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第3章 アレクを狙って
第820話 少年は福の神?足掛かりがすぐ近くに!?
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アレクとノックスは、少年の後をついて行き家に着いた。家は、年季が入った平屋だが、綺麗に掃除がされている。
「どうぞ入ってください」
少年は、怖くないのか、なんの躊躇もせず、アレクとノックスを招き入れた。
アレクとノックスが、中に入ると布団に両親らしき人物が寝ている。
「アレク坊、外の警戒はしとくから、気にせず始めてくれ」
「はい。治せる病気ならいいんですが......見てみます」
アレクは、両親の前に行き、診断を開始した。
ノックスは、少年に対して、一つ不思議に思うことがあり尋ねる。
「なぁ坊主、俺達のことが怖くないのか?あの時、すぐに手を挙げたこと、躊躇なく家に招き入れたことが疑問でな」
「あなた方は、僕達を殺すことが出来たのにしませんでしたよね。それに、欲しい物があるなら無理矢理拷問して聞き出せばいいのにしなかった.....だから、信じてもいいかなって。それに、もし騙されていても、僕達は死を待つのみでしたから......」
少年は、真剣な顔で話したあと、最後の死を待つのみという言葉の時、乾いたような笑みと悲しみ漂う表情が入り混じった顔で話した。
「よく見てるな。それより、僕達?親だけじゃなく坊主も含まれてるよな?どういうことだ?」
ノックスは、少年の言葉に引っかかりを覚えた。そして、その理由が何なのか尋ねる。
「両親は、あなた方が探している霊根の守護をしていました。ですが、ある日急に任から外され、その数日後には父も母も病を患うようになりました。そして、一族からも病が移るから近寄るなと噂されて、村八分に近い状態になっています......」
少年は、消え入りそうな声で、何があったのかを語ったが最後はノックスが屈んで少年と顔を見合わせて、これ以上語らなくていいと首を横に振った。
「そうか。聞いて悪かったな。だが、安心しろ!アレク坊なら治してくれるだろう。それと、こんな里にいるより俺達のとこに来い!楽しいと思うぞ」
ノックスは、少年を安心させるように頭を撫でた。
「待たせたね。二人は治ったよ。もう少ししたら目を覚ますと思うから、側についていてあげて。俺達は、外で待ってるからさ」
アレクは、振り返って治ったことを伝えると、何故かノックスを連れ出して外に出た。
「アレク坊、なんかあったのか?」
ノックスは、アレクの様子を見て、マンテ爺と同じように治せない呪いか病気にかかっていたのではないかと思ってしまう。
「あの二人は、毒に侵されていました。ですが、即死級の毒ではなく、大量に飲ませないと致死量にならない毒でした。何故そうしたのか、見当が付きませんがね」
「毒か......さっき坊主から聞いたんだが、アレク坊が探してる素材の守護をしていたらしいが、急に任を解かれたらしい。もしかすると、見ちゃいけないものを見たのかもな。まぁ、それだと即死させない理由がわからんがな」
アレクもノックスも、当事者でないことと、忍者の里については、初めてくる場所なので情報もなく、一切見当がつかないでいた。
「あ、あの!父と母が、お二人にお礼が言いたいと言っています。それから......本当に父と母をお救い頂きありがとうございます!」
アレクとノックスが話していると、家の戸が開いて、少年が頭を下げてお礼を言った。
「よかったな。坊主!」
ノックスは、少年の頭をガシガシと強めに撫でると、少年は満面の笑みを浮かべた。
そして、アレクとノックスは、家に入る。すると、少年の両親は起き上がっており、土下座をして出迎えをしていた。
「こ、この度は、私達を助けて頂き感謝致します!佐之助から、霊根を探してやってきたことはお聞きしました。そこへは、私達が案内させて頂きます」
少年は、佐之助というらしい。そして、両親が治ったばかりにも関わらず、再会をそこそこにアレク達が来た目的と現在戦争中であることを伝えていた。
「話が早くて助かります。礼には及びません。そこにいる佐之助くんと約束したまでですから。えっと、ご両親は病み上がりですので、まだ寝ていた方が......」
「そうであっても感謝致します。それと、私達のことなら気にしないでください。それに、この子は案内が出来ても入り口の鍵を開けることができません。私と夫であれば、開けることが出来ます」
母親は、疲れた表情をしているが、立ち上がって忍者の服に着替えようとしていた。
「わかりました。では、二人ともこれを飲んでください。俺達は、身支度が終わるまで外で待ってます」
「はい!すぐに、着替えてきます。あなた、お二人に失望されないように頑張るわよ」
