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第3章 アレクを狙って

第722話 最強タッグとの激突!パスク......まさかの

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ヴァンドームが、レオの覚醒を手伝おうとしている頃、パスク達は無差別に殺し回っているルシファーの仲間達を止めに向かっていた。

「これは......」

パスクは、王都の面影すらない真っ黒な火の海と瓦礫が散乱している光景を見て言葉を失う。
そこに、挨拶代わりの一発だと言わんばかりに、禍々しいオーラを放った真っ黒な球体状の物が、迫って来る。

「パスク、ぼぉーとすんじゃねぇ!死ぬぞ」

その攻撃が、パスクやマンテ爺に当たり前に、デストロイがハルバードで一閃した。

「申し訳ございません。集中力を欠いていました。全力で行く必要性がありそうですね」

パスクは、魔装甲で全身を覆い、魔眼を使って能力を向上させて、更には神力を解放し、アレク特製の向上薬を服用してパワーアップする。そして、おやっさん特製の剣に炎と神力を混ぜた力を付与をする。

「フン!こりゃいい。破壊神に感謝しねぇとな」

ハルバードに纏わりついた黒いもやを、デストロイは神力で振り払い破壊した。そして、向上薬を飲んで神力を体全体から溢れ出させる。

「パスク、ワシに乗るんじゃ。二人で攻撃するぞい」

マンテ爺は、元の姿のままパスクに背に乗るように言う。
そして、向上薬は元の姿に戻る前に飲んでおり、準備万端である。更に、みんなと同じように神力で体を覆う。

「待ってらんねぇ。お前らは、そこで大人しく見てな」

デストロイは、二人を置いて、先に戦いに行く。パスクもマンテも、デストロイが足並みを揃えて戦えないのはわかっていたので、文句など言わずに、先に行かせる。

「マンテ爺、どうします?予想はしていましたが、行ってしまいましたね」

「そうじゃな......隙が生まれた瞬間、ワシらも行くぞい。今行っても巻き添えを食らうだけじゃ」

デストロイは、上空で大立ち回りを繰り広げているので、今加勢しても逆に邪魔になると判断して、入れる隙を見つけて一気に畳みかける作戦にした。





先に飛び出して行ったデストロイは、NO.3と爺と暗黒騎士が融合体した二人がいるにも関わらず、お構いなしに突撃する。
すると、NO.3と暗黒騎士が同時に、さっき放っていた球体の攻撃をデストロイに向けて何発も放つ。

「それの攻撃は飽き飽きした。消えてなくなっちまえ」

ハルバードを大きく一振りしただけで、無数の攻撃を一撃で消滅させる。そのまま、ハルバードを爺と暗黒騎士の融合体にブーメランのように投げつける。
そして、デストロイ自体は、NO.3に体ごと突撃をして吹き飛ばす。

「よぇ~な。次は、お前だ!チッ」

爺と暗黒騎士の融合体に、狙いを定めたデストロイだったが、スケルトンの巨大な手が襲いかかってきて舌打ちをしながら躱す。

「ワシと暗黒騎士の傑作じゃわい。ラヴァーナとかいう魔王に感謝じゃな。こんな置き土産を残してくれたんじゃからのぅ」

爺とラヴァーナが戦った際に、門の中に引きずり込んで幽閉するラヴァーナのスキルを破壊した爺さんは、暗黒騎士のネクロマンサーの力を使うことで、門の外でも活動できる化け物を復活させた。

「おもしれぇ~全員まとめてブチ殺し、クソぐぁぁぁ」

「久しぶりの高揚感だったのに、もう終わりか......やっぱり大剣使いじゃないと、あの高揚感は得られないのかな......」

デストロイは、融合体と対峙しようとした瞬間、気配すら感じ取ることの出来なかったNO.3に吹き飛ばされる。
NO.3が、何故このような攻撃が出来たかというと、吸血鬼のラキュースを懲らしめた時と同じように、真っ黒な髪に目が赤く変わり、体から黒い稲妻のような物を放出している状態へと変わったからだ。
そして、デストロイに一瞬で近付いて、蹴り飛ばしたのである。

「痛ぇな。だが、悪かねぇ!パスク、マンテ爺、あの騎士はお前らに譲るから好きにしろ!俺は、こいつと遊ぶからよ」

デストロイは、「ぐぉぉぉ」と雄叫びを上げると、天高く光の柱が雲を突き抜け神が降臨したような情景が広がる。

「俺も破壊神も、この姿は嫌いだがよ。普通じゃ、お前に勝てそうにねぇからな」

「くっくっくっアハハハハ、最高だよ!大剣使いの他に、僕をここまで興奮させる人間がいるなんてね。精々楽しませてよ」

デストロイとNO.3は、一瞬ニヤリとした直後に、二人共ありえないスピードで激突するのだった。





「あれは、ちと面倒くさいのぅ。ワシが、デカブツの相手をするわい。じゃから、あの騎士を頼めるかのぅ」

「わかりました。初めから全開で行きます」

パスクは、マンテ爺の背中から下りると、デストロイと同じように、全身がキラキラと光る粒子を帯びた姿に変身する。
マンテ爺も、それに続いて同じような姿となり、対峙する敵に向かっていく。

「ワシの相手は、若造じゃな。暗黒騎士よ、力を借りぞい」

融合体が、そう言うとアンデッドの龍や吸血鬼などを自分を守らせるように出す。

「私も、なめられたものですね。力を制御していた時とは違いますよ」

パスクは、ドラゴンブレスを剣で真っ二つにしながら、そのまま素早い動きでアンデッドドラゴンの首を刎ねる。そして、間髪入れずに吸血鬼などのアンデッドも斬り刻んでいき、あっという間に融合体まで近付く。
そして、そのまま首を刎ね飛ばした。

「くっくっくっ、これは、予想外じゃな。暗黒騎士と融合しておらんかったら、危なかったわい。そろそろ、ワシも本気を見せるかのぅ」

切り落とされた首は、空中から地面に落ちるが、全く気にしていないようで、NO.3と同じように、融合体も体の周りに黒い稲妻のようなものを纏う。
パスクは、すぐさま危険だと感じ、先程よりも集中して真剣な顔になるが、気付いた時には融合体の腕がパスクの腹を貫いているのだった。
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