442 / 756
第3章 アレクを狙って
第555話 次期領主は○○!オレール、次の目的地へ!
しおりを挟む
トンデモ男爵の悪行を成敗したオレールは、ロナンに屋敷の人間が逃げないよう見張りを続けてもらい、王都へと向かった。そして、陛下に全ての悪行と証拠を見せて、第一騎士団と治癒院の人間と食料を積んだ馬車を派遣してもらったのだ。
「伯爵様、本当にありがとうございました!この村が救われて、本当に感謝しかございません」
トンデモ男爵が、管理していた領地の村々は、どこも酷い有り様で、仮設治癒院が建てられて栄養失調や病気の村々で溢れ返った。そして、運んできた食料も足りず、追加で王都から運ばなければいけない状態にもなったのだ。
「村長、貴方が村人を管理していたからこそ、この程度の被害で済んだのです。私にではなく、自分に誇りを持ってください」
村の変わっていく様子を目の当たりにしたダイは、一目散にオレールの下へやってきて、お礼を述べたが、オレールは首を横に振って否定をする。
「伯爵様......貴方のような方が、領主様ならどれだけよかったことか......」
ダイは、袖で涙を拭いながら伝える。
「村長、いや男爵!まだ正式に決まってはいませんが、じきに王城から呼び出されるでしょう。ダイならば、領主として任せられると陛下へ打診しておきましたよ」
「は!?へ!?え、えぇぇぇぇ」
オレールの言葉を聞いたダイは、目が点になったあと、大声で叫ぶ。
「ま、待ってください!私が男爵に......領主に......む、無理無理無理」
ダイは、手足をバタつかせながら首を激しく振って否定する。
「ダイ、嫌なら私から陛下に言いますが、村人のことを考えてみてください!またトンデモ男爵のような領主が来たらどうするのですか?私は、貴方ならできると思っていますよ」
本来であれば、なんの功績もないダイが男爵になることはあり得ない。なので、オレールは今までの功績の一部を使って陛下に打診をしたのだ。
「トンデモ男爵のような領主がくるのは困ります。ですが、俺に領主が務まるでしょうか?」
「いきなり領主になって管理するわけではありません。貴族としての教育や礼儀作法を受けてからです。それに、陛下が優秀な人材を手配してくれるはずです。どうです?やってみませんか?」
オレールは、笑顔で話してダイを安心させる。まともな教育を受けて来なかったダイにとって、貴族になることは大変だろうと感じるが、オレールはダイならば苦難を乗り越えてくれると信じている。
「伯爵様、わかりました。頑張ってみようと思います!改めて、本当にありがとうございました」
ダイは、頭を深々と下げる。そして、オレールはダイの肩に手をやって、「頑張ってください」と言ってロナンと共に去る。
「ロナン、妹さんは陛下にお願いをして保護してもらいましたよ。今は、王都の治癒院にいます。安心してください」
「本当ですか!?妹をありがとうございます。ですが、どうお礼をすればいいか......」
ロナンは、感謝はしているが、オレールにどうやって返していけばいいのかわからない。
「そうですね~では暫くの間、私に付き合ってもらえませんか?このあと、いくつか行かないといけないところがありますので」
「え!?そんなことでいいのですか!?」
お礼などいらないオレールだったが、それではロナンの気が収まらないだろうと思い、考えた結果、ストレンの街とスベアのところに行く間、ついてきてもらおう思ったのだ。
「はい!構いません!では、早速参りましょう」
オレール達は、ストレンの街へ向かうのだった。
「伯爵様、本当にありがとうございました!この村が救われて、本当に感謝しかございません」
トンデモ男爵が、管理していた領地の村々は、どこも酷い有り様で、仮設治癒院が建てられて栄養失調や病気の村々で溢れ返った。そして、運んできた食料も足りず、追加で王都から運ばなければいけない状態にもなったのだ。
「村長、貴方が村人を管理していたからこそ、この程度の被害で済んだのです。私にではなく、自分に誇りを持ってください」
村の変わっていく様子を目の当たりにしたダイは、一目散にオレールの下へやってきて、お礼を述べたが、オレールは首を横に振って否定をする。
「伯爵様......貴方のような方が、領主様ならどれだけよかったことか......」
ダイは、袖で涙を拭いながら伝える。
「村長、いや男爵!まだ正式に決まってはいませんが、じきに王城から呼び出されるでしょう。ダイならば、領主として任せられると陛下へ打診しておきましたよ」
「は!?へ!?え、えぇぇぇぇ」
オレールの言葉を聞いたダイは、目が点になったあと、大声で叫ぶ。
「ま、待ってください!私が男爵に......領主に......む、無理無理無理」
ダイは、手足をバタつかせながら首を激しく振って否定する。
「ダイ、嫌なら私から陛下に言いますが、村人のことを考えてみてください!またトンデモ男爵のような領主が来たらどうするのですか?私は、貴方ならできると思っていますよ」
本来であれば、なんの功績もないダイが男爵になることはあり得ない。なので、オレールは今までの功績の一部を使って陛下に打診をしたのだ。
「トンデモ男爵のような領主がくるのは困ります。ですが、俺に領主が務まるでしょうか?」
「いきなり領主になって管理するわけではありません。貴族としての教育や礼儀作法を受けてからです。それに、陛下が優秀な人材を手配してくれるはずです。どうです?やってみませんか?」
オレールは、笑顔で話してダイを安心させる。まともな教育を受けて来なかったダイにとって、貴族になることは大変だろうと感じるが、オレールはダイならば苦難を乗り越えてくれると信じている。
「伯爵様、わかりました。頑張ってみようと思います!改めて、本当にありがとうございました」
ダイは、頭を深々と下げる。そして、オレールはダイの肩に手をやって、「頑張ってください」と言ってロナンと共に去る。
「ロナン、妹さんは陛下にお願いをして保護してもらいましたよ。今は、王都の治癒院にいます。安心してください」
「本当ですか!?妹をありがとうございます。ですが、どうお礼をすればいいか......」
ロナンは、感謝はしているが、オレールにどうやって返していけばいいのかわからない。
「そうですね~では暫くの間、私に付き合ってもらえませんか?このあと、いくつか行かないといけないところがありますので」
「え!?そんなことでいいのですか!?」
お礼などいらないオレールだったが、それではロナンの気が収まらないだろうと思い、考えた結果、ストレンの街とスベアのところに行く間、ついてきてもらおう思ったのだ。
「はい!構いません!では、早速参りましょう」
オレール達は、ストレンの街へ向かうのだった。
47
お気に入りに追加
6,084
あなたにおすすめの小説
スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~
白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」
マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。
そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。
だが、この世には例外というものがある。
ストロング家の次女であるアールマティだ。
実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。
そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】
戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。
「仰せのままに」
父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。
「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」
脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。
アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃
ストロング領は大飢饉となっていた。
農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。
主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。
短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
弟のお前は無能だからと勇者な兄にパーティを追い出されました。実は俺のおかげで勇者だったんですけどね
カッパ
ファンタジー
兄は知らない、俺を無能だと馬鹿にしあざ笑う兄は真実を知らない。
本当の無能は兄であることを。実は俺の能力で勇者たりえたことを。
俺の能力は、自分を守ってくれる勇者を生み出すもの。
どれだけ無能であっても、俺が勇者に選んだ者は途端に有能な勇者になるのだ。
だがそれを知らない兄は俺をお荷物と追い出した。
ならば俺も兄は不要の存在となるので、勇者の任を解いてしまおう。
かくして勇者では無くなった兄は無能へと逆戻り。
当然のようにパーティは壊滅状態。
戻ってきてほしいだって?馬鹿を言うんじゃない。
俺を追放したことを後悔しても、もう遅いんだよ!
===
【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。