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第3章 アレクを狙って
第670話 王の威厳と王の器!
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廊下へ出てナハスと合流すると、王はナハスの翼を見て驚いた顔をする。
どうやら、ナハスの正体を知っているようだったのだ。
「まさか、この目でまた天使族に会えるとは......それに、2000年生きてきたが、人族と天使族が、共にいるとはな」
エルフの王は、アレクが知る中で、一番長生きしている人物のようで、色々な歴史を歩んできていそうである。
「ほぉ、天使族を知っているのか。それから、私はアレク様によって召喚された天使だ。初めは、人間などとは相容れないと思っていたが、人間も捨てたものではない。今は、尊敬もしている」
ナハスの中で、アレクと関わるようになり、アレクの周りの人間を見ていると、努力を惜しまず自分よりも強くなる人間や武力がなくとも博識であり天使族にも劣らない頭脳を持った人間がいることを知って見方が変わっていったのだ。
「天使族を召喚......少年はいったい......だが、今は同胞がどうなったのかが気がかりである。すまんが、外に向かうとしよう」
王は、アレクが普通の人間ではないことをポーションの効果を見てわかっていたつもりだったが、ナハスの話を聞いて底が見えないと感じた。
そして、アレクのことやナハスのことを気になりはしたが、エルフのことが心配で早く皆の下へ駆けつけようとする。
「そうですね。早く行きましょう」
アレクは、また毒魔虫が襲ってくる可能性があるので、先陣を切って城の外へと案内する。
そして、城の外に出ると、街の方から来た多くのエルフと鉢合わせしたのだ。
「あれ?三人?なんで?」
街の外で攻撃してきたエルフの部隊数を考えると、やってきた人数が合わないのである。
「そこの人間!我らの王を解放しろ!今、俺達の仲間が、街にいた人間共を捕らえているだろう。大人しく降伏しろ」
三人のエルフは、解放するように命令をするが、王の横には守護者であるライザーがおり、王もライザーも拘束されていない状態を見れば、アレクが人質を取っていないのは一目瞭然にも関わらず、このエルフ達は焦っているのか頭が悪のか、状況をまるで把握できていないのだ。
「はぁ、なんでエルフは、こうも傲慢というか常識がないのだろうか。王様とライザーさん、ここに来てから助けたエルフの方が全員あの調子なのですが、一言言ってもらうことはできませんか?」
アレクは、もう説明するのも面倒くさくなっており、理解ある王とライザーに任せることにした。
「貴様ァァァァ、気安く......ヒェェェ~」
王とライザーにお願いする様子を見たエルフが、アレクに激昂した瞬間、ライザーが槍をエルフの顔ギリギリを掠めるように投げた。
そして、槍が顔を掠めたエルフは、いきなりのことで驚いてしまい、へなへなと地面に座り込み、他の二人も怯えたように震え始めるのだ。
「貴様だと!この方々は、私と王を救ってくれた救世主様だぞ!お前達は、なんてことをしてくれたんだ。今すぐ跪き謝罪しろ!」
ライザーは、大声で三人のエルフを叱りつけると、エルフ達はすぐさまアレクに向かって土下座をする。
「余は、人族がしてきた過去のことをお前達に教えたのは確かである。しかし、こうも言ったはず。もし、憎き種族であろうと助けてもらったならば、恩を示せと!いったい何を聞いていた」
エルフ達の教えに何があったか定かではないが、悪い部分の教えだけが目立ち、そこにしか目がいかなくなっていたのではないかとアレクは推測した。
「そ、それは......」
エルフ三人は、それ以上言葉が出てこず、下を向いてしまう。
「アレク様、申し訳ございません。襲い掛かってきたエルフ達は、数が多く殺すわけにもいかなかったので、手間取ってしまいました。おっと、今気付きましたが、どうやらこちらは穏便に終わったようですね」
パスクは、ヤン達のところからやってきたエルフの部隊を捕らえたあと、アレクへ状況を知らせにやってきた。そして、パスクはここの様子を見て、すぐさま現状を把握したようだ。
「お疲れ様。色々ありがとうね。こっちは、王様を救い出したから、あとは湖と話し合いをして終わりかなって感じだよ」
アレクは、やっと終わったとパスクに笑顔を向ける。
「同胞に代わり謝罪する。申し訳なかった。そして、殺さず生かしてくれたこと、誠に感謝する!」
王は、同胞の身勝手さを先程目の当たりにして、パスクにも同様の迷惑をかけたのだと理解して、エルフ達に代わって頭を下げて謝罪したのだ。
「終わったことですから気にしてませんよ。それよりも、まだ元凶である湖を元に戻していませんから、エルフ達に現状を理解してもらおうと思います。そこで、王様に協力を......」
