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第3章 アレクを狙って
第564話 馬鹿な第一王子とそれを楽しみ第二王子!
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「戦力は、どのくらいいるんだ?」
ルイス第一王子は、現状を一切把握していないので、一つ一つ確認していく。
「ルイス第一王子様、私がお答えしてもよろしいですか?」
ここで立ち上がったのは、ルイス第一王子とともに来た元第一騎士団団長であった。
「頼む!現状を聞かせてもらえるか?」
「ハッ!元第一騎士団と元第二騎士団、それと信用できる元貴族達の騎士を合わせて、3000といったところです。しかし、これでも足りないでしょう......」
ルイス第一王子は、思っていたよりも戦力が整っているなと感じていた。
だが、元第一騎士団団長は3000では戦力的に全くもって足りず、王城を支配できないと考えていた。
「3000、それも元騎士団がそれだけいれば、簡単に落とせるのではないのか?」
ルイス第一王子は、アレク達のことは知っているのだが、ずっと王城にこもっているので、ゼロとの壮絶な戦いを知らず、そこまで強いとは思っていないのだ。
「ルイス第一王子様の前で、このような発言をしたくはありませんが、無理です!タカハシ辺境伯と仲間......いやタカハシ辺境伯一人に殺られてしまうでしょう」
第一騎士団団長は、ゼロとの戦いを離れていたとはいえ、その目で見ていたので絶対に勝てないと確信している。
「たかだか成人したてのガキではないか!何故、そんなやつが辺境伯になっているのかも疑問だが、騎士団全員でかかれば殺せるだろう?」
第一騎士団団長は、無知過ぎるルイス第一王子を見て、ため息を吐きたくなるが、そんなことをしてしまっては、どのような仕打ちが待っているかわからないので、グッと堪えて我慢する。
「兄上、眉唾かと思うかも知れませんが、強さもスキルも一級品です!詳しいスキルについてはわかりませんが、不治の病だったエリーゼの病気を治したのは、タカハシ辺境伯と言われています」
カルロ第二王子は、王城にいる人間やゼロとの戦いを間近で見た人物に探りを入れて、引き入れられる人物には、金を渡して買収して情報を手に入れていたのだ。
「なんだと!そんな優秀な人材ならば、何故タカハシ辺境伯を買収しない?ガキなら目先の金に目が眩んで、金でホイホイついてくるだろ?」
これを聞いたカルロ第二王子は、(フフッ、本当に馬鹿だな!だから、お前は一生第一王子のままなんだよ!)と心の中で馬鹿にする。
「そうですよ!そんな凄い人物なら取り込みましょう!皆様も、そう思いますよね?」
丸々と太ったピケ元男爵は、考えもなしに周りの賛同を求める。第一王子の言葉になびくような人間だからこそ、一生男爵から昇爵することなく、追われるはめになったのだろう。
「そのような人間ならば、すでに買収していますよ!ピケさん、元貴族ならばもう少し頭を使って下さい!あっ!兄上は、そのままで構いませんよ!陛下になられる御方なのですから」
「そ、そうだな!俺は、ドンと構えて皆の働きを見る必要があるからな!てっきり、カルロから馬鹿にされたのかと思ったぞ」
ピケ元男爵は、カルロ第二王子から言われた言葉を聞いて冷や汗が止まらない。
カルロ第二王子は、馬鹿なルイス第一王子の発言を聞いて、含み笑いを浮かべる。
「私が、兄上を馬鹿にするわけないじゃないですか!兄上は、高みの見物をしていてくれたら良いのです!私が、全ての準備を致しますので」
「よく出来た弟を持って幸せだぞ。ならば、戦力を整えるいい案があるのだな?」
ルイス第一王子は、カルロ第二王子の手のひらの上で転がされているとは知らずに、高笑いをする。
「裏の人間を使います!すでに、準備は整っておりますし、タカハシ辺境伯は情報によると行方不明になっているとのことなので、狙うなら今しかないでしょう」
「ふっはははは、やっと俺の時代というわけか!カルロ、素晴らしいぞ!今すぐ兵を集めて、王城に攻め込み父上から覇権を奪うのだ」
カルロ第二王子の話を聞いたルイス第一王子は、もう自分が陛下になったも同然だと考える。
