362 / 730
第1章 王国を脅かす敵
第476話 準備を整えて待つ魔物とドワーフとアレク!
しおりを挟む
「アレク様、ノックスさんと豪牙さんはうまくやっているでしょうか?」
アレクが、ソファに座りながらくつろいでいる。パスクは、いつでも動けるように立って話しかけている。
「大丈夫だと思うよ。今回は、交渉してどうにかなりそうな相手じゃなさそうだから、武力行使できる二人にお願いしたしね」
アレクは、教皇の話や十戒のことを事前にラヴァーナに聞きに行き、どういう人物かを尋ねていた。
「そうですね。それにしても、聖王国はこの事実を理解していないのでしょうか?」
聖王国が、一切問題にしないことをおかしいと考えるパスク。
「どうなんだろうね?そこまでは、ラヴァーナ様もわかっていないようだったよ。でも、教皇のやっていることは間違っているから、今回のことが終わったら、陛下に頼んで聖王国へ抗議してもらう予定」
アレクは、この教皇のやり方を考えると、このままでは終わる気配がないと感じている。それならば、根絶してしまおうと思ったのだ。
「その時は、私も連れていってください!アレク様をお側で守らせて頂きたいです」
最近は、事務仕事に就くことが多く、本来のアレクを守るという誓いを遂行できていないと感じているパスク。
「うん!パスクにはついて来てもらおうと思っていたよ。ことと次第によっては、全戦力で聖王国に行くつもりだよ」
聖王国も教会と考えが同じで、王国又は魔物の街に、侵攻してくるというのならば、容赦はしないと考えている。
「アレク様は、本当に私達を大切に考えてくれているのですね!本来であれば、戦争などお嫌いなはずにも関わらず......」
パスクは、涙が溢れる目頭を押さえながら感動する。
「争わなくていいなら戦いたくはないけど、仲間が危険に晒されるなら許さないよ!でも、何も起こらず平和に暮らしたいのが本音だけどね」
アレクは、全員が争わない優しい世界にならないものかなと考えていた。
「そうですね!いつか皆が手を取り合えるような世界になればいいですね」
パスクが、頷きながらアレクの話に賛同していると、ドタバタと廊下を走る音が聞こえて、ドアが開く。
「森の長様、ノックスさんと豪牙さんが帰ってきました」
門番を任せていたオークは、十戒がやってきたことを伝える。
「次からは、ノックくらいしなさい!わかりましたね?」
パスクが、ノックもなしに入ってきたオークに対して注意をする。
「申し訳ないです。まだ人間の作法や礼儀に慣れないです」
オークは、下を向いて落ち込んだ表情を見せる。
「パスク、俺は気にしていないからいいのに......」
「いけません!お客様が来た時に同じような行動をすれば、アレク様が舐められますし、魔物だからと馬鹿にされます」
パスクは、アレクが許したからといって世間の目は、その行動を許してはくれないと諭す。
「それなら仕方ないか......今後は、礼儀作法の講習も考えないとだね。ってそれより、早く門に向かわないと」
アレクは、礼儀作法のことに気を取られて十戒がきたことを忘れていたようだ。パスクも、アレクの一言で思い出して、二人は慌てて部屋を出て門へと向かう。
「知らせにきてくれてありがとう!」
アレクは、去り際にオークへお礼を言う。その言葉を聞いたオークは、俺のような下級魔物にも優しく声をかけてくれることに感動してしまうのだ。
◆
それから、アレクとパスクは門へとやってきて、門を守るドワーフと魔物達に声をかける。
「皆さん、お疲れ様!どんな状況ですか?」
「これを覗いてみてくれ!あの方角だ」
ドワーフが、アレク発案の望遠鏡を手渡してくる。アレクは、言われた通りに望遠鏡を覗くと、こちらに近付くノックスと豪牙と十戒らしき人物を捉える。
「師匠、わざと遅くきてくれているね。皆さん、作戦通りに準備を進めてください!」
ノックスは、アレク達が準備をする時間を稼ごうとかなり遅く近付いてきてくれている。そして、アレクの号令と共に、魔物とドワーフ達がある準備を進め始める。
「準備は、すぐ済むはずじゃ!ワシ達の最高傑作を見せる時が来たようじゃな」
おやっさんが、アレクの前へやってきて、この日のために用意した物を早く試したいという素振りを見せる。
「そうですね!ですが、決して当てないでくださいよ!まずは、相手の戦意を失くすことが目的ですから」
「わかっとるわい!当てるとかはどうでもいいんじゃ!この武器の最大出力をはよう試したいとみんな思っておるんじゃ!」
ドワーフからすると、最高傑作の武器がどれほどのものか試したいという気持ちが勝っているようである。
「そろそろ来ます!発射の準備を急いでください」
若いドワーフは、ノックス達がきたことを伝える。
「よし!皆さん、敵の度肝を抜いてやりましょう!」
アレクは、右腕を掲げて宣言するのであった。
