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第5章 日常を脅かす敵と求める豪牙
第442話 陛下との謁見の最後とマンテ爺と空の旅!
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「褒賞の話は、ここまでである。次に犯人が尋問で吐いた内容を伝えよう......」
それから陛下は、犯人に対して、アレクが用意した自白薬を飲ませ尋問を行ったことを話始める。
どうやら仲間はおらず、呪術師に依頼をして単独で行ったとのことだ。そして、ヨゼフが関わっていたことは、前第1騎士団長が漏らしたものだと言うことらしい。もし、ヨゼフへの復讐が終われば、次から次へと関わった者を殺す手筈だったようだ。
「それは、恐ろしいことになるところでしたね。ちなみに、前第1騎士団長はどうなったのですか?」
もし、復讐が続いていたら陛下まで復讐の対象となっており考えただけで恐ろしくなる。
「すでに確保済みである。アレクよ、すまぬがもう一度自白薬を譲ってはくれぬか?前騎士団長は、拷問に耐えられるよう訓練しておるからな。必要なのだ」
「はい!すぐに用意しますね」
アレクは、早速その場で薬を作り始める。一瞬にして出来上がり、陛下へと渡す。
「相変わらずすぐであるな。本当にアレクが、善人でよかったと思うぞ!もし、犯罪者なら手が付けられず、今頃は懸賞金がかかった犯罪者になっておっただろう」
陛下は、心の底からアレクが仲間でよかったと感じる。
「指名手配犯になりたくないですよ!平凡に生きたいです」
アレクは、陛下の前にも関わらず腕組みをして心外だなという表情を浮かべる。
「シメイテハイハン?なんだそれは?それと、アレクは平凡では生きられぬぞ!魔物の街を作った者が、何を平穏無事に暮らそうとしておるのだ!」
この世界には、指名手配犯という言葉は、存在しないらしく陛下が聞き返してくる。
「どこにいるかわからない犯罪者に対して、全土で見つかり次第、捕まえてとお願いすることを指名手配と言います!それの犯人なので指名手配犯です」
アレクは、簡単に指名手配の説明をする。もっと詳しく説明すべきかとも思ったのだが、理解してもらえない可能性があるので、詳しい部分は端折ったのだ。
「おぉ~シメイテハイシメイテハイ指名手配、良いではないか!アントンよ、指名手配と指名手配犯を今後使っていくぞ」
どうやら陛下は、指名手配という言葉を気に入ったようで、今後重犯罪者に対して使っていくようだ。
「ハッ!畏まりました!王城内そして各ギルドに、まずは周知して頂くように連絡をしておきます」
アレクは、その話を聞いて、アントンの仕事量は膨大でよく平然とこなしているなと感じる。
「アレクよ、使って良いな?」
「はい!構いませんよ」
減るものでもないので、許可を出す。
「アレクからは、色々と学ぶことも多いな!今後も、余を支えてほしい!頼んだぞ」
アレクは、すぐに「はい」と答えて陛下も満足そうな顔をする。今回は、これでお開きとなり、褒賞に関しては後日となった。
◆
「マンテ爺、今回は何とかなったけど、魔法が効かない相手に対しての対処法や新しい魔法の開発をしないといけないよね?」
アレクは、マンテ爺を抱えて空を飛んでいる。転移すればいい話ではあるが、今回のことで思うところのあったアレクは、少し考える時間がほしいと思ったのだ。
「そうじゃな!ノックスの場合、剣で一刀両断しておったじゃろう。うむ!どうじゃ?アレクには、スキルがあるんじゃ!もっと有効活用すれば良いと思うぞい」
マンテ爺は、まだスキルを完全に使いこなせていないのでないかと考える。更に強くなれる薬があるのではないかと。
「そうだね。もっとスキルを見つめ直す時間を作るよ!ありがとう!マンテ爺」
アレクは、スキルを有効的に使っているつもりではあったが、マンテ爺に言われてまだ可能性が秘められているのではと感じる。
「お礼など言うでないわ!従魔として当たり前のことを言ったに過ぎんのじゃからな」
マンテ爺は、頬を赤く染めて恥ずかしいそうにする。本当は、お礼を言われて嬉しいのだが、気恥ずかしくなる。
「マンテ爺、夕日が凄い綺麗だよ!転移しなくて正解だったね」
アレクは、照れているマンテ爺に気を遣って話題を変える。
