チート薬学で成り上がり！ 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました！

第3章 アレクを狙って

第644話 ジアが来た理由！驚きの連続！

「ジアさん、肝心のここに急いで来た理由を聞かせてください」

オレールは、神様話から落ち着いたジアに対して、本題を聞こうとする。

「うん。精霊さんを通じてエルフの国から連絡がきた。助けてって......それから沢山の精霊さんが、助けて助けてって言ってきたの。今は、もう来なくなっちゃった。だから、助けてほしい」

「エルフの国が大変なことはわかりました。しかし、何故ジアさんだけに沢山の連絡を寄越したのでしょう？他にはいらっしゃらないのですか？」

大量の精霊が騒いでいるので異常な事態になっているのは明確なのだが、ジアに対して大量に送ってきているのか理解できないのだ。

「わからない。エルフの国から出ていったエルフはジア入れて3人。連絡がいったかいってないかわからない......でも、出て行ったジアに連絡がくるのは異常事態」

ジアに来た連絡が、助けてだけだったので詳しい詳細が一切わからないのだが、エルフの国から出ていったジアに連絡をしてくるほど切羽詰まった状況なのだと判断したのだ。

「そうなると、不透明な部分が多いですね。罠の可能性も残されていると考えるべきでしょう。今日中には、アレクくんが帰ってくるので、どうするか確認しましょう。それまで待ってもらえますか？」

ノックスが聞いていたなら、おもしろいと判断して現戦力で向かっていたと思うが、オレールは領主であるアレクの意向を聞いてからの方がいいと判断する。

「アレクがいるの？でも、なんでアレクに確認？」

あのゴブリンの事件の時に、驚かされた少年の名前が出てきたが、何故確認を取る必要があるのかと疑問に感じる。

「アレクくんは、ここの領主でもありますし、辺境伯でもありますからね。許可が必要なのです」

「え！？領主で辺境伯！？まだ10代の少年なのに！？」

ジアは、この街のことにも驚いたが、それ以上に会わなかった5年の間でアレクが辺境伯まで上り詰めていることに驚きを隠せずにいるのだ。

「はい。紛れもなく辺境伯であり領主ですよ。実績があれば年齢など関係ないということです。戦闘面でも私以上に強いですからね」

「はぁぁぁぁ！？オレールよりも強いの？もしかしてだけど、アレクも神様に修行とか言わないよね？」

オレール以上に強いなら神様が関係している可能性が高いと感じたジアは、修行に結びつけた。

「もちろん神様と修行もしていますし、なんなら半神様でもありますよ。創造神様が、お認めになられてました」

「は、は、半神さまぁぁぁ！？それに、精霊神様の上の存在である創造神様が！？もう頭がついていかない」

半神である事実や創造神などが関わっている事実を告げられたジアは、生まれてから一番の衝撃を受けてしまっている。

「そうですね。私も初めて聞いた時は驚きました。そのほかにも神様に修行を受けた者は多数います。どうしますか？アレクくんの帰りを待ちますか？」

オレールは、再度ジアに確認をする。もし待てないのなら、この話はなかったことにしようと考えているのだ。

「アハハ......他にも......頭がおかしくなりそう。うん。待つ！だって、神様に認められた人以上に信じられる人いないから」

ジアは、混乱しながらも、エルフの国を救えるのはこの人達しかいないと思い、すべてを託すことにした。

「そういうことでしたら、アレクくんの帰りを待ちましょう。一応早く戻れるか、連絡を致しますね。では、客間まで案内しますね」

「うん！お願いしま～す」

ジアに旅の疲れを癒して貰おうと、お風呂付きの客間に案内するのだった。