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第3章 アレクを狙って
【★サイン本プレゼント企画】第594話 カルロの本当の狙い!?アサシンの推理!
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「俺に、尋問をさせろ!全部吐かせてやるぞ」
ノックスとデストロイとオレールは、魔物の街にある牢屋の前に集まって、誰が尋問をするか決めていた。
やはり、一番に名乗りを上げたのはデストロイであり、将軍時代にしていた尋問を思い出してワクワクしている。
「お前がやったら聞き出す前に死ぬだろ!俺がやる!オレールは、王城にいた貴族の尋問を頼めないか?」
事件に関与している重要な人物を殺されてたまるかと、ノックスはすぐに止めに入る。
デストロイは、「はぁぁ!?喧嘩売ってやがんのか!」とノックスを睨み付けながら、今にも殴りそうな仕草をするが、ノックスは華麗にスルーするのだ。
「では、私がデストロイを連れて行ってもいいですか?」
オレールが、ここでまさかの一言を放つ。デストロイは、やっと俺の重要性に気付いたかと満足そうな表情を浮かべる。
「おいおい!本気か?馬鹿な貴族を前にした瞬間で、こいつなら殺してしまうぞ」
ノックスは、本気で言っているのか?と正気を疑う視線をオレールに向ける。
「デストロイでなければ出来ない仕事ですから、私に任せてください!デストロイも、やる気はありますよね?」
オレールは、含み笑いを浮かべて何か考えがあるかのように語り始める。
「フッハハハハ、俺に任せとけ!どんなやつも、あっさり片付けてやる」
「片付けてやるとほざいてるが、本当に大丈夫なのか?」
テンションが、最高潮に達したデストロイは、思わず本心を口にしてしまう。
ノックスは、ヤレヤレと頭に手をやって、本当に大丈夫かと思うのだ。
「まぁ、任せてください!彼にしかできないことですから!デストロイ、いつまで笑っているのですか!行きますよ」
「おう!やっぱりオレールは、わかってるぜ!ノックスなんかより、仲良くできそうだ」
オレールは、ノックスの肩に手を置いて、ノックス以外には聞こえない声で話す。すると、ノックスは「そういうことか」と言って納得するのだ。
「オレールは、完全にデストロイの扱いを熟知してるな!ん?アサシンか!どうした?」
ノックスは、含み笑いを浮かべたあと、尋問を始めようとしたのだが、アサシンの気配を感じて声をかける。
「カルロを完全に逃がした!一切足取りが掴めないのを見ると、相当な手練れがついてるはずだ!あとな、元暗殺者の勘だが、こいつは面倒なやつだぞ」
アサシンは、カルロがいた部屋に突入をしたが、もぬけの殻となっていた。そして、部屋は綺麗に片付けられており、一切の痕跡が残っていなかったのである。
「この状況で、足取りを追う人員は割けないから、王国と友好のある国に、指名手配をかけてもらうか!それより、勘とはどういうことだ?」
ノックスは、カルロを逃したことよりも、アサシンの勘が何なのか気になる。
「王城で助けた数人からカルロがどういう人物だったか?普段何をしていたか?関わってた人物などを聞いたんだが、なんて答えたと思う?」
「そうだな?ルイスと同じでわがままなやつとかか?」
ノックスは、連れて来られてギャーギャー叫ぶルイスを見て、子供がそのまま大人になった所謂、子どおじだなという印象を受けたので、その兄弟なら近しいものがあるのではと感じた。
「全てにおいて平均的なやつだったらしい!そして、決まった時間にしか部屋から出ないとも言っていた!その割に交友関係は広いときた!引っ掛かるだろ?全ての証言が、線で結ぼうにも結べず、矛盾しているんだ」
証言からして、わざと新たな人格を作り出して演じていたようにしか思えない人物像なのだ。
「確かに......でも、それなら前々から計画していたくらいにしかならなくないか?何故、面倒に繋がるんだ?」
ノックスは、話を聞いた限りでは、かく乱させる程度のことだろうと考える。
「もし、物心ついた時からの計画ならどうする?こういうやつは、愉快犯に近い行動をすんだよ!所謂、サイコパスってやつだ!そんなやつが、今野放しになってる!面倒だろ?」
「今回のことも遊びの一環だったのか?なら、カルロが本当の首謀者!?」
アサシンが何を懸念していたのかを、最後の言葉で理解する。
「あぁ、本当は頭のいいやつだろうな!それに、今回の計画もわざと完璧にしていないのかもな!他の目的が何かあったとしたら......」
「おい!アサシンも手伝え!今すぐに、こいつらを尋問するぞ」
アサシンなりの結論なので、合っているかはわからないが、ノックスの頭の中で、全てが繋がり焦りを見せる。ノックス自身も、王城を狙うなら、こんなお粗末な計画は馬鹿過ぎると思っていた。
しかし、ルイスという馬鹿を見たことで、こいつなら仕方ないなと、どこかでその考えに辿り着けなかったのだ。
「まぁ、もし頭のいいやつなら証拠は残さねぇだろうが、尋問するか」
アサシンは、狡猾なやつなら2手も3手も読んでおり、馬鹿な貴族や家族に、本当のことは話していないだろうと思うのだった。
---------------
2巻発売記念として、サイン本をプレゼントしたいと思います。
詳細は、X(Twitter)に載せておりますので、よかったら応募してください!
