チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中

文字の大きさ
上 下
328 / 804
第5章 日常を脅かす敵と求める豪牙

第442話 陛下との謁見の最後とマンテ爺と空の旅!

しおりを挟む
「褒賞の話は、ここまでである。次に犯人が尋問で吐いた内容を伝えよう......」

それから陛下は、犯人に対して、アレクが用意した自白薬を飲ませ尋問を行ったことを話始める。
どうやら仲間はおらず、呪術師に依頼をして単独で行ったとのことだ。そして、ヨゼフが関わっていたことは、前第1騎士団長が漏らしたものだと言うことらしい。もし、ヨゼフへの復讐が終われば、次から次へと関わった者を殺す手筈だったようだ。

「それは、恐ろしいことになるところでしたね。ちなみに、前第1騎士団長はどうなったのですか?」

もし、復讐が続いていたら陛下まで復讐の対象となっており考えただけで恐ろしくなる。

「すでに確保済みである。アレクよ、すまぬがもう一度自白薬を譲ってはくれぬか?前騎士団長は、拷問に耐えられるよう訓練しておるからな。必要なのだ」

「はい!すぐに用意しますね」

アレクは、早速その場で薬を作り始める。一瞬にして出来上がり、陛下へと渡す。

「相変わらずすぐであるな。本当にアレクが、善人でよかったと思うぞ!もし、犯罪者なら手が付けられず、今頃は懸賞金がかかった犯罪者になっておっただろう」

陛下は、心の底からアレクが仲間でよかったと感じる。

「指名手配犯になりたくないですよ!平凡に生きたいです」

アレクは、陛下の前にも関わらず腕組みをして心外だなという表情を浮かべる。

「シメイテハイハン?なんだそれは?それと、アレクは平凡では生きられぬぞ!魔物の街を作った者が、何を平穏無事に暮らそうとしておるのだ!」

この世界には、指名手配犯という言葉は、存在しないらしく陛下が聞き返してくる。

「どこにいるかわからない犯罪者に対して、全土で見つかり次第、捕まえてとお願いすることを指名手配と言います!それの犯人なので指名手配犯です」

アレクは、簡単に指名手配の説明をする。もっと詳しく説明すべきかとも思ったのだが、理解してもらえない可能性があるので、詳しい部分は端折ったのだ。

「おぉ~シメイテハイシメイテハイ指名手配、良いではないか!アントンよ、指名手配と指名手配犯を今後使っていくぞ」

どうやら陛下は、指名手配という言葉を気に入ったようで、今後重犯罪者に対して使っていくようだ。

「ハッ!畏まりました!王城内そして各ギルドに、まずは周知して頂くように連絡をしておきます」

アレクは、その話を聞いて、アントンの仕事量は膨大でよく平然とこなしているなと感じる。

「アレクよ、使って良いな?」

「はい!構いませんよ」

減るものでもないので、許可を出す。

「アレクからは、色々と学ぶことも多いな!今後も、余を支えてほしい!頼んだぞ」

アレクは、すぐに「はい」と答えて陛下も満足そうな顔をする。今回は、これでお開きとなり、褒賞に関しては後日となった。





「マンテ爺、今回は何とかなったけど、魔法が効かない相手に対しての対処法や新しい魔法の開発をしないといけないよね?」

アレクは、マンテ爺を抱えて空を飛んでいる。転移すればいい話ではあるが、今回のことで思うところのあったアレクは、少し考える時間がほしいと思ったのだ。

「そうじゃな!ノックスの場合、剣で一刀両断しておったじゃろう。うむ!どうじゃ?アレクには、スキルがあるんじゃ!もっと有効活用すれば良いと思うぞい」

マンテ爺は、まだスキルを完全に使いこなせていないのでないかと考える。更に強くなれる薬があるのではないかと。

「そうだね。もっとスキルを見つめ直す時間を作るよ!ありがとう!マンテ爺」

アレクは、スキルを有効的に使っているつもりではあったが、マンテ爺に言われてまだ可能性が秘められているのではと感じる。

「お礼など言うでないわ!従魔として当たり前のことを言ったに過ぎんのじゃからな」

マンテ爺は、頬を赤く染めて恥ずかしいそうにする。本当は、お礼を言われて嬉しいのだが、気恥ずかしくなる。

「マンテ爺、夕日が凄い綺麗だよ!転移しなくて正解だったね」

アレクは、照れているマンテ爺に気を遣って話題を変える。

「そうじゃな!偶には、こういう景色も良いものじゃのぅ」

恐怖を大好物としているマンテ爺だが、この時だけは主と見る夕日に、心地良さを感じるのだった。
しおりを挟む
感想 2,179

あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。

重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。 あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。 よくある聖女追放ものです。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。