「そうじゃな!偶には、こういう景色も良いものじゃのぅ」
恐怖を大好物としているマンテ爺だが、この時だけは主と見る夕日に、心地良さを感じるのだった。
それから陛下は、犯人に対して、アレクが用意した自白薬を飲ませ尋問を行ったことを話始める。
どうやら仲間はおらず、呪術師に依頼をして単独で行ったとのことだ。そして、ヨゼフが関わっていたことは、前第1騎士団長が漏らしたものだと言うことらしい。もし、ヨゼフへの復讐が終われば、次から次へと関わった者を殺す手筈だったようだ。
「それは、恐ろしいことになるところでしたね。ちなみに、前第1騎士団長はどうなったのですか?」
もし、復讐が続いていたら陛下まで復讐の対象となっており考えただけで恐ろしくなる。
「すでに確保済みである。アレクよ、すまぬがもう一度自白薬を譲ってはくれぬか?前騎士団長は、拷問に耐えられるよう訓練しておるからな。必要なのだ」
「はい!すぐに用意しますね」
アレクは、早速その場で薬を作り始める。一瞬にして出来上がり、陛下へと渡す。
「相変わらずすぐであるな。本当にアレクが、善人でよかったと思うぞ!もし、犯罪者なら手が付けられず、今頃は懸賞金がかかった犯罪者になっておっただろう」
陛下は、心の底からアレクが仲間でよかったと感じる。
「指名手配犯になりたくないですよ!平凡に生きたいです」
アレクは、陛下の前にも関わらず腕組みをして心外だなという表情を浮かべる。
「シメイテハイハン?なんだそれは?それと、アレクは平凡では生きられぬぞ!魔物の街を作った者が、何を平穏無事に暮らそうとしておるのだ!」
この世界には、指名手配犯という言葉は、存在しないらしく陛下が聞き返してくる。
「どこにいるかわからない犯罪者に対して、全土で見つかり次第、捕まえてとお願いすることを指名手配と言います!それの犯人なので指名手配犯です」
アレクは、簡単に指名手配の説明をする。もっと詳しく説明すべきかとも思ったのだが、理解してもらえない可能性があるので、詳しい部分は端折ったのだ。
「おぉ~シメイテハイシメイテハイ指名手配、良いではないか!アントンよ、指名手配と指名手配犯を今後使っていくぞ」
どうやら陛下は、指名手配という言葉を気に入ったようで、今後重犯罪者に対して使っていくようだ。
「ハッ!畏まりました!王城内そして各ギルドに、まずは周知して頂くように連絡をしておきます」
アレクは、その話を聞いて、アントンの仕事量は膨大でよく平然とこなしているなと感じる。
「アレクよ、使って良いな?」
「はい!構いませんよ」
減るものでもないので、許可を出す。
「アレクからは、色々と学ぶことも多いな!今後も、余を支えてほしい!頼んだぞ」
アレクは、すぐに「はい」と答えて陛下も満足そうな顔をする。今回は、これでお開きとなり、褒賞に関しては後日となった。
◆
「マンテ爺、今回は何とかなったけど、魔法が効かない相手に対しての対処法や新しい魔法の開発をしないといけないよね?」
アレクは、マンテ爺を抱えて空を飛んでいる。転移すればいい話ではあるが、今回のことで思うところのあったアレクは、少し考える時間がほしいと思ったのだ。
「そうじゃな!ノックスの場合、剣で一刀両断しておったじゃろう。うむ!どうじゃ?アレクには、スキルがあるんじゃ!もっと有効活用すれば良いと思うぞい」
マンテ爺は、まだスキルを完全に使いこなせていないのでないかと考える。更に強くなれる薬があるのではないかと。
「そうだね。もっとスキルを見つめ直す時間を作るよ!ありがとう!マンテ爺」
アレクは、スキルを有効的に使っているつもりではあったが、マンテ爺に言われてまだ可能性が秘められているのではと感じる。
「お礼など言うでないわ!従魔として当たり前のことを言ったに過ぎんのじゃからな」
マンテ爺は、頬を赤く染めて恥ずかしいそうにする。本当は、お礼を言われて嬉しいのだが、気恥ずかしくなる。
「マンテ爺、夕日が凄い綺麗だよ!転移しなくて正解だったね」
アレクは、照れているマンテ爺に気を遣って話題を変える。
「そうじゃな!偶には、こういう景色も良いものじゃのぅ」
恐怖を大好物としているマンテ爺だが、この時だけは主と見る夕日に、心地良さを感じるのだった。
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