アレクは、二人分の栄養ドリンクを渡して、ノックスと外に出た。家の中からは、家族三人の仲睦まじい声が聞こえるのであった。
「どうぞ入ってください」
少年は、怖くないのか、なんの躊躇もせず、アレクとノックスを招き入れた。
アレクとノックスが、中に入ると布団に両親らしき人物が寝ている。
「アレク坊、外の警戒はしとくから、気にせず始めてくれ」
「はい。治せる病気ならいいんですが......見てみます」
アレクは、両親の前に行き、診断を開始した。
ノックスは、少年に対して、一つ不思議に思うことがあり尋ねる。
「なぁ坊主、俺達のことが怖くないのか?あの時、すぐに手を挙げたこと、躊躇なく家に招き入れたことが疑問でな」
「あなた方は、僕達を殺すことが出来たのにしませんでしたよね。それに、欲しい物があるなら無理矢理拷問して聞き出せばいいのにしなかった.....だから、信じてもいいかなって。それに、もし騙されていても、僕達は死を待つのみでしたから......」
少年は、真剣な顔で話したあと、最後の死を待つのみという言葉の時、乾いたような笑みと悲しみ漂う表情が入り混じった顔で話した。
「よく見てるな。それより、僕達?親だけじゃなく坊主も含まれてるよな?どういうことだ?」
ノックスは、少年の言葉に引っかかりを覚えた。そして、その理由が何なのか尋ねる。
「両親は、あなた方が探している霊根の守護をしていました。ですが、ある日急に任から外され、その数日後には父も母も病を患うようになりました。そして、一族からも病が移るから近寄るなと噂されて、村八分に近い状態になっています......」
少年は、消え入りそうな声で、何があったのかを語ったが最後はノックスが屈んで少年と顔を見合わせて、これ以上語らなくていいと首を横に振った。
「そうか。聞いて悪かったな。だが、安心しろ!アレク坊なら治してくれるだろう。それと、こんな里にいるより俺達のとこに来い!楽しいと思うぞ」
ノックスは、少年を安心させるように頭を撫でた。
「待たせたね。二人は治ったよ。もう少ししたら目を覚ますと思うから、側についていてあげて。俺達は、外で待ってるからさ」
アレクは、振り返って治ったことを伝えると、何故かノックスを連れ出して外に出た。
「アレク坊、なんかあったのか?」
ノックスは、アレクの様子を見て、マンテ爺と同じように治せない呪いか病気にかかっていたのではないかと思ってしまう。
「あの二人は、毒に侵されていました。ですが、即死級の毒ではなく、大量に飲ませないと致死量にならない毒でした。何故そうしたのか、見当が付きませんがね」
「毒か......さっき坊主から聞いたんだが、アレク坊が探してる素材の守護をしていたらしいが、急に任を解かれたらしい。もしかすると、見ちゃいけないものを見たのかもな。まぁ、それだと即死させない理由がわからんがな」
アレクもノックスも、当事者でないことと、忍者の里については、初めてくる場所なので情報もなく、一切見当がつかないでいた。
「あ、あの!父と母が、お二人にお礼が言いたいと言っています。それから......本当に父と母をお救い頂きありがとうございます!」
アレクとノックスが話していると、家の戸が開いて、少年が頭を下げてお礼を言った。
「よかったな。坊主!」
ノックスは、少年の頭をガシガシと強めに撫でると、少年は満面の笑みを浮かべた。
そして、アレクとノックスは、家に入る。すると、少年の両親は起き上がっており、土下座をして出迎えをしていた。
「こ、この度は、私達を助けて頂き感謝致します!佐之助から、霊根を探してやってきたことはお聞きしました。そこへは、私達が案内させて頂きます」
少年は、佐之助というらしい。そして、両親が治ったばかりにも関わらず、再会をそこそこにアレク達が来た目的と現在戦争中であることを伝えていた。
「話が早くて助かります。礼には及びません。そこにいる佐之助くんと約束したまでですから。えっと、ご両親は病み上がりですので、まだ寝ていた方が......」
「そうであっても感謝致します。それと、私達のことなら気にしないでください。それに、この子は案内が出来ても入り口の鍵を開けることができません。私と夫であれば、開けることが出来ます」
母親は、疲れた表情をしているが、立ち上がって忍者の服に着替えようとしていた。
「わかりました。では、二人ともこれを飲んでください。俺達は、身支度が終わるまで外で待ってます」
「はい!すぐに、着替えてきます。あなた、お二人に失望されないように頑張るわよ」
アレクは、二人分の栄養ドリンクを渡して、ノックスと外に出た。家の中からは、家族三人の仲睦まじい声が聞こえるのであった。
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