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第2章 強敵ルシファーと新たな力を得る

第486話 創造神は、魔神なのかもしれない!?

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「シュナイツは、アレクと初めて会うじゃろ?挨拶をするんじゃ」

シュナイツは、一瞬なんで俺からこんな子供に挨拶をしなきゃいけないんだといった感じの顔をする。そのことは、創造神には筒抜けであり、頭をバチーンて引っ叩かれる。

「お主の目は節穴か!ヒルコとアレクの顔をよく見るんじゃ」

そう言われたシュナイツは、ヒルコとアレクの顔を交互に見る。

「あ!え?も、もしかして、このガキ......いや、この方も神見習い様ですか?」

シュナイツは、本当にアホな子であり、今までアレクとヒルコが瓜二つだということに気付いていなかったのだ。

「まだ生きているし、半神じゃな!アレクよ、この馬鹿にもわかるように神力を見せるのじゃ」

創造神は、ヤレヤレといった様子でアレクに神力を見せるように言う。アレクは、言われた通り、覚えたばかりの神力を全身に纏わせる。すると、青年版アレクに変身して神力が体から溢れ出す。アレクも、ガキと言われて多少イラッときてしまい、神力を存分に解放したのだ。

「半神様、申し訳ございませんでしたぁぁぁ!どうか命までは取らないでください」

シュナイツは、アレクの前へ行き、土下座をして謝る。しかし創造神は、土下座をするシュナイツに対して、ケツを蹴り上げるのだ。

「お主は、もう死んでおるじゃろうが!本物の馬鹿を相手にするのは疲れてしまうわい。アレク、もう元の姿に戻ってよいぞ」

創造神は、ため息を吐きながらシュナイツを見る。アレクは、神力を抑えて元の少年の姿に戻る。

「創造神様、この人は誰なのですか?」

アレクは、シュナイツと初対面なので誰なのかと尋ねる。

「十戒の一人じゃ。無謀にも豪牙に挑み、返り討ちに合い、そのまま魔物に食われて死におったんじゃ!操られておったから不憫に思い、ここに連れてきたんじゃが、あまりにも馬鹿でのぅ。教育に手を焼いておるとこじゃ」

アレクは、十戒と会う前にそんなことがあったことなど、一切ノックスからも豪牙からも聞かされておらず、驚いてしまう。

「そうだったのですね。まさか出会う前にそんな経緯があったとは......シュナイツさんは、今までのことが全て騙されていたと理解されたのですか?」

「は、はい!聖王国の嘘の教えもそうですが、何より教皇と操っていたルシファーを殺してやりたいくらいです!あの野郎って感じですよ」

アレクは、創造神に尋ねたのだが、シュナイツが割り込んで話し始める。しかも、相当に恨んでいるようだ。

「お主には聞いているんじゃろう!じゃが、ワシが、10日かけた甲斐があったわい!最初は、聞く耳を持たんかったからのぅ。呪いは解けておるのにじゃ!」

アレクは、10日と聞いて、下界ならいったい何日になるんだと思ってしまう。

「あぁぁぁぁ!あの無限のような時間を思い出させないでください!鎖に縛られて来る日も来る日も同じ話ですよ!頭がおかしくなりそうでした」

アレクは、シュナイツが鎖に縛られて創造神から教えを賜っている姿を想像して、拷問だと身震いする。

「ん?ん?アレクよ、お主も教えを賜りたいのかのぅ」

アレクの心の声が聞こえた創造神は、目をキランッと光らせてアレクに問いかける。

「いえ!創造神様が、素晴らしい方であり、神の頂点に君臨する方だと重々理解しておりますので、大丈夫でございます」

アレクは、やらかしたと感じて、すぐさま取り繕う。

「うむ!アレクも、死んだらみっちりと教える必要があるようじゃな!覚悟せい」

どうやら、創造神から逃げられなかったようで、死んでから死よりも恐ろしい教えが待っているようだ。

「そんなぁぁぁぁぁ」

アレクは、上を向いて天高らかに声を出して嘆く。それを見たシュナイツは、プッと笑ってしまうのだが、創造神に頭を引っ叩かれて、引きずられて家の奥へと消えていく。

「そ、創造神様ぁぁぁぁぁ!これだけはこれだけは、ご勘弁をぉぉぉぉ!」

部屋の奥では、シュナイツが悲痛な叫びを上げて許しを乞いている。その声を聞いたアレクとヒルコは、身震いしながら何が起こっているのだろうと思うが、覗いてしまうと取り返しのつかないことになると思い、ジッとしているのであった。
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