497 / 806
第3章 アレクを狙って
第609話 聖女の驚きとノンデリ薬学神!
しおりを挟む
アレクは、聖女に聖王国へ着いてからの出来事や住民がどうなってしまったのかを話していた。ちなみに、住民に関してはアレクと薬学神が転移で隠れ家にしている場所に匿っている。
「アレク様、国民を助けて頂き、本当にありがとうございました!全員、安らかに眠ることができたと思います」
聖女は、目覚めてからこれまで、10代そこそこの少女とは思えないほどしっかりした受け答えをしている。それから、心から国民が安らかに眠ることが望んでいる返答を返すのだ。
「全員を救いたかったのですが、叶わなかったのが、心残りです!ごめんなさい......」
アレクは、全ての住人を救うつもりできていた。しかし、大勢の住民を見殺しにしてしまった事実に変わりはないので、申し訳ない気持ちになるのだ。
「いえ!この状況を見れば、どれだけアレク様が尽力して頂いたかわかります!ですので、謝らないでください!」
聖女は、ニコッと笑いながらアレクを安心させるような顔で見る。
「聖女様は、優しいですね......」
アレクは、聖女の笑顔を見て、ここへ来てからの行動には、少しくらいは意味のあるものだったのかと感じるのだ。
「そんなこと、」
「戻ったぞ!全て終わったからじきに瘴気と呪いは晴れるだろう!おっ!聖女も目が覚めたか」
聖女が、話そうとした時に、聖王国の門から薬学神が現れて全て終わったことを告げる。
そして、現れた薬学神を見て聖女は、アレクを見た時と同じような顔で、ジッと見つめるのである。
「お疲れ様です!無事に終わったようでよかったです!聖女様は、神力以外は問題ないと思います」
「そのようだな!さっきから、ジッと私の顔を見てるが、私の顔に何かついているのか?」
薬学神は、聖女から見られていることが気に食わなかったようで、聖女に顔をグッと近付けて問いかける。
「あ、あのごめんなさい!アレク様と同じで二つの魔力が見えたもので......」
薬学神も、アレクと同じで魔力を偽装しているので二つの魔力が見えたようだ。
「ほぅ、普通は見えないのだがな!魔眼か!それと、私は薬学の神だ!そっちにいるアレクは、半神だ!少々理由があって、本来の魔力を隠している」
薬学神は、あっさりと神であることを告白した。それを聞いた聖女は、目を見開いて驚き、すぐさま土下座をするのだ。
「あぁぁぁぁ、も、申し訳ございません!神様だとは知らなかったとはいえ、なんてご無礼なことを......本当に申し訳ございません」
先程までの聖女からは、想像もつかないようなリアクションと声を出して慌てる。
聖女のあまりの焦りとリアクションに、薬学神は思わず大笑いしてしまうのだ。
「フッハハハハ、そう畏まるな!私も取って食おうとして言ったわけではない!何故か気になるだろうから言っただけだ!それから、聖女が信仰していた神は偽物だからな」
アレクは、あんなに近付いて詰め寄った形になれば誰だって怖いに決まっていると思うのと同時に、あっさり凄いことを暴露する薬学神に驚いてしまう。
「え、え!?偽物?」
聖女は、何百年も信仰していた神様が、偽物だと知って驚きを通り越して目が点になって固まってしまう。
「そうだ!偽物だな!って、驚き過ぎて気絶したか!アレク、帰るから運んでやれ」
「あ!はい!わかりました!薬学神様、急にあんなことを言われたら気絶してしまいますよ!もっと、相手の気持ちを考えてあげて下さい」
神様は、人間のように思いやる心がかけている部分があるので、相手の気持ちと言われても、何を言っているんだとなるのだ。
「人間とは、本当に弱い生き物だな!面倒くさい!さっさと行くぞ」
薬学神は、面倒くさそうに頭を掻いて転移するのだった。
「アレク様、国民を助けて頂き、本当にありがとうございました!全員、安らかに眠ることができたと思います」
聖女は、目覚めてからこれまで、10代そこそこの少女とは思えないほどしっかりした受け答えをしている。それから、心から国民が安らかに眠ることが望んでいる返答を返すのだ。
「全員を救いたかったのですが、叶わなかったのが、心残りです!ごめんなさい......」
アレクは、全ての住人を救うつもりできていた。しかし、大勢の住民を見殺しにしてしまった事実に変わりはないので、申し訳ない気持ちになるのだ。
「いえ!この状況を見れば、どれだけアレク様が尽力して頂いたかわかります!ですので、謝らないでください!」
聖女は、ニコッと笑いながらアレクを安心させるような顔で見る。
「聖女様は、優しいですね......」
アレクは、聖女の笑顔を見て、ここへ来てからの行動には、少しくらいは意味のあるものだったのかと感じるのだ。
「そんなこと、」
「戻ったぞ!全て終わったからじきに瘴気と呪いは晴れるだろう!おっ!聖女も目が覚めたか」
聖女が、話そうとした時に、聖王国の門から薬学神が現れて全て終わったことを告げる。
そして、現れた薬学神を見て聖女は、アレクを見た時と同じような顔で、ジッと見つめるのである。
「お疲れ様です!無事に終わったようでよかったです!聖女様は、神力以外は問題ないと思います」
「そのようだな!さっきから、ジッと私の顔を見てるが、私の顔に何かついているのか?」
薬学神は、聖女から見られていることが気に食わなかったようで、聖女に顔をグッと近付けて問いかける。
「あ、あのごめんなさい!アレク様と同じで二つの魔力が見えたもので......」
薬学神も、アレクと同じで魔力を偽装しているので二つの魔力が見えたようだ。
「ほぅ、普通は見えないのだがな!魔眼か!それと、私は薬学の神だ!そっちにいるアレクは、半神だ!少々理由があって、本来の魔力を隠している」
薬学神は、あっさりと神であることを告白した。それを聞いた聖女は、目を見開いて驚き、すぐさま土下座をするのだ。
「あぁぁぁぁ、も、申し訳ございません!神様だとは知らなかったとはいえ、なんてご無礼なことを......本当に申し訳ございません」
先程までの聖女からは、想像もつかないようなリアクションと声を出して慌てる。
聖女のあまりの焦りとリアクションに、薬学神は思わず大笑いしてしまうのだ。
「フッハハハハ、そう畏まるな!私も取って食おうとして言ったわけではない!何故か気になるだろうから言っただけだ!それから、聖女が信仰していた神は偽物だからな」
アレクは、あんなに近付いて詰め寄った形になれば誰だって怖いに決まっていると思うのと同時に、あっさり凄いことを暴露する薬学神に驚いてしまう。
「え、え!?偽物?」
聖女は、何百年も信仰していた神様が、偽物だと知って驚きを通り越して目が点になって固まってしまう。
「そうだ!偽物だな!って、驚き過ぎて気絶したか!アレク、帰るから運んでやれ」
「あ!はい!わかりました!薬学神様、急にあんなことを言われたら気絶してしまいますよ!もっと、相手の気持ちを考えてあげて下さい」
神様は、人間のように思いやる心がかけている部分があるので、相手の気持ちと言われても、何を言っているんだとなるのだ。
「人間とは、本当に弱い生き物だな!面倒くさい!さっさと行くぞ」
薬学神は、面倒くさそうに頭を掻いて転移するのだった。
127
お気に入りに追加
6,169
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。