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第6章 新たな仲間
第462話 相変わらずの脳筋ノックスとパスクの意外な一面!
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「師匠、豪牙と訓練していたんじゃないのですか?」
急に現れたノックスに驚きながら尋ねる。ノックスは、その言葉に返事をすることなく、新しいおもちゃを見つけたかのようにニヤニヤしながら近付いてくる。
「こいつか!俺に預ける気はないか?最強の冒険者に育ててやるぞ」
ノックスは、大樹を見るやいなや誰も予想だにしていないことを口にする。
「師匠、いきなり何を言っているのですか!流石に師匠でも言葉を選んでください!産まれたばかりですよ」
アレクは、師匠に対してこいつ何を言っているんだといった表情になる。
「今のうちに育てれば、無限の可能性があるだろ?違うか?」
逆にノックスは、こんなに可能性を秘めた赤ん坊を普通に育てるのは勿体ないと言う。
「ノックスさん、そのぐらいにしてくださいませんか?私とアレクのかわいい赤ちゃんなのですよ!それに、まずはおめでたいの一言くらいあってもよろしくはなくて?」
ヘルミーナが、キッと睨みつけながら凄んだ表情でノックスに語りかける。
「お、おう......悪い!思わずだな......アレク坊、ヘルミーナおめでとう!元気そうな赤ん坊で何よりだ」
ノックスは、ヘルミーナが本気で怒っているなと感じて、取って付けたようなお祝いの言葉を言いながら少し後退りをする。すると、ノックスに向かって空気の塊のような物が飛んできてノックスへ直撃する。
「ほぉ~!なかなかやるな!お前も戦いたいんだな!って母親は許してくれそうにないがな」
ノックスは、そう言っているが、大樹はヘルミーナの怒りを察して攻撃を放っただけであり、決して戦いたいわけではなかったのだ。
「じゃあ、俺は行くが、いつでも預けたくなったら言ってくれよ!」
そう言って、ノックスはぶち破られた壁から飛び降りて帰っていく。
「はぁ~師匠は、どんな場面でも師匠だったな......」
アレクは、額に手を当ててヤレヤレといった表情をする。
「ノックスさんには、近づけさせないわ!本当にあの人ときたら戦うことしか考えていないもの」
ヘルミーナは、怒った様子で答える。すると、ドアがバンッと開く。
「アレク様!お子様が産まれたと聞いて、飛んでやって参りました!奥様、無事で何よりです」
その言葉を聞いたアレクとヘルミーナは、顔を見合わせ笑う。何故笑ったかと言うと、ノックスと違って当たり前の言動をしているからだ。
「アレク様、奥様、どうされたのですか?」
パスクは、二人が笑う様子を見て、ポカンとした表情を浮かべながら尋ねる。
「パスク、ごめんね。さっき師匠がやってきたんだけど、おめでとうの言葉すらなく、引き取って最強の冒険者にするとか言い出したんだよ。それで、パスクのようにまともな言葉を聞いたから思わずね」
「それは、ノックス様らしいですね。あの方は、常に戦いのことばかり考えていますから」
ククッと笑いながらパスクはノックスらしいと答える。
「パスクくん、良かったら抱いてみる?」
ヘルミーナが、パスクに問いかける。
「良いのですか?是非抱かせて頂きたいです」
パスクは、ヘルミーナから大樹を受け取ると、手慣れた様子で抱くのだ。
「あら!パスクくん、うまいわね!赤ん坊を抱いた経験があるのかしら?」
「はい!弟の面倒を見ていましたから、その時に覚えました。ちなみに、お名前はお決まりですか?」
どうやらアギケの面倒をよく見ていたらしいパスクは、自然な様子で大樹をあやしている。大樹も、気持ち良さそうにスヤスヤと寝ているのだ。
「そうだったのね。将来いいお父さんになりそうね。名前は、大樹よ!強く元気な子に育ってほしいと付けた名前なの」
パスクは、いいお父さんになると聞いて、嬉しかったのか?顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべる。そして、「大樹様、元気に育つのですよ」と笑顔で話しかける。その様子を見ていたアレクとヘルミーナは、パスクならばどんなことがあっても大樹を任せられるなと感じるのであった。
