チート薬学で成り上がり！ 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました！

第1章 王国を脅かす敵

第475話 シュナイツvs豪牙！あっけない幕切れ！

「ここが、魔物の森の入口になります。ここからの案内は、あちらにいる方々にお願いしましょう」

第三騎士団が、案内役を務めて王都からやってきた。入口には、ノックスと豪牙が待っており、魔物の街へと案内するようである。

「ノックス様、お久しぶりです！こちらにいる方々が、聖王国から来られた十戒の皆様です」

ルーヘンが、挨拶と紹介を済ませて、ノックスと豪牙が、十戒を見ようとした時、シュナイツが豪牙に襲いかかる。

「このクソ魔族野郎がぁぁぁ」

暴言を吐いて豪牙に襲いかかる。しかし、難なく躱して腕を取り投げ飛ばす。

「シュナイツ！」

マーカスが、シュナイツを止めようと呼び止めるが一切耳に入っておらず、立ち上がったシュナイツは、神具である剣を抜いて斬りかかる。

「豪牙、遠慮はいらん！ぶっ飛ばせ」

ノックスが、覇気のこもった声で豪牙に許可を出す。豪牙は、頷いてシュナイツの攻撃をギリギリで躱して、回し蹴りを腹に食らわせて吹き飛ばす。シュナイツは、その攻撃をまともに食らって森深くまで吹き飛ばされるのであった。

「おい！十戒といったか！挨拶にしては、過激過ぎじゃないか！今すぐやりたいなら相手になるがどうする？」

ノックスは、十戒が震えるほどの殺気を出しながら大剣に手をかける。十戒は、震えながらも耐える者、座り込んでしまう者、実力差を理解せず神具に手を掛ける者に分かれた。

「申し訳ない！あの者には、あとで罰を与えますので、どうかお許しください」

マーカスが、前に出てノックスに頭を下げながら謝る。

「お前が隊長か！あとで俺と模擬戦でもするか？少しは骨がありそうだしな！それと、お前らは、俺達を殺しにきたのか？」

ノックスは、相変わらずといった感じで、先程までの殺気はなくなり笑いながらマーカスに話しかける。

「いや！遠慮させてもらいます。魔物は悪とみなすのが聖王国の教えです。ことと次第によっては滅ぼさなければなりません」

マーカスは、十戒がいる前で、殺しに来たわけではなく助けを求めにきたなど言えるはずもなく、遠回しな言い方で答える。

「そうか！その場合、全力で相手をしないといけないな！豪牙、次にあのシュナイツというやつが襲いかかってきたら殺していいぞ」

ノックスは、ニヤリと悪い笑みを浮かべながら辺りを見渡す。マーカスは、絶対に逆らってはいけない何かをノックスに感じる。

「おう！任せろ！もうあいつの動きはわかった。一撃も食らわずに殺せるだろう」

豪牙は、シュナイツの剣をわざとギリギリで躱して、相手の強さを分析していたのだ。

「じゃあ、魔物の街に案内する。道中、魔物が襲ってくるが、それぞれ自分で対処してくれ！おっと、まずはシュナイツというやつを回収しないとな」

ノックス達は、森の奥まで蹴り飛ばしたシュナイツを回収しに向かう。向かう途中で魔物が襲いかかってくるが、十戒のメンバーは難なく倒していく。そして、シュナイツがいるであろう現場に着くと、すでに魔物の群れに囲まれていた。

「おい！どけ！」

豪牙が、殺気を放つと魔物達は、散り散りになって逃げていく。そして、逃げたあとの現場を見ると腕や足を引きちぎられたシュナイツが横たわっていた。

「一足遅かったか。もう死んでいるようだが、どうする？」

シュナイツは、気絶している間に魔物に襲われていたようだ。すでに息はなく、亡くなっていた。

「ウェンデル、燃やしてあげてください」

マーカスが、ウェンデルに指示を出すと、炎魔法で一瞬にして灰にするウェンデル。

「もう少し早く来ていたら助かっただろうに、無駄話をしてすまなかったな」

「気にしないでください。元はと言えば、シュナイツが急に襲いかかったのが悪いのですから！」

マーカスは、内心これで邪魔者が消えたと喜ぶ。だが、まだ4人も途中加入したメンバーがいるので気が抜けないと感じるのであった。