アレクは、分からず屋のエルフ達に何があったのか知ってもらうために、王にお願いをした。すると、王も乗り気であり、すぐに了承を得ることができたのだった。
どうやら、ナハスの正体を知っているようだったのだ。
「まさか、この目でまた天使族に会えるとは......それに、2000年生きてきたが、人族と天使族が、共にいるとはな」
エルフの王は、アレクが知る中で、一番長生きしている人物のようで、色々な歴史を歩んできていそうである。
「ほぉ、天使族を知っているのか。それから、私はアレク様によって召喚された天使だ。初めは、人間などとは相容れないと思っていたが、人間も捨てたものではない。今は、尊敬もしている」
ナハスの中で、アレクと関わるようになり、アレクの周りの人間を見ていると、努力を惜しまず自分よりも強くなる人間や武力がなくとも博識であり天使族にも劣らない頭脳を持った人間がいることを知って見方が変わっていったのだ。
「天使族を召喚......少年はいったい......だが、今は同胞がどうなったのかが気がかりである。すまんが、外に向かうとしよう」
王は、アレクが普通の人間ではないことをポーションの効果を見てわかっていたつもりだったが、ナハスの話を聞いて底が見えないと感じた。
そして、アレクのことやナハスのことを気になりはしたが、エルフのことが心配で早く皆の下へ駆けつけようとする。
「そうですね。早く行きましょう」
アレクは、また毒魔虫が襲ってくる可能性があるので、先陣を切って城の外へと案内する。
そして、城の外に出ると、街の方から来た多くのエルフと鉢合わせしたのだ。
「あれ?三人?なんで?」
街の外で攻撃してきたエルフの部隊数を考えると、やってきた人数が合わないのである。
「そこの人間!我らの王を解放しろ!今、俺達の仲間が、街にいた人間共を捕らえているだろう。大人しく降伏しろ」
三人のエルフは、解放するように命令をするが、王の横には守護者であるライザーがおり、王もライザーも拘束されていない状態を見れば、アレクが人質を取っていないのは一目瞭然にも関わらず、このエルフ達は焦っているのか頭が悪のか、状況をまるで把握できていないのだ。
「はぁ、なんでエルフは、こうも傲慢というか常識がないのだろうか。王様とライザーさん、ここに来てから助けたエルフの方が全員あの調子なのですが、一言言ってもらうことはできませんか?」
アレクは、もう説明するのも面倒くさくなっており、理解ある王とライザーに任せることにした。
「貴様ァァァァ、気安く......ヒェェェ~」
王とライザーにお願いする様子を見たエルフが、アレクに激昂した瞬間、ライザーが槍をエルフの顔ギリギリを掠めるように投げた。
そして、槍が顔を掠めたエルフは、いきなりのことで驚いてしまい、へなへなと地面に座り込み、他の二人も怯えたように震え始めるのだ。
「貴様だと!この方々は、私と王を救ってくれた救世主様だぞ!お前達は、なんてことをしてくれたんだ。今すぐ跪き謝罪しろ!」
ライザーは、大声で三人のエルフを叱りつけると、エルフ達はすぐさまアレクに向かって土下座をする。
「余は、人族がしてきた過去のことをお前達に教えたのは確かである。しかし、こうも言ったはず。もし、憎き種族であろうと助けてもらったならば、恩を示せと!いったい何を聞いていた」
エルフ達の教えに何があったか定かではないが、悪い部分の教えだけが目立ち、そこにしか目がいかなくなっていたのではないかとアレクは推測した。
「そ、それは......」
エルフ三人は、それ以上言葉が出てこず、下を向いてしまう。
「アレク様、申し訳ございません。襲い掛かってきたエルフ達は、数が多く殺すわけにもいかなかったので、手間取ってしまいました。おっと、今気付きましたが、どうやらこちらは穏便に終わったようですね」
パスクは、ヤン達のところからやってきたエルフの部隊を捕らえたあと、アレクへ状況を知らせにやってきた。そして、パスクはここの様子を見て、すぐさま現状を把握したようだ。
「お疲れ様。色々ありがとうね。こっちは、王様を救い出したから、あとは湖と話し合いをして終わりかなって感じだよ」
アレクは、やっと終わったとパスクに笑顔を向ける。
「同胞に代わり謝罪する。申し訳なかった。そして、殺さず生かしてくれたこと、誠に感謝する!」
王は、同胞の身勝手さを先程目の当たりにして、パスクにも同様の迷惑をかけたのだと理解して、エルフ達に代わって頭を下げて謝罪したのだ。
「終わったことですから気にしてませんよ。それよりも、まだ元凶である湖を元に戻していませんから、エルフ達に現状を理解してもらおうと思います。そこで、王様に協力を......」
アレクは、分からず屋のエルフ達に何があったのか知ってもらうために、王にお願いをした。すると、王も乗り気であり、すぐに了承を得ることができたのだった。
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