アレクが、ソファに座りながらくつろいでいる。パスクは、いつでも動けるように立って話しかけている。
「大丈夫だと思うよ。今回は、交渉してどうにかなりそうな相手じゃなさそうだから、武力行使できる二人にお願いしたしね」
アレクは、教皇の話や十戒のことを事前にラヴァーナに聞きに行き、どういう人物かを尋ねていた。
「そうですね。それにしても、聖王国はこの事実を理解していないのでしょうか?」
聖王国が、一切問題にしないことをおかしいと考えるパスク。
「どうなんだろうね?そこまでは、ラヴァーナ様もわかっていないようだったよ。でも、教皇のやっていることは間違っているから、今回のことが終わったら、陛下に頼んで聖王国へ抗議してもらう予定」
アレクは、この教皇のやり方を考えると、このままでは終わる気配がないと感じている。それならば、根絶してしまおうと思ったのだ。
「その時は、私も連れていってください!アレク様をお側で守らせて頂きたいです」
最近は、事務仕事に就くことが多く、本来のアレクを守るという誓いを遂行できていないと感じているパスク。
「うん!パスクにはついて来てもらおうと思っていたよ。ことと次第によっては、全戦力で聖王国に行くつもりだよ」
聖王国も教会と考えが同じで、王国又は魔物の街に、侵攻してくるというのならば、容赦はしないと考えている。
「アレク様は、本当に私達を大切に考えてくれているのですね!本来であれば、戦争などお嫌いなはずにも関わらず......」
パスクは、涙が溢れる目頭を押さえながら感動する。
「争わなくていいなら戦いたくはないけど、仲間が危険に晒されるなら許さないよ!でも、何も起こらず平和に暮らしたいのが本音だけどね」
アレクは、全員が争わない優しい世界にならないものかなと考えていた。
「そうですね!いつか皆が手を取り合えるような世界になればいいですね」
パスクが、頷きながらアレクの話に賛同していると、ドタバタと廊下を走る音が聞こえて、ドアが開く。
「森の長様、ノックスさんと豪牙さんが帰ってきました」
門番を任せていたオークは、十戒がやってきたことを伝える。
「次からは、ノックくらいしなさい!わかりましたね?」
パスクが、ノックもなしに入ってきたオークに対して注意をする。
「申し訳ないです。まだ人間の作法や礼儀に慣れないです」
オークは、下を向いて落ち込んだ表情を見せる。
「パスク、俺は気にしていないからいいのに......」
「いけません!お客様が来た時に同じような行動をすれば、アレク様が舐められますし、魔物だからと馬鹿にされます」
パスクは、アレクが許したからといって世間の目は、その行動を許してはくれないと諭す。
「それなら仕方ないか......今後は、礼儀作法の講習も考えないとだね。ってそれより、早く門に向かわないと」
アレクは、礼儀作法のことに気を取られて十戒がきたことを忘れていたようだ。パスクも、アレクの一言で思い出して、二人は慌てて部屋を出て門へと向かう。
「知らせにきてくれてありがとう!」
アレクは、去り際にオークへお礼を言う。その言葉を聞いたオークは、俺のような下級魔物にも優しく声をかけてくれることに感動してしまうのだ。
◆
それから、アレクとパスクは門へとやってきて、門を守るドワーフと魔物達に声をかける。
「皆さん、お疲れ様!どんな状況ですか?」
「これを覗いてみてくれ!あの方角だ」
ドワーフが、アレク発案の望遠鏡を手渡してくる。アレクは、言われた通りに望遠鏡を覗くと、こちらに近付くノックスと豪牙と十戒らしき人物を捉える。
「師匠、わざと遅くきてくれているね。皆さん、作戦通りに準備を進めてください!」
ノックスは、アレク達が準備をする時間を稼ごうとかなり遅く近付いてきてくれている。そして、アレクの号令と共に、魔物とドワーフ達がある準備を進め始める。
「準備は、すぐ済むはずじゃ!ワシ達の最高傑作を見せる時が来たようじゃな」
おやっさんが、アレクの前へやってきて、この日のために用意した物を早く試したいという素振りを見せる。
「そうですね!ですが、決して当てないでくださいよ!まずは、相手の戦意を失くすことが目的ですから」
「わかっとるわい!当てるとかはどうでもいいんじゃ!この武器の最大出力をはよう試したいとみんな思っておるんじゃ!」
ドワーフからすると、最高傑作の武器がどれほどのものか試したいという気持ちが勝っているようである。
「そろそろ来ます!発射の準備を急いでください」
若いドワーフは、ノックス達がきたことを伝える。
「よし!皆さん、敵の度肝を抜いてやりましょう!」
アレクは、右腕を掲げて宣言するのであった。
18
お気に入りに追加
5,415
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。