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第6章 新たな仲間

第461話 名付けと世界最強の赤ん坊!

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「主様、奥様とお子様の体調に問題はございません。しかし、お子様の魔力量が桁外れなため、このままでは魔力暴走を起こしかねません」

アレクが、かわいい我が子にニマニマしていると、ナハスが横から子供の現状を伝えてくる。

「え?魔力暴走?どうすればいいの?」

アレクは、急なことに慌てふためいて思考回路が停止してしまう。

「現状は、私の力で暴走しないように抑えてはいますが、成長するにつれて限界を迎えるでしょう。それまでに、魔力操作を身につけるか?主様の薬で解決するほかないと思います」

慌てるアレクに対して、ナハスが解決案をすぐに伝える。

「そんな小さい時から訓練させるのは可哀想だし、薬で解決するのが一番いいのかな?ヘルミーナはどう思う?」

アレク的には、小さいうちは好きなことをさせてノビノビ育ってほしいと考えるが、自分だけの考えを押し付けるのもどうかと思い、ヘルミーナも尋ねる。

「難しいわね。でも、私はこの子の意思を尊重してあげたいから、話せるようになった時に本人へ確認するのはどうかしら?それまでは、ナハスちゃんの力と薬で抑えましょう」

アレクは、やはりヘルミーナに相談して良かったなと思う。

「そうだね。ヘルミーナの言う通りだよ。この子の人生だし、俺達は最大限サポートしてあげないとね。ナハスも協力頼むね」

「はい!主様のお子様なのですから、私にとっては仕えるお方です!最大限守らせて頂きます」

ナハスは、どうぞお任せくださいといった感じで、胸を叩く。

「それより、この子の名前は前話した通りでいいのかしら?私は気に入っているのだけど」

一番大事な名付けをまだしていなかったことをヘルミーナに言われて、そうだったと思い出すアレク。

「うん!俺も変わりないよ!この子の名前は!この森にある一番大きな何千年も生きている大樹から取らせてもらったからね。スクスク元気よく力強く生きてほしいって意味だよ」

大樹たいじゅと名付けをした。以前から色々名前について話し合っていたのだが、この名前が一番いいと二人で決まったのだ。

「よしよし。強く健康に育つのよ。私たちの大事な大樹」

アレクは、大樹をヘルミーナに預けると、ヘルミーナは優しく頭を撫でながら大樹に話しかける。

「アサシン、さっきから出たり入ったりしてるけど、気になるならこっちに来たらどう?」

アサシンは、大樹のことが気になるが、恥ずかしくて影から出たり入ったりしている。

「そこまで言われたら、少し見させてもらおう......主に似て、なんと凛々しい顔付きなのだ!何があろうと俺が守るほかないな」

アサシンは、大樹を見るなりニマニマしながら語り出す。意外にも子供好きなのかもしれない。

「フン!あなたに大樹様を預けるのは心配よ!私が責任を持って守るんだから邪魔しないで」

ナハスが、いつも通りアサシンに文句を言う。

「おいおい!人間に興味のない天使風情へ任せておけるか!教育上悪影響にしかならんわ」

それに、応戦するかのようにアサシンも言い返す。二人は、睨み合いながら「ぐぬぬぬ」と言って一歩も引かない。

「オギャァァァ」

二人の怒鳴り声に反応したのか?大樹が大泣きをする。次の瞬間、アサシンとナハスは吹き飛ばされて壁をぶち破り、彼方へと消えていくのだった。

「よしよし、大樹大丈夫よ。怖かったわね。アサシンとナハスちゃんは、大丈夫かしら?」

母は強しと言う言葉が似合うようになったヘルミーナ。我が子が能力を使って二人を吹き飛ばしたにも関わらず、一切動揺する気配がない。

「大丈夫だと思うけど、ナハスが魔力を抑えているんだよね?それでも、この威力って大丈夫かな?」

「大丈夫よ!無差別に能力を使うような子ではないわ。ずっとお腹にいたからわかるのだけど、しっかり見極めている様子だったわ」

アレクは、その言葉を聞いて、ヘルミーナが頼もしく感じてしまう。

「我が子ながら末恐ろしくなるよ。でも、強い子に育ちそうで嬉しいけどね」

ちゃんと分別できるように育てていかないといけないなと感じるアレク。

「おい!凄い魔力を感じたんだが、何があった?」

やはり戦闘狂のノックスというだけあって、すぐに魔力を感じ取って、ぶち破った壁から顔を覗かせてやってくるのであった。
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