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第3章 アレクを狙って
第558話 海を見ながらスベアのいる島を目指す!
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「さっきのことですが、あの翼に驚きましたか?」
オレールとロナンは、また飛んで移動をしているが、今回は見渡す限り青い海が広がっている。
「はい!色々な魔物を見てきましたが、あのような綺麗な真っ白い翼は初めてでした。あの方は、なんなのですか?」
ロナンは、ナハスを見た瞬間、神秘的なものを感じていて、この世の者とは思えないと思ってしまった。
「あの方は、天使ですよ!信じるか信じないかは、ロナン次第ですがね」
「え!?天使ですか?天使が存在するのですか?」
ロナンは、魔族の特別な存在くらいに思っていたが、まさか伝説上の存在が飛び出してくるとは思いもよらず驚いてしまう。だが、にわかには信じられないのも事実なのだ。
「天使は、存在しますよ!それに、天使で驚いているならば、これから腰を抜かす出来事や存在を多数見聞きすることになるはずです」
オレールは、化け物のような人間や神様など、常識では計りしれない存在が多数現れることを伝える。
「伯爵様は、どのようなことを日頃から経験されているのですか?もしかして、人々が知らないだけで、世界では何か大変なことが起こっているのですか?」
ロナンは、オレールと出会ってから、今までの常識では考えられないようなことばかりが起こっているのではと、変な想像をしてしまう。
「ロナンは、察しがいいですね!信じられないようなことが多々起こっていますよ。いずれわかることです」
オレールは、全てを話そうとはせず、その時に間近で驚く顔を見ようと企む。
「はぁ......伯爵様に着いてきたのは、間違いだったのでしょうか?知らない間に、凄いことに巻き込まれている気がしますよ」
呆然してしまい、ため息が漏れる。そして、短い付き合いだが、こんな嘘をつく人ではないとわかるので、今後恐ろしいことが待っているのだろうと察してしまう。
「いつでも去って頂いて構いませんよ!去ったとしても、妹さんの治療薬も見つかり次第、お渡し致しますしね」
「去りませんよ!嫌だと言われても最後までお供させて頂きます!もちろん、妹の治療薬も頂きますけどね」
オレールの言葉に対して、ロナンは助けてもらった恩をきっちりと返さない限り離れたくないという意志を示す。そして、ロナンなりの初めてのジョークというか冗談を言う。
「そうですか!ならこき使わないといけませんね!あ!あそこの大きな島に弟子がいます」
オレールが、指差したところは、ストレンの街から結構離れた場所にある島だった。しかも、かなりの面積があり、木々に覆われて密林と化している。
「こんな場所があったのですね!弟子ですか!伯爵様の弟子なら、さぞお強いのでしょうね」
この時、ロナンは男性の結構年配の魔法使いを想像していたのだ。
「今は、強くなったと思いますが、出会った頃はロナンよりも弱かったですよ」
オレールが、スベアと出会った時の話をしていると、ドカーンと島の中心で大爆発が起こる。
「派手にやっていますね!前よりも高密度の魔力を練れるようになっているとは、やはり若いと成長が早い」
「なんて威力ですか!え?若い!?」
ロナンは、威力もさることながら、壮年の猛者を想像していたにも関わらず、若いという言葉に驚いてしまう。
「師匠~!」
爆発した方向からオレールを呼ぶ声が聞こえて、よく見るとスベアが空を飛んで近づいてきたのだ。
「お久しぶりですね!お元気そうで何よりです!」
「師匠?何かありましたか?前よりも魔力が増えて質も上がった気がするのですが......」
スベアは、オレールを見て神からもらった力とはわからないまでも、明らかに変化していることに気づく。
「ほぉ~!成長しましたね!魔法神様と修行をしましてね!自分で言うのも変ですが、強くなりましたよ」
「魔法神様にですか!?す、凄いです!」
スベアは、目をキラキラさせて、憧れの師匠が更に強くなったことを喜ぶ。
「女性!?それに魔法神!?わけがわかりません」
ロナンは、壮年の男性を想像していたので、一見か弱そうな女性が現れたことに驚き、更には魔法神というあり得ない存在が出てきて、二重に驚いてしまう。
「師匠、こちらの方は?」
スベアは、驚くロナンを見て誰なのだろうと思う。
「ロナンですよ!少し縁がありましてね!では、その話もしながら、スベアさんの成長を見ましょうか」
