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第3章 アレクを狙って
第521話 ニーナの機転でアレクの実家にいく!
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マンテ爺に乗ったニーナが、街中を爆走してアレクの実家である屋敷に着く。その頃、住民達は、マンティコアが爆走のせいで、恐怖から悲鳴を上げたりへたり込んでしまっていた。
「と、止まれ~!」
屋敷の門番は、恐怖で顔を引き攣らせながらも剣を抜いて侵入を阻止しようとする。ニーナは、マンテ爺に止まるように命令をする。
「待ってください!冒険者ギルドのサブギルドマスターのニーナです!タカハシ辺境伯様から緊急の伝令があり参りました」
ニーナは、マンテ爺から下りて、慌てた様子で必死に訴えかける。
「アレク様からの伝令!?もしかして、アレク様の従魔のマンテ爺ですか?」
マンテ爺を見て、アレクに抱えられた小さなマンティコアのことを思い出す。
「そうじゃ!わかったならヨゼフを呼んでくるんじゃ」
マンテ爺は、偉そうな口調で早く呼びに行くように言う。それを聞いた門番は、迫力に押されて呼びに行こうとするが、すでに屋敷の中の誰かが報告していたのか、セバンが姿を現す。
「ニーナ様とマンテ爺とは、珍しい組み合わせですね。ニーナ様の様子を見るに、緊急事態でしょうか?」
ここまで焦るニーナの姿は珍しいので、すぐさまセバンは、一大事だということを理解する。
「はい!タカハシ辺境伯様からの緊急の伝令がございます!陛下にお伝えするよう言われたのですが、距離を考えると、まずは領主であるヴェルトロ伯爵様にお伝えすべきかと思い参りました」
アレクは、少なからず焦っていたので、ニーナに対して王城に伝える方法を詳しく教えていなかったのだ。
「こちらへお越しください!ご案内致します」
ニーナは、セバンのあとをついていく。マンテ爺も、小さくなってついていくのだ。
トントントン
「冒険者ギルドのサブギルドマスターニーナ様をお連れ致しました」
「入りなさい」
セバンが、ノックをすると部屋の中からヨゼフの許可が下りる。そして、3人は部屋の中に入るのだ。
「久しぶりじゃのぅ。マンテ爺を連れているところを見るとアレクに関することかのぅ」
アレクの判断は正しく、マンテ爺がいることで話が早く伝わる。
「はい!只今、タカハシ辺境伯様は冒険者ギルドにおられるのですが、聖王国の刺客だと思われるライオネルという人物と戦っております!その旨を、陛下にお伝えするように言われました」
ニーナは、簡潔に出来事を述べる。ヨゼフにもうまく伝わったようであり、机の引き出しの鍵を開けて何かを取り出す。
「詳しいことは、わからんのじゃが、アレクが言うのじゃから一大事なのじゃろう。セバン、今すぐ騎士団を召集するのじゃ」
「ハッ、畏まりました!」
ヨゼフが、命令を出すと、セバンはすぐに返事をして部屋を出ていく。
「ワシは、陛下に連絡を取るかのぅ」
先程出した板状の物に、ヨゼフは魔力を込め始める。
「ヴェルトロ伯爵様、それはなんでしょうか?」
「これは、魔王様から頂いた通信機じゃわい!」
魔ノ国の民であったパスク一家を無下に扱うことなく、家族のように接してことに対する謝礼として、魔王様が通信機を贈ったのだ。ニーナは、冒険者ギルドにも似たような通信機はあるが、ここまでコンパクトな通信機を初めて見たので興味津々で見ている。
「小さいですね。これが、良質な魔道具を生み出すと言われている魔ノ国の技術なのですか!素晴らしいです」
「そうじゃな!それよりも、繋げるぞい!アレクが待っておるようじゃからな」
ヨゼフは、通信を開始するボタンを押して王城へと繋げるのであった。
「と、止まれ~!」
屋敷の門番は、恐怖で顔を引き攣らせながらも剣を抜いて侵入を阻止しようとする。ニーナは、マンテ爺に止まるように命令をする。
「待ってください!冒険者ギルドのサブギルドマスターのニーナです!タカハシ辺境伯様から緊急の伝令があり参りました」
ニーナは、マンテ爺から下りて、慌てた様子で必死に訴えかける。
「アレク様からの伝令!?もしかして、アレク様の従魔のマンテ爺ですか?」
マンテ爺を見て、アレクに抱えられた小さなマンティコアのことを思い出す。
「そうじゃ!わかったならヨゼフを呼んでくるんじゃ」
マンテ爺は、偉そうな口調で早く呼びに行くように言う。それを聞いた門番は、迫力に押されて呼びに行こうとするが、すでに屋敷の中の誰かが報告していたのか、セバンが姿を現す。
「ニーナ様とマンテ爺とは、珍しい組み合わせですね。ニーナ様の様子を見るに、緊急事態でしょうか?」
ここまで焦るニーナの姿は珍しいので、すぐさまセバンは、一大事だということを理解する。
「はい!タカハシ辺境伯様からの緊急の伝令がございます!陛下にお伝えするよう言われたのですが、距離を考えると、まずは領主であるヴェルトロ伯爵様にお伝えすべきかと思い参りました」
アレクは、少なからず焦っていたので、ニーナに対して王城に伝える方法を詳しく教えていなかったのだ。
「こちらへお越しください!ご案内致します」
ニーナは、セバンのあとをついていく。マンテ爺も、小さくなってついていくのだ。
トントントン
「冒険者ギルドのサブギルドマスターニーナ様をお連れ致しました」
「入りなさい」
セバンが、ノックをすると部屋の中からヨゼフの許可が下りる。そして、3人は部屋の中に入るのだ。
「久しぶりじゃのぅ。マンテ爺を連れているところを見るとアレクに関することかのぅ」
アレクの判断は正しく、マンテ爺がいることで話が早く伝わる。
「はい!只今、タカハシ辺境伯様は冒険者ギルドにおられるのですが、聖王国の刺客だと思われるライオネルという人物と戦っております!その旨を、陛下にお伝えするように言われました」
ニーナは、簡潔に出来事を述べる。ヨゼフにもうまく伝わったようであり、机の引き出しの鍵を開けて何かを取り出す。
「詳しいことは、わからんのじゃが、アレクが言うのじゃから一大事なのじゃろう。セバン、今すぐ騎士団を召集するのじゃ」
「ハッ、畏まりました!」
ヨゼフが、命令を出すと、セバンはすぐに返事をして部屋を出ていく。
「ワシは、陛下に連絡を取るかのぅ」
先程出した板状の物に、ヨゼフは魔力を込め始める。
「ヴェルトロ伯爵様、それはなんでしょうか?」
「これは、魔王様から頂いた通信機じゃわい!」
魔ノ国の民であったパスク一家を無下に扱うことなく、家族のように接してことに対する謝礼として、魔王様が通信機を贈ったのだ。ニーナは、冒険者ギルドにも似たような通信機はあるが、ここまでコンパクトな通信機を初めて見たので興味津々で見ている。
「小さいですね。これが、良質な魔道具を生み出すと言われている魔ノ国の技術なのですか!素晴らしいです」
「そうじゃな!それよりも、繋げるぞい!アレクが待っておるようじゃからな」
ヨゼフは、通信を開始するボタンを押して王城へと繋げるのであった。
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