたが、闇には抗えないのか直に沈んで行った。

コロンっと大きな魔石が地面に落ちる。

僕達がゴブリンキングを討伐したなんて未だに実感を持てないけど、僕達はやったのだ。

その場にはおびただしい程の魔石が落ちている。

一息つきながら話す。

「後は残党だけど、これはギルドに報告して他の冒険者に任せようと思う」

僕達は帰路に着く。勿論魔石は全て回収したが。

拾うの大変だったな。

ギルドに到着し、レティさんに大量の魔石を見せたらまたびっくりして腰を抜かしていた。

僕達はゴブリンの集落を制圧した功績でEランクに昇格した。

報酬もたんまりもらいホクホクである。

ゴブリン騒動で色々あったせいでオーク討伐のことが完全に頭から抜けていた。

ふ、不覚。

そうそう、ステータスプレートを改めて確認したら怪異魔法が四レベルになっていたんだよね。

三レベルを越したからまた怪異召喚を使えるようになった。

これは感覚のはなしだが、次は十レベルで怪異召喚ができる、と分かった。

僕達は一旦桜亭に戻り、一週間分の宿泊費を払いそのまま部屋で怪異を召喚することにした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ

Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」 結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。 「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」 とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。 リリーナは結界魔術師2級を所持している。 ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。 ……本当なら……ね。 ※完結まで執筆済み

ちょっとエッチな執事の体調管理

mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。 住んでいるのはそこらへんのマンション。 変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。 「はぁ…疲れた」 連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。 (エレベーターのあるマンションに引っ越したい) そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。 「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」 「はい?どちら様で…?」 「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」 (あぁ…!) 今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。 「え、私当たったの?この私が?」 「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」 尿・便表現あり アダルトな表現あり

性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜

mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!? ※スカトロ表現多数あり ※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります

大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います

騙道みりあ
ファンタジー
 魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。  その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。  仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。  なので、全員殺すことにした。  1話完結ですが、続編も考えています。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

処理中です...