急に現れたノックスに驚きながら尋ねる。ノックスは、その言葉に返事をすることなく、新しいおもちゃを見つけたかのようにニヤニヤしながら近付いてくる。
「こいつか!俺に預ける気はないか?最強の冒険者に育ててやるぞ」
ノックスは、大樹を見るやいなや誰も予想だにしていないことを口にする。
「師匠、いきなり何を言っているのですか!流石に師匠でも言葉を選んでください!産まれたばかりですよ」
アレクは、師匠に対してこいつ何を言っているんだといった表情になる。
「今のうちに育てれば、無限の可能性があるだろ?違うか?」
逆にノックスは、こんなに可能性を秘めた赤ん坊を普通に育てるのは勿体ないと言う。
「ノックスさん、そのぐらいにしてくださいませんか?私とアレクのかわいい赤ちゃんなのですよ!それに、まずはおめでたいの一言くらいあってもよろしくはなくて?」
ヘルミーナが、キッと睨みつけながら凄んだ表情でノックスに語りかける。
「お、おう......悪い!思わずだな......アレク坊、ヘルミーナおめでとう!元気そうな赤ん坊で何よりだ」
ノックスは、ヘルミーナが本気で怒っているなと感じて、取って付けたようなお祝いの言葉を言いながら少し後退りをする。すると、ノックスに向かって空気の塊のような物が飛んできてノックスへ直撃する。
「ほぉ~!なかなかやるな!お前も戦いたいんだな!って母親は許してくれそうにないがな」
ノックスは、そう言っているが、大樹はヘルミーナの怒りを察して攻撃を放っただけであり、決して戦いたいわけではなかったのだ。
「じゃあ、俺は行くが、いつでも預けたくなったら言ってくれよ!」
そう言って、ノックスはぶち破られた壁から飛び降りて帰っていく。
「はぁ~師匠は、どんな場面でも師匠だったな......」
アレクは、額に手を当ててヤレヤレといった表情をする。
「ノックスさんには、近づけさせないわ!本当にあの人ときたら戦うことしか考えていないもの」
ヘルミーナは、怒った様子で答える。すると、ドアがバンッと開く。
「アレク様!お子様が産まれたと聞いて、飛んでやって参りました!奥様、無事で何よりです」
その言葉を聞いたアレクとヘルミーナは、顔を見合わせ笑う。何故笑ったかと言うと、ノックスと違って当たり前の言動をしているからだ。
「アレク様、奥様、どうされたのですか?」
パスクは、二人が笑う様子を見て、ポカンとした表情を浮かべながら尋ねる。
「パスク、ごめんね。さっき師匠がやってきたんだけど、おめでとうの言葉すらなく、引き取って最強の冒険者にするとか言い出したんだよ。それで、パスクのようにまともな言葉を聞いたから思わずね」
「それは、ノックス様らしいですね。あの方は、常に戦いのことばかり考えていますから」
ククッと笑いながらパスクはノックスらしいと答える。
「パスクくん、良かったら抱いてみる?」
ヘルミーナが、パスクに問いかける。
「良いのですか?是非抱かせて頂きたいです」
パスクは、ヘルミーナから大樹を受け取ると、手慣れた様子で抱くのだ。
「あら!パスクくん、うまいわね!赤ん坊を抱いた経験があるのかしら?」
「はい!弟の面倒を見ていましたから、その時に覚えました。ちなみに、お名前はお決まりですか?」
どうやらアギケの面倒をよく見ていたらしいパスクは、自然な様子で大樹をあやしている。大樹も、気持ち良さそうにスヤスヤと寝ているのだ。
「そうだったのね。将来いいお父さんになりそうね。名前は、大樹よ!強く元気な子に育ってほしいと付けた名前なの」
パスクは、いいお父さんになると聞いて、嬉しかったのか?顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべる。そして、「大樹様、元気に育つのですよ」と笑顔で話しかける。その様子を見ていたアレクとヘルミーナは、パスクならばどんなことがあっても大樹を任せられるなと感じるのであった。
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