いつも応援ありがとうございます!
ノックスとデストロイとオレールは、魔物の街にある牢屋の前に集まって、誰が尋問をするか決めていた。
やはり、一番に名乗りを上げたのはデストロイであり、将軍時代にしていた尋問を思い出してワクワクしている。
「お前がやったら聞き出す前に死ぬだろ!俺がやる!オレールは、王城にいた貴族の尋問を頼めないか?」
事件に関与している重要な人物を殺されてたまるかと、ノックスはすぐに止めに入る。
デストロイは、「はぁぁ!?喧嘩売ってやがんのか!」とノックスを睨み付けながら、今にも殴りそうな仕草をするが、ノックスは華麗にスルーするのだ。
「では、私がデストロイを連れて行ってもいいですか?」
オレールが、ここでまさかの一言を放つ。デストロイは、やっと俺の重要性に気付いたかと満足そうな表情を浮かべる。
「おいおい!本気か?馬鹿な貴族を前にした瞬間で、こいつなら殺してしまうぞ」
ノックスは、本気で言っているのか?と正気を疑う視線をオレールに向ける。
「デストロイでなければ出来ない仕事ですから、私に任せてください!デストロイも、やる気はありますよね?」
オレールは、含み笑いを浮かべて何か考えがあるかのように語り始める。
「フッハハハハ、俺に任せとけ!どんなやつも、あっさり片付けてやる」
「片付けてやるとほざいてるが、本当に大丈夫なのか?」
テンションが、最高潮に達したデストロイは、思わず本心を口にしてしまう。
ノックスは、ヤレヤレと頭に手をやって、本当に大丈夫かと思うのだ。
「まぁ、任せてください!彼にしかできないことですから!デストロイ、いつまで笑っているのですか!行きますよ」
「おう!やっぱりオレールは、わかってるぜ!ノックスなんかより、仲良くできそうだ」
オレールは、ノックスの肩に手を置いて、ノックス以外には聞こえない声で話す。すると、ノックスは「そういうことか」と言って納得するのだ。
「オレールは、完全にデストロイの扱いを熟知してるな!ん?アサシンか!どうした?」
ノックスは、含み笑いを浮かべたあと、尋問を始めようとしたのだが、アサシンの気配を感じて声をかける。
「カルロを完全に逃がした!一切足取りが掴めないのを見ると、相当な手練れがついてるはずだ!あとな、元暗殺者の勘だが、こいつは面倒なやつだぞ」
アサシンは、カルロがいた部屋に突入をしたが、もぬけの殻となっていた。そして、部屋は綺麗に片付けられており、一切の痕跡が残っていなかったのである。
「この状況で、足取りを追う人員は割けないから、王国と友好のある国に、指名手配をかけてもらうか!それより、勘とはどういうことだ?」
ノックスは、カルロを逃したことよりも、アサシンの勘が何なのか気になる。
「王城で助けた数人からカルロがどういう人物だったか?普段何をしていたか?関わってた人物などを聞いたんだが、なんて答えたと思う?」
「そうだな?ルイスと同じでわがままなやつとかか?」
ノックスは、連れて来られてギャーギャー叫ぶルイスを見て、子供がそのまま大人になった所謂、子どおじだなという印象を受けたので、その兄弟なら近しいものがあるのではと感じた。
「全てにおいて平均的なやつだったらしい!そして、決まった時間にしか部屋から出ないとも言っていた!その割に交友関係は広いときた!引っ掛かるだろ?全ての証言が、線で結ぼうにも結べず、矛盾しているんだ」
証言からして、わざと新たな人格を作り出して演じていたようにしか思えない人物像なのだ。
「確かに......でも、それなら前々から計画していたくらいにしかならなくないか?何故、面倒に繋がるんだ?」
ノックスは、話を聞いた限りでは、かく乱させる程度のことだろうと考える。
「もし、物心ついた時からの計画ならどうする?こういうやつは、愉快犯に近い行動をすんだよ!所謂、サイコパスってやつだ!そんなやつが、今野放しになってる!面倒だろ?」
「今回のことも遊びの一環だったのか?なら、カルロが本当の首謀者!?」
アサシンが何を懸念していたのかを、最後の言葉で理解する。
「あぁ、本当は頭のいいやつだろうな!それに、今回の計画もわざと完璧にしていないのかもな!他の目的が何かあったとしたら......」
「おい!アサシンも手伝え!今すぐに、こいつらを尋問するぞ」
アサシンなりの結論なので、合っているかはわからないが、ノックスの頭の中で、全てが繋がり焦りを見せる。ノックス自身も、王城を狙うなら、こんなお粗末な計画は馬鹿過ぎると思っていた。
しかし、ルイスという馬鹿を見たことで、こいつなら仕方ないなと、どこかでその考えに辿り着けなかったのだ。
「まぁ、もし頭のいいやつなら証拠は残さねぇだろうが、尋問するか」
アサシンは、狡猾なやつなら2手も3手も読んでおり、馬鹿な貴族や家族に、本当のことは話していないだろうと思うのだった。
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