そして、その様子を見ていたカルロ第二王子は、どのようにこのおもちゃ達が踊ってくれるのか楽しみでならないのだった。
ルイス第一王子は、現状を一切把握していないので、一つ一つ確認していく。
「ルイス第一王子様、私がお答えしてもよろしいですか?」
ここで立ち上がったのは、ルイス第一王子とともに来た元第一騎士団団長であった。
「頼む!現状を聞かせてもらえるか?」
「ハッ!元第一騎士団と元第二騎士団、それと信用できる元貴族達の騎士を合わせて、3000といったところです。しかし、これでも足りないでしょう......」
ルイス第一王子は、思っていたよりも戦力が整っているなと感じていた。
だが、元第一騎士団団長は3000では戦力的に全くもって足りず、王城を支配できないと考えていた。
「3000、それも元騎士団がそれだけいれば、簡単に落とせるのではないのか?」
ルイス第一王子は、アレク達のことは知っているのだが、ずっと王城にこもっているので、ゼロとの壮絶な戦いを知らず、そこまで強いとは思っていないのだ。
「ルイス第一王子様の前で、このような発言をしたくはありませんが、無理です!タカハシ辺境伯と仲間......いやタカハシ辺境伯一人に殺られてしまうでしょう」
第一騎士団団長は、ゼロとの戦いを離れていたとはいえ、その目で見ていたので絶対に勝てないと確信している。
「たかだか成人したてのガキではないか!何故、そんなやつが辺境伯になっているのかも疑問だが、騎士団全員でかかれば殺せるだろう?」
第一騎士団団長は、無知過ぎるルイス第一王子を見て、ため息を吐きたくなるが、そんなことをしてしまっては、どのような仕打ちが待っているかわからないので、グッと堪えて我慢する。
「兄上、眉唾かと思うかも知れませんが、強さもスキルも一級品です!詳しいスキルについてはわかりませんが、不治の病だったエリーゼの病気を治したのは、タカハシ辺境伯と言われています」
カルロ第二王子は、王城にいる人間やゼロとの戦いを間近で見た人物に探りを入れて、引き入れられる人物には、金を渡して買収して情報を手に入れていたのだ。
「なんだと!そんな優秀な人材ならば、何故タカハシ辺境伯を買収しない?ガキなら目先の金に目が眩んで、金でホイホイついてくるだろ?」
これを聞いたカルロ第二王子は、(フフッ、本当に馬鹿だな!だから、お前は一生第一王子のままなんだよ!)と心の中で馬鹿にする。
「そうですよ!そんな凄い人物なら取り込みましょう!皆様も、そう思いますよね?」
丸々と太ったピケ元男爵は、考えもなしに周りの賛同を求める。第一王子の言葉になびくような人間だからこそ、一生男爵から昇爵することなく、追われるはめになったのだろう。
「そのような人間ならば、すでに買収していますよ!ピケさん、元貴族ならばもう少し頭を使って下さい!あっ!兄上は、そのままで構いませんよ!陛下になられる御方なのですから」
「そ、そうだな!俺は、ドンと構えて皆の働きを見る必要があるからな!てっきり、カルロから馬鹿にされたのかと思ったぞ」
ピケ元男爵は、カルロ第二王子から言われた言葉を聞いて冷や汗が止まらない。
カルロ第二王子は、馬鹿なルイス第一王子の発言を聞いて、含み笑いを浮かべる。
「私が、兄上を馬鹿にするわけないじゃないですか!兄上は、高みの見物をしていてくれたら良いのです!私が、全ての準備を致しますので」
「よく出来た弟を持って幸せだぞ。ならば、戦力を整えるいい案があるのだな?」
ルイス第一王子は、カルロ第二王子の手のひらの上で転がされているとは知らずに、高笑いをする。
「裏の人間を使います!すでに、準備は整っておりますし、タカハシ辺境伯は情報によると行方不明になっているとのことなので、狙うなら今しかないでしょう」
「ふっはははは、やっと俺の時代というわけか!カルロ、素晴らしいぞ!今すぐ兵を集めて、王城に攻め込み父上から覇権を奪うのだ」
カルロ第二王子の話を聞いたルイス第一王子は、もう自分が陛下になったも同然だと考える。
そして、その様子を見ていたカルロ第二王子は、どのようにこのおもちゃ達が踊ってくれるのか楽しみでならないのだった。
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