チート薬学で成り上がり！ 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました！

第2章 強敵ルシファーと新たな力を得る

第485話 聖王国への対応と聖王国の内情！

「とりあえず、椅子に座るのじゃ！」

家に着くと、椅子へ座るように促されたので、アレクとヒルコも席に座る。

「無事に、神力を身に着けられて何よりじゃわい！聖王国では、神具どうこうではなく、ルシファーに神力を見せつける必要があったんじゃ」

ルシファーは、人間の世界に対抗出来る手段がないと思っているので、好き勝手しようと考えている。しかし、アレクの神力を見せることによって牽制できるというわけだ。

「やはり、聖王国にルシファーが入り込んでいたのですね。本当に厄介な存在ですよ」

「王城の人間も、十戒も、聖王国のほとんどがルシファーの手によって操られておる！それから現教皇は、もう死んでおるわい。今の教皇は......それはいずれわかるじゃろう！じゃから、アレクがその呪いを解くのじゃ」

ルシファーは、本当に厄介なことをしてくるなと思うアレク。更には、教皇は教皇じゃないという不穏な言葉まで出てくる。

「薬で呪いを解くにしては、膨大な時間と労力がかかりますよ！？それに、教皇は死んでいるのですか？」

聖王国にいる住人全てに薬を供給するのは、現実的ではないと思うのだ。

「まずは、王城内部と教会を綺麗にすることじゃな！神力を浴びれば呪いは解けるじゃろう！それから、民を救うのじゃ！教皇については、実際に見てみることじゃな」

神力には呪いを解く力もあるようだ。

「わかりました！ですが、神力を大量に消費出来ないので全国民の呪いを解くことは、できないような気がします」

神力を使い過ぎると肉体が崩壊してしまうので、どうしようもないと感じる。

「聖王国の国王を救い出せば、国王が民に呼びかけができるであろう！集まった民達に薬を飲ませればよいのじゃ！簡単であろう？」

「そんな簡単に行くでしょうか？まぁ、無理なら気長に対応していきます！あと、気になったのが、何故操られている国王が今回の十戒の作戦を知らなかったのですか？」

国王も仲間であるならば、教皇と十戒は何故黙ったまま王国にやってきたのかが謎になる。

「ルシファーに取り入ろうと必死なんじゃ！争っておるのじゃよ！ルシファーは、望んでいる様子はないのじゃがな！それから、十戒のマーカスとウェンデルは、完璧に操られているわけではないわい！」

アレクは、それを聞いて、変な派閥が生まれているじゃないかと思う。そして、呪いも完璧ではないんだなと感じるのであった。

「なんか笑えてきますね！まさか、そんな裏があるなんて......それより、マーカスとウェンデルは、完璧ではないのですか？」

「うむ！教皇に対する不信感はありながらも、呪いによって神は絶対だという考えに縛られておったのと、怒りを感じやすくなっておったのじゃ！じゃから、感情のままにアレクは襲われたであろう？」

マーカスとウェンデルの不可解な行動は、全て呪いの影響であったのだ。そして、不信感を感じながらも呪いから抜け出せずにいたようだ。

「人をもてあそぶなんて絶対許せませんね！でも、十戒の方々に呪い解除の薬を飲ませましたが、まだ操られているようでしたよ？」

「お～そうじゃった！解呪の薬に神力をほんの少し混ぜるのじゃ！帰ったら十戒に試すがよい」

ルシファーの操る呪いには、神力の薬が必要らしい。

「はい！わかりました！創造神様、何から何までありがとうございます！解決策が、見えてきました。ヒルコも、神力の解放を手伝ってくれてありがとうね」

アレクは、立ち上がって創造神とヒルコにお礼を言う。ヒルコは、「力になれてよかった」と口にする。

「うむ！アレク達の手にかかっておるからのぅ！頼んだぞい！それからシュナイツ、早くこっちにくるんじゃ」

「は、はい！創造神様！なんの御用でしょうか？」

現れたのは、十戒の元メンバーであり、豪牙に吹き飛ばされて魔物の餌となったシュナイツであった。