上 下
389 / 756
第2章 強敵ルシファーと新たな力を得る

第502話 導く者と導かれる者!アレクに興味を持った神がいた!?

しおりを挟む
「師匠!?」

アレクは、担がれて消えてしまったノックスがどこに連れて行かれてしまうのかと気になる。

「大丈夫じゃ!今頃、武神が特訓をしておるところじゃろう」

どうやら、アレクの神力のように神から与えられる力を使いこなせる人物にするために連れて行かれたようだ。

「次は、僕かな?オレちゃんやっと会えたね。ずっと会えるのを楽しみにしていたよ。それとオレちゃんは、人間にしては強力な魔法を使うけど、僕から言わせたらまだまだだね」

魔法神は、フードを取って顔を見せると、少女のような可愛らしい顔付きの少年であった。

「魔法神様、お会いできて光栄にございます。魔法神様の言う通り、まだまだだと思っております!一通りの魔法は習得致しましたが、その先が見えず行き詰まっておりました」

オレールも、ノックスと同じで自分の限界を感じて頭打ちをしていたようだ。

「オレちゃん、そんな堅苦しくしないでよ!僕とオレちゃんの仲でしょ?それから、僕がオレちゃんを立派な魔法使いに育ててあげるからね」

オレールは、いつの間に仲良くなったのかと思うのと同時に、自由な魔法神だなと思って笑いが込み上げてくる。

「では、魔法神にちなんでマホくんとお呼びしてもいいですか?強くなれるよう努力するのでよろしくお願いします」

オレールは、魔法神に頭を下げてお願いをする。すると、魔法神は大笑いをして涙を浮かべる。

「アハハハハハ、マホくんいいね!オレちゃん改めてよろしくね!絶対に後悔はさせないから!じゃあ、早速僕の聖域へ行こう」

そう言うと魔法神は、オレールの手を引っ張って四角いゲートのようなものを作って入っていく。

「創造神様、神様って個性的なんですね。もっと威厳を全面に出した怖い方かと思っていました」

「もともとは、人間だった者が多いからのぅ。感情も、持っておる。それに、オタクが多いんじゃよ!余計個性に溢れておるわい」

創造神いわく、人間だった頃は何か一つを追求する人生を歩んできた者が多く、その道のプロでもあり、オタクでもあるというのだ。

「何かに特化した人でないと、神様にはなれませんもんね。納得しました」

「おっと、そうじゃった!アレクにも会いたいと言っていた神がおったわい!だがのぅ、薬学神は引きこもりじゃからのぅ。いつになるかわからんのじゃよ」

アレクに興味を持った神もいるようだが、どうやら研究でずっと引きこもりを続けているため、滅多なことでは外に出てこないらしい。

「そうなのですね。薬学神様には、気が向いてからでいいですよとお伝え下さい」

「うむ!わかったのじゃ!おっと、次は聡明神のようじゃぞ」

アレクが、笑いながら創造神に伝えていると、聡明神がパスクに近寄っていた。

「パスクさん、ずっと貴方を見ておりました。貴方は、頭が良く機転も利き努力も惜しまない方ですね。私は、そのような貴方に力を授けたいと考えております。どうか、私についてきてはくれませんか?」

聡明神は、綺麗なお姉さんといった印象で、その笑顔を目の当たりにすると、全ての者の心が癒されるような人物である。

「聡明神様に、ここまで褒めて頂けたこと光栄に思います!ですが、私より宰相様ような方が適任ではないでしょうか?本当に、私なんかでよろしいのですか?」

パスクは、師匠でもあるアントンが適任ではないかと述べる。

「フフッ!あの子ですね。あの子のことも目にかけておりましたよ。すでに、加護も与えています!しかし、貴方の年齢の時に、あの子はここまでの才はありませんでした。貴方は、自信を持っていいのですよ」

聡明神は、アントンの知らないところで加護を与えていたようだ。そのアントンよりも、更に才を持つパスクが選ばれたのだ。

「そうだったのですね!聡明神様に、そこまでおっしゃって頂けるのならば、私に力をお与えください」

パスクは、聡明神の前で片膝を突いて祈りを捧げる姿勢を取る。

「フフッ、では行きましょうか!創造神様、パスクさんにお会いする機会を設けて頂いたこと心より感謝申し上げます」

創造神に、そう告げた聡明神は、パスクの肩に手を置いて、その場からパスクと共に消える。

「ホーホッホッホ、皆満足しておるようじゃのぅ。あとは、破壊神お主だけじゃぞい」

創造神が、破壊神の名を口にした瞬間、破壊神はデストロイの顔面を殴って吹き飛ばすのであった。
しおりを挟む
感想 2,129

あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど

富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。 「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。 魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。 ――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?! ――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの? 私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。 今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。 重複投稿ですが、改稿してます

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。 『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。 魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。 しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も… そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。 しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。 …はたして主人公の運命やいかに…

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。