「はい!師匠」
スベアは、やっとオレールに成長した姿を見せることができると思って笑顔で答えるのだった。
オレールとロナンは、また飛んで移動をしているが、今回は見渡す限り青い海が広がっている。
「はい!色々な魔物を見てきましたが、あのような綺麗な真っ白い翼は初めてでした。あの方は、なんなのですか?」
ロナンは、ナハスを見た瞬間、神秘的なものを感じていて、この世の者とは思えないと思ってしまった。
「あの方は、天使ですよ!信じるか信じないかは、ロナン次第ですがね」
「え!?天使ですか?天使が存在するのですか?」
ロナンは、魔族の特別な存在くらいに思っていたが、まさか伝説上の存在が飛び出してくるとは思いもよらず驚いてしまう。だが、にわかには信じられないのも事実なのだ。
「天使は、存在しますよ!それに、天使で驚いているならば、これから腰を抜かす出来事や存在を多数見聞きすることになるはずです」
オレールは、化け物のような人間や神様など、常識では計りしれない存在が多数現れることを伝える。
「伯爵様は、どのようなことを日頃から経験されているのですか?もしかして、人々が知らないだけで、世界では何か大変なことが起こっているのですか?」
ロナンは、オレールと出会ってから、今までの常識では考えられないようなことばかりが起こっているのではと、変な想像をしてしまう。
「ロナンは、察しがいいですね!信じられないようなことが多々起こっていますよ。いずれわかることです」
オレールは、全てを話そうとはせず、その時に間近で驚く顔を見ようと企む。
「はぁ......伯爵様に着いてきたのは、間違いだったのでしょうか?知らない間に、凄いことに巻き込まれている気がしますよ」
呆然してしまい、ため息が漏れる。そして、短い付き合いだが、こんな嘘をつく人ではないとわかるので、今後恐ろしいことが待っているのだろうと察してしまう。
「いつでも去って頂いて構いませんよ!去ったとしても、妹さんの治療薬も見つかり次第、お渡し致しますしね」
「去りませんよ!嫌だと言われても最後までお供させて頂きます!もちろん、妹の治療薬も頂きますけどね」
オレールの言葉に対して、ロナンは助けてもらった恩をきっちりと返さない限り離れたくないという意志を示す。そして、ロナンなりの初めてのジョークというか冗談を言う。
「そうですか!ならこき使わないといけませんね!あ!あそこの大きな島に弟子がいます」
オレールが、指差したところは、ストレンの街から結構離れた場所にある島だった。しかも、かなりの面積があり、木々に覆われて密林と化している。
「こんな場所があったのですね!弟子ですか!伯爵様の弟子なら、さぞお強いのでしょうね」
この時、ロナンは男性の結構年配の魔法使いを想像していたのだ。
「今は、強くなったと思いますが、出会った頃はロナンよりも弱かったですよ」
オレールが、スベアと出会った時の話をしていると、ドカーンと島の中心で大爆発が起こる。
「派手にやっていますね!前よりも高密度の魔力を練れるようになっているとは、やはり若いと成長が早い」
「なんて威力ですか!え?若い!?」
ロナンは、威力もさることながら、壮年の猛者を想像していたにも関わらず、若いという言葉に驚いてしまう。
「師匠~!」
爆発した方向からオレールを呼ぶ声が聞こえて、よく見るとスベアが空を飛んで近づいてきたのだ。
「お久しぶりですね!お元気そうで何よりです!」
「師匠?何かありましたか?前よりも魔力が増えて質も上がった気がするのですが......」
スベアは、オレールを見て神からもらった力とはわからないまでも、明らかに変化していることに気づく。
「ほぉ~!成長しましたね!魔法神様と修行をしましてね!自分で言うのも変ですが、強くなりましたよ」
「魔法神様にですか!?す、凄いです!」
スベアは、目をキラキラさせて、憧れの師匠が更に強くなったことを喜ぶ。
「女性!?それに魔法神!?わけがわかりません」
ロナンは、壮年の男性を想像していたので、一見か弱そうな女性が現れたことに驚き、更には魔法神というあり得ない存在が出てきて、二重に驚いてしまう。
「師匠、こちらの方は?」
スベアは、驚くロナンを見て誰なのだろうと思う。
「ロナンですよ!少し縁がありましてね!では、その話もしながら、スベアさんの成長を見ましょうか」
「はい!師匠」
スベアは、やっとオレールに成長した姿を見せることができると思って笑顔で答えるのだった。
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