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第3章 アレクを狙って
第525話 騎士団団長、初陣で心労がMAXになる!
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陛下と第一騎士団は、ストレンの街に転移してきていた。アントンが、座標を登録した場所は、ストレンの街の入り口近くにある森であった。
「陛下、転移による体調の変化などはございませんでしょうか?」
第一騎士団団長は、65歳になる陛下の体調を気にする。
「少しクラクラするが、なんということはない!団長の指揮の下、陣形を整えストレンの街へいち早く向かうのである」
簡易転移の魔道具は、完璧な完成度ではないようで、本来の転移魔道具に比べて体への負荷が大きいようだ。
「ハッ!畏まりました!ターリア副団長、先に向かい、状況の説明と入領の許可を取ってきてくれ」
「はい!すぐに向かいます」
副団長である女性のターリアは、すぐに返事を返して、馬を走らせる。
「残りの者は、入領したらすぐに冒険者ギルドに向かい、領民が離れ次第、防御結界を展開して被害を食い止めるように!そして、魔ノ国から頂いた魔力増幅の魔道具を必ず使用すること!いいな?」
魔物の街から大量の鉱物を、魔ノ国へ輸出さているお陰で、王国は様々な魔道具の買い付けをすることが出来るようになった。その一つが、魔力を増幅させる魔道具なのだ。団長の命令を聞いた騎士団達は、「はい!」と力強い返事を返して、陛下と団長が先導するあとをついていく。
「陛下、ストレンに着きましたら、後方での待機をお願い致します」
団長は、並走する陛下に対して、お願いをする。今回、陛下が赴いたのも陛下自身の判断であり、家臣達は大いに反対した。唯一アントンは、一度決めると最後まで曲げることがないと知っているので黙って見送ったのだ。
「何故だ!余も、民を救うぞ!老いぼれだからと馬鹿にしてはおらぬか?」
「と、とんでもございません!国の王に何かあっては遅いのです!どうか我々の後方で時が来るまでお待ちください」
団長は、陛下が来るだけでも一大事なのだが、更に先行するとなって、もし何かあった場合、全て団長の責任となる。そのため、どうか大人しくしてくれと願うのだ。
「アントンには、余が全責任を負うと伝えてある。それに、一度であれば、死を免れることのできる魔道具も持ってきておる。安心するのだ」
以前、友好の証としてラヴァーナが死から復活する魔道具を一つだけ陛下に贈っていたのだ。
「しかし......」
「第一騎士団団長!これは、王命である!よいな?」
団長が、それでもどうにかお下がりになってほしいと思う中、陛下は王命を言い渡す。
「ハッ!畏まりました」
王命を出されてしまった以上、腹を括るしかないと思った団長は、もうどうにでもなれと思う。しかし内心は、初陣がこんなことになってしまい、涙を流すのだった。
「陛下、転移による体調の変化などはございませんでしょうか?」
第一騎士団団長は、65歳になる陛下の体調を気にする。
「少しクラクラするが、なんということはない!団長の指揮の下、陣形を整えストレンの街へいち早く向かうのである」
簡易転移の魔道具は、完璧な完成度ではないようで、本来の転移魔道具に比べて体への負荷が大きいようだ。
「ハッ!畏まりました!ターリア副団長、先に向かい、状況の説明と入領の許可を取ってきてくれ」
「はい!すぐに向かいます」
副団長である女性のターリアは、すぐに返事を返して、馬を走らせる。
「残りの者は、入領したらすぐに冒険者ギルドに向かい、領民が離れ次第、防御結界を展開して被害を食い止めるように!そして、魔ノ国から頂いた魔力増幅の魔道具を必ず使用すること!いいな?」
魔物の街から大量の鉱物を、魔ノ国へ輸出さているお陰で、王国は様々な魔道具の買い付けをすることが出来るようになった。その一つが、魔力を増幅させる魔道具なのだ。団長の命令を聞いた騎士団達は、「はい!」と力強い返事を返して、陛下と団長が先導するあとをついていく。
「陛下、ストレンに着きましたら、後方での待機をお願い致します」
団長は、並走する陛下に対して、お願いをする。今回、陛下が赴いたのも陛下自身の判断であり、家臣達は大いに反対した。唯一アントンは、一度決めると最後まで曲げることがないと知っているので黙って見送ったのだ。
「何故だ!余も、民を救うぞ!老いぼれだからと馬鹿にしてはおらぬか?」
「と、とんでもございません!国の王に何かあっては遅いのです!どうか我々の後方で時が来るまでお待ちください」
団長は、陛下が来るだけでも一大事なのだが、更に先行するとなって、もし何かあった場合、全て団長の責任となる。そのため、どうか大人しくしてくれと願うのだ。
「アントンには、余が全責任を負うと伝えてある。それに、一度であれば、死を免れることのできる魔道具も持ってきておる。安心するのだ」
以前、友好の証としてラヴァーナが死から復活する魔道具を一つだけ陛下に贈っていたのだ。
「しかし......」
「第一騎士団団長!これは、王命である!よいな?」
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「ハッ!畏まりました」
王命を出されてしまった以上、腹を括るしかないと思った団長は、もうどうにでもなれと思う。しかし内心は、初陣がこんなことになってしまい、涙を